「ということで、喋ってもらおうか」
「なんでも喋ります」
どうやら、俺は既知の人物と中の人をチェンジできるらしい。
最強とは初対面だが、追い詰められて前世の記憶が蘇ってしまったのだろう。
それはともかく、チェンジした後はもはや俺の能力はチェンジリングではなく、乗っ取った人の術式なので戻れない。
逆に、乗っ取られた人は俺の体を好きにできるわけだ。
めちゃくちゃ怖い能力ですが。
一応、乗っ取られた人は即座に乗っ取り返せばいいという救済措置はあるが、だからこそ難しい。
恐ろしい術式である。
「んー。これでメロンパンの体を乗っ取るってどう?」
「取り返しのつかないことになりそうですが」
「でも入れ替えてすぐ殺せば」
「博打やめて」
「わかったよ。でも僕、今色々忙しいから、しばらくここでいい子にしててね」
「わかりました。やっぱりメロンパンを追うのに?」
「ううん、傑と遊ぶのに」
「ふざけんな」
「でも君、どう考えても事後処理したら秘匿死刑でしょ?」
「いつまでも遊んでいてどうぞ」
正直、俺が俺でなくて俺の術式を知ったら殺せって言うわ。
誰でも乗っ取れるって怖すぎる。
「君というワンクッションを置くことで、誰でも狙った人間を乗っ取れる感じだから、秘匿死刑じゃなくても一生軟禁が妥当かな〜」
「術式捨てることってできないんですか」
「どうだろう。……真希とチェンジしてみる?」
そういうことで、俺は真希と向かい合っていた。
五条先生が問う。
「覚悟はいい? 真希」
「いいぜ。男の体なんて面白いじゃねーか」
そして、俺は体を入れ替えた。
目の前で、「俺」が拳をぐっぱとする。
ググッと屈伸して、今までの俺ではとても無理な素早い動きをする。
一方、俺はというと。
なんだか出来る気がして、手を差し伸べると小さな短剣が現れた。
「ぐっ……疲れたぁ。あれ? でも真希さんて天与呪縛じゃあ」
「実験成功! でも真希、本当に男になっちゃって良かったのかい?」
「ああ、まーな。女でも悔しい思いばっかだし。しかし、そうか。私の本来の術式は構築術式だったんだな……」
「あ、そうか。天与呪縛は魂に付随するもの……!」
「そういうこと。これで封印完了!」
やった俺の死亡フラグ折れたー!
しかも構築術式最高!
真希さんも強くなって喜んでるし、ウィンウィンだね!
何より死亡フラグが折れて安全になったのが嬉しい!
と思ったのだが。
そんなことはなかった。
その後すぐに俺は真依の襲撃を受ける事となったのである。
よく考えたら当然ですね。よく考えなくても当然ですね。
ここ好き、感想ありがとうございます。
マシュマロ
https://marshmallow-qa.com/lucaluca
今度からマシュマロ返信していくことにしたので、よろしくお願いします!
返信不要の場合は返信不要と書いておいてください。
https://odaibako.net/u/karin2022v
リクエスト、返信不要の匿名感想はこちらにお願いします。