少年「ありがとう、ラモーヌおばさん」皇帝「えっ」+α   作:狸より狐派 ハル

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ちょっと遅くなってすみません。ようやくできました。
あと今回試験的にこの時間帯に投稿したいと思います。
一週間前に投稿時間について質問したところ、何でも朝7時の方が閲覧回数が多いと意外な答えを出してくれたので、どうかこれからもお願いいたします。


後編

 

 

 「そうえばあなたはこの学校に通っているようですね。よろしければ案内していただけませんか?」

 そんなカフェのお願いに、少年は二つ返事した。

 「ありがとうございます。ではどこからいきましょうか」

 今あの男子がどこに行ったかは二人はわからない。現状一つずつ確かめる他ないんだろうか。

 「後輩の友人が被害に合った場所は様々です。自分の教室や廊下、理科室に音楽室など・・・探すのに時間がかかりそうです」

 場所が固定しているならそこに向かうだけで済むだろうが、どうやら学校全体をテリトリーにしているようだ。めんどくさい。

 ひとまずさっき話で出た音楽室に向かうことにした。

 少年はその友人が、どんな目にあっているのかを聞く。

 「始めは肩になにか触れたように感じて、その時は気のせいだと思ったらしいです。しかし(しばら)くして肩を叩かれたり、腕を掴まれたり・・・酷いときには全身が重く感じる事があったらしいです。学校にいる時にのみ起こってしまって、不登校になるほど追い込まれてしまっているらしいです」

そんなことが起こっていたのか。しかしなにが目的だろうか・・・というか腕を掴んだりするのはともかく、体が重く感じるとは一体何をしているんだろうか。遠くから(たた)りを掛けているとか?

 「そういうことを出来るのは案外少ないんです。恐らく寄りかかっていたとか、そう言うところではないでしょうか」

 要するに体を後輩の友人にくっつけていると言うことになる。

 ・・・あれか、痴漢か。サイテーだなそいつ。幽霊だがらって許されることじゃない。ブチのめさなきゃ(使命感)。

 「いえ、出来れば説得をですね」

 痴漢ダメ、絶対。いいね?

 「あっはい」

 自身が見えないことを良いことに猥褻(わいせつ)行為を働く者だなんて絶対に許してはならない。少年は必ず止めようと思った。

 さて、例の音楽室にたどり着いた。少年が前に立ち、扉をゆっくりと開ける。部屋の中はピアノや他の楽器、壁の天井近くにベートーベンだがバッハだがモーツァルトなどの肖像画が飾ってあったりと、読者にとっても思い出せるような良くある場所だった。

 二人(お友だち入れて三人?)は入ってなにか変わったところはないかを確かめてみる。

 しかし意外だと言うべきか、特におかしなものや確認中に音がなったり、肖像画の一部が動いたりするなどそんな怪奇現象もなかった。

 強いてあげるとするならば、お友だちについてだろうか。

 「どうかしたの?」

 マンハッタンカフェがなにもない空間に話しかけている。そこにお友だちが居るのだろうか。

 「うん・・・そう。わかった」

 少年はどうかしたのか、と聞く。

 「どうやら顔だけこの部屋に出してきて、お友だちと目が合ったそうです。それでまた急に部屋から出るように消えたようです」

 なるほど、どうやらそのお友だちに警戒しているようだ。おかげであの男子は下手にこちらに手出しできないはずだ。

 「ですが逆に言うと彼が出てきづらい、と言うことになります。どうか私の話を聞いてくれればいいのですが」

 それもそうだ。このまま学校から消えてくれば助かるが、恐らくまだ諦めていないだろう。(蹴飛ばしたし)

