烏の戦士の奮闘記   作:クロロンヌ

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さて、ようやく原作に突入します。

では、どうぞ!


烏のナズェミテルンディス!編
第十話 時は流れ、烏の彼は星の家族に馴染む


この仕事を始めて早10年以上、いろんな事があったなぁ………。

星野さんはたまに怪物に襲われて何回か助けて、

その影響でミヤコさんと深夜までスケジュール調整を行う事になり、

ルビーちゃんは星野さんと同じアイドルとしての道を進む為に、

星野さんにダンスや歌のレッスンを受けて、

アクア君は、何やら不穏な動きを見せているようだ。

でも一番問題なのは、

 

「星野さんとの距離が近い気がするんだよなぁ………」

 

そう、星野さんとの距離感が明らかに近くなってきているのだ。

お手伝いさんとして仕事はしているものの、あくまでも俺と星野さんはアイドルとマネージャー兼スタッフ。

すっぱ抜かれて恋愛関係を疑われたりしたら、それこそ大問題だ。

星野さんは分かっている筈なのだが、なかなか止めようとしない。

双子達の視線が冷たすぎるので勘弁してほしい。

 

「それに、ここ最近になって怪物の出現が頻発化してる気がする………」

 

『俺の周りでは』という言葉がつくが、

怪物が出現する頻度がここ最近になって上がってきている。

一個一個対処していたのだが、途中で面倒になってニンジャフォームでゴリ押ししていた。

疲れないわけが無い。

 

「でも、最近になって自分の体の変化が顕著に出てんだよなぁ………」

 

具体的言えば、

『6km先の人間を視認できる』

『4km先の声を聞き取れる』

などの色んな感覚が過敏になってきている。

あと自分の影が薄くなってきている気がする。

この前も、

 

『あれ、おじさんまだ帰ってきてないの?』

 

『え、もう先に帰って料理作っておくって言ってたけど?』

 

『え、じゃあおじさんはどこに………?』

 

『ここにいるけど?』

 

『『『うわああああああああああ!!!???』』』

 

なんてやりとりがあったのだ。

悲しいなぁ………。

 

「それと、アクア君達もそろそろ高校生。受験先ってどうするのかなぁ………?」

 

「「ただいまー!!」」

 

「あ、お帰りなさーい」

 

彼らが帰ってきたようだ。

お茶でも淹れておこうかな?

 

 

 

 

数十分後………

 

 

 

 

お茶を飲んで一息ついた後、2人に進学先を聞いてみた。

 

「そう言えば、アクア君達は高校の受験はどこにするか決めたの?」

 

「私は『陽東高校』って所にしたよ!ここじゃ数少ない『芸能科』って所があるんだ!」

 

「という事は、ルビーちゃんは芸能界まっしぐらって事か………アクア君はどうするんだい?」

 

「………俺も陽東高校に行く。でも、進むのは一般科だ」

 

「おや意外だね。アクア君も芸能科だと思ってたけど?」

 

「俺は多分、役者には向いてないと思ってさ………。どっちかというと裏方の方が向いてるんじゃないかって思ったんだ」

 

(そういえば、アクア君は五反田さんっていう監督さんの所に行ってるんだっけ?)

 

「うーん、俺は高校はかなり遅れて卒業してるから、何も言えないからな………」

 

「だって、おじさんの場合は別の世界に神隠しにあってたじゃん」

 

「10年以上経った今でも信じられないけど、別世界に飛ばされて戻ったら3年経ってたとか、普通に考えたらホラーだよなぁ………」

 

「アハハハハ………」

 

そう言われると苦笑いしか出来ないなぁ………。

今考えると、文字通り人生を無駄にしたような感覚だ。

 

「よし、それじゃあご飯の用意をしますかね」

 

「あ、私手伝うよ!」

 

「俺も手伝う」

 

「ありがとう、それじゃあアクア君はじゃがいもの皮を剥いてくれるかな?」

 

「ルビーちゃんは俺と一緒に食材を切ろう。今日はカレーだよ?」

 

「「よっしゃ!!」」

 

そう言って俺達は晩御飯の支度を始めた。

 

 

 

 

数時間後………

 

 

 

 

「ただいまー!!」

 

ようやく仕事を終えたのか、

星野さんも帰って来たようだ。

 

「お帰りママ!」

 

「お帰り、母さん」

 

「お帰りなさい、星野さん」

 

「ただいま、ルビー、アクア、浩司さん!」

 

「おーい、どさくさに紛れて抱きついてくるのやめて下さーい」

 

「あー、ズルいよおじさん!?」

 

「というか、いつまで星野さん呼びなんですか浩司さん!?」

 

「いやこれもう癖みたいな物なんで………」

 

「もう、前にも言いましたけど、ちゃんと名前で呼んでくださいね?」

 

「善処しますよ………」

 

「母さん、今日の晩御飯はカレーだ。俺もルビーも手伝ったんだ」

 

「え、本当に!?やったー!!」

 

「それじゃあ、みんなで食べましょうか」

 

「「「はーい!」」」

 

こうして、俺達は晩御飯を食べ、寝床に着いたのだった………。

 

 

 

 

数週間後………

 

 

 

 

 

アクアside

 

 

 

あれから数週間が経ち、俺達は陽東高校の受験が始まった。

まぁ、あの問題量だったら何の苦にもならなかったな。

まぁ唯一の懸念があるとすれば、面接での俺の名前になるだろうが………。

そう考えていると、面接を終えたのか、ルビーがこっちへ来た。

 

「お兄ちゃん、試験はどうだった?」

 

「問題無いな。唯一の懸念点は面接での俺の名前だろうな」

 

「あぁ………、私も大概だけど、お兄ちゃんの名前も世間一般じゃキラキラネームだからね………」

 

「今や慣れた物だが、『アクアマリン』は流石になぁ………」

 

「みんな面倒くさがって『アクア』って読んでるけどね」

 

「貴方、もしかして星野アクア?」

 

「ん?」

 

後ろを振り返ると、赤髪の少女が俺達に近づいていた。

 

「誰だっけ………?」

 

「えっと……、あ、思い出した!」

 

重曹を舐める天才子役?

 

10秒で泣ける天才子役!!

 

「昔あんたと競演してた有馬(ありま)かなよ!」

 

「あぁ、思い出した……」

 

こいつここの芸能科だったのか………。

 

「もしかして貴方達、芸能科受けたの!?そうなんでしょ!!」

 

「いや、俺が受けたの一般科だけど?」

 

「何でよ!?」




はい、第十話でございました。

かなりのスローペースになると思いますが、
どうぞ宜しくお願いします。
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