ホロライブラバーズ、トロフィー『Wの血』獲得まで 作:かゆ、うま2世
「トキ!」
叫ぶと同時に、後ろにいるトキに白いアタッシュケースを投げ渡す
「これは…」
「お前のだろ、使え」
それ以上の言葉は不要。目の前のタイラントの頭に向けてハンドガンを構えて引き金を引く
「……なるほど」
「効かないねー」
「火力不足か…飛べ!」
3人同時に飛び上がり、それぞれを狙ったタイラントの3つの拳をかわす。
2人を気遣う余裕は無さそうだ、信じるしかない
空中でハンドガンを連射して牽制。着地してからも射撃を止める事なくタイラントへ向かって走る
「ミンチは御免だ!」
脳天目掛けて振り下ろされた拳を、スライディングでタイラントの股の下を潜り抜け回避。無防備な背中に抱きつき、スープレックスを喰らわせる
何かが潰れる鈍い音が響く。恐らく死んだ、後2体
「っ…力強……!」
「すいせい!」
すいせいは斧の長い柄の部分を使い、タイラントと取っ組み合いをしている
普通に当てたんじゃ効果は薄い。なら……
「これは効くだろ?」
タイラントの眼球を狙い発砲する。狙い通り右目に命中し、怯んだタイラントは柄から手を離した
「ナイス!」
飛び上がったすいせいはタイラントの脳天目掛けて斧を全力で振り下ろす。鈍い音が響き渡り、脳漿が辺りに飛び散る
2体は消えた、残りは1体──!
「ッ、トキ!」
「っ……ご安、心を…全て……計算尽くです」
タイラントの腕に頭を鷲掴みにされているトキ。助けようとするが、すぐにそれが杞憂である事に気づく
少女の細腕には似合わない、機械の剛腕。トキの右腕にはそれがあった
「この距離なら──外さない」
右腕から発射された大量の小型ミサイル。至近距離からの爆発にタイラントもなす術無く消し炭になった
終わった。あとは───
「ッ、アル様!」
「後ろ!」
「わかってるよ」
再び立ち上がったタイラントが横薙ぎに振るった拳を飛んで回避。そのままタイラントの頭上を飛び越えて後ろに回り、着地する前にタイラントの首を掴んで──捻る
ゴキッという音と共にタイラントの首が180度回転する。巨体が倒れる寸前に2人の方へ向けて蹴り飛ばす
「念には念をだ、やれ」
『了解』
待ち構えていたすいせいの斧によってタイラントの体は上下に分かれ、トキが放ったミサイルによって頭が吹き飛んだ
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よっしゃ!勝てた!
恐らく先程判明したスキルの『兵器殺し』のおかげでしょう。3人ともB.O.Wに対して特攻を持っているようです
>研究員を守る者は消えた。心底怯えたように後退り壁にぶつかる研究員を軽蔑した目で見下ろす
「……終わりだ。アンタを守る奴はもういない」
「ば、化け物めっ…!」
「化け物はどっちだ」
>頭を撃ち抜き、絶命させた
オッケー、これでチュートリアル的な的なのは終わりですね。ストーリー的にはアル君とトキとすいちゃんはやっと自由になれたって感じです
>3人で円になるように座り込み、話し始める
「……もう、私達は自由なんだよね?」
「…ひとまずはな」
「アル様、死体の処理を──」
「必要ない。どっちにしろ此処は吹き飛ばす」
『!?』
あら、2人とも驚いてますね。アル君は何故そんな事を?