 二人とお友だちは音楽室を出て他の教室に移動する。

 理科室に調理室、工作室や職員室、少年とは別のクラスなど様々な教室を見回った。

 そのたびにマンハッタンカフェは男子に声を掛けてみるも、返事も何もなかった。想像よりもお友だちを警戒しているのだろうか。

 「しかしわかったことが一つあります。この学校には彼しかいないということです」

 ここで言う彼とはマンハッタンカフェにしか見えない彼らの中でも、ここにはその男子しかいないと言うことを示す。

 とりあえず他の邪魔は入らないということになるだろう。二人とお友だち・・・長いので以後三人はとにかく捜索をし続け、そして最後の場所である体育館までやってきた。

 「どうしたの?」

 またマンハッタンカフェが何もない空間に話しかけた。いや、これについても以後お友だちに話しかけた、という表現にしよう。

 「・・・確かに、よく感じると・・・でも彼に会わなければいけないし・・・」

 少年は何事かと話しかけた。

 「この先に彼の気配をしっかりと感じるんです。今まではずっと隠れてたのになぜ急に現れようとしているのかが気になりますね」

 そうマンハッタンカフェは体育館の扉を見つめる。あの首を絞めに来るヤツのことだ。もしかしたら入ると同時に危険なことをする可能性がある。

 どうするかと悩んでいると、お友だちがマンハッタンカフェに相談した。

 「・・・え?行ってくれるの?でも大丈夫・・・?」

 話によるとまずお友だちから入り、状況の確認や男子との接触を(はか)るそうだ。同じ彼らと言う存在ではあるものの大丈夫なのだろうか。

 「・・・わかった。気をつけてね」

 お友だちは彼女を説得して行くようだ。すると突然扉が独りでに開き、そして閉じた。

 「お友だちが扉を開けて入っていったんです」

 いや守護霊だからその動作必要なくない?少年はそう突っ込んだ。 

 「・・・あなたは本当に不思議な人ですね。見えないはずなのに、あたかも当たり前のように受け入れるなんて」

 少年自身オカルト系については信じてもいなければ、怖いともあまり思っていなかった。単に興味がないだけであった。

 人は全くの未知なものに恐怖するとは聞いたことはあるが、いざ遭遇しても何だこれ、程度にしか思っていなかった。ちゃんと考えるにしてもいつの間にか自動扉になっててんだ、などそんなハイテク系と勘違いするほどに。

 しかし今回はマンハッタンカフェと言うこれまた不思議で気になる存在が現れたということで、今起こっている男子のような彼らについても気になりだしたのだ。

 少年は彼女に彼らについて聞いてみた。そもそもなぜ見えるのかと。

 「私は生まれつき色々なものが見えるんです。他の人には見えない、不思議な子たちが・・・けど『そんなものはいない』『妄想』『思い込み』などと否定されて、他の人たちは一向に信じてくれませんでした」

 顔こそ無表情だが、やや下を向きながら発声していたその声は寂しそうなものだった。マンハッタンカフェが続ける。

 「悲しくなった小さなころの私はこれ以上傷つきたくない、と閉じこもってたんです。でもあるとき私によく似た後姿の女の子が、走ってたんです。顔は見えなかったけど、とても楽しそうで、それがうらやましくなって・・・それで私は閉じこもっていた部屋から外へ出たんです」

 今度はどことなく声が明るくなったように感じ、彼女は顔を上げる。

 「そこで気づいたんです。何を気にしていたんだろうって。誰にも信じてもらえなくても、あの子は楽しそうに走っているのに。それから私は『お友だち』を追いかけているんです。でも実は、今でも顔はよくわからなくて、あの子に追いつきたい一心で走ってるんです。いつかお友だちの隣を走れるように・・・」

 彼女はどうやら見た目よりもずっと強いウマ娘のようだ。自身が信じるものを、他人に何言われようが信じ切る。なかなかできることじゃない。

 少年は羨ましがった。お友だちの存在や彼らについて。

 「本当は見えない方がいいんですよ?今回のように危害を加えようとしているような者もいるんですから」

 しかしこれも逆に言えば、自分ら・・・と言うより彼女にしかできないことだ。誰もが出来ない、やりたがらないことをするだなんて、そうすることで誰かを助けることに繋がるのだ。例え自身に見返りがなくとも彼女の行動は称賛に値するのである。

 そう少年は褒めた。

 「え、えっと・・・その・・・ありがとうございます・・・?」

 予想外の返しに、マンハッタンカフェは困惑しながらお礼を言った。

 「・・・その、一つ聞いていいですか?」

 今度は彼女から質問が来た。

 「あなたが思う怖いものは何ですか?」

 そんな質問にまず少年は考えた。

 そしてこう答えた。

 普段鬼の形相(ぎょうそう)でキレ散らかしている野球部の監督が、甲子園の時には楽しんで来いと爽やかな笑顔でそう言ってきたとき。と。

 「・・・」

 彼女は呆然とした。そして・・・

 「・・・ふふふ、なんですかそれ」

 そう微笑んでくれた。

 ガタン!

