【完結】朝起きたら色綾まどいになってました   作:発火雨

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怒涛の更新楽しいです。
別にストックしてた分とかではなく、皆さんの感想をパワーに変えて一日おきに一気に書き上げてます。そのため誤字脱字もいつも通り、編集してくださる皆さんには頭が上がりません。いつもありがとうございます。


N1グランプリ初日終了

『さぁ、N1グランプリ初日は大興奮のまま、幕を閉じました! 明日はどんなドラマが待っているのでしょうか!』

『それじゃぁベスト四に勝ち上がった選手たちをキュキュっと紹介しちゃおう!!!』

 

 ケロちゃんと砂山さんが高らかに初日の締めをしてるけど、よくあんな元気が残ってるもんだよな。ケロちゃんはプロの喋り手だからわかるけど、砂山さんは違うからね。

 それにしてもさすが世界大会、行程が長いし一戦一戦にみんな真剣だから時間の密度がやばい。こんなことなら応援席で熱斗君の応援だけをしてみていたいけどそういうわけにもいかないもんな。でも、ある意味予定通りのメンバーが見事ベスト四に勝ち上がった。

 

『ネットエージェントが誇る若きエース。ロックマンとシンクロし変幻自在に戦うその姿、まさにフルシンクロとは彼らのためにある言葉。光熱斗とロックマン!!!』

 

 優勝候補だからね、会場からの拍手や喝采がすごい。さすがに照れてるな熱斗君、最初の頃は緊張もしてたけど今じゃ照れながらも観客席に手を振るくらいの余裕が出てきていい感じに肩の力も抜けてる。まぁここに来るまでナイトマンとガッツマンを破ってきてるわけだけど、二人とも知り合いだし、そこでいい方向に力が抜けたのかもしれない。

 

『立ちふさがるすべてを燃やし尽くしてきた男。フレイムマンのあまりの火力で大会サーバーも特注のものじゃなかったらオーバーヒートを起こしていたところ。燃え盛る灼熱コンビ火野ケンイチとフレイムマン!!!』

 

 シリーズの常連キャラだけあって、ものすごい執念でここまで来たよな。コールドマンのアイスキューブとかあまりの暑さに固体の維持が出来なくなって、下手な水属性の攻撃も蒸発させてどうにかしてきちゃった。スラッシュマンの猛攻で削りきられても、まるで再生するかのように炎が燃え上がりそのまま自分の炎に巻き込んで逆転勝ちしたし。

 

『正体不明で謎の人、戦い方も不可思議そのもの。不気味なノーマルナビで勝ち上がってきたが、その真の姿は大会中に見れるのか。謎のナビと謎のオペレーターネットバトラーQ!!!』

 

 まぁそのくらいしか紹介出来ないんだよね。使うチップはレアチップこそあれど近距離から遠距離、補助も一通りこなすし、ノーマルバスターとチャージショットも使いこなすけど、毎試合カスタムを変えてくるから、これといった特徴がない。おまけにナビもオペレーターも無口でほとんど喋らないから、ケロちゃんがずっと困ってる。その代わり砂山さんの実況パートが増えてるんだけどね。

 あえて特徴をいうなら、対戦相手の弱点を滅多打ちにしてる部分だけど、この世界の人ってあんまりメタを張って戦うってことをしないのよね。自分の強みを押し付ける方が主流というか。でもそのキャラと戦術でウラの評価はそこそこ高いんだよな。

 

『最年少でSSSライセンスを取ったオフィシャルのエース。その斬撃はすべてを切り裂き、剣技はまさに世界一。優勝への道を切り開くことはできるのか。伊集院炎山とブルース!!!』

 

 これまたマグネットマンが防御に徹したのを上から切り裂いてた、同じところを何度も切り裂いて真っ二つとかもう剣豪だよね。次のサーチマン戦も銃弾を剣先で弾くどころか、必殺の一撃を切り裂いてたし、もうどこまで進化するんだよってくらい強くなってるよ。接近戦もダメ、遠距離から攻撃してもダメ、本当にどうやって倒せばいいのか相手からしたら厄介この上ない存在になっちゃって。

 

