アニメーターの場合。
え?僕から見た舞園さん…?
し、知らないよ…。だって、そんなに深い関わりもないし…。
わ、わかった、わかった、話すから。
えーっと…。僕が彼女を見てて思ったのは、「もう1人の超高校級の絶望」かな。
ああ、いや。知ってるよ。
それを踏まえた上で、彼女は江ノ島盾子とは全く違った「超高校級の絶望」だと思うんだ。
だって、あんな怪物を前に、「ただの超高校級程度」が絶望するなって方が無理だろう?
それは同じ業界で生きてる君の方が…。
え?してない?…やっぱり君も、彼女と同じ「アイドル」なんだなぁ。
詐欺師の場合。
…それは、詐欺師の僕から見た方でいいのかな?あ、それでいい?わかった。
僕の商売敵かな。僕の詐欺師の才能の上位互換みたいな性能してるじゃないか、彼女。
舞園さんみたく、あの規格外を全部トレースした上で自分を見失わないのって、正直言って異常なんだよ。
僕ならまず絶望に落ちてしまうね。
…「十神くんの頃の方がもっと喋ってくれそうだった」?…なんで知ってる?
料理人の場合。
それは彼女の性癖についての話かい!?
あ、違う。じゃあ何を…って、ああ。なぁんだ、その話かぁ。
んー…。ボクが見てて思うのは、ちょっと危ういっていうか…。
僕の母のことは…そっか、知ってるんだ。
なんていうか彼女、在り方がお母ちゃ…、母にそっくりで、心配になる時があるね。
自分1人で全部なんとかしようとしてるっていうか。
あの江ノ島 盾子との戦いでもそこを突かれて死にかけてたし。
ボクとしては、先輩として頼ってくれてもいいと思うんだけどなぁ。
……あ、バレた?いや、望みはないだろうけど、キミみたいに16で妊娠するアイドルもいるんだからワンチャンって思って!
写真家の場合。
舞園の話かぁ。んー…。なんていうか、写真を撮ってて楽しくなかった相手なんだよね。
珍しい?いやいや、いくら写真家としての才能を認められたからって、私も楽しくないって思う時はあるよ。
ほら。桑田とか、その典型例じゃない。
…ああ、ごめん。話を戻すわね。
楽しくなかった理由は…、やっぱり、表情全部を作ってたからかな。
あの時は江ノ島と読み合いをしていたって聞いたから、仕方ない部分はあったけどさ。
でもやっぱり、自然な笑顔を撮りたいって思ってたんだよね。
え?今?ほら、これ。
彼女自身は気づいてないみたいだけど、苗木と一緒にいるとさ、すごくいい笑顔になるの。恋って素敵だと思わない?
剣道部の場合。
だから、その呼び方はやめろと…、ああ、お前には通じなかったな。
舞園についてだったか。
私から言えることはただ一つ。「絶対に敵に回したくない女」だ。
もう知られているから隠しはしないが、私は九頭龍組の道具として生きてきた。
だからだろうか。なんとなく、
誰かの指示によるものか、それともその人間の意思によるものか。だいたいの推察ができるようになった。
だが、な。そこに奴と江ノ島盾子が介入した時だけはわからないのだ。
自分が介入したことを悟らせず、尚且つ自分の望む結果を手繰り寄せる。
例えるなら、江ノ島盾子がもう1人居たような心地だった。
…ああ。その能力も確か、「江ノ島の演技」だったな。
となると、私は「本当の彼女のこと」を何も知らないというわけか。
参考にならない意見ですまなかったな。
……ん?ばっ…!?ぼ、坊ちゃんとは、そ、そういうのは、まだ早…っ!!
お、お前じゃないんだぞ!?高校生で跡取りを産む気はない!!
極道の場合。
あ?舞園について?
…絶対に殺してぇ恩人って感じだな。
トワイライトシンドローム事件…って言やぁわかるか?