 突然体育館から何かが倒れるような音がした。

 「!」

 二人は驚き、扉を見る。

 バタバタバタ!

 まだ何かしらの大きな音がする、一体何が起きたというのか。

 まさかお友だちになにかしらあったのか?

 少年は居ても立っても居られず、扉を開けた。

 「あっ待って!」

 マンハッタンカフェが声を掛けたときには既に少年は中に入ってしまった。

 するとあるものが見える。男子だ、うつ伏せになって倒れている。まるで蹴り飛ばされた後のように。

 なにがあったのか、少年は見えないのにお友だちに聞いた。

 「え?・・・えっと・・・。・・・、・・・え」

 彼女が困惑しているようだ。何があったかと聞こうとすると。

 『・・・うう』

 聞いたことのない声が聞こえる。あの男子からだ。

 『・・・なんで、なんで邪魔をする・・・』

 もだえながら何か言っている。万が一のために、少年はマンハッタンカフェの前に立つ。

 『なんで・・・なんで・・・』

 男子が立ち上がろうとする。そして。

 『ウガァアアアアア!!』

 襲い掛かってきた。

 だが。

 『がっ!?』

 まるでつまずいたかのように、前へ倒れてきた。姿は見えないのだが、実はお友だちが男子の足を、自身の足で引っかけたのだ。

 そして少年は脊髄反射で前に出て・・・

 サッカーのように男子の顔を蹴った。

 『おごっ!?』

 またまた蹴り飛ばされる男子。そしてドシャアと思いっきり打ち付けられると言う、めちゃくちゃ痛そうな光景にマンハッタンカフェもつい顔をしかめる。

 「うわぁ・・・」

 Ball(ボール) is(イズ) friend(フレンド)。ボールは友達さ!だからお前ボールな!

 少年はそう言った。

 「えぇ・・・」

 マンハッタンカフェは普通に引いた。

 『あがああああ・・・・!』

 と、男子はまた悶絶している。幽霊でも痛いモンは痛いんだな、と吞気に少年は思った。

 さて、こいつをどうしようか。まずはマンハッタンカフェに聞いてみることにする。

 と言うかそうえばお友だちがさっき、なにか言っていたようだ。それについて男子を監視しながら聞いた。

 「え、ええっと・・・その、それなんですが・・・」

 喋り方がぎこちない。そんなにも恐ろしいことを聞いてしまったのだろうか。

 「・・・なんでも、ここで後輩の友人に手出ししていた理由は・・・可愛かったから、らしいです」

 ・・・どゆこと?

 「えっとですね・・・ようするに・・・姿が見えないせいで声も聞こえない。だからその・・・せめて触れたかったらしいんです・・・その思いが日に日に強くなって、それで触れるようになって・・・それがエスカレートして、肩に触れたり後ろから抱き着いたらしい・・・です」

 ・・・うん、うんそういうことね。

 少年は理解した。

 確かにとてもつらいだろう。こちらから話しかけても、まるで無視されるかのように気づいてもらえないだなんて。

 しかし触れることが出来た。そして知ったんだろう。その温もりを・・・。

 さぞ嬉しかっただろう。しかも好きな人に、結果的に意識してもらえて・・・

 ・・・しかしなぁ、と少年はあることを言った。

 痴漢はダメだろ、このセクハラ幽霊。

 『うるさい!!』

 男子はそう叫んだ。

 『お前なんてどうせ、女連れて猿みたいに盛ってるんだろ、この✕✕✕✕(放送禁止用語)が!お前のような屑がいるから僕らのような大人しい奴らが肩身の狭い思いをするんだよ!僕が生きてる時だってそうだ!ただ大人しく過ごしてるだけなのにバカにして、ちょっと女子を見ていたら気持ち悪いだとか言ってきて、お前は人を馬鹿にすることしか能が無いのか!!この屑野郎が!!』

 なんか饒舌(じょうぜつ)に叫びだした。アイツ本当に幽霊か?

