これも応援してくれた皆さまのおかげです。
この後、『2』で登場した掲示板ネタで世間から見た今回の事件の反応を乗せて終了。
本編じゃないから期待しすぎないようにね。
「んんっ、ふぁ~あぁ、良く寝た……あれっ、ここ何処?」
『おはよう熱斗君、大丈夫そうだね、ちょうどママが飲み物買いに行ったところだからもう少しで戻ってくるよ』
俺が目を覚ましたらいつもの部屋じゃなくて病院のベッドの上で、棚の上にはロックマンが入ったPET。あれ、俺一体どうしたんだろう。
『もしかしたら僕とシンクロしてた影響で記憶が少し混乱してるのかも、何があったか思い出せる?』
ええっとたしか、WWWの研究所に日暮さんとデカオと突入して、まどいさんを助け出して、そのままドリームウイルスと戦って……。
「そうだロックマン!ウイルスは?あの戦いはどうなった!?」
『熱斗君落ち着いて、大丈夫、全部無事に終わったよ、ほら、落ち着いて深呼吸して、もう焦ることなんてないんだから』
ロックマンに言われた通り大きく息を吸って吐いてを繰り返して気持ちを落ち着かせる。そっか、終わったんだな。
『最後にドリームウイルスをパラディンソードで叩き切って倒したのを見届けた後、長時間のシンクロの影響で熱斗君は意識を失って、僕も動けなくなったんだよ、自爆する研究所から熱斗君はまどいさんが、僕のことはカラードマンが避難させてくれたんだ』
「そうだったのか……って自爆!?他のみんなは無事なの!?」
『うん、怪我人もいないし、誰も爆発に巻き込まれた人はいないよ』
今オフィシャルが現場を調べてるらしいけど、幸いにして死者はゼロ、ワイリーの生死も不明で、恐らく脱出したとの線が濃厚らしい、良かった、本当に良かった。誰も死んだ人がいなくて。
「きっとさ、ワイリーとだって手を取り合えた世界があったと思うんだ、元々俺のじいちゃんの親友だったんだし、生きている限りまた手を取り合える可能性はゼロじゃないんだ」
『そうだね、生きてさえいれば罪は償えるし、きっと手を取り合える未来だって一緒に作れるよ』
「日暮さんやまどいさんだって、出会った時はWWWだったけど、一緒に分かり合ってこの世界のために戦えたんだ、きっとワイリーとだって分かり合える日が来るさ」
『あのね、熱斗君。まどいさんのことなんだけど……』
ロックマンが言うには、俺が気を失ってる間にオフィシャルがまどいさんを逮捕したらしい。
『パパは科学省に今回の功績を説明して、出来る限りのことはしてみるって……』
「そっか……、なぁロックマン、またまどいさんに会えるよな」
『きっと大丈夫だよ、一緒にWWWの野望を阻止したんだし』
まどいさん、きっとまた会えるよね?俺はPETを握り締めながら、中に入ったデータを整理する。パパがsaito.batを外してロックマンのメンテナンスもしてくれたみたい。俺とロックマンが一生懸命考えたフォルダのデータ、日暮さんに頼んで手に入れてもらったまどいさんとおそろいのパラディンソード。こいつでドリームウイルスを倒したんだよな。
そんなこと考えながら一人、病室でぼんやりしていると、病室に入ってくる人影。
「……熱斗!相変わらず無茶ばっかりして、心配したんだから!」
メイルが俺を抱きしめてくる。
「ち、ちょっと、いきなり何するんだよ」
急に抱きしめられて戸惑う俺だけど、メイルは震えていて泣いているようだった。
「本当に……、心配したんだから」
ごめん、と謝りつつ頭を撫でるとようやく泣き止むメイル。デカオから事情は全部聞いてずっと心配してくれてたらしい、やいとが退院したらホームパーティをする準備を進めてて、他のみんなにも声を掛けてるみたい。
「聞いたよ、まどいさんのこと……熱斗はきっと正しいことをしたんだから、きっと大丈夫、いい方向に進むわよ」
俺の手を握り締めながら優しく微笑みかけてくれる。ああ、やっぱり女の子の手って柔らかくてあったかいな……。でもなんだろう、何か違和感があるような……。ああっ!そういえば、まどいさんの時は結構強引に腕をぶんぶん振って握手してたっけ、それで……。
「ねぇ、私もまどいさんに会ってみたいな、熱斗を助けてくれたお礼もしたいし、素敵な人なんでしょ?」
