戦国武将を召喚して聖杯戦争で勝利を目指す   作:たくヲ

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プロローグ

冬木市民会館では、今日まで開館記念として日本歴史展覧会という、謎のイベントが行われていた。

 

夕方。展示物が置かれている場所。館内ホールには、二つの人影があった。

 

「これで展覧会のすべての日程も終了、と。今回はこのような催し物を開いていただきありがとうございました」

 

片方は冬木市の市長。恰幅の良い初老の男性だ。

 

「いえいえ。前も申しましたが、一昔前にここに来たときにここを気に入っていただけですので」

 

もう一方は180センチほどの長身でしっかりとしたスーツを着こんだ若い男性。

 

画仙(がせん)様が投資をしてくださったおかげでここまで早く工事も終わり、イベントの入場者数も上々、と素晴らしいお手並みでした」

「ははは。ご満足いただけたなら、私もうれしいですよ。あ、あと、展示物は明日まとめて宅急便で送っておいてください」

「分かりました」

 

 

 

 

 

この物語を始める前に『魔術』と呼ばれるものについて説明しなくてはならないだろう。

 

『魔術』。魔力によってあらゆる神秘、奇跡を再現する術。

 

魔力を生み出すには魔術回路が必要で、それが多ければ多いほど大量の魔力を生み出せる。

 

魔術を使用するには詠唱を行うなどの特定の工程(アクション)をふむ必要がある。

 

魔術よりも上。その時代の技術で再現できない神秘を振るうモノを魔法という。

 

魔術を使うもののことを魔術師といい、彼らは魔術を研究することで全ての事象の出発点、『根源』を目指している。

 

とりあえずこれだけ知っていてもらえればいいだろう。

 

そして、先程登場した男。『画仙(がせん)工房』第22代目最高責任者。『画仙(がせん)壊善(かいぜん)』も魔術師の一人である。

 

 

 

 

 

その夜。画仙は市民会館内のホールにいた。今日の昼まで行われていたイベントの展示物がいまだに周囲に残っている。

 

「お膳立ては完璧。あとはサーヴァント(・・・・・・)を呼び出すだけだな」

 

真新しい白い床を水銀で書かれた魔法陣が汚している。その前に立った画仙は詠唱を始める。

 

「素に銀と鉄。 礎に石と契約の大公。

降り立つ風には壁を。 四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ」

 

莫大な魔力が奔放しその場を満たす。ただの言葉ではない。確かな意味を持った言葉は魔術を発動するための工程の一つだ。

 

「閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。閉じよ(みたせ)。

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する」

 

人がだれ一人いない市民会館に彼の声のみが響いている。人払いは完璧。

 

「――――告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄るべに従い、この意、この理に従うならば応えよ!!」

 

これから始まるのは、聖杯戦争。七人の魔術師と、呼び出されし七体のサーヴァント(・・・・・・)がたった一つの聖杯をめぐって殺しあう大儀式だ。

 

「誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、

我は常世総ての悪を敷く者」

 

いまこの場に、七体のサーヴァントの一体が召喚されようとしていた。

 

「汝三大の言霊を纏う七天、

抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ―――!」

 

魔法陣からあふれた莫大な閃光がホールを覆い尽くした。

 

その閃光がはれた時、魔法陣の中心にいたのは一人の東洋系の男。鹿の角をあしらった兜。軽量感のある鎧に身を包んでおり、長大な槍を持っていた。

 

その威圧感は間違いなくサーヴァント。歴史に名を残し、功績が信仰を生みだしたという英霊のものだ。

 

鎧の男は言う。

 

「聖杯に導かれ槍兵として参上した」

 

外見から連想できるそのままの低い声がホールに響く。

 

「ここに問う。おぬしが儂の使えるべき主か?」

 

画仙はそれまでの表情は驚きの一言で表せるようなモノだった。が、その

 

「その通りだ。俺は画仙壊善。俺に力を貸してくれるか?」

 

「無論、儂にも目的がある。此度の主はおぬしとはいえ協力してもらうぞ」

 

「よろしく頼む」

 

ここに、一組の陣営。ランサー陣営が誕生した。




やってしまった……。

作者のたくヲです。

短いのは大目に見てください。まだ、プロローグです。すみません。

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