「それじゃあ一回だけバトルしましょうか。お手柔らかにね、熱斗君」
そんなわけで熱斗君とバトルする流れになっちゃった。まぁ前向きに考えたら、ブルース戦前に強敵と戦っておくのもいい経験だし、なによりも原作と違い純粋に戦えるいい機会だ。こうなってしまっては楽しまなければ損だろう。
「いくぞロックマン!」
『熱斗君も油断しないで、カラードマンはかなりの強敵だよ』
戦ってみてわかるけど、こりゃかなり強い、まずオールラウンダーなことが強い。カラードマンは遠距離攻撃が得意なのでそれに特化した攻撃をさせているが、最初は上手く遠距離戦もこなしていたはずなのに、急にエリアスチールで接近戦を持ち込みそこからはカラードマンが押されっぱなしだ。
せっかく動きが遅いアクアとファイアのタワー攻撃で逃げ道を塞ぎ、その間にパラディンソードを叩きこもうとしたのに紙一重で判断して炎の壁に突っ込んで逃げやがった。あそこで逃げの一手を打てるなんてどんな神経してるんだよ!
「くそっ、このままだと押し切られそうだぜ……行くぞロックマン!」
『うん、行くよ熱斗君!』
不味い不味い、最初はカラードマンの性能と遠距離コンボを押し付けて一方的にボコる作戦だったのに、接近させられてからはなすすべがない。徐々にカラードマンが押され始めてる。こうなったら奥の手だ!
「行くよ、カラードマン!エレキサークル3」
電撃の球がカラードマンの周囲を漂う。勿論距離を放すロックマン。そうそう、これで仕留められなくても距離を稼げたら儲けもんよ。ここからさらに……
「必殺プログラムアドバンス、パワードキャノン」
『はいょ~ん、必殺技だもんね、覚悟しろ!』
ショットガン・クロスガン・スプレッドガン・メガキャノンを連ねて発動して巨大なキャノン砲を打ち込む必殺技。色々試したけどこれくらいしか使えるプログラムアドバンスがなかったんだよ。ゼータやシグマ系は使い辛かったし、ガッツシュートはガッツマンが手に入らないから無理だったし、これが威力もそこそこあってカラードマンでも使いやすいから採用したんだ。
「ロックマン迎え撃つぜ!プログラムアドバンス、ビッグストレート!」
『はぁあああ!』
げげっ、あれはビッグストレート、貫通属性のロケットパンチを飛ばすゲーム序盤にお世話になる優秀プログラムアドバンス。これもガッツパンチが手に入らなかったからこっちは使えなかったのにぃ!
『ぎょえええ!』
『うわぁああ!』
結果は相打ち、貫通したビッグストレートがカラードマンをノックアウトし、発射されたビッグストレートに直撃して周りに誘爆したパワードキャノンがロックマンを吹き飛ばした。
「引き分けね、熱斗君すごく強いのね!お姉さん感激しちゃった!」
「い、いやぁ、そんなことないよ」
結果負けてしまったけど、正直かなりの接戦に持ち込めたし、ロックマン相手にここまでやれるならブルース戦も何とかなるんじゃないかと自信が付いた。それに憧れの主人公たちとこんな風に戦えて感激!ロックマンも熱斗君もかっちょいい!
