崇永記   作:三寸法師

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そろそろ頃合いという事で、敢えてここで擾乱用の人物目録を。
擾乱特化としましたが、六角満高と細川頼之は入れておきました。
今後も執筆を続ける中で、必要に応じて随時追加する予定です。


登場人物目録※擾乱特化版

1.主要人物五選

 

《六角氏頼》 本作の主人公

 

 大夫判官、通称は三郎。外様最強を自負する佐々木惣領。極僅かな例外期間こそあったものの、幼少期から長らく近江国守護を務めていた。出生時に得ていた先世の記憶による自我は、影を潜めて久しくなっており、今やすっかり烏帽子親の尊氏を妄信している。

 後世では師直派とも直義派とも言われているが、少なくとも御所巻においては高師直(武蔵守)に加担し、将軍御所の囲みに加わっていた。

 

《佐々木魅摩》 メインヒロイン

 

 原作と違い、西国において一族惣領の氏頼(大夫判官)の正室となり、その長男の千寿丸(後の義信)を身籠る。しかし、夫・氏頼(大夫判官)の突然の発心によって事態は急変。幼い息子と共に窮地に陥り、道誉(佐渡判官)や義弟の定詮(山内五郎)(ひし)めく中、頼れる存在は甲賀三郎もとい望月亜也子ただ一人?

 この作品において神力は未だ健在。四條畷合戦後の師直軍による吉野焼き討ちでは、古典『太平記』にある「魔風」を吹かせた。

 

《佐々木道誉》

 

 稀代の腹黒坊主。四條畷の戦いでは別働隊として機転を効かせて大功を挙げるも、最たる本領の発揮は擾乱収束以降の内紛にあり、暫くは数年の間に息子たちが立て続けに先立つ憂き目に遭った。

 嫡流の六角家が割れる中、京極家当主として七転八倒。尊氏が遠征する間、次代将軍・足利義詮を大いにバックアップしていく。

 

《足利尊氏》

 

 室町幕府初代将軍。ちゃらんぽらんな気質を維持し、日本全国に波及する内紛・観応の擾乱を天下人として切り抜けられるのか。

 

《足利義詮》

 

 自称凡庸の次代将軍。尊氏の嫡子として庶子・直冬の存在を意識しせざるを得ない立場にあり、次第に叔父の直義への拒絶心が芽生えていく。近年は見直しが進められているものの、古典『太平記』では顕家戦における抗戦主張以外、基本的に評価が芳しくない。

 

2.師直派

 

《高師直》

 

 将軍執事。顕家軍や正行(まさつら)軍を破り、剛腕の将として知られる。

 層の厚い足利武将でも別格の軍功は、主家の脅威になり得るか。

 

《高師泰》

 

 師直(故武蔵守)の弟。兄と同じ血気の勇者。楠木正行(まさつら)の死後、南進して残党と対峙するも、京の情勢悪化のために師直(高武蔵守)の意向で急遽帰京へ。

 

《高師世》

 

 師泰(高越後守)の息子。専ら筆仕事の男と評判だが……?

 

《高師冬》

 

 元関東執事。四條畷の戦いでは、楠木正行(まさつら)との競り合いに惨敗。

 暫く摂津国守護のような仕事をしていたが、義理の叔父の高重茂(大和守)と交代する形で再び関東に赴任し、次第に上杉憲顕(民部大輔)との抗争へ。

 師直(高武蔵守)の猶子かつ師泰(高越後守)の婿だが、その正体は元逃若党の彦部吹雪。

 

《高師夏》

 

 師直(高武蔵守)の息子。母親は関白・二条道平の妹との噂。

 

《土岐頼康》 原作未登場

 

 土岐頼遠(弾正少弼)の甥にして後継者。果てに土岐一族史上でも最大版図となる大勢力を築く辣腕の持ち主だったため、結果オーライか。

 

《小笠原政長》

 

 現小笠原家当主。亡き先代・小笠原貞宗譲りの弓馬術を誇る。

 

《武田信武》 原作未登場

 

 武田家当主。歴戦の名将で、やがて甲斐国支配を本格化させる。

 

《細川清氏》 原作未登場

 

 細川一族の惣領。猪突猛進ながら後の室町幕府五代執事。

 初名は元氏で、四條畷の戦いでも果敢に戦闘を行った。

 

《京極秀綱》 原作未登場

 

 道誉(佐渡判官)の嫡男。尊氏不在の間、義詮軍の主力武将として奮起する。

 

《赤松則祐》 原作未登場

 