『この四人の中から世界最強のネットバトラーが明日生まれるぜ!!!』

 

 こうして大会初日は特に問題もなく終了。はぁ、やっぱ疲れるわ。とりあえず明日の打ち合わせがあるから自分の控室に戻る。お昼の空き時間に会ったときに、はる香さんによかったら晩の食事も一緒にどうと誘われているが、せっかくの家族一緒の時間なんだからと断ってる。いや、お誘いはうれしいんだけどやらなくちゃいけないことが盛沢山なんだよね。

 控室で独り砂山さんを待っていると、いつもより荒いノックの音が聞こえる。俺はドアを開けるとそこには意外な人物が立っていた。

 

「よう、ちょっといいか?」

 

 俺は彼を招き入れ控室に鍵をかける。ちなみにすべての控室は防音は完璧、それだけ選手に気を使ってるってことでもあるんだよね。主に控室でナビのカスタムや、サポートの人と打ち合わせなんかをするわけだから。そんなわけで砂山さんとの打ち合わせも全部控室なのである。

 

「一言、礼を言おうと思ってな。お前のおかげで光熱斗とロックマンにリベンジできる最高のチャンスに巡り合った。ありがとよ」

「わざわざ準決勝前日にその一言を言いに来たってわけ?案外律儀なのね」

「元WWWのよしみにしても、恩を受けすぎたからな。おかげで犯罪組織以外で再就職が決まったし、WWWに戻るよりもこっちの方がデカいことが出来そうだ」

 

 WWWに合流されるよりも味方になってもらった方がいいし、一応は同僚だったわけだからね。それにシリーズ常連で『3』ではやらかすけど、『6』では最終的に完全に味方になってくるわけだから、このタイミングでもこっち側に引き込めると思って声かけたけど大正解だったみたいだ。

 

「いいのよ、ネットエージェントの仕事だけでも忙しいのにウラランカーの仕事も同時にやるのって大変だったし、ちょうどよく空席があったからね。それに推薦はしたけど、認められたのはあんたの実力なんだから」

「まさか俺とフレイムマンがウラランカーとはな、おまけにあの科学者のおかげで俺のフレイムマンのカスタムも過去最高のものになりやがった」

 

 そう、控室に入ってきたのは火野ケンイチ。『2』の時はヒートマン片手に空港にいてゴスペルや犯罪組織とは無縁の時期があったから、その時にこっそりコンタクトを取ってウラランカーにスカウトしておいた。元犯罪者ではあるけど、それは俺も同じだし。さすがにネットエージェントにはあの当時は俺の立場もあり押せなかったけど、実力主義のウラの世界では元犯罪者なんてお構いなし、ウラの王にも認められ、今回の大会のためにナビも大改造。

 原作のフレイムマンをナビカスシステムをベースにさらに魔改造され、火力だけならウラランカーでもトップクラスになっている。

 

「どうする、今ならネットエージェントにも推薦できるわ。大会でこれだけ結果を残してるわけだから世間の受けも悪くないし、私ももう少し仕事楽したいから大歓迎なんだけど」

「ははっ、WWW解散後にいつの間にか科学省に入り込んだと思ったら、すっかりそっち側に染まりやがったな。とりあえずは先のことは後だ後、今は明日のことに全力投球よ」

 

 ウラランカーは全員大会運営側に参加してるわけだけど、まだ公表されてないヒノケンとフレイムマンは例外として、ウラランカーをオモテの大会に送り込みウラの実力を世間に見せつけるって役目になってる。ウラの実力者が大会運営に関わってるのは事実だけど、どうしても参加者やネットバトルに明るい人たちにしかその実力が伝わらない。なので大会の本選に進んだウラの実力者という一般の人たちにもわかりやすい形でアピールする必要がある。

 ダーク・ミヤビのお弟子さんが参加してるのは、師弟関係における修行と独立のための卒業試験というのもあるけれど、そういった側面もあって参加が認められたらしい

 