「まどいさん、そろそろ手を放して」
「あらあら、ごめんなさい、だってあんまりにも感激しちゃったからつい」
気づけば熱斗君の手を握り締めてぶんぶんと握手を振っていたようだ。やばい、ちょっと恥ずかしい。
「いやぁまどいさんはお強いんでマスなぁ、熱斗君とロックマンのコンビ相手に引き分けに持ち込めるなんて」
「そうだよね、俺が今まで戦ったネットバトラーで一番の強敵だったよ」
日暮さんと熱斗君が俺のことを手放しに褒めてくれる。勿論悪い気はしない、っていうかむちゃくちゃうれしい。
「そうそう、全部のリストに値段を付けたでマス。良ければゆっくり見てほしいでマス」
そう言って渡されたリストを見るとこれまたすごい、優秀なチップはあらかた揃ってるし、中にはガッツマンのナビチップやガッツパンチまである。日暮さんいつの間にこんなの手に入れてるんだ。あれか、もう改心したと市民権を得ているのか。羨ましすぎるぜ。
「それじゃあリストのここからここまで、あとこれとこれとこれも!」
「あ、ありがたいでマスが、お財布の方は大丈夫でマスか!」
「いいのいいの、高給取りだし、仕事で使うから高性能のチップは必要なのよ。そうだ、熱斗君ちょっとこっちにおいで」
手招きして熱斗君を呼ぶ。首をかしげながら近づいてくる主人公に先ほど買ったチップの一部を握手しながら握らせる。
「これ、ネットバトルのお礼と今後の活躍を願って先行投資。大変だと思うけどこれからも頑張ってね」
「えっ、もらえないよこんなにたくさん」
熱斗君が遠慮する。さすが主人公、時たまルールや法は破るけど根は善良で素直ないい子だ。だけどここは強引に押し切る。これからの戦いのためにも強くなってもらった方がいいし、俺たちのバスジャックを止めてもらわなきゃいけない。ここで引き分けだったんだから念には念を入れて強化しておかないと。それに好感度も上げておけば一石二鳥。
「これからもあなたはWWWとの戦いに巻き込まれるけど、決して諦めないで、あなたとロックマンならきっとどんな困難も乗り越えられるわ」
『あれ、なんでまどいさんがWWWと僕たちの関係を知ってるの?』
おっと何とか好感度上げようとそれっぽいこと言ってたら勢いでWWWの名前も出しちゃった。不味い不味い、せっかく味方のお姉さん風にしてたのに団員だってばれちゃうよ。これ以上ボロが出る前に撤退しよう。じゃあ次はバスジャックで会おう熱斗君。
そんなやり取りをしてそそくさとヒグレヤを後にする俺。早いとこ帰ってフォルダを組み直して、対ブルース用にカスタムしなくちゃ。それさえなんとかすれば後は熱斗君に負けて出番終了だ。その後もなるべく好感度を稼いで熱斗君の味方サイドに潜り込もう。
なんて思ってたのに……。
「あれ?まどいさんじゃん、こんなところで何してるの?」
なんでこんなところで出会っちゃうんですかね!?
『光熱斗&ロックマン』
主人公二人組。結果は引き分け、今までWWWのナビ相手に三連勝していたのにそれよりも強い相手に大興奮。今までで一番手強かったので色綾まどいとカラードマンに敬意を持っている。
なんか知らないけど高そうなチップをもらえたみたいだよ。好感度は上がったかな?
『日暮闇太郎』
今回はほぼ背景、でもまどいと熱斗君のやり取りに思うところあるようで……。
高額チップがまとめて売れたのでオープン初日から売り上げが凄いことに、これでまたレアなチップを収集できると大喜び。
『色綾まどい&カラードマン』
実はメモリの増設や拡張プログラムを買いあさり原作よりも強化している。圧倒的な資産をつぎ込んで強化したカラードマンとフォルダ相手に立ち回る熱斗とロックマンに脱帽。恐らくまた戦っても勝てないだろうと踏んでいる。
まどいさんあんまり深く考えず行動してるし、チップも渡してるけど果たして好感度は上がってるのだろうか?
得意戦法はアクア&フレイムタワーで相手を囲む攻撃をして、逃げた先に強力なチップを叩きこむ通称鳥籠戦法。
『プログラムアドバンス』
決められた組み合わせで特定のチップを使うと発動できる必殺技。『1』の時代は強い物から弱いものまでピンキリ。
『パワードキャノン』
ショットガン・クロスガン・スプレッドガン・メガキャノンを使うと発動するプログラムアドバンス。威力200で当たると周囲一マスに誘爆してダメージを与える。見た目も格好良く、手に入るチップも比較手に安価ではあるが、実は全部のチップの総攻撃力よりも劣ってる上に、これよりも手軽に使える技があるため実際には使われない悲しい技。
現状使えそうな組み合わせがこれしかないため仕方がなく使用している。
『ビッグストレート』
ガッツパンチ、コールドパンチ、ダッシュアタックを使うと発動するプログラムアドバンス。威力250で一直線上にパンチを飛ばし貫通する。序盤から手に入り使いやすいため攻略御用達の技。本作品ではガッツパンチやガッツマンのナビチップを大山デカオ個人が作った設定なので、一般流通していない。なのでデカオの友人関係にしか流通していない。