 かつての護良親王の股肱之臣。父・円心が擾乱の本格化を前に死亡してしまい、長兄の範資(信濃守)の命もまた長くなかったため、再び矢面に立つ事に。六角氏頼(大夫判官)と同じく、佐々木道誉(佐渡判官)の婿になっていた。

 

《仁木頼章》

 

 後の室町幕府四代執事。時に尊氏を諌める豪胆さを見せる。

 

《仁木義長》

 

 かつて九州を席巻した勇将。兄の頼章と異なり、粗暴な言動が目立ちがち。細川清氏の土地に無断建築を行い、諍いの元になる。

 

3.直義派

 

《足利直義》

 

 室町幕府の副将軍。高一族の増長ぶりに堪忍袋の緒が切れたか。

 穏やかな人物ほど怒ると怖いとは、よく言ったもの。が、婆娑羅武将も同然の振る舞いの目立つ佐々木六角氏頼(大夫判官)に対しては……?

 

《足利直冬》

 

 足利尊氏の庶子。強さも気質も在りし日の尊氏を彷彿させる。

 

《足利基氏》

 

 義詮の同母弟で後の初代鎌倉公方。直義の猶子でもあった。

 後に娘が、氏頼(大夫判官)の後継者・満高に嫁ぐため、西国へ上る。

 

《斯波高経》 原作未登場

 

 斯波家長(陸奥守)の父親。尾張足利家の当主として、宗家当主の尊氏に匹敵する程の家格を誇り、新田義貞討伐の功労者でもある。しかし、討伐直後から義貞の持っていた二振りの刀を巡って、同世代の尊氏と対立し始め、擾乱開始時には既に越前国守護職を失っていた。

 六角氏頼(大夫判官)と同じく、母親が大江(長井)氏の出身者。言い換えれば、六角氏頼(大夫判官)の従兄弟伯父である。後に室町幕府の実権を握るが……?

 

《細川顕氏》

 

 細川氏の庶流にして、室町幕府の重鎮の一人。北畠顕家との合戦では師直(高武蔵守)と並ぶ功労者と将軍兄弟の生母・上杉清子に見做される程だったが、正行(まさつら)に喫した連敗のせいで、武名が地に堕ちていた。

 擾乱に突入すると底力を発揮して、復活への道を歩もうとする。

 

《畠山国清》 原作未登場

 

 楠木正行(まさつら)との戦では、紀伊国守護ながら殆ど黒子に徹した不気味な武将。だが、擾乱以降は強かに天下最強武将候補に躍り出る。

 

《山名時氏》

 

 住吉合戦における室町幕府軍の主力武将。息子の師義(左衛門佐)が京で道誉(佐渡判官)と確執を抱えた事が、却って山名一族の飛躍の切っ掛けとなる。

 原作において顕氏(細川陸奥守)と一緒に師直(高武蔵守)から弟殿(足利直義)の豚呼ばわりされた武将と思われるが、必ずしも最初から直義派という訳ではなかった。

 

《桃井直常》

 

 直義派きっての驍将。南北朝時代の武将でありながら、一昔前のヤンキーのような風貌をしている。顕家存命時より十分な実績。

 

《吉良満義》

 

 草愛好家。元関東庇番六番組筆頭。

 

《諏訪頼継》

 

 現諏訪大祝。貞和三年(西暦1347年)九月時点で既に北朝に転向。信濃権守に満足せず、正式な信濃国司の官位を勝ち取り、小笠原政長との抗争に備える強かさを備えている。

 

《祢津弧次郎》

 

 祢津小次郎の影武者。古典『太平記』には御所巻における守将の一人に祢津小次郎の名前が見える。病弱な小次郎本人が、京の名だたる足利武将たちの間に紛れ込める筈も無く……?

 

《少弐頼尚》 原作未登場

 

 九州の大大名。娘を直冬に嫁がせるという大博打を敢行する。

 

《上杉重能》

 

 京における上杉氏の重鎮。師直(高武蔵守)暗殺未遂の主犯格と見做される。

 憲顕(民部大輔)の子の能憲(蔵人大夫)らを猶子に迎え、人間らしく育て上げていた。

 

《上杉憲顕》

 

 関東執事。マッドサイエンティストながら、亡き家長(斯波陸奥守)の遺書が効いたお陰か、義詮や基氏といった新世代の侍王子に信頼される。

 実は足利兄弟の従兄弟で外戚。また、師泰(高越後守)の妻は、憲顕(民部大輔)の叔母。

 擾乱の最中、関東足利党を纏め上げての上洛を企図するが……?

