【完結】朝起きたら色綾まどいになってました   作:発火雨

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まだこの作品も完結してないので新連載気持ちをグッとこらえてエグゼを書き書き。
終わりはある程度決めてるのでそこになんとか着地したい。
この作品の影響で次回作もおねショタ要素を引き継ぎそうで怖いです。

あと連載50話の節目になります。ここまで書き続けてこれたのは読んでくれる皆さま、誤字報告してくれる皆さま、感想を送ってくれる皆さまのおかげでございます。


N1グランプリ本戦直前(熱斗視点)

「うわっ、すげぇ人混み、これみんなN1グランプリの参加者なんだ!」

『全員が全員って訳じゃないと思うよ、見送りの人や大会のスタッフさんもいると思うから』

 

 熱斗とロックマンのふたりがやって来たビーチストリート、その船着き場にはいくつもの大きな船が並び、大勢の人が行き来していた。あまりの人の多さに圧巻されてしまう、すると見覚えのある女性がこちらに近付いてくる。彼女はテレビ局のADで熱斗君とも何度か顔を合わせたことのある子だ。

 

「あれ、ADのお姉さん、こんなところでなにしてるの?」

「仕事よ仕事、乗客が多いからすごい人混みでしょ。それでスタッフがあちこちに待機してるの、熱斗君に送られた招待状確認してもいい?」

『はい、これが僕たちに贈られた招待状です』

 

 ADの女性が確認すると船着き場の一番奥に案内される。そこには一隻の豪華客船があった。

 

「はい、これが熱斗君たちが乗り込むことになるクイーン・チェーコ号よ」

「ありがとうお姉さん!」

 

 元気よく礼を言って船の方へと走っていく。船の前に待機している別のスタッフに招待状を見せ、クイーン・チェーコ号に乗船した。船内に入るあちこちにN1グランプリのロゴが入った端末装置が置かれており、豪華客船で有りながらここで大会本戦が開かれることを実感させられる。

そしてついに、熱斗たちはクイーン・チェーコ号の甲板に立つことができた。

 

 船の上から目の前に広がる海原、白い雲が流れる青い空、潮風に乗って香ってくる海の匂い……。

 

「おぉい、熱斗!」

「あら、光君も同じ船だったのね」

 

 自分を呼ぶ声に振り返ると。

 

「デカオにやいと、二人とも予選を突破してたんだな!」

「あたぼうよ、秋原町最強のネットバトラー大山デカオ様が出ないで誰がN1グランプリに出るってんだ」

『ガッツマンもこの大会に向けて猛特訓したでガッツ』

 

 気合い十分な様子のデカオとガッツマンのコンビはいつも以上に張り切っているように見える。

 

「私は違うわよ、三次予選の最後で試験官のナビに負けちゃって……。今日ここにいるのは綾小路家が大会のスポンサーの一つだから特典で招待されたのよ」

「えっ、招待枠とかあるの!?」

「あんた自分が出る大会のことくらい知っときなさいよ」

 

 多くのスポンサーを集めることに成功したN1グランプリ、いくつかあるスポンサーへの返礼として世界トップクラスのオペレーターたちと交流を持つチャンスが与えられたのだ。もちろん世界最高峰の戦いを中継ではなく特等席で見れるというのも理由の一つではあるのだが。

 

 世界大会であらゆる人種が集まるはずなのに、見知った知り合いを見つけたことで少し安心する三人。すると一人の綺麗なドレスに身を包んだクリーム色の髪が特徴的な女性がこちらに近付いてくる。熱斗も女性に気付き軽く挨拶をする。一方見知らぬドレス姿の美人の登場に唖然とする二人。

 

「ご歓談中失礼、あなた方が熱斗の御友人ですね? 私の名前はプリンセス・プライド、クリームランドの王女を務めています。熱斗とは以前ゴスペルに対抗する時にネットエージェントとして知り合って、今でも仲良くさせて頂いてます」

 

 突然の本物王女様の登場に驚きつつも自己紹介を始める二人だったが、デカオなんてどこか上の空の様子、やいとも上流階級との交流は慣れたものだが一国の王女ともなると緊張が隠せない。そんな二人なんてなんのその、気軽に友達と話すように話しかける熱斗。

 

 余談だが、フランクに話しかけてくる熱斗のことをプライドは好ましく思っており、堅苦しくない会話を楽しんでるのを熱斗もわかっているからこそ彼女に普通に接してる節がある。

 

