しかしほぼ原作通りのとこはかく手が鈍る…まぁだからこそこんな形式にしてるしかなり省いてかいてるんですけどね。
一からかいてる二次創作作者様方には頭が下がります。
剣の聖地についてまず話したのはこれからルーディアがどうするべきなのか、である。
色々な意見が出たが、結局のところ家があり、魔法大学のサポートも受けれるシャリーアには帰るべきだ、と結論がついた。
しかし、問題はその道中である。
ニナとエリオットはシャリーアまで送ると言ったが、ルーディアはそれを拒否した。
もしついてきたらエリオットはそのままズルズルと居着いしまい、強くなるタイミングを逃してしまうと。
ニナにはそう気に病む事はない、自分の事に集中して欲しいと告げた。
それにギレーヌの強さは間違いなく、レオの索敵もあり、安定期にさえ入ってしまえばルーディアも魔法で援護も出来る、大丈夫だろう、という多少楽観的ではあるが、結論が出た。
誘ったニナとエリオットは何処か難しい表情をしていたが、ルーディアが言うなら、と納得する事にした。
そして、一先ずは安定期に入るまでは剣の聖地で過ごす、という事に決めたのだった。
まず行ったのは剣神との謁見である。
エリオットは修行の再開を、ニナは帰還をそれぞれ告げるため。
ギレーヌ、レイダ、イゾルテは挨拶である。
そして何故か、ルーディアとアルスもその場にいるのが許された。
『なんで…?』
皆が床に膝をついたり座ったりしてる中、ニナが伝えていたのか特別に用意された椅子に座らせて貰っている。
アルスは抱っこだ。
ちなみにレオは流石に外で待機。
大人しくお座りしていて、通りすがりの人達に愛想を振り撒いていた。
そんなルーディアが何処か居心地の悪さを感じているなか、剣神、ガル・ファリオンが口を開いた。
「遠路はるばる良く来てくれた、老骨には辛かったろう」
「いいや、若者達に途中相乗りさせて貰ってね、終盤は随分と楽させて貰ったさね。それで?あたしはあんたのつむじを見るのを報酬に、誰に何を教えればいいんだい?」
「あぁ、ちょいと水神流として相手して貰いたくてな、エリオット!」
「はい」
それにレイダはおや?思った。
道中共にしていた時は才能はあれどまだまだな子という印象であった。
これならまだニナのほうが余程、と思っていたのだが…。
「いつまで猫被ってやがる」
瞬間、そこにいるのが人間であると一瞬忘れてしまった。
まるで突然魔物が現れたような、そんな感覚であった。
イゾルテなど剣に手をかけていて、エリオットという小僧が放つ獣のような圧に無様にも反応してしまっていた。
道中の事もあるし、そもそも連れてきた理由でもあるが、鍛えなおしだね、とレイダは内心思った。
それはそれとして、自分でも思わず反応してしまうような狂気的な激情…それを秘めた者と共にいて、あれだけ穏やかな旅が出来ていた事に少し驚いていた。
「なんだい、とんでもない猫被りだね…この小僧を揉んでやれってのがあんたの用事なのかい?」
「そうだ、エリオットの目標があの龍神オルステッドだからな」
「オルステッドだって…?そりゃあ、大きく出たね」
「俺もエリオットも出来ると思ってる。だがまだ無理だ、ギレーヌに一旦連れてかれた事もあるが、こいつはなまじ分厚い理性がある。好いた女を守る為の処世術だが、そいつがこいつの延びを悪くしてやがる。漸くその理性を意識的に取っ払えるようになったが…まだまだだ」
「一理あるな。あたしも実感してる」
『エリオットはそうですよね…先生としては賢くなって嬉しいんですけど…ねぇ…』
後ろのほうでゴニョゴニョとギレーヌとルーディアが話している。
エリオットはそれに口をへの字にしてしたが、黙って聞いていた。
「ま、そこまで言えばわかんだろエリオット、兎に角揉んで貰え」
「待ちな、別にその目標を否定しやしないがね、才能もないもんにあれこれと教える程あたしは安くないよ」
レイダはそう言うとイゾルテに目を向ける。
「まずはうちの弟子と闘って圧倒でも出来るくらいじゃないとね」
「確かにな、よし、なら早速手合わせでもさせてみるか。ニナもやってみるか?」
「はい、勿論」
「わかりました」
同時にエリオット、ニナ、イゾルテが立ち上がる。
そして三人で道場で手合わせをする事となった。
結果はエリオットが疲労困憊で膝に手をついて息を切らせ、イゾルテが目を回し、ニナだけが立っている、という状態で終わった。
とはいえニナもエリオットに強かに打たれているため、平気という訳でもない。
イゾルテは野獣のようなエリオットの攻撃を流しに流した。
道中レイダが語ったように、殺気だった獣は水神流にはカモでしかない。
エリオットの攻撃は一度も入らず、次にニナがイゾルテに対面する事となった。
イゾルテはその時調子に乗っていた、所詮剣神流なんてこんなものだと。
その結果ニナの最小限の動きから放たれた殺気のない一撃に反応出来ず、いい所に入ってしまって意識を飛ばした。
エリオットは不服そうな目でイゾルテを見た後、ニナに狙いを定め、結局いつも通りの稽古が始まってしまった。
とはいえエリオットも疲労がたまっており、精細を欠いていた為にやがてはほぼ同時に急所辺りを打ち合い、エリオットが疲労困憊となって手合わせを終わりとした。
その情けない結果にレイダは呆れたようにため息を吐いた。
「ふぅん、こうなるか、面白いな」
「あたしとしちゃ面白くないね、まったく…とりあえずイゾルテはここに置いていくから、半年後くらいまでにはあの子の性根を叩き直すか、圧倒してみな。そしたらあたしが相手してあげるよ」
「なんだばあさん、どっか行くのか?」
「そこのルーディアという嬢ちゃんが心配でね、シャリーアまで送るついでに出産も見届けてくるよ」
『え、ありがたいですけど…大丈夫なんですか…?』
「ああ、遠慮するんじゃないよ、あたしがやりたいのさ」
「ふぅん…?まぁいいけどな、さて、ルーディアとか言ったか?安定期まではゆっくりしてけ。シャリーアに向かう時はとびっきりの馬を使わせてやる。ニナが友達連れてくるなんざなかったからな、丁重にもてなしてやるさ」
『あの…レイダさん、なんでわざわざ…?』
「言っただろう?あたしがやりたいんだよ。あたしの見立てじゃあ…あんた、面白い事になるよ」