ラブライブ! スーパースタードレス!!   作:Scorpion

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第1章 Liellaがヴァンガードに触れた日
1話 Liella、ヴァンガード始めます!


「ワン、ツー、スリー、フォー!ファイブ、シックス、セブン、エイト!」

 

屋上から声が響く。5人のスクールアイドルが掛け声に合わせて踊っている。声が大きくなり、カウントが止む。それぞれが決めポーズをとり静止した。

 

「はーい!部室に戻って休憩にしよう!」

 

白髪でお団子ヘアーのスクールアイドル、嵐 千砂都(あらし ちさと)の一声でそれぞれタオルやスポーツドリンクを手に取りその場を後にする。部室に戻り、机に突っ伏したグレーのボブカットのスクールアイドル、唐 可可(タン クゥクゥ)が口を開く。

 

「秋になってもまだ暑いデス…一体どうなっているんデスかぁ…クゥクゥは溶けてしまいそうデス…」

 

「東京予選まで時間があるって言ってもあっという間なんだから、残暑の中でも練習するって言ったの可可でしょ?文句言わないの。」

 

「うるさいデスよ、グソクムシだってさっきドリンクイッキ飲みしていたのデス。言われたくないデス。」

 

「す!み!れ!いい加減グソクムシって呼ぶのは止めなさい!!恋も止めてったら止めなさいよぉ!」

 

「わ、私ですか…?私から見たらお二人とも随分仲が良いように見えるのですが……」

 

「「良くない(デス)!!」」

 

「そうなのですか!?かのんさん!千砂都さん!」

 

可可と話している金髪で赤いカチューシャをしたスクールアイドル、平安名 すみれ(へあんな すみれ)が同時に振り向く。

黒髪の高い位置でポニーテールを結んでいるスクールアイドル、葉月 恋(はづき れん)が驚きに満ちた表情で2人に聞く。

 

「私はそうは思わないんだけどなあ…ちぃちゃんは?」

 

「仲が悪いってことには丸とは言えないねぇ~仲が良い方に丸っ!」

 

「そ、そうですよね!?ではどうして否定するのでしょうか…?」

 

「…たぶん、可可ちゃんのすみれちゃんに対する呼び方、じゃないかな?」

 

「その原因、忘れたとは言わせないわよ?か、の、ん?」

 

「ウヒィッ!!?そ、その節は、く、可可ちゃんが見たいって」

 

「まだ儀式が足りなかったみたいね?」

 

「ごごごめんなさい!助けてちぃちゃん!」

 

「これは難しいなあ…」

 

「そんなぁ!」

 

賑わいを見せる結ヶ丘(ゆいがおか)女子高等学校スクールアイドル部部室。そんな時校内放送の音が鳴る。

 

『スクールアイドル部、Liella(リエラ)の皆さんは至急、理事長室までお越し下さい。繰り返します。スクールアイドル部の皆さんは理事長室までお越し下さい。』

 

「「「「「………え?」」」」」

 

何か呼ばれてしまうようなことをしただろうか?そんな考えが5人の頭によぎる。オレンジ色の髪を肩まで降ろしているスクールアイドル、澁谷 かのん(しぶや かのん)が口火を切る。

 

「え?な、何か悪いことをしちゃった?何も心当たりが無いんだけど!?」

 

「おっおおおおお落ち着きなさいかのん!きっとアレよ!これから頑張れとかそういうやつよ!ショウビジネスの世界にいた私は分かるわ!」

 

「何の根拠にもなってないデス!きっとグソクムシが全世界に拡散されてしまったからに違いありまセン!」

 

「元から拡散されてるわよ!!それだけなら呼ばれるのは私だけなんだけど!?」

 

「あ、あの…まずは理事長室まで行きませんか?部室で話してもあまり意味はないと思います。」

 

「そうそう!すみれちゃんが言ったように、応援かもしれないからさ!」

 

恋と千砂都に諭され、理事長室に行くことに決めた五人。かのん、すみれ、可可は話を聞くまでビビりまくっていた。扉をノックし恋が到着を伝えると、開放の許可が降りる。

 

「「「「「失礼します。」」」」」

 

入室すると、神妙な顔つきをして両肘をテーブルにのせ顔の前で手を組むポーズをして理事長が座って待っていた。

 

(お、怒ってる!これ絶対怒ってるよ!)

