「揃ったな!ワシが貴様等の担任になる諸岡だ。詳しくは教室で話すが……清く正しい学生生活を送ってもらうのがワシの務めだ。良いか、貴様等2人が揃って転校、だなんて中々無い状況だ。それに浮かれて、不順異性交遊だ恋愛だなどと考えるんじゃないぞ!」
早速のお言葉にキミは早々と帰りたくなった。開幕からこれじゃ、とても1年間やっていけるかも怪しい。先生を殴り倒した経験は流石にゼロだが、今回の学校が記念すべき最初の機会かもしれない。栄誉もへったくれも無いが。
書類等を纏めてからクラスへ行くから、と廊下で待機する様言われ、大人しく廊下に出ておく。
しかしこれはどういう偶然なのだろう、とキミは背中を壁に預けつつ、キミの隣で同じく待つ茶髪の美少女を見る。間違いない、キミが昨日駅でたまたま鉢合わせた少女だ。飛んできた紙を拾って渡すだなんてそうそうあるはずの無い経験だ、物事にそうそう興味を抱かずにすぐ忘れてしまうキミの脳にも未だ残っていた。それが、まさかの同じ日の同じクラスへの転校生と来た。
「えっと……あの時、メモを拾ってくれた人、だよね」
そんな事を考えている内に、向うから話しかけてきた。さっさと先生来てくれよと思っていたが、これは幸いにも、時間潰しになりそうだ。
「あぁ、なんつー偶然。もしかして昨日、引っ越してきたとか?」
「うん。えっと……君も、かな?」
キミが頷けば、そうなんだ、と少女は微笑む。もとよりあまり感情の起伏が激しいのでは無いのだろう、その微笑みも小さく、どちらかといえばクールさを彷彿とさせるものだった。
「あ、そういえば……自己紹介、まだだった。
「……九十九。九十九真だ、よろしくな」
「よし、ではついてこい」
軽く挨拶を終えた時点で丁度職員室から諸岡が出てきた。良いタイミングだと思いつつ、キミは彼に従った。
教室に到着したようだ。キミが見上げれば、「二年二組」の文字。数字が揃ってるなぁとどうでも良い事を思いつつ、諸岡の後に続いてクラスに入る。
生徒の声でざわついていた教室だが、諸岡の一喝で静まっていく。あまり静かになられてもそれはそれで面倒だ、と内心でキミは呟いたが、それをいう訳にもいかなかった。
「今日から貴様等の担任になる諸岡だ。良いか、春だからって恋愛だ、異性交遊だと浮かれてるんじゃないぞ!ワシの目が黒い内は、清く正しい学園生活を送ってもらうからな!」
さっきも聞いたよ、とキミは内心でぼやく。一応顔には出さない様注意はするが、軽く目線を向ければ「またかよ」みたいな顔をしている生徒を複数確認した。どうやら自分だけではなかったらしい、と認識すると同時、あまり生徒にも評判が良い方じゃないと解り余計ため息をつきたくなったキミであった。
「あー、それからね。不本意ながら、転校生を紹介する。見ての通り2人だ、何とも珍しい事だが」
横目で見ながら話す諸岡。不本意なのはこっちもだ、と内心でまたキミは呟く。コンビニも見当たらない、電車の本数も少ないといった不便な田舎、刑事である自分の家主に、自分とどうも反りが合わない教師。帰りたい。マジで都会に戻りたい、とばかりにキミの心に未練が溢れ出る状態である。
「揃いも揃って爛れた都会から、辺鄙な田舎へ飛ばされてきた哀れな2人だ。いわば落ち武者だ、解るな?」
女に落ち武者というのはどうなんだ、と再度キミは内心でツッコみを入れる。いや、それ以前に。
「誰が落ち武者だ」
あ、と思わず口に出した時にはもう遅い。内心だけに留められず口に出したとキミが理解し、諸岡の顔を見ればかなり不機嫌そうだった。というか、歪んでいた。おそらく、怒りで。
「……とりあえず、簡潔に自己紹介をしなさい」
やっちまったよ、とへこみそうになる。表情を見ている限り謝っても許される事は無いだろう事は確か。諦めて黒板に名前を書き、よろしくお願いしますと手短に告げる。
神無月もキミに続き、黒板に名前を書いてあっさり挨拶をする。
「九十九、貴様の名は『腐ったミカン帳』に刻んでおくからな……!」
なんじゃそりゃ、とまたキミは声に出さないままツッコむ。スルーした方が良いかと悟りそうになるが、相手はめんどくさくても教師。そんな対応をするとまた面倒な事に繋がりかねないと解っている以上、無下には出来ない。
どちらにしろキミはおそらくブラックリスト入りだろう、早くも新たな学校生活デビュー(笑)となる事が確定した気がする。
「良いかね、ここは貴様が今まで住んでいたいかがわしい街とは違うんだ!貴様も調子に乗って女子に手を出したり悪戯なんかするんじゃないぞ!もっとも、最近は昔と違って、田舎の子供もマセてきてはいるがね。全く、嘆かわしい事だ」
……間違いなくスイッチを押してしまったとキミは思った。キミではなく生徒全体への嘆きの様に変わったが、愚痴という方が正しい様なこれをクラスの連中に聞かせてるとなると流石に申し訳ない。キミの横で、神無月もやや困った風に立ち尽くしている。かといって今の自分が何を言ってもおそらく逆効果。
どうすんだとキミが頭を抱えそうになった、その時だった。
「せんせー、転校生の席、こことあそこでどうですかー?」
見れば、緑のジャージが印象的な女子が両手でそれぞれ自分の隣と廊下側の空いている席を指差していた。この空気の中の助け舟に、キミは感謝する事を忘れない。これもまた、声には出せないが。
「んー?あぁ、そうだな。では神無月はあの席、九十九はあの席だ。さっさと着席しろ!」
予め席を決めていない事には都会との違いを感じたが、まぁ廊下側の席を貰えたのは幸運だった。先生の真正面の椅子というのは結構居心地が悪い。そしてやはり、授業中に寝やすい、というのもあるだろうか。キミなりの駄目思考は相変わらずだった。
「あの先公、最悪だろ?」
ひそひそ声で君に話しかけてくるのは、キミの後ろ、最後尾の席に座っている男子だった。
「転校生が言ってくれたおかげでスカッとはしたけどよ……ま、このクラスになっちまったのが運の付だ。精々頑張ろうぜ、お互いさ」
あいよ、と曖昧に笑いつつ、諸岡が出席を取り始めたので話を切上げる。
まぁ、なるようにしかならないさ、と。相変わらずどこか冷めた調子のまま、キミの学校生活は幕を開けた。
終わっちまったぜ……
P4GA、終わっちゃったんだぜ……。
うぉぉぉぉぉ、寂しい!猛烈に寂しい!
P4U2?持ってないんだよPS3もネット設備も!
速くVITAで出てくれませんかね。あ、ボタン足りない?そうですか(遠い目
まぁそもそも格ゲーの空中コンボとかできませんけども。チェーン3ヒットが精一杯。
DX的にP3勢の設定が使いやすくてP4Uは考えてるんですがね、難しい。
と、私の事はさておき。
いよいよこの話でのある意味一番の「特異点」、神無月美穂の名前がお披露目です。
茶髪、整った顔立ち、そしてクールさと感情の起伏が小さいといったキャラになります。
真と並ぶ、中核になると思われます、上手く表現出来ればよいのですが……。
感想や意見お待ちしておりますね。
それでは