ほら、あの殺人未遂事件だよ。
小泉のヤツを蹴落として本科に入ろうとしてた俺の妹が、小泉のダチに殺されかけたんだけどよ。
それを未然に防いだのが、希望ヶ峰学園の近くで路上ライブやってたアイツ。
その当時は「来年入学が確定したから」って、近場まで来ては観光とかしてたらしいんだけどよ。
アイツはその才能で…、なんつーか、「アイツを推す以外の思考を奪った」んだよ。
結果。妹も、それを殺そうとしてたヤツも、歌声を聞いただけで狂っちまった。
「ファン」って名前の奴隷になっちまったんだよ。
……そう考えると、16でガキをこさえたお前にも、それを受け入れちまうような
それこそ、赤ん坊のくせにオタ芸かますお前のガキとか。
……ん?ばっ…!?ペコとはそういうんじゃねぇ!!バラすぞ!?
軽音部の場合。
え?さやかちゃんのことっすか?
んー…。伊吹としては友達でありライバルって言いたいところっすけど…。
正直、叶う気がしないっすね。CDの売上、聞きました?
さ、さ…。なんて言ったっすかね、あの音楽聴き放題パーフェクトドリームサービス…。
ああ、それ!サブスク!アイちゃんめちゃ賢いっすね!
アレが流行りに流行ってんのに、CD売り上げ10億枚っすよ?ヤバくねっすか?
…ねー!おかげで音楽系の才能の定期試験が激ムズになってんすよ!
同じアイドルとして、試験は…やっぱムズいっすよね!?ね!?
え?遠すぎて絶望してないのかって?
全然してねーっすよ!曲がりなりにも同じ超高校級なんだし、伊吹も同じくらいビッグになれると思ってるっす!
……はっ!?そうなるとアイちゃんも同じくらい売れに売れるってことでは!?
たはーっ!伊吹ってば天才すぎじゃないっすか!?こりゃもうユニット組むっきゃないっすね!!
日本舞踊家の場合。
舞園おねぇについて?
んー…。完璧に愛される人間って感じぃ?
ほら、そこのゲロブタとか違って、謙遜が全然嫌味にならないっていうかさ。
アンタと違って、「あ、本当にそういう人なんだな」って思わせるのがめちゃくちゃ上手なんだよねー。
……え?アンタに「おねぇ」は付けないのかって?
付けて欲しかったら江ノ島盾子を倒してからにしてよね、後輩。ま、アホな上にわかりやすい嘘つきって救いようのないブタには無理だろうけど。
保健委員の場合。
ふゆぅっ!?…あ、ほ、星野さん…。アクアくん、ルビーちゃんはお元気ですかぁ?
小さい頃は病気とかよく罹りますから、なにかあったら…、大丈夫?
ご、ごめんなさい!察しの悪いゲロブタでごめんなさぁい!
…え?舞園さんについて?
えっと…。正直なところ、私もよくわかってないっていうか…。
あの時のことは、江ノ島さんに洗脳されて、舞園さんに上書きの洗脳を施されたって感じなので、全然覚えてないっていうか…。
ただ一つ言うなら…、私はこれから一生、舞園さんを応援することが生活に組み込まれていくんだろうなって思いますぅ。
なんていうか…、「神様」っていうか、「希望」っていうか…。
…星野さんも舞園さんと同じ程になったら私、きっとお金無くなっちゃいますぅ。
体操部の場合。
おっ、珍しい!今日は喋るチビどもは居ねーんだな!
…え?舞園のこと?んー…。んーーー…。
オレにはよくわかんねーな!お前と同じくらいの嘘つきってことは知ってるけどよ!
ただ、アイツと戦ったらぜってー負ける自信だけはあるんだよなぁ…。なんでだ?
マネージャーの場合。
応っ!アクアとルビーは今日は…、そうか、おらんか…。
して、なんじゃあ?…舞園のことについて?
むぅう…。難しい質問じゃが、一つだけ言えることがあるとすりゃあ…。
マネージャーとして、アレほど見ていて不安な人材はおらんっちゅうことじゃな!
今は緩和しておるが、江ノ島と化かし合いをしていた頃はそりゃあもう酷かった!!
全部1人でなんとかせにゃあならんと心から思っとったんじゃろうから、仕方のないことではあるが。
……今?流石に緩み過ぎておるとしか思えんのう。
まあ、アレほどの激戦だったんじゃ。緩むのも仕方ない。
メカニックの場合。
あ?舞園について?んー…。
ンなこと言っても、俺も桑田と同じようなことしか言えねーぞ。
ばっ…、「使えねー」はねーだろ!
お前、ここに入ってから割と毒舌だな!?西園寺と舞園の真似か!?
…ったく、お前は喋る0歳のガキも居るんだから、真似しねーように気をつけとけよ?