(ああ、部の解散を告げられてしまうのデスか…)

(お茶目してるなあ~)

(…なんか微妙に笑ってない?気のせいかしら…)

(笑うと言うより悩んでいるように見えますね…?)

 

小声で話していると、理事長からこんなことを伝えられた。

 

「貴女達はラブライブのライブ部門とカード部門、どちらに出るのかしら?意見を聞かせて欲しいわ。」

 

「…ま、まさか、復活すると言うのデスか!?カードファイト部門が!!ラブライブに!!」

 

「ちょ、可可!?」

 

「可可ちゃん何か知ってるの?」

 

「知ってるも何も!かつてスクールアイドル達は舞台に立つだけでなく、カードファイトも十全にできてこそ真のスクールアイドル足りうるという思想のもと、ラブライブが行われて来たという言い伝えがあるのデス!」

 

「どういうことなの?その、カードファイト"も"って?」

 

「ライブでは自分自身を魅せて、カードファイトではなりたい自分をイメージして、それを見ているファンの人たちにイメージとして自らに投影させるというのが、クゥクゥが幼い頃に見たスクールアイドルなんデス!」

 

「色々めちゃくちゃね、それ…?」

 

「自分のイメージに相手を、ファンを引き込んでその存在を刻み付ける。両立が難しいとされ、2つに分かたれた道が時を越えてまた結ばれるなんて…感激デスゥ…!」

 

「なら、カードファイト部門とライブ部門両方に出場する、という事でいいのね?」

 

「もちr「ちょちょちょ、ちょーっと時間をください!失礼しましたー!」モゴモゴー!」

 

「ま、待ってすみれちゃーん!失礼しました!」

 

可可の口を塞ぎ、すみれが理事長室を後にする。それに続いてかのん、千砂都、恋が理事長室を出る。

 

「あら…ふふふ、若いって素敵ね。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――

部室に急いで戻ると可可の頬をすみれが引っ張っていた。

 

「なーにメンバーに相談なしにいきなり決めようとしたのか説明してくれるかしら??」

 

「ふぇぇぇ~ひ、ひはひれふぅぅぅ~(い、いたいデスゥゥゥ~)

 

「あ、あの…そもそもカードファイトとは何なのでしょうか…?」

 

「カードを使って戦う…で良いのかな?」

 

「カードファイトヴァンガード、ヴァンガードって呼ばれてるカードゲームよ。」

 

「それがラブライブに復活?するから可可ちゃんが舞い上がっちゃったんだね…」

 

「そ、そうなんデス…あの場で理事長さんから聞かされて、いてもたってもいられず…スミマセン…」

 

「私は面白そうだなって思うよ?可可ちゃんがあそこまでテンション上がったのスクールアイドルの話をする時以来だし。ちーちゃんは?」

 

「ルールとか覚えられるかな…」

 

「それについては問題ないわ。私、やったことあるから説明は出来るわよ。可可もさっきの感じだとやったことありそうだし。」

 

「え?…あ、ええ、モチロンデス!」

 

「…確認もかねてファイトした方が良さそうね…休みの日、私の家に来なさい。そこで教えるわ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――

後日、すみれの家にやってきたLiellaのメンバー達。

 

「じゃ、まずはヴァンガードの概要から説明を「いや、ここは勝負しているところを見せるべきだと思いマス!」…可可?」

 

やや興奮した状態ですみれに提案した可可。

 

「大丈夫、ヴァンガードは楽しいデスよ!きっとルールもカードもすぐ覚えられマス!」

 

「あんたねぇ……まあ、能力を使わなければ「能力使った本気ファイトが良いデス!」……… 」

 

「すみれちゃん…私たちは大丈夫だから、ね?だから握りこぶしを可可ちゃんに向けないでぇ!」

 

「先行きが不安になってきました…」

 

「言葉を返してない辺り本当に怒ってるね、すみれちゃん…」

 

「……わよ。」

 

「え?」

 

「本気でやるわよ!!可可!!即終わらせてヴァンガードを三人に教えるんだから!」

 

「急にやる気になったみたいデスね!負けないデスよー!」

 