「うん、きっとメイルとも仲良くなれるよ、すげぇかっこいい大人の人なんだぜ」
へーそうなんだ、なんて言いながらも嬉しそうな顔で笑うメイルを見て、なんだかドキドキする。あれ?これってもしかして……。その後すぐにママが入ってきて、俺とメイルを見ると少し笑いながら言った。
「あらあら、お邪魔だったかしら。祐一朗さんに早速連絡しないと」
え?どういう意味!?と思ったけど、その後すぐに退院の手続きをして、家に帰る。俺とママとメイルの三人で家に入ると……。
「退院おめでとう熱斗君、パーティの準備はこのやいとちゃんがばっちりしといたからね」
「おめでとうでマス、元気そうで何よりでマス」
「やっぱり主役がいねぇと、世界を救ったお祝いは出来ねぇからな」
やいと、日暮さん、デカオが一斉にクラッカーを鳴らしてくれて、みんなが笑顔で迎えてくれた。テーブルの上には大きなケーキにおいしそうなごちそう。みんな入れ替わりに俺の退院を祝ってくれる。今まで乗り越えて来た困難が嘘のように、幸せな時間が過ぎていく。
そしてみんなで散々騒ぎまくって、パーティもお開きになり、俺は一足先に自分の部屋でロックマンと二人きりになった。今日は本当に楽しかったな。まどいさん、俺やったよ、頑張ったんだ。これで良かったんだよね? ベッドに寝転びながら天井を見つめていると、玄関が開く音が……。
「こんな時間にお客さんかな?」
『もしかしてオフィシャルの人かも、熱斗君の事情聴取まだ終わってなかったから。でもさすがにこんな時間に来るはずないのに』
俺が二階から降りようと階段を下り始めると、いつだって俺の大好きな優しい声が聞こえて来た。
「まいったな、手続きに時間がかかり過ぎてこんな時間になってしまったよ、熱斗はもう寝たかな?」
「さっき部屋に戻ったばかりだからまだ起きてるわよきっと、それにごちそうもきちんと残してるから安心して、やいとちゃんったら張り切ってたくさんデリバリーしてくれたのよ」
俺とロックマンは二人で顔を見合わせ、思わず笑ってしまった。
「今日は久しぶりに家族勢ぞろいだな」
『うん、今日は僕もパパに甘えたい気分だよ』
階段を駆け下りるスピードも自然と早くなる。リビングに飛び込むと俺は大きな声を出す。喜びと戸惑いをセットにして。
「パパ!おかえりなさい…………っ!?な、なんで!!!」
「熱斗、ロックマン、ただいま。予定より手続きに手間取っちゃってな、パーティには間に合わなかったけど、是非うちに呼んでお礼を言いたくてな」
「ほらほら、遠慮することなんてないんだから、上がって頂戴、今二人にお茶を淹れますからね」
パパとママが俺とロックマンを出迎えてくれる。俺は夢でも見ているんだろうか? これは夢なのかな。いや違う、だってほっぺたがすごく痛いし、頬を引っ張ればちゃんと痛みを感じる。
「おかえりなさい、まどいさん!!!」
『光熱斗』
世界を救った小学五年生。
性癖を大人のお姉さんに散々歪められたが、同世代にグッとくる感情はまだ持ち合わせている。まだ間に合うはず。
『ロックマン』
世界を救ったナビ。
熱斗君が散々性癖を歪められてるのを見守って来た。ただメイルちゃんとのフラグがかなり折られたせいでロールとのフラグも折れちゃったかわいそうなナビ。
メイルちゃんと熱斗がいい感じにならないと、次のお相手候補が出るのは『5』や『6』までお預けなので、モテモテオペレータに対して、いまいち出会いがないナビになってしまう。
『光祐一朗』
熱斗君のパパ。大人とし事件の後始末をむちゃくちゃ頑張った人。
よく「祐一郎」や「裕一朗」と誤植される。なんなら公式資料でも間違えられる。
『光はる香』
熱斗君のママ。家に帰らない夫や事件に首を突っ込む息子を持つ大変なお母さん。
それでも二人のことを信用してるし、最後に帰ってくる家を守り続けてる。男たちが無茶をしてどこかに行くのも安心して帰ってこれる場所があるからかもしれない。
『色綾まどい』
始めて入る熱斗君の家に内心興奮してる残念な人。勿論そんなことはおくびにも出さない。熱斗君の部屋にも入りたいけど、さすがにそれはまずいとわかってるのは大人。