 『だから僕はこうなったから、好き勝手するようにしたんだ!あの女だって普段はチヤホヤされててみんなからは人気者だったんだ!大人しい奴にも優しく話しかけているど、あれは本当の姿なんかじゃない!本当はバカにしているんだよ!心の中ではバカにしてからかってるだけなんだよアイツは!だから僕は罰を与えてるんだよぉ!!』

 あれ、さっき可愛いからとか言ってなかったか?話が矛盾している。

 『そりゃあ見た目だけは可愛いよ、見た目だけはぁ!けどああいうヤツは陰でグチグチしてるんだよ!いい子ぶりやがっててさぁ!』

 ・・・その人ってホントに他人を馬鹿にしているんだろうか、どうやら女子らしいがその女子が一人の時はどんな様子だったんだろうか。その時に他人をバカにしているんだろうか、幽霊だから気づかれずに観察ができるはずだが、その時はどうだったんだろうか。

 『その時は・・・その、なんにも怪しくなかったと言うか、普通にしていたけど・・・。けどそういうヤツは本当は陰で色々言ってるんだ!きっと学校の外とかでバカにしてるんだよそいつは!』

 ・・・少年はここまで聞いてマンハッタンカフェに、少年がなぜ幽霊になったのかを聞いてみる。

 「・・・そのですね、彼がこの姿になったのはお友だちいわく、階段でスカートを覗いていたらしいんです。しかしバレそうになって急いで覗いてないフリをしたらバランスを崩してしまって・・・それでこうなったと・・・」

 ・・・ここまで聞いて少年は大体察した。コイツあれだわ、たぶん自分が悪いと思っていない奴だ。

 生前から恐らく自身が標的にされるようなことをしてしまったんだろう。いじめられたことには同情できても、この男子は客観的に自身を見なかったのだろう。ゆえに相手を一方的に悪い奴だと思い込み、そして自身がやったことは全部正しいと思っている。

 確かにいじめはダメだ、絶対にしてはいけない。しかしそれと同じくらいしてはいけないことがある。それは仕返しをすることと、誰にも相談しないことだ。前者なら今以上に被害が拡大するし、後者だと結局いじめは止まらなくなる。だから誰かに助けを求めるという行動がどうしても必要になってくるのだ。

 後は、まずなぜ自分がいじめられるのかを客観的に見ることが出来ればベストである。そこを直せばすぐではなくともいじめはなくなる可能性も否定はできない。もしいじめをしている人物が『いじめられるようなヤツが悪い。なぜならそんな原因になっているからだ』だとか言ってきたら、それこそソイツの言うことなんて聞くに値しない。一般論的にソイツが悪いのだから。

 ・・・が、しかしだ。スカート覗いてバランス崩しておっちんだとか、しょうもなさすぎる。被害者になるようなことしかしてねぇ・・・と言うかむしろ加害者なのでは?なんと言うか人の話を聞きそうにない、もうどうしようもないヤツだ。

 これは作者の体験談なのだが、実際にこう言う者がいたのだ。自身がやったことを棚に上げて他人を見下すヤツと言うのは。

 少年はつい自分の顔に手を当てた。

 『おい・・・なんだよその目は・・・やっぱお前もバカにしてんだろうが、お前のような屑はみんなそうなんだよ!いつも偉そうにして、僕のようなひとりぼっちをバカにするのが好きなんだろ!なんとも、かわいそうだとも思わない屑が!』

 OK、もうわかった。それ以上喋るな。

 トーンの低い声で少年はそう言った。

 そのおかげか、男子の方は本当に喋れなかった。

 ひとまずため息をする。

 そしてしばらくして、お友だちにこう言った。

 コイツをどうにかしたい、手伝ってくれ。

 わかった。と、少年はどこからかそう言う返事を聞いた。

 『え・・・や、やめて・・・』

 男子はまるで臆病な被害者のように怖がり出した。おそらく生前もこんな感じだったんだろうか。

 だが当時お前に手を出してたヤツと自分を一緒にするな、と少年は言った。

 自分がされて嫌なこというのは、人にもやってはいけないのだ。例えそれがいかなる存在であっても。

 ボキボキ、という音が何もない空間から聞こえる。恐らくお友だちが指を()()()()()()のであろう。ここまでお友だちもキレているのは、なんとこの男子、マンハッタンカフェにも手を出そうとしたのだ。彼女も何も知らない者から見れば十二分に魅力的な女性だからだろうか。