「そういうわけだから、三人には私と可可のファイトを見てもらうわ。基本のゲーム運びはちゃんと口に出しながら説明するから。…ごめんね。」

 

「謝らないで!頑張って覚えるから!」

 

「そうそう!むしろ楽しみ!」

 

「わ、私も頑張ります!」

 

「優しさが染みるわ……」

――――――――――――――――――――――――――――――――――

テーブルで向かい合い、カードを広げていくすみれと可可。広げていく間すみれの説明をしっかり聞き込むかのん、千砂都、恋。

 

「ファイトを始める前にまず、ライドデッキからグレード0のカードを1枚探してVと書かれた場所、ヴァンガードサークルに裏向きで置く。その後山札をシャッフルして、上から5枚引く。その時に1回だけ望む枚数手札を交換できる。…1枚変えるわ。可可は?」

 

「クゥクゥはこのままで良いデスよ!」

 

「随分ツイてるじゃない。交換する手札の枚数を宣言したら、山札の下に置いて、置いた枚数分カードを引き直す。引き直したら山札をシャッフルし直す。これで始める前の準備は完了よ。何か質問はあるかしら?」

 

「その、山札は何枚用意するのですか?」

 

「良い質問ね。山札は"ライドデッキ"と呼ばれるものを4枚、"デッキ"と呼ばれるものを46枚の計50枚よ。そして、同じカードは1種類につき4枚まで入れられるわ。他にも制約があるけど、今はこれくらいね。」

 

「えと、イメージっていつすれば良いの?」

 

「あんまり無理してやるものじゃないけど…じゃあ今から私の言うとおりにイメージしなさい。」

 

「も、もう!?」

 

「そ、普通にファイトする分には自由だけど可可が出たいっていうファイト部門、慣れるためにはやっておいて損は無いんじゃない?」

 

「むむむ…すみれ、ちゃんと勧めてマスね…」

 

「お決まりの口上があるから良いのよ。…さあ、イメージしなさい。…そこは、地球に良く似た惑星、"クレイ"よ。」

 

「「「………」」」

 

三人が目を閉じイメージする。脳内に都市が広がっていく。どことなく結女近辺の町の風景に似た光景がそこにはあった。

 

「凄い…」

 

「こ、これは…」

 

「綺麗なところだね!」

 

「飲み込み早っ…コホン、私たちはそこにか弱い霊体として降り立っているわ。私と可可はこれから、クレイに住むユニットの力を借りて戦うの。その光景、しっかり見てなさい!行くわよ可可!始める掛け声忘れてないわね!?」

 

「当たり前デス!行きマスよー!」

 

「「スタンドアップ・ヴァンガード!」」

 

二人の霊体が光に包まれる。あまりにも眩すぎるそれは、少し離れたところから見ている三人の眼を覆わせるには充分だった。

光が薄れ、徐々に姿が現れる。かのん達を驚かせるには造作もなかった。

 

「「「ええええええええええ!!?」」」

 

「サプライズ・エッグデス!」

 

星刻姫(アルマジェスタ) ピピス=ムルシェ。イメージしろって言った私が言うのもなんだけどちょっと静かに…」

 

「いやいやいや無理無理無理!!どうなってるのこれ!!」

 

「可可ちゃんが、可可ちゃんが卵に…!」

 

「す、すみれさん!羽が!背中に羽が生えてます!」

 

「おおー!スバラシイイメージ力デス!」

 

「言ってる場合か!あーもう!1回眼を開けなさい!イメージ中止!中止ったら中止よ!」

―――――――――――――――――――――――――――――

驚き、騒然としていた3人を落ち着かせたすみれと可可。人のままだった2人を見て落ち着きを取り戻した。

 

「「「お騒がせしました……」」」

 

「じゃあ落ち着いたところで。今、私と可可はユニットに憑依している状態でヴァンガードサークルにいる。私たちはヴァンガード、先導者として力を貸してくれるユニットを率いて戦う。先に相手を6ダメージにした方の勝利となるわ。」

 

「すみれちゃん、ダメージはどこで見ることが出来るの?」

 

「ダメージゾーンって呼ばれる場所にカードが置かれていくから、その枚数で判断できるわ。ダメージゾーンにカードが3枚あればダメージ3、みたいな感じね。さあ行くわよ、可可。」

 