俺が見て思ったのは、「江ノ島 盾子同士の大喧嘩」だな。
同じ才能持ちならわかるだろーけどよ、舞園って演技がめちゃくちゃ上手いだろ?
アイツはその演技力で「役に入り込んで」、「超高校級の絶望」すら理解してた。
だからか知らねーけどよ、あそこに「舞園さやかは居なかった」って思うんだよな。
王女の場合。
舞園さんについて…ですか?
言うなら、真に支配者にはなれない…いわゆる「最強の引き立て役」だと思います。
ほら。あの戦いも、裏事情を見れば舞園さんと江ノ島さんとのコロシアイに見えますが、表事情だけを見ていれば、苗木さんと江ノ島さんの戦いに見えますよね?
彼女、他者を立てるのがこれ以上なく上手いと思うんです。
…本人のアイドルとしての才能が凄すぎるせいで、あんまりそう思えませんが。
…あっ、そういえば!我が国では生後半年が過ぎた赤子が「元気に育ちますように」と祈りを捧ぐ儀式を行うのですが、アクアくんとルビーちゃんもそろそろですよね?
特殊な道具が必要なので、城から取り寄せておきますね!
飼育委員の場合。
どうした、虚飾を纏う星の巫女よ。
天命を背負う演者について…か。ヤツについては、この冥界の覇王である俺の目をもってしても、理解できることは少ない。
「江ノ島盾子」という、貴様よりも分厚い嘘の衣で、その全てを覆っているのだからな。
他の者も言っているだろうが、奴もまた、かの絶望に全てを焼かれし悪魔なのだ。
む?…フハハハ!貴様如きが我が言霊を解せんのは詮無きこと!
理解したくば、俺に認められる程の猛者になることだ!
幸運の場合。
舞園サンについて?
あはは…。ボク如きの意見が参考になるとは思わないけどなあ…。
…わかった、答えるよ。キミにそこまで言われて答えないなんて、自分に絶望してしまいそうだ。
コレを言うのは本当に烏滸がましいことだとは思うけど…、ボクは彼女にどうしようもなく「同族意識」を抱いているよ。
彼女、言ってたでしょ?「『
彼女もまた、ボクと同じように強い希望に脳を焼かれた人間だと思うんだ。
だから、ボクは彼女のことをこう呼ぶよ。
どんなことをしてでも希望に突き進む、3人目の「超高校級の希望」だって。
ゲーマーの場合。
え?舞園さんについて?
んー…。恩人、かな。私にとっても、日向くんにとっても、カムクラくんにとっても。
彼女が居なきゃ、日向くんは完全に消えていたし、彼女がいなきゃ、カムクラくんは江ノ島盾子の手に落ちてた。
そりゃあ…、私が望んだような、ゲームのハッピーエンドみたいな百点満点の結果じゃないけどさ。
それでも、私は少しでも希望を残してくれた彼女に恩を感じてるよ。
…舞園さんはそう言っても、「百点満点じゃないから、そのお礼は受け取れません」って突っぱねるんだけどね。
作られた希望の場合。
舞園さやかについてですよね。
…あなた如きのツマラナイ質問など、分析しなくともわかります。
……一言で言うなら、「オモシロイ存在」だと、ボクは思います。
不完全とはいえ、「超高校級の希望」であるボクすらも出し抜き、彼女は江ノ島盾子を打倒した。
ボクが有している「アイドルの才能」では、彼女と同じ立ち回りをしたとしても、江ノ島盾子に勝つことは不可能だったでしょう。
…「アイドル」という枠組みから逸脱していながらも、どうしようもなく「アイドル」としか表現できない才能。
あれこそ、「超高校級のアイドル」の完成系であるのでしょうね。
予備学科の場合。
舞園について…?舞園って誰だ?
………あ、今思い出した。
すまん。忘れっぽいんだよ、俺。
お前のことも、見覚えがあるな程度にしか覚えてなくて…。
ああ、こんなこと話してたらまた忘れちまう。舞園さやかについてだな。
…なんて言おうとしてたんだっけか。…ああ、そっか。思い出した。
恩人なんだ。七海のことだけは忘れずに済んだから。
……あんまり悲しそうな顔しないでくれ。
俺、今の自分に満足してるからさ。
日向の後遺症がデカすぎる…。