東宝世界線の日本国召喚   作:T1001

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タイトルの8は誤記じゃないです。
残りの1は・・・


010. 4400 対 8

 

中央暦1639年4月25日 午前6時

ロデニウス大陸の海上

 

 

ロデニウス大陸派遣艦隊

旗艦 護衛艦『いずも』

 

 

マイハーク港沖から出港したロデニウス大陸派遣艦隊8隻の艦船は、洋上に航跡を引きながら、ロウリア王国海軍の大艦隊の迎撃に向かっていた。

 

その速度、約20ノット。

ちなみにごうてんは再度潜航し、水中を進んでいる。

 

いずもの艦橋では、艦船武官として派遣されたブルーアイが船速に驚愕しつつ、緊張した面持ちで必死にメモを書いていた。

 

既にレーダーと呼ばれる索敵機でロウリア艦隊の位置が補足出来ているらしい。

 

「ロウリア王国海軍との距離、間もなく40海里(74km)です」

 

「ごうてんは、そのまま海中にて待機。水中戦が可能な特殊生物の出現に備え、各種ソナーとセンサーの精度を最大にして警戒を厳とせよ。」

 

「SH-60K 哨戒ヘリコプター発艦開始せよ。まずはヘリからの警告を行い、従わないようであれば、みょうこうを前に出し、最終警告を行え。」

 

「メーサー攻撃機の発進準備を急げ。」

 

 

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同時刻 

 

 

ロウリア王国東方討伐海軍艦隊

旗艦ロウ

 

 

海将シャークンは、朝日が昇り始めた大海原を眺めていた。

 

眼前には海面を埋め尽くすほどの木造帆船が、クワトイネ公国経済都市マイハークに向け、帆に風をいっぱいに受けて前進していた。

 

「素晴らしい景色だ。実に美しい」

 

6年もの歳月をかけて準備し、パーパルディア皇国からの軍事援助を経て、ようやく完成した大艦隊。これだけの大艦隊を防ぐ手立ては、ロデニウス大陸には無い。

 

このまま第三文明圏まで侵攻し、文明国はおろか、列強パーパルディア皇国でさえ制圧出来そうな気がする。

 

しかし文明圏の国家には、大砲という遠くから攻撃可能な強力な兵器、そしてそれを搭載した戦列艦という艦船が存在していることを思い出し、一瞬、頭のなかをよぎった野心を打ち消した。

 

彼はこれから征服する東の海を見据えた。

すると、虫のような形をした無機質な物体が、1つ、バタバタバタと聞きなれない音をたてながら、こちらに向かって飛んでくるのが見えた。

 

謎の飛行物体は、前列の帆船の上空で停止し、大きな声で警告し始めた。

 

 

『こちらは日本国海上自衛隊です。侵攻中のロウリア艦隊に警告します。本海域はクワ・トイネ公国の領海です。直ちに回頭し、自国の領海に引き返しなさい。』

 

 

海将シャークンは『日本国』という名を聞いて思い出した。

 

2か月くらい前、日本国とかいう聞いたこともない国の外交官を外務局が門前払いしたという話を耳にしたことがあった。確か『ワイバーンを見たことがないとかいう物凄いド田舎国が来た』などと外務局の職員が笑い話をしていたような・・・

 

警告を繰り返す謎の飛行物体に向かって、水兵がバリスタや弓矢を放つ。すると上空で旋回し、東の空へ飛び去っていった。

 

暫くすると、先ほどの物体が飛び去った方向から、何かが凄まじい速さで近づいてきた。小島のようにみえた『それ』が近づいてくるにつれ、灰色の巨大な艦艇であることわかった。

 

その巨大艦は艦隊最前列の帆船まで5kmの地点で停止し、先ほどの謎の飛行物体と同様の警告を始めた。

 

『直ちに回頭し、自国の領海に引き返しなさい! これは最終警告です! さもなくば発砲します!!』

 

大きさには驚いたが、所詮は只の1隻。

海将シャークンが攻撃を命じると、最前列の船が巨大艦に近づき、一斉に火矢を放った。

 

すると巨大艦は尻尾を巻いて逃げ出したかのように急速に遠ざかり、旋回した。

 

「ふん、逃げ出したか。所詮は1隻、デカいだけではどうしようもあるまい。」

 

自分たちの火矢が巨大艦を追い払ったと思った水夫たちは、巨大艦を馬鹿にし、野次を飛ばす。

 

逃げ出した巨大艦の甲板に付いた鉄の棒が、自分たちの方に向いて動いたことに気付いた者は殆どいなかった。。。

 

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「みょうこうに対し、攻撃が加えられた。これより敵船団に攻撃を開始せよ!」

 

 

イージス艦『みょうこう』

 

 

「右対艦戦闘、CIC 指示の目標!主砲撃ち方始め!」

 

「トラックナンバー! 2・6・2・8 から 2・6・3・5 … 主砲撃ち方始め!」

 

イージス護衛艦みょうこうの前方に設置された127mm速射砲が、ロウリア海軍の帆船に向かって艦砲射撃を開始した。

 

次の瞬間、轟音と共に最前方を走る帆船が突然大爆発を起こした。爆散した木や、船の部品、人間だった物があたりに撒き散らされ、密集隊形にあった船上に降り注ぐ。

 

連続して轟音が続くと、先ほど大爆発した船の周囲にいた他の帆船7隻も同様に大爆発して、木っ端微塵に吹き飛んだ。

 

今まで見たことのない攻撃に、船団全員が狼狽する。

 

「!?なんだ!! あの攻撃は!? まさか文明圏の大砲とかいう武器か?? なんて威力だ! それにあの距離から連続して当てやがったのか? 」

 

海将シャークンは、予想外の事態に驚愕しつつも、すぐに頭を切り替えて思考する。

 

「まずい!このままでは、遠距離から攻撃されて全滅するぞ。」

「通信士!ワイバーン部隊に上空支援を要請しろ!敵主力船団を撃滅せよとな」

「敵船から一旦距離をとれ。ワイバーン部隊の上空支援で敵が混乱している隙に一気に接近してけりをつけるぞ!」

 

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海将シャークンからの要請を受け、海岸近くの漁村を占領して設営された前線基地からワイバーンが次々に飛び立つ。

 

その数、凡そ350騎。

 

クワ・トイネ公国侵攻作戦のために用意されたワイバーンのほぼ7割にあたる数が、この海戦に集中投入された。

 

イージス艦みょうこうの CIC では、既にワイバーンの群れを捕らえていた。

 

「敵のワイバーン隊を補足。総数354騎です。」

「対空戦闘用意!! 対空ミサイルによる第一次攻撃後、メーサーヘリでの攻撃を開始せよ!」

 

これまで自衛隊が地球で相手にしてきた特殊生物は、ゴジラをはじめ、基本的に50mを超える巨大な体躯をもつ生物が多かった。

 

また国家転移から今回の出撃まで時間がなかったこともあり、ワイバーンのような小型の特殊生物に対する実戦は、今回が初であった。

 

それゆえ、本来であれば対空ミサイルだけで十分対処可能なワイバーン隊に対し、誤作動や不具合による打ち漏らしの懸念から、対空ミサイル / メーサーヘリ / 艦主砲 / CIWS のガチガチな四段構えが準備された。

 

各護衛艦から対空ミサイルが発射され、轟音を伴いながら物凄いスピードで飛翔していく。また護衛艦いずもからは、メーサーヘリが発艦し始めた。

 

 

大海戦の第二ラウンドが始まろうとしていた。

 

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