【完結】朝起きたら色綾まどいになってました   作:発火雨

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続きました。感想欄でバレバレでしたね。



ロックマンエグゼ『2』
エグゼ『2』始動


 WWW壊滅後オフィシャルに逮捕されちゃったけど光さんのおかげで無事釈放されました!しかも再就職先まで決まってるという好待遇。

 いや、本当はね、俺の選択肢なんてないのよ。科学省が後ろ盾になってくれてネットエージェントって新しい役職を用意したからそれに参加しないと自由になれないんだってさ。

 

 これがどういうことかっていうと、元々科学省とオフィシャルって管轄は違うけどお互いに協力してきた組織。科学省は主に分析やデータなど技術的な分野で国に貢献し、オフィシャルはより現場的で、ネットバトルの腕でこの国の治安を守って来た。だからWWWみたいな犯罪組織相手や国防絡みの問題が起こるとこの二つの組織が協力してことに当たって来た。

 

 協力なんて言ってるけど実はオフィシャルの方が立場的には強くって、彼らは事件を解決するためなら立ち入り禁止の場所にも入れたり、現行犯での逮捕を可能とするなど様々な超法規的権限を持つ、もし何かネット犯罪があれば彼らに頼らざるを得ないため、そんな権限も認められてきたのだが……。

 

 今回のWWW壊滅までの一連の流れでそのあり方が疑問視されるようになってしまったのだ。重要なプログラムは全部盗まれちゃうし、その後始末は全部オフィシャル関係ない市民バトラー任せ、一番決定的だったのは水道局と発電所のダブルコンボのせい、つまり全部俺が悪いのである。

 

 水道局でオフィシャルのエースだった炎山君と真っ向から戦ってアクアプログラムを奪い逃走、次の発電所ではオフィシャルがWWWにエレキプログラムの情報を流しおびき寄せるまではよかったが、原作よりも強固なプロテクトが掛かってたせいで、オフィシャルが到着したのはプログラムが盗まれて事件がすべて解決した後。

 

 しかもこれ科学省側になんの承認も得ずに極秘に行った作戦だったから目も当てられない。そうだよね、もし知ってたら会場のみんなが命の危険にさらされるのっておかしいし、あの家族思いの光さんが、わざわざ会場に熱斗君たちを呼ぶはずないもん。せめて成果が残せたら違ったかもしれないが、やったことはWWWにプログラムを明け渡しいたずらに科学省の人間を命の危険にさらしたことだけ。

 

 これに科学省上層部は激おこである。そこでオフィシャルに頼らない自前の戦力を持つ案が急浮上。勿論オフィシャルに対して優位性を保つ政治的駆け引きも含まれてたんだと思う。それこそ全部の事件を解決してきたのは市民バトラーだから、優秀な人材を科学省が取り入れて科学省直轄のネットバトラーを抱え込む計画が議題に上がり始めた。

 

 そこになんでかスポっとはまり込んじゃったのが元WWWの俺、光さんを経由してもたらした情報で発電所の事件解決や、WWWに対して情報アドバンテージをオフィシャル以上に得た科学省はひそかに『ネットエージェント』制度を準備、科学省の後ろ盾を得た俺はそのまま司法取引で牢獄行を免れたってわけだ。

 

 ここまでは割と表向きの理由、実は裏の理由もあって……、実は結構いるんだよね科学省に所属してる元WWWって、好きな研究し放題だったし、金回りもよかったから技術者からするとWWWって相当いいパトロンだったんだ。ただ、行き過ぎたワイリーの終末戦争のこだわりや危険思想から抜けていった団員も多く、日暮さんの先輩なんかもこれに当たる。

 

 元WWWの幹部でもきちんと表舞台に出てこれるってのはある意味希望みたいなもんで、割と職員の中には好意的な人が元から多かった。さらに科学省で人望もあり優秀な光さんの推薦があったおかげで、俺がWWWを裏切った後の後ろ盾になってもらえたって経緯がある。

 

 元幹部で犯罪者なのは事実だし、身元引受人に光さんがなってくれてるから、下手なことは出来ない。ってか仕事で結果出さないとまずい立場になってしまった。のほほん平和タイムはさらに遠のいてしまったのさ。

 

 それとは別に致命的なのは炎山君、俺のせいで熱斗君とは水道局では顔見せしかしてないし、発電所ではノーエンカウント、ライバルどころか一度顔を合わせただけの関係になってしまったのだ。だから最終決戦にも来なかったんだよね。

 

 これは非常にまずい、なぜって俺の出番は『2』以降ないのに、炎山君の出番はメインシナリオで盛りだくさんだ。それにライバルとして切磋琢磨したからこそ、乗り越えられた壁があるはずなのに、俺のせいでそのフラグが折れてしまってる。幸いネットエージェントなんてある程度融通が利く立場になれたから、なんとか二人を合わせてフラグの修復をしないと……。この後もまだまだ世界のピンチは続くんだから、早いとこ元の鞘に納まってくれ!

 

 そんなわけでカラードマンと一緒に今日も仕事である。一応科学省所属になったから、ラフな格好はプライベート用にして、今はスーツにメガネでビシッと決め込んでいる。アニメ版でゴスペルにスカウトされたときの衣装だね。

 

『まどい~、ウラからのタレコミなんだけど、情報屋と科学省のデータバンクでの裏取りでどうも黒っぽいって回答が来たよ』

「そう、カラードマンお疲れ様。いよいよ始まるのね……」

『始まるって何が?世界的にゴスペルのネット犯罪が増えてきたけどニホンじゃまだ目立った被害は起こってないね』

「これから始めるのよ、たぶん久しぶりにロックマンにも会えるわよ」

 

 ネットエージェントになってから、色々仕事が忙しくってこの三ヵ月の間全然熱斗君とも会えなかったなぁ、たまに科学省で顔を合わせて話くらいはしたんだけどね。あぁ『トランスミッション』の教授は初仕事で捕まえちゃった。あれ野放しにしたら何されるか分かったもんじゃないし、俺の有能アピールのための踏み台になってもらった。まだゼロウイルスも完成してなかったし先手必勝作戦、大成功である。

 

「デンサンガスの集金用ナビを戦闘用に改造した形跡有りか……ってことは久しぶりの秋原町ね」

 

 さてさて、ここから未知の世界、取りあえず熱斗君を強化しつつ、炎山君と出会わせられるように頑張るぞ!




『ネットエージェント』
元ネタはアニメ版ロックマンエグゼ、わかりやすく言えばビーフ指令。
科学省お抱えのネットバトラー、バックに科学省がいるのである程度の権限を持って動ける。

『科学省』
原作と違いオフィシャルのやり方に疑問を覚え、独自の対犯罪専門ネットバトラーを抱え込む。
表面上はどちらも協力体制を取っているのだが、実は利権争いの真っ最中。まだまだ実質的にはオフィシャルの権限が上なので、邪魔も多い。

『トランスミッション』
ゲームキューブ版ロックマンエグゼ、アクションゲームで『1』と『2』の間のストーリー展開。今作ではまどいさんがサクッとネットエージェントの有用性を示すための踏み台にされた。WWW残党のやばい研究を未然に防いだので科学省の株がアップ。オフィシャルからのヘイトもアップ。

『デンサンガスの集金用ナビ』
会社で用意してるナビを、ウラ経由で改造したらそりゃ今の科学省に察知される。
人を介さず、ネットワークでのみつながるゴスペルの弱点が浮き彫りに。
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