「…何で?」
「俺達のデータがあるからだ。第三者にに渡るのは避けなければならない」
「……何、それ。まるで、まだ何かと戦うみたいな…」
「俺達がこの十年間、何をしてきたか───いや……十年か」
「はい。あれからもう…十年になります」
「…ちょっと、整理しようか。この十年間…俺たちに何があったのか」
へぇ、最初のモノローグでの出来事からもうそんなに経ってるんですか。メタ的に見るとアル君達の身にあったことの説明パートですかね
「俺は拉致されてから……本当に色んなものを投与された。ありとあらゆるウイルスに……支配種のプラーガ。……お前らも、だろ?」
「…はい」
「何で私達がこんな目に……」
「…すまない。俺のせいだ」
「どういう事?」
「此処にいた時に聞いた。アルバート・ウェスカー……俺の先祖。そいつはあらゆるウイルスに適合できる血を持っていたらしい。此処の奴らの狙いはその血を受け継ぐ俺で、お前たちはついで、だったんだ。今までは俺達の会話は盗聴されて、少しでも不審な動きを見せれば内側から吹っ飛ぶようになってたから……言えなかったけど、ずっと思ってた。謝りたいって。……殴ってくれていい。俺のせいでお前たちの人生はめちゃくちゃに──」
「アル様」
>トキは俺の手を握り、首を横に振った。次にすいせいを見れば、首を縦に振った。言葉は無い、ただそれだけで十分だった
「でも、私達がウイルスに適合できたのは幸運だったね。さっきの奴らを見る限り……」
「ああ、本当に…それだけが救いだ」
いや本当ですよほんと。最悪2人とも変異してましたからね。いやーよかったよかった
「でも、何で支配種をアルに寄生させたんだろ?此処の誰かに寄生させておけば、私達を完全に制御できたのに」
「怖かったんだろうな」
「怖かった、というと?」
「化け物の力を欲したけど、自分が化け物になるのは嫌だった。だから別の奴を化け物にして従えようとした。臆病者だが、そのおかげで助かった。3人分の爆弾の無力化に加えて、プラーガの除去まで行わなければいけなかったからな。十年じゃすまなかった」
「…でも!これで大手を振って太陽の下を──」
>俺は、告げなければならない。残酷な真実を
え?何よ残酷な真実って
「……すいせい、それは無理だ」
「……どうして?」
「じきに追っ手がくる。俺達を狙う別の組織のな、それが無くても……俺達はたくさん殺したからな、とっくにお尋ね者だ。顔が割れてないのが救いだけど、何かの拍子にバレたら、それこそ終わりだ」
「……どうされますか?」
「此処を吹き飛ばして…どこかの廃墟にでも住もう。できるだけでかい街で。暮らすなら多少の金もいるだろうし、その辺もどうにかしないとな。……なぁ」
>2人を抱き寄せる
「……生きよう、何があっても」
『……了解』
会話シーンは終了ですね。あとはチュートリアル終了のムービーを垂れ流すとしましょう、ご視聴あざしたー!
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地下の研究所を消し去る為、俺達は二手に分かれた
研究所の外で追っ手を見張るすいせいと、研究所を消し去るべく動く俺とトキ
いつの日からか、俺のメイドを自称して側にいる少女。彼女の家系は代々メイドか執事の家系であることは知っていたが、その対象が俺に向くなんて、十年前は思ってもみなかった
「これですね、発見しました」
「あぁ、やるぞ」
トキは優秀だ。あらゆる事を経験者以上に上手くこなす天才。感情表現は苦手のようだが
「なぁ、トキ」
「どうかされましたか?」
「何で俺なんだ?」
「貴方以外居ませんよ、十年前から───おや、照れてます?」
「うるさい」
……そんな事を言われると、そうですか、としか言えなくなるじゃないか
多分、これからの人生も、俺達は茨の道を歩むことになる。不安で胸がはち切れそうになる、けど──
「アル様」
トキは俺の方に向き直り、スカートの端を摘んで膝を折って頭を下げる
「立ち塞がる全てを排除しましょう。それが私の仕事であり──私の意思です」
「……ああ、頼りにしてる」
2人が一緒なら、きっと何とかなる。根拠はないけど、そんな気がする
「あと、此処から出たら褒めてください」
「ブレないな、お前」