なぜか知らないけどやる気満タン。張り切っております。
熱斗君に頼んだおかげで無事やいとちゃんの協力を取り付けた俺は、熱斗君と二人やいと家を訪れてネットマフィアゴスペルの日本での活動情報を事前に科学省はキャッチしたと伝えた。
「なるほど、わかりました。もちろん善良な一般市民として全面的に協力するわ」
「サンキュー、やいと」
「でもなんで光君も一緒なのよ?いくら美少女やいとちゃんが心配だからってネットエージェントと一緒に来ないでもいいのに」
「ちげーよ、将来ネットエージェントになってパパの手伝いをしたいから、まどいさんを見て勉強中なの」
「はん、サブライセンスの試験も受けたばかりなのに言うことは一丁前なんだから、それよりも光君、お茶とお菓子でも用意するからちょっと手伝いなさいよ」
やいとちゃんに誘われてキッチンに向かう熱斗君。いや、どうぞお構いなく。これも俺の仕事だからね、それにしてもデカい家だよな。そんなことを考えているうちにリビングルームには紅茶の入ったティーカップが置かれていて、その横ではクッキーが入った皿が置かれていた。たぶんどっちもすごい高級品なんだろう。
ついでにやいとちゃんが最近凝ってるせんすコレクションも見せてもらった。この歳でこれだけ渋い物を集められるのはやっぱり上流階級の才能なのかとも思う。自作でオリジナルのせんすにも挑戦しようとしてると言うので、スケッチブックのデザイン画を見せてもらった。ってかやいとちゃんも絵が上手いな!
「へぇ、上手いもんだな」
「上流階級の人間としてアートは一通りたしなんでるからね。光君も描いてみる?結構難しいわよ」
「えぇ、俺はいいよ、絵なんか描けないもん」
「あら、それじゃ私が挑戦させてもらおうかしら」
まどいさんの体は元々絵描きの才能があるみたいで、スラスラと鉛筆を走らせていく。そうしてできたデザイン画は、シンプルな線の中に美しい花の模様を描いた物。やっぱり日本人なら桜だよね。
「まどいさんは絵もお上手なのね……」
「うわっ、まどいさん綺麗……」
熱斗君、その言い方だと俺が美人ってことになるぞ。早速やいとちゃんにからかわれてる。
『まどい~不正プラグインを確認したよ、事前に逆探知プログラムも湯沸かし器の電脳にセットしといたから、もうちょっとでオペレーターの居場所もわかると思うよ』
「了解カラードマン。それじゃ熱斗君そろそろ出番よ、任務の内容覚えてる?」
「もちろん!このネットエージェント専用のプラグアウト防止プログラムを使いながらゴスペルのナビを倒せばいいんでしょ?」
「正解、光さんが作ってくれた特別製で、デリートしたナビのデータもある程度拾ってくれるから、遠慮なくデリートしてOKよ」
オフィシャルと違って現場の人員が俺一人しかいないけど、代わりに配布される装備は全部光さんお手製の一級品。一人分しか用意しなくていいから、予算的にも助かるんだよなぁ。万が一に備え予備の分もあるんだけど熱斗君に預けとこう。
「はい、熱斗君、これ私の予備の分のネットエージェント用装備。なにかあっても大丈夫なように渡しとくわね」
「えっ、いいのまどいさん!すげぇPET用のケースに無線でプラグインできるワイヤレスプラグもある」
「実は熱斗君にもいずれ必要だと思って、光さんに熱斗君専用のも用意してもらってるのよ、今度市民バトラーのライセンスを取れたらご褒美であげるから、勉強も頑張ってね」
熱斗君目を輝かせて喜んでるな。こういうところはまだ子供っぽいなぁ。さっきまでからかわれて怒ってた顔つきが嘘のように笑顔になってる。
「光君って単純よね、もしかしたら姉さん女房と相性がいいタイプなのかしら」
いや、この年頃の男はだいたいこんなもんだぞやいとちゃん。でも、案外年上のしっかり者とくっつくのもありかもしれないね熱斗君。ロックマンの負担も減るだろうしさ、本命はきっとメイルちゃんだろうけど、結構モテるし、年上の女の子キャラもこれから増えてくるから、うっかり原作とヒロインが変わる可能性もあるよね。原作的にはラストにメイルちゃんと結婚するんだけど、まぁ、その辺の恋愛って自由意志だし本人の気持ちが大切だから、誰を選んでも俺は応援するよ。たぶんメイルちゃんがヒロインレースで強すぎると思うけど。
「ば、馬鹿野郎、口の減らねぇ奴だな。ほらほら、俺とまどいさんが事件を解決してくるからお前は大人しく部屋に隠れてろよ!」
「はいはい、図星だからって怒んないのよ、私は光君が誰を選んでも応援してあげる懐が深い友達ですからね」
可愛らしいなぁ、小学生の恋バナ。