 しかしお友だちが、常に傍にいたことによりできなかったとか。

 なお、ついでに現れた少年を追い出すために首を絞めたことに関して、少年は後にマンハッタンカフェから聞いたため、今は知る由もない。

 まあ今そこは重要じゃない。どうせ法で裁けない奴だ、なら今自分たちがここでどうにかするしかない。

 少年はまずレースで本気を出す際のような、緊迫した状態になった。

 彼だって真剣になる時は、人並みに真剣になるのだ。・・・さて、一応言っておくが、少年は現役アスリートと互角(タメ)張るくらいに力が強い。

 ましてや普段のほほんとしているような人物が本気でキレるとどうなるか。読者もこういう話を読んでいるとよく目にしないだろうか。普段優しい人物ほど怒ると怖い、ことを。

 しかもプラスとして、お友だちが少年の傍にいるのだ。まるで背後霊、位置的には少年の後ろ頭上におり、人型異能系バトルの能力のように今にも百裂拳を打ってきそうだった。

 『ああ・・・あああ・・・!!』

 男子は怯えていた。ただの人間であるはずなのに、当たり前のように抵抗してくる少年に。

 そしてその背後には完全に怪奇現象そのものであるお友だちの存在に。

 『うわああああああああああああ!!!』

 男子はそう叫んだ。

 それと同時に、吸い込まれるような、とにかく勢い良く上へ飛んでいき、そして消えてしまった。

 やっと消えたか、そうマンハッタンカフェに聞いた。

 「え、ええ・・・これでもう悪さをすることはない、と思います・・・」

 彼女もこんな展開を予想していなかったのか、困りながらそう言った。

 

 

 EPILOGUE(エピローグ)

 

 ある日の公共レース場、日が十分に出ている時間帯にマンハッタンカフェは少年の元に来ていた。あれから色々あって場所を教わったのである。

 「あれ以来もう何かしらの現象には合っていないらしいです。おかげで被害に会う前の状態に戻ったようです」

 それはよかった、と少年は言った。

 「ですが・・・あなたの方はどうですか?あれ以来なにか身の回りに不可解なことはおきませんでしたか?」

 彼女が不安そうに聞いてくる。しかし少年には特に思い当たる節はなかった。

 「そうですか・・・あなたのような彼らを疑わない存在と言うのは、その彼らから見ても興味を引くような存在ですからね。なにかあったら私に相談してください」

 少年は二つ返事をした。学校の案内を任された時のように。

 「ふふ、やっぱり不思議な方ですね。貴方という人は」

 マンハッタンカフェもまた微笑んだ。

 するとなにか思い出すように少年は強いてなら、とこう言った。

 最近夜になぜか自分の部屋の電気が勝手に消えたり、本棚の本が勝手に落ちたり、挙句の果てには寝ているときに金縛りに合っている、と。

 おかげで自分の部屋でゆっくりできないことに、少年は不満を垂らした。片付けとかめんどうだとか。

 「・・・今すぐ具体的に教えてください。いいですね?」

 あっはい。

 マンハッタンカフェが真剣にそう言ってきたため、少年はついそう言った。

 そうえばもう一つあって・・・と追加した。

 「なにがあったのですか」

 そう聞かれると、少年はコートの方に指さした。

 正確にはそのコートを走っているメジロラモーヌに対してだった。

 その彼女、まるで『私よりも他の子に構うだなんて、つまらないわね』と訴えているようなそんな目つきを向けてきている。おかげでクラブの子たちは、怖っ・・・と怯えてしまっていた。

 「あー・・・えっと・・・あれはちょっと無理そうですね、お友だちでも・・・」

 マンハッタンカフェは諦め気味にそう言ったのだった。

 

 THE END.




あーやっと終わった。一キャラ五話はちょっと多すぎるかなっと思って前後半と分けました。
今後は単発式にしてみたいと思います。もしかしたら何話か増えるかもしれませんが。
後愛読ありがとうございました。ではまた!


おまけ:少年への反応集

カフェ:お友だちたちの存在を信じてくれて嬉しい。けどその適応力は何ですか(困惑)。

お友だち:カフェを信じ、守ってくれて嬉しい。けどメンタルバケモンかよ、ホラゲの主人公ですらそこまでねぇよ。怖っ。あと自分はスタンドでもなければ幽霊でもない。じゃあなにかって?・・・おい待て、だから幽霊じゃないって。おい!(意訳)

ラモーヌ:つまらないわね・・・(ショボン

カフェを感じ二文字で例えるならどっち?

  • 珈琲
  • 喫茶
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