「ネットエージェントってすげぇんだな、王女様と仕事したりするんだ……」

「はっはっは、熱斗君はもはや国際社会にも名が轟いてるからね」

 

 デカオが熱斗の意外な交友関係に驚いていると、笑いながら近づいてくる老紳士が一人。赤と青のツートンカラーでまとめられたスーツを着こなしている。

 

「熱斗君久しぶりだね、プリンセス・プライド様もクリームランドの支社でご挨拶して以来ですね。そちらはお友達かね?初めまして、私はガウス・マグネッツ、熱斗君の知り合いで隠居生活を楽しんでる老人さ」

「ガウスコンツェルンの会長さんじゃない!熱斗あんたの知り合いはなんでこんなすごい人ばかりなのよ!」

「お嬢さん私のことを知ってるのかね?残念ながら会長は引退したんだよ、一応相談役として席は残しているが、今じゃ娘に全部任せてこの大会を楽しんでる一人のネットバトラーさ」

 

 笑いながら自己紹介をするガウスにやいとは驚きっぱなしである。ガウスコンツェルンといえば世界トップクラスの巨大財団、やいとの実家以上のお金持ちなど世界を見渡しても多くないのだが、目の前にいるその人はまさに世界トップの財団を一人で作り上げた男なのだから。

 

「ガウスさんも大会に参加してるの?」

「いや、会社からは娘が参加して勝ち抜いてるよ、あいにく違う船に乗っているようだがもしかしたら本戦を進めていけば熱斗君と出会うこともあるだろう。私は会社のスポンサー特権で君たちの戦いを見るために遊びに来たんだよ」

 

 マグネットマンも会長職と一緒に娘に託したと笑顔で話すガウス。これからの時代を若者がどうやって動かすのかを見るために気軽な隠居生活に身を置いたと楽しげに語る。

 

「まさかガウス会長が……」

「よしてくれたまえ、私はもう会長じゃないんだ、気軽にガウスと呼んでくれたまえ」

「あら、それでしたら、私のことも気軽にプライドとお呼びください、一国の王女である前にここでは一人のネットバトラーですから」

 

 世界的大物二人に挟まれる秋原町の小学生三人。実は優勝候補と名高い光熱斗とコネを持ちたかったり、大会前に情報をえようと周りの選手や観客たちがこぞって近づくのを、この二人が結果として鉄壁ガードをしているのだ。

 

「私とお嬢さん以外はライバル同士なわけだな、しかし本当に手強いネットバトラーが世界から集まった、どうかね、誰か意識してる選手はみんないるのかね?おっと、ここにいるメンバー以外で」

 

 ガウスの質問に三人は少し考え込んでそれぞれ答え出す。

 

「俺はやっぱり炎山かな、身近にいるなかで負けられないライバルの一人なんだ」

「俺様は魚屋のマサさんかな、科学省のそばで魚売ってるおじさんなんだけど、すげぇバトルが上手くて熱斗がいない間ずっと特訓してもらってたんだ、予選を勝ち抜いたって言ってたから違う船に乗ってるはずだ」

「私が個人的に気になっているのはシャーロのライカ選手でしょうか、シャーロ軍ネットワーク第13部隊の名は国際的に有名ですし、彼も自国の力を国際的にアピールするために出ているはずです」

「ふむふむ、なるほど、三人が気になる選手か……、これは私も大会を楽しむときの参考にさせてもらおう、さっき話したがうちの娘も大会に参加していてね、もし君たちと会うことがあればよろしく頼むよ、正直私よりもネットバトルが上手くてね。誰かいい相手がこの大会で見つかれば少し大人しくなってくれるんだが」

「ところで……ずっと気になってたんですけど、あそこの端にいる明らかに怪しい人って大会の参加者なのかしら?」

 

 やいとが視線を促すと、明らかに周りから浮いた人物が離れたところで立ち尽くしている。仮面で素顔を隠し、悪魔をモチーフにしたような衣装はゆとりがあり、中身が男か女、どのような体型かを隠す怪しさ満点の人物だ。

 

「あいつのエントリーネームはネットバトラーQ、大会に正規で参加してるが年齢、性別、出身地 一切不明の謎のオペレーターだ。大会エントリーに個人情報は必須だから、運営側が用意したダークホースってところだろうが、どうもきなくせぇ。少なくても堅気の人間じゃねぇな」

 

 突然後ろから声をかけてきた存在に熱斗は驚いてしまう。

 