 

《長尾景忠》

 

 憲顕(民部大輔)の執事。祢津弧次郎とは因縁の間柄。

 

《妙吉》 原作未登場

 

 『園太暦』や『太平記』に名のある謎の僧侶。直義から絶大な信頼を受けており、御所巻では上杉重能(伊豆守)らと同じく糾弾の対象に。

 

《石塔頼房》

 

 直義派武将として近江国を侵攻。兄に元関東庇番の故・石塔範家がおり、頼房本人は美女「満子ちゃん」が心の支えである様子。

 

4.北朝その他

 

《光厳上皇》

 

 かつて一騎当万・土岐頼遠によって牛車ごと投げ飛ばされた持明院統の賢君。鎌倉幕府の滅亡時は六波羅軍と共に落ち延びる最中、どこからともなく飛んできた野武士の矢によって負傷していた。

 

《渋川幸子》

 

 次代将軍・足利義詮の正室。父は亡き関東庇番衆一番組筆頭の渋川義季。擾乱の期間において子を孕んでいたが、夫の義詮は……

 義詮と叔母・頼子の夫である直義が反目する中、何を思うのか。

 後の足利義満の時代では、皇位の処置を巡って管領の細川頼之と対立する。義満とは血の繋がりを欠くも、敬われていたらしい。

 弟の直頼(中務大輔)師直(高武蔵守)の娘婿であり、六角直綱(四郎)と共に観音寺城に籠る。

 

《細川頼之》 原作未登場

 

 義満時代の中心人物。六角氏頼(大夫判官)とは三つ程の歳の差があった。

 擾乱の頃は未だ父・頼春が健在。その頼春こそ足利氏の誇る弓の名手であり、建武政権では後醍醐天皇から篤く賞賛されていた。

 

《饗庭命鶴丸》

 

 尊氏の寵童で容貌無双を誇る若武者。弓矢の腕も中々のもの。

 

《宇都宮氏綱》 原作未登場

 

 公綱の息子にして北朝武将。その実力の程や如何に。

 

《山内定詮》 原作未登場

 

 六角氏頼(大夫判官)の次弟。とある大物武将を自害寸前にまで追い詰める。

 

《六角満高》 原作未登場

 

 六角氏頼(大夫判官)の次男坊。擾乱時点では未だ生まれてすらなく、影も形もない。ある意味で氏頼(大夫判官)の負債の象徴的人物なのかもしれない。

 幼名は亀寿丸。将軍の義満に寵童として近侍し、あらぬ噂も。

 擾乱より遥か後年、さる大仕事を前に先代正室の魅摩を訪ねた。

 

《夢窓疎石》

 

 佐々木一族出身とされる国師。擾乱の最中に没する事に。

 

5.南朝

 

《後村上天皇》

 

 公的には後醍醐天皇の次の南朝の天皇。楠木正行が死んでより南朝首都・吉野を逃れ、賀名生に臨幸。室町幕府の内紛に乗じて勢力の巻き返しを狙い、次第に北上を志向し始める。

 

《北畠親房》

 

 顕家の父にして『神皇正統記』の筆者。南朝の主戦派筆頭格。

 

《四条隆資》 原作未登場?

 

 南朝の公家武将。激戦で自らも命を張らざるを得ない状況に。

 原作では「四条」なる南朝の大納言が登場していたが……?

 

《楠木正儀》

 

 楠木一族の新当主。古典『太平記』では明らかに兄・正行(まさつら)より評価が芳しくないものの、真なる軍神の再来は正儀かもしれない。

 

《和田正武》 原作未登場

 

 楠木軍の主力武将。正儀が「柔」なら正武(和泉守)は「剛」である。

 

《北畠顕能》

 

 顕家の次弟。それまで伊勢国で仁木義長たちと対峙していたが、観応の擾乱が始まると本格的に京の制圧を狙い始める。子孫は伊勢国に定着し、戦国大名に成長。六角氏と勢力を争うようになる。

 

《新田義興》

 

 義宗の庶兄。非凡な武勇は今なお健在。

 

《新田義宗》

 

 現新田家当主。兵書をよく読み込んでいるらしいが……?

 

《脇屋義治》

 

 脇屋義助の子にして新田義貞の甥っ子。箱根竹下合戦の頃から着実に名を挙げていた武将。原作では苗字のみの登場に留まった。

 

《堀口貞祐》 原作未登場

 

 堀口貞満の遺児。いつの頃からか、近江国に潜伏し始める。

 

《宗良親王》

 

 和歌に長けた元天台座主で、後醍醐天皇の第四皇子。

 歌集『李花集』からある程度の足跡を辿ることができる。

 

《北条時行》 原作主人公

 

 かつて幼少にして中先代の乱を起こし、天下を騒がせた張本人。

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