そのまま湯沸かし器の電脳でエアーマンをサクッとデリート!いや~強敵でしたねぇ。さすが歌で有名なボス……。いやだってさ、ロックマンが開幕パラディンソードでぶった切るもんだから、カラードマン何もしてないよ。バスティングレベルS確定の無駄のない動きで一瞬で勝負が付いちゃった。
「まどいさん、見た見た?俺とロックマンの活躍、すごかったでしょ!」
『ずっとネットエージェントになるんだって、あれからずっと練習してたもんね』
『まどい~、僕の出番が全然なかったよぉ、せっかく新しい必殺技も試そうと思ったのに……ぐすん』
もう何も言えないね。やっぱすげぇよ熱斗君。
その後、俺は手に入れたエアーマンのデータを持って科学省に帰還。ゴスペルの事件を未然に防いだけど、正直言って組織のことを何も知らない下っ端のナビをデリートしただけだし、ナビのデータからはこれと言って重要な情報は何も得られなかった。オペレーターの方は事前に連絡したオフィシャルが無事に捕まえたみたい。ほら、俺一人しかいないから犯人の逮捕とか手が回らないし、権限もないから、このへんはオフィシャルに頼まないと無理なのよね。
オペレータから事情聴取した情報と交換でエアーマンのデータをオフィシャルに届けたけど、炎山君に凄い顔された。
ウラでブルースと一度鉢合わせしたこともあるけど、その時は大変だった。カラードマンの貴重な情報源だったウラの住人を今にもデリートしそうな気迫だったから、割って入ったんだけど、そこからガチ戦闘よ。むちゃくちゃ強くなってたよブルース。なんで君もパラディンソードを使ってくるんですかね?しかもブルースにデータを直接カスタムしてるみたいで、一撃一撃が重たくてやばい。ナビにチップデータカスタムするのって大量のデータが必要で、パラディンソードなんて使ったらすげぇ金額になるはずなのに。
あの時はカラードマンもデリートされる寸前だったね。ギリギリでブルースに恨みを持つナビたちが大量に襲い掛かってきて、なし崩しに共闘したけど。いや共闘というよりも狙われてるブルースを囮にして遠距離から攻撃しまくっただけなんだけどさ。できればネット上でエンカウントしたくないなぁ……。
ちなみに現実で炎山君とエンカウントするのは大歓迎。根がまじめだからか、ウラの情報やゴスペル対策の話はこっちから吹っ掛けたら反応するし、ブルースが強くなるためなら俺が話すプログラムアドバンスの話なんか結構食いつく。意外と現金な態度を取るもんだからたまにからかうとすげぇ怒るけど、熱斗君と違って新鮮な反応で面白い。
いつの間にかまどいって呼び捨てだし、俺には敬語とか使わないからだいぶフランクになったものだ。たぶんオフィシャルのここ最近のことで苦労してると思うけど、俺になら好きなだけ迷惑掛けてもいいよって言ったら「そうさせてもらう」ってすげぇクールな態度。そもそも俺が迷惑かけまくっちゃったからね。
次のクイックマン戦では熱斗君と炎山君が鉢合わせになると思うんだけど、二人とも仲良くできるかな……。たぶんそんなうまくいかない気もするけど、ゴスペルが相手になったら協力するよね?
『風吹アラシ』
エアーマンのオペレーター。小物。
仕事でたまったストレスを悪事を働くことで発散しており、その関連でゴスペルに入る。
ゴスペル首領の評価も最低ランクのオペレーター。
『エアーマン』
ガス会社の集金ナビをカスタマイズしたものでトルネード系のチップデータで戦闘用に改造されている。のだが、元々が集金用ナビなうえ、比較的安価なチップデータを使っているのでそんなに強くない。
オマケに改造からチップのデータ収集までウラを通して行っていたので、タレコミで怪しい奴らだと情報が筒抜け。
ゴスペルも大して期待してなかった捨て駒という悲しい存在。
『綾小路やいと』
お金持ちで上流階級の女の子。
まどいさんの印象は中々いい感じ。そもそも彼女も熱斗のことを信頼してるのでそりゃそうなる。メイルのことは応援したいが、当人たちの気持ちが一番大事だと思ってる内面は大人な子。年相応な面もあるけどね。
『伊集院炎山』
当初の予定と出番が変わったキャラ。感想欄の影響で行く末がねじ曲がった人
『光熱斗』
ネットエージェントになってパパの手伝いをすることが目標な親孝行な人
本当にパパのお手伝いだけが目的?
『ロックマン』
すげぇ強いナビ。序盤なのに飛ばしてる。
『ブルース』
すげぇ強いナビその2。なんかパラディンソードのデータを埋め込まれて強くなってる。
『ネットエージェント装備』
耐久性に優れたPET用のケース、無線でプラグインすることが出来るワイヤレスプラグ。ナビをプラグアウトできなくさせるプラグアウト防止プログラム。
あれ、ワイヤレスプラグって確かこの後……。