「あっ、ヒノケン!WWWがどうしてこんなん所に!」

「元だよ元、お前んところに再就職したまどいと同じで今はWWWとは無関係だよ。今の俺はフリーのネットバトラー、燃える男火野ケンイチ様よ」

「本当にWWWと無関係?」

「あたぼうよ、じゃなきゃネットエージェントになって逮捕権持ってるおめぇの前になんか現れねぇよ」

 

 確かにオフィシャルに一度逮捕されたのだが証拠不十分扱いで釈放されている。無論監視対象にはなっているのだが、ゴスペルの国際犯罪や、ネットワーク社会ゆえに中々きちんとした監視が行き届いておらず、今もウラの危ない仕事と隣り合わせの生活をしている。

 

「ウラの連中みたいに運営側で参加しても良かったんだがな、こっちに居りゃお前にリベンジできると思ってわざわざ参加したのよ。俺の燃え盛る新たな炎で今度こそロックマンを燃やし尽くしてやる」

「なにぉ、今度も俺とロックマンが返り討ちにしてやる」

 

『皆様お待たせしました。ただいまよりN1グランプリ本戦、船上ビクトリーデータ争奪戦を開始します。司会はDNNアナウンサー緑川ケロがお送りします!ルールは簡単、すべての船のネットワークはリンクされ、その中に隠されたビクトリーデータをいち早く手に入れた32名が決勝トーナメントに進むことが出来ます。参加者同士の戦いはもちろん、ウイルスや大会サイドのナビによる妨害の雨あられ、果たしてジゴク島にたどり着くネットバトラー32名はどの選手になるのでしょうか!』




『大山デカオ』
秋原町のガキ大将、持ちナビはパワーが自慢のガッツマン。
予選も無事突破、N1グランプリ本戦出場の段階でSライセンスの戦闘センスはあるのだが、任務の達成率がイマイチなためライセンスはA止まり。

『綾小路やいと』
お金持ちで飛び級と設定が持ってるのにイヤミがない女の子、持ちナビはグライドマン。
残念ながら三次予選惜しい所まで進むが最後の壁を突破できず、その代わり実家に届いた大会の現地観覧チケットを使い熱斗とデカオの応援に駆け付けた。一人残したメイルちゃんには悪いことしたと思ってる。

『プリンセス・プライド』
クリームランドの王女様、持ちナビは鉄壁ガードのナイトマン
クリームランドは国を挙げてこの大会を支援しているが、それとは別に実力で大会進出を果たす、目的はもちろん自国の国際社会へのアピールと、世界のレベルを肌で感じるため。後優秀なネットバトラーのスカウトも兼ねているのだが、まどいの存在が無ければ熱斗をクリームランドに招待したかった。

ヒロインになりえた可能性がある人、アニメ版では熱斗とのフラグを自ら構築しに行ったし、視聴者人気も高い。もしハーレムルートがあるならば参加は確定。

今作では熱斗のことを頼れる年下の男の子として純粋に可愛がっている。まどいとも友達で二人の関係を影ながら応援する素敵なレディ。

『ガウス・マグネッツ』
ガウスコンツェルン元会長、現相談役、持ちナビはマグネットマンだったが娘に譲っている。
ガウスコンツェルンに送られた現地観覧チケットで熱斗君を見るために参加。
娘は違う船に大会参加者として乗っている。

『火野ケンイチ』
通称ヒノケン、持ちナビは???
『1』で逮捕されたが証拠不十分で不起訴になり、今大会に参加。
ゴスペル、WWWとの現段階での関係性はオフィシャルは掴めていないがウラに出入りしオモテに出ない仕事をしてることは確実。
今回の参加は本人の意思か誰かの差し金か……。

『ネットバトラーQ』
すべてが謎に包まれたネットバトラー。
予選の戦いはすべてネットで配信されていたが、あまりにもあっさり目立たずに勝つものだから今まで誰にも注目されなかった。
オペレーターの正体が不明なことにたいして一部の人間はテレビ局側の仕込みであると勘付いているが正体は誰もわからず。正体不明の人物が大会にいることに関してオフィシャルから情報開示を求められたが当然のように砂山は拒否。これまた一部参加者からマークされている。

『緑川ケロ』
DNNの看板アナウンサー、持ちナビはトードマン。
大会の司会進行を務める。ウラでは本戦が始まる前からケロちゃん実況スレが立てられている。
もしもハーレムルートがあるとしたらこの子も参戦確定。
今作は熱斗君を弟みたいに可愛がってる、まどいのことは姉のように慕っている。
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