「もちろんデス!」

 

「私が先攻ね。山札から1枚引くわ。で、次。自分のヴァンガードサークルに置いたカードより左上の数字が1大きい、もしくは同じ数のユニットを手札かライドデッキから重ねる。ライドデッキから重ねるときは手札を1枚ドロップゾーンに置かなければいけないわよ。」

 

そう言ってすみれは手札を1枚デッキの後ろに置いた。

 

「この行為を手札を"捨てる"とも言うわ。ライドデッキからライドする時はちゃんと"手札を捨てて○○(なになに)にライドします"って言っておくことね。」

 

「クリティカルトリガー捨てて良かったんデスか~?」

 

「後のお楽しみよ…分かってるくせに良く言うわ。ステムディヴィエイト・ドラゴンを捨ててライドデッキから星刻姫 シュアト=スパーダにライド!」

 

(イメージしたらあの姿になってるってことかな?)

(止めておいた方が良いのでは…?)

 

「そこ、聞こえてるわよ?やるなら練習でやるときよ。」

 

「聞こえてたかあ…はーい。」

 

「ちぃちゃん、やろうとしてたの…?」

 

「さっきみたいにカードをヴァンガードに重ねることを"ライド"って言うわ。もうひとつ出来ることはあるけど今回は無し。で、アタックフェイズ「何を言ってるデスか!先攻の最初のターンはアタックできないデスよ!」説明しようとしただけなんだけど!?…可可の言うとおり、先攻の最初のターンは攻撃が出来ないから私のターンはこれで終わり。さあ、可可のターンよ。」

 

side すみれ

 

○●○

○○○

 

手札:5 ソウル:1 ダメージ:0

 

「行っきマスよー!クゥクゥのターン!祈り、身に纏ってを捨てて、胸躍る焔の巫女 リノにライド!」

 

「卵から人になった!」

 

「ライドする度に姿が変わるから、今のうちに慣れておいて良いんじゃない?」

 

「サプライズ・エッグのスキルで1枚ドローしマス!…!トリクスタをコールします!」

 

「かわいい!丸!」

 

「すみれちゃん、コールって何?」

 

「手札からユニットをRと書かれた場所、リアガードサークルに出すことをコールというわ。リアガードサークルは全部で5箇所あって、サークルに既にユニットがいても出し直すことが出来るわ。」

 

「フッフッフ…この子は凄いデスよ~?今はこれでアタックフェイズに入るデス!トリクスタのブースト!リノでアタックデス!」

 

「ぶ、ぶーすと?」

 

「可可飛ばしすぎ!ブーストはグレード1以下のユニットが共通して持っている能力で、前にいるユニットにパワーを与えることで強化することが出来るわ。今回はトリクスタのパワー5000がリノのパワー8000に加算されるから、合計13000ね。」

 

「ヴァンガードがアタックしたので"ドライブチェック"を行いマス!」

 

「ドライブチェック、ですか?」

 

「山札を1枚めくり、右上にマークのあるカードが出たら…!!バーニングフレイル・ドラゴン!!クリティカルトリガーデース!!」

 

「んなっ!?」

 

「与えるダメージを1増やして、パワーを10000増やせます!全部リノに!」

 

「黄色い、星…でしょうか?」

 

「丸は!?丸いトリガーはないの!?」

 

「多分無いんじゃないかなあ…」

 

「さあさあ、ダメージチェックデスよ、すみれ~?」

 

「た、たかだか2ダメージだってぇの!ダメージチェック、1点目…キッツピーク・グリフォン、ノートリガー。2点目…喚起の操獣師(ラウズ・ワイルドマスター) ライリー!ドロートリガーよ!」

 

「別のトリガーだ!」

 

「1枚引いて、パワー+10000。」

 

「ぐぬぬ…」

 

「すみれちゃん、トリガーは何種類あるの?」

 

「全部で5種類よ。

・与えるダメージを1増やすクリティカルトリガー

・1枚ドロー出来るドロートリガー

・前のユニット全てにパワーを与えるフロントトリガー

・相手と同数かそれ以上のダメージを受けていたらダメージを1枚回復できるヒールトリガー

と、あとひとつは…出たら説明するわ。」

 

「もったいぶるねぇ~」

 

「それだけ何かあるということでしょうか?」

 