「悪いが熱斗にリベンジするのは俺が先だな」

「あら、それはどうかしら。私の彼氏は強いわよ、それに私だってリベンジを諦めてないんだから」

「……まぁ、恋愛観は人それぞれだし、お互いが思いあってんならいいけどよぉ」

「何よその反応、家族公認でラブラブなんですけど!」

「か~お熱いねぇ、俺もぼちぼち燃えるような恋ってのを探しても悪かねぇかな」

 

 ついつい話しやすい相手だと軽口も出ちゃうね。何よりもヒノケンはノリがいいっていうか、会話が節々に粋な感じでついついこっちから話させたくなっちゃうんだよね。アニメでも中々の弄られキャラだったし、その癖決めるところは決めるんだからかっこいいったらありゃしない。そのうちたこ焼き屋さんの娘さんでいい人と出会えるよ。

 

「それじゃ、俺は最後の調整があるから自分の部屋に戻るわ。彼女とのラブロマンスよりも熱いものがあるって明日熱斗に見せつけてやらぁ!」

「はいはい、とっとと出てった。私だってこの後砂山さんと打ち合わせしたら着替えてゆっくりしたいんだから」

 

 あばよと片手を上げながら控室を出て行ったヒノケン。それから入れ替わるようにノックされ扉を開けると待っていた砂山さんが入ってきた。

 

「さっきヒノケン君来てたでしょ、後姿が見えたから思わず近くの自販機前で一服してきちゃった。これまどいちゃんの分ね」

「あら、ごめんなさいね、気を使わせちゃったみたいで。そもそもあっちがアポなしで来るのが悪いんだから、気にしないでもよかったのに」

「いやいや、ヒノケン君は中々数字を取ってくれてるからね。元WWWなんて肩書も俺の大会で結果を残せば吹き飛ばせるっしょ。そのうちネットエージェントにスカウトするのかい?」

 

 もちろんそれが出来たら俺の仕事が減るから歓迎するとこなんだけど、今は熱斗君と二人っきりのエージェントの仕事ができるのはいいんだけど、仕事が多すぎて全然二人で任務する余裕がないのよね。まだシナリオも『3』で折り返しだし、今後のことも考えたらもっと味方を増やしたいところだよな。それに俺ももっと休みが欲しい!光さんみたいな仕事大好き人間じゃないんだもんね。適度に休みたいのよ。

 

「この大会終わってどんな結果になってもネットエージェントは忙しくなりそうだけどね」

「言わないでください、なるべく考えないようにしてるんですから」

 

 もうベスト四に残った面子的に、誰が勝ち上がっても仕事は忙しくなりそうなんだよな。どう転んでも明日ですべてが決まる。と言ってもメンバーのうち三人は熱斗君が一番の強敵と思ってるような面子だからな、主人公って平和な大会でも大変だよね。




『火野ケンイチ』
シリーズ常連の燃える男、今回の持ちナビはフレイムマン。
WWW壊滅後、不起訴処分で釈放されデカいことをするために世界中を駆け巡っていたところをネットエージェントの力を使ったまどいに見つかりウラランカーに推薦される。

ファイアマン、ヒートマンと炎にまつわるナビを使っていたが、ウラランカーとして認められたため、ウラの科学者協力のもと新しいナビフレイムマンを開発した。

WWWからも声がかかっていたが、こっちの方が面白そうだからと断る。

『フレイムマン』
言語システムを犠牲にしているため喋ることが出来ないヒノケンのナビ。
しかし燃え滾る情熱はオペレーターとシンクロしており、原作よりもはるかに強くなった。その強さは通常のPETではオーバーヒートを起こしてしまうため、特注のPETに入れられている。

謎の科学者の技術力でバグの力を引き出しており、超火力と引き換えに戦闘中命を燃やし続けている。しかし、燃え続けるローソクの回復と無敵化、さらに歩いたエリアをマグマパネルにするバグと、マグマの上では体力が回復する改造で、炎が持つ火力と不死鳥のごとき再生力を再現している。

このおかげでコールドマンの水属性の攻撃を真っ向から炎で潰し、スラッシュマンの怒涛の攻撃を受けながらも不死身のごとき粘り強さでごり押した。

ヒノケンの炎への思いが具現化した、まさに炎の化身。
ウラランカーとしての通り名は「放火魔」の予定。
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