「今だけはすみれの気持ちが分かりマス。実際に見てもらった方がきっと印象に残りますから。クゥクゥはこれでターンエンドデス!」

 

side 可可

 

○●○

○●○

 

手札:6 ソウル:1 ダメージ:0

 

「そういうこと。さあこっからギア上げてくわよ!私のターン!ダイアフルドール あれっさんどらを捨てて、星刻姫 テュラン=ダイナにライド!シュアトのスキル!テュラン=ダイナにライドされたので山札から2枚ソウルチャージ!…アイラム・カプリコルヌスとライブリーブレス・ドラゴン、クリティカルトリガーがソウルに入ったから1枚ドロー!」

 

「そんな簡単に手札を増やしてずっこいデス!」

 

「山のクリティカルとヒール減ってるんだから感謝して欲しいんだけど?」

 

「むー…」

 

「さっきと同じマークが右上にありますね。」

 

「同じトリガーを持つカードを2種類以上入れることも出来マスよ。デッキに入れられるトリガーは全部で16枚デスので!」

 

「同じ名前のカードは4枚までっていうのはそのままだけどね。続けるわよ。テュラン=ダイナをコール。スキルは使わないで、このままアタックフェイズ!リアガードのテュランでアタック!」

 

「ノーガードデス!ダメージチェック…装破竜 ウルバーゴ、ノートリガーデス。」

 

「続いて、ヴァンガードのテュランでアタック!」

 

「ここもノーガードデス!」

 

「ドライブチェック…リペルドマリス・ドラゴン、ノートリガーよ。」

 

「げげ、ダメージチェック…スパークルリジェクター・ドラゴン…ノートリガーデスゥ…」

 

「ターンエンド、幸先良いわねぇ。」

 

side すみれ

 

●●○

○○○

 

手札:7 ソウル:4 ダメージ:2

 

「目にもの見せてやるデス!クゥクゥのターン!ドロー!装撃竜 ストレガリオを捨てて、寄り添う焔の巫女 レイユにライド!リノのスキルで山札からトリクスタをコールしマス!」

 

「丸が増えたあ!」

 

「お楽しみはクゥクゥからデス!左前列のトリクスタを、ヴェルリーナに…o-Dress(オーバードレス)デス!」

 

「姿が、変わった!?」

 

「成長でしょうか?」

 

「ああ…丸が減っちゃった…」

 

「場にトリクスタが居れば重ねてコールすることが出来る、これがo-Dressデス!なんにでもなれる素敵なお気に入りユニットなんデス!」

 

「だからこそo-Dressしたユニットを最優先でどうにかしないと後々面倒なことになるのよねえ…」

 

「アタックフェイズ!ヴェルリーナでヴァンガードにアタックデス!ヴェルリーナのスキル発動デス!パワー+10000して、ソウルブラスト(以降SB)2をすることで相手のリアガードを退却させるデス!テュラン=ダイナを退却デス!」

 

「…ステムディヴィエイト・ドラゴンでガード!」

 

「ガード?」

 

「ユニットがアタックされた時、手札からGと書かれた場所、ガーディアンサークルにユニットを置いて攻撃を防ぐことが出来るわ。その時に参照するのはシールドって書いてある数値よ。」

 

「ステムディヴィエイト・ドラゴンのシールドは15000と書いてありますね。」

 

「そう、ヴェルリーナはパワー20000でヴァンガードにアタックしてきているから、テュランのパワー10000とステムディヴィエイトのシールド15000を加えて、合計パワー25000。攻撃側のパワーを防御側のパワーが上回っていればガード成功。ダメージは受けないわ。」

 

「ならば、トリクスタのブースト、レイユでアタック!」

 

「ノーガードよ。」

 

「ドライブチェック…装壁竜 ビルスキル、ノートリガーデス。」

 

「ダメージチェック…ブレインウォッシュ・スワラー、ノートリガー。」

 

「ターンエンドデス!すみれの盤面更地にしてやったりデス!」

 

side 可可

 

●●○

○●○

 

手札:6 ソウル:0 ダメージ:2

 

「凄い!可可ちゃん!」

 

「ソウル大盤振る舞いじゃない…あんた、これから私のG3ターンだって言うの忘れてないわよね?」

 

「すみれちゃんの雰囲気が…」

 

「変わったね…?」

 

「……た、耐えてみせるデス!」

 

「いくわよ。私のターン!

 

星が示すは、定めの未来!

 

星刻姫 アストロア=ユニカにライド!」

 

「綺麗…」

 

「黒いドレスがとても映えていますね…」

 

「……ハッ!イメージが見えてしまったデス…!」

 

「何のイメージかは聞かないでおくわ。ライドされたテュランのスキルで、テュランとシュアトをコール!テュランのスキルでドロップゾーンのトリガーユニットを2枚まで選びソウルへ!ステムディヴィエイト・ドラゴン2枚をソウルに入れて、テュランのパワー+5000!」

 

「手札から捨ててたカードをいっぱい真ん中に入れてるね。」

 

「あばばばば…」

 

「可可さん、大丈夫ですか?」

 

「ま、まだ…これだけなら…」

 

「そんなわけ無いでしょ?ビュラカーン・マンティコア、ブレインウォッシュ・スワラーをコール!スワラーのスキルで1枚ソウルチャージ!さらにスワラーのもうひとつのスキルでパワー+5000!」

 

「鬼!悪魔!グソクムシ!」

 

「グソクムシは悪口じゃないってぇの!アタックいくわよ!ブレインウォッシュのブースト!アストロアでヴァンガードにアタック!スキル発動!SB3して、この効果でSBしたクリティカルトリガーを全て、バインド!」

 

「ばいんど…??」

 

「デッキの後ろのカードの隣に置いてる…」

 

「そうそう使うことは無いけど、ドロップゾーンの隣をバインドゾーンと呼んで、そこに置かれたカードはもうこのファイトでは使えなくなるわ。」

 

「そこに3枚も置いたということは、その分強力な能力でないと釣り合わないように思いますが…」

 

「そう、ここからがアストロアの真骨頂!バインドゾーンのクリティカルトリガーの枚数によって、追加でスキルを得るわ。」

 

「まず、1枚以上で相手のリアガードを1体退却させる、ヴェルリーナを退却させるわ!」

 

「ひ、酷いデス…インターセプトを削られたデス…」

 

「可可ちゃん、インターセプトって?」

 

「グレード2のユニットが持つ共通能力デス。前に居ればリアガードサークルからガーディアンサークルに移動して攻撃を守ってくれたのデスが…」

 

「居なくなっちゃったから出来なくなったんだね。」

 

「次に、2枚以上でクリティカル+1!そして最後!3枚以上でドライブ+1!」

 

「と、ということは2ダメージを与えられて、2回もドライブチェック出来るんですか!?」

 

「惜しい!グレード3のユニットは共通の能力としてツインドライブ、2回のドライブチェックが可能なの。つまり…?」

 

「さ、3回も出来るんですかぁ!?」

 

「その通り!そして、まだスキルは続くわ。アストロアの効果でSBされたトリガー1枚につき、ユニットを1体選んでパワー+5000出来る。この効果をテュラン、ビュラカーン、アストロアに!」

 

「ぱ、パワーいくつなんだろ…?」

 

「ブレインウォッシュが13000、アストロアが18000、合計31000よ。」

 

「そこから3回もドライブチェックが入るので生半可なガードが致命傷になるのデス…」

 

「そうなの?」

 

「トリガーがめくれたらパワーも上がるから、ってことで良いんだよね?」

 

「かのんの言う通りデス…ここは…ノーガードデス!」

 

「トリプルドライブ!ファーストチェック…あ」

 

「どんな引きしてやがるデスかあああああああああ!!!」

 

「ごめん、可可…怨恨の冥竜神 ゴルマギエルド、オーバートリガーよ…」

 

「さっきのすみれちゃんの説明に無かったトリガーだね。」

 

「どんなトリガーなのでしょうか?」

 

「オーバートリガーはデッキに1枚しか入れられないトリガーよ。トリガーチェックで出たら、このカードをファイトから除外して1枚引くわ。その後ユニットを1体選んでパワー+1億するの。これをビュラカーンに!」

 

「い、1億ゥ!?」

 

「どうやって防ぐの!?」

 

「これだけでは終わらないのデスゥ……」

 

「ま、まだ何かあるんですか…?」

 

「ドライブチェックで出たから追加効果を発揮するわ。このファイト中、『自分のターンの間、ヴァンガードのパワー+10000、クリティカル+1』を得るわ。」

 

「「「…あれ?」」」

 

「思ったよりも…」

 

「普通、だね?」

 

「うんうん。」

 

「「あー…」」

 

「すみれさん、可可さん?」

 

「ファイトが終わったら改めて説明する必要があるわね。ゴルマギエルドの本当の恐ろしさ。」

 

「そうデスね。クゥクゥは決めました。みっちりきっちり説明してあげるデス!」

 

「「「???」」」

 

「じゃ、ファイト再開よ。ドライブチェック2回目からね。セカンドチェック、スチームバトラー グングヌラーム、ノートリガー。サードチェック、星刻姫 アストロア=ユニカ、ノートリガーよ。」

 

「ダメージチェックデス!1枚でも多くトリガーが欲しいデス…!1点目、装閃竜 ブラマーダ、ノートリガー。2点目、フレアヴェイル・ドラゴン、ドロートリガーデス!1枚引いて、パワーをレイユに!3点目…焔の巫女 ローナ!ヒールトリガーデース!」

 

「嘘でしょ!?ダブルトリガー!?」

 

「ダメージを1枚回復して、パワーをレイユに!」

 

「レイユのパワーは30000、ダメージは4、可可はこのターンでは負けなくなったデス!」

 

「ぐぬぬ…なら、これでターンエンドね。」

 

side すみれ

 

●●●

●●○

 

手札:7 ソウル:5 ダメージ:3

 

「あれ、アタックしなかったよ?」

 

「テュランとシュアトのパワーを足しても23000だから攻撃は届かない。ビュラカーンをアタックさせて攻撃が通ってもダメージは5で止まる。だから、アタックしなかったのかな。」

 

「そういうことよ。追加するなら、コストを与えたくなかったというのもあるわね。…にしても随分と良く見えてるじゃない、かのん?」

 

「え?そうなの?」

 

「これは将来有望なヴァンガードファイターが生まれるかもしれまセン!クゥクゥのターン!

 

煌めけ!クゥクゥの太陽(タイヤン)

 

天輪鳳竜 ニルヴァーナ・ジーヴァに、ライド!」

 

「ドラゴンになった!?」

 

「ここからデスよー!ジーヴァのスキルで手札を1枚捨てて、ドロップゾーンからトリクスタと種族に〈プレアドラゴン〉とあるユニット1体をそれぞれ呼び出しマス!トリクスタと装剣竜 ガロンダイトをコール!」

 

「可可も大概ズルやってるわよね…」

 

「そういう効果なんデスから、しょうがないデス!さらにさらに!後列のトリクスタとガロンダイトを重ねて、武装宝剣 ガロウヴェルリーナに、Xo-Dress(クロスオーバードレス)!!」

 

「剣を携えたヴェルリーナ…」

 

「カッコいい!丸!」

 

「1人で成長するのが、o-Dressなら、仲間と一緒に新しい可能性を掴むのが別のDress、それがXo-Dressデス!」

 

「仲間と、一緒に…!」

 

「まだまだ!左前列のトリクスタをヴェルリーナ・アルクスに、o-Dress!」

 

「まさかとは思ってたけど、Dress二刀流なんて…良く回せるわねそのデッキ。」

 

「好きなユニットを目一杯活躍させてあげられるなら、無茶も無謀も蹴っ飛ばしてやるデスよ!アルクスのスキルでカウンターブラスト(以降CB)1して2枚ドロー、アルクスのパワー+5000しマス!」

 

「凄い、響いて…」

 

「…かのんちゃん?」

 

「…っえ?どうかした?」

 

「何かあったのですか?」

 

「なんていうか、2人の楽しいって気持ちが凄い伝わってくるなあって思ったんだ。普段可可ちゃんとすみれちゃんって言い合ってることが多いじゃない?その2人の気持ちがこんなに真っ直ぐに伝わってくるんだ。ヴァンガード凄いなあって。」

 

「なーに言ってんのよ。教え終わったら今度はかのん達の番だからね?」

 

「そうデスよ。かのん達のイメージ力はクゥクゥ達と同じかそれ以上だと思ってマス!きっとそれぞれの分身を見つけて、活躍してくれるに違いアリマセン!」

 

「そうね、てゆーか、可可もヴァンガードやってるなら言いなさいよ。1人回ししないで済んだのに…」

 

「すみれからでも良かったんデスよ~?」

 

「…色々あったから無理だったのよ。」

 

「「「???」」」

 

「仕方ないグソクムシデス。負けるのが怖かったデスか?」

 

「何おぅ!?」

 

「続けマスよー?ガロンダイトのスキルでガロウヴェルリーナはパワー+10000、さらにガロウヴェルリーナ自身のスキルでさらにパワー+10000して、このユニットのアタックでは手札からのガードは2枚以上でないと防げなくなりマス!」

 

「来なさい!」

 

「行くデスよ!ガロウヴェルリーナでヴァンガードにアタック!」

 

「〔パワー30000、私のダメージは3…ここは〕ノーガード。ダメージチェック、キッツピーク・グリフォン。ノートリガーよ。」

 

「ニルヴァーナ・ジーヴァでヴァンガードにアタック!スキル発動!CB1を支払い、Xo-Dress状態のリアガード1枚をスタンドさせマス!ガロウヴェルリーナをスタンド!」

 

「グングヌラームを捨てて、リペルドマリス・ドラゴンで完全ガード!」

 

「完全ガード?」

 

守護者(センチネル)と呼ばれるユニットが持つスキルデス。手札を1枚捨てれは、ユニットを1枚選んでバトル中、攻撃がヒットしなくなりマス!」

 

「1億のパワーでも防げるのですか?」

 

「攻撃がヒットしない状態なので、どんなにパワーを上げても防がれてしまうのデス。」

 

「ええ…そうなんだ…」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック…天輪鳳竜 ニルヴァーナ・ジーヴァ。ノートリガー。セカンドチェック…!再起の竜神王 ドラグヴェーダ!オーバートリガーデース!!」

 

「嘘でしょ…」

 

「パワーはニルヴァーナ・ジーヴァに!1枚ドロー!ドライブチェックで出たので追加効果発揮デス!ヴァンガードを選び、スタンドさせマス!ジーヴァをスタンド!」

 

「……え?」

 

「ねえねえ可可ちゃん、スタンドしたヴァンガードって…」

 

「アタックもドライブチェックも可能なのでもう1回ツインドライブ出来マスヨ?」

 

「「「えええええええええええええええ!!??」」」

 

「は、反則過ぎませんか!?」

 

「もう一度ジーヴァでアタックデス!!」

 

「くっ…アストロアを捨ててリペルドマリスで完全ガード!」

 

「ツインドライブ!ファーストチェック…武装閃輝 ブラムヴェルリーナ、ノートリガー。セカンドチェック…焔の巫女 ゾンネ!クリティカルトリガーデス!効果は全てガロウヴェルリーナに!」

 

〔私の手札は残り3枚、ガロウヴェルリーナのパワーはトリガーが乗って40000、アルクスは15000…守りきれないか…〕

 

「ガロウヴェルリーナでヴァンガードにアタックデス!」

 

「ノーガード!ダメージチェック1点目、アイラム・カプリコルヌス、ノートリガー。2点目、喚起の操獣師 ライリー、ドロートリガーね。」

 

「すみれちゃんのダメージゾーンのカードが6枚…」

 

「ということは可可さんの勝ち、で良いのですよね?」

 

「くぅ~!負けた!悔しいけど楽しかったわ!」

 

「ええ、クゥクゥも楽しかったデスよ、すみれ。」

――――――――――――――――――――――――――――――――――

すみれと可可のファイトが終わり、5人での談笑が始まる。

 

「とまあ、こんな感じだったけど、どうだった?」

 

「はい!お二人ともとても楽しそうで、私もやってみたいと思います!」

 

「レンレンの目がキラッキラデスね!かのんと千砂都はどうデシタ?」

 

「面白そうだよね!丸に囲まれたデッキとか無いかなあ…?」

 

「2人のおかげですぐに覚えられたよ!ありがとう!」

 

「それは何より。なら次は…」

 

「かのん達の分身、相棒、お気に入りのユニットを探すデスよー!」

 

「「「分身?」」」




次回、「丸!丸!丸!」
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