退学の手続きをしに学校に行ったときのことだった。
「やー、思いきったねー。まあ後は君らの選ぶ道だからね」
「思い切ったというか、成り行きですけどね、戦うのは嫌です……戦うのは嫌です……」
実際、殺し合いさせられるよりかは、遥かにマシ、な、はず……。
「それでなんだけどさー」
「はい」
「婚約者、変わるかもしれないの覚悟しておいて」
「は? さらに波乱が?」
「いや、恵がね? せめて結婚相手は禪院家から選べって話が来ててね。でも恵、真希や真依とそんな関係になりたくないって言ってるんだよ。特に真依は、真希が名乗りを上げてるからダメって事でね。無理やり、みたいなのはしたくないって」
「なるほど、つまり、可哀想な女の子はダメでも可哀想な男の子ならいいと?」
「そゆこと!」
「そゆことじゃねぇんだわ。ちなみに、俺に選択肢あります?」
えっ っていうか、真依さんがダメで真希さんがダメって、直哉どうなるのって話にもならない? そしてプライドズタボロにならない?
「ないね! 最悪両方になるかも」
「うわぁ……うわぁ……」
「傑の助命に協力してくれるって話だから、この縁談はまとめたいかな」
「それ、俺に選択肢ないじゃないですか」
「だからないって言ってるじゃん」
「わああああああ」
そう言うわけで、恵くんや、虎杖くんに会う事になったのだが。
宿儺の檻は、活用させてもらう事となったらしい。なんでや。ついでにお兄ちゃんずも助けてあげてください、お願いします。
「……本当に、中身真希さんじゃないんだな」
恵くんは、一目で見抜いてきた。
「そんなにわかる?」
「まず姿勢が違う。真希さんはもっと凛としてる」
「Oh……」
「でもまあ、俺も良心の呵責なく五条さんに恩を返せるから助かる」
「その話なんだけど。本当にいいの?」
「このままだと津美紀も狙われる事がわかったし、色々考えて、面倒臭いけど当主やってみようかと思うんだ。結局、津美紀を救うためにはそれしかないんだって。五条家と禪院家が歪みあってたのもメロンパンってやつのせいなんだろ」
「そうですとも!!」
それはメロンパンにしっかり擦り付けておかないと。
もっと御三家仲良くしてどうぞ。
あーでも、直哉さんがめちゃくちゃ荒れそうだな……。俺しーらない。
「あ、そういえば加茂家ってどうなってます?」
「今、五条家と禪院家で監査中」
もっと御三家仲良くして、どうぞ。
まあでも、全部俺にはもはや関係ない事だな!(婚約以外は)と思っていたのだが。
外で買い物をしていたら、呪詛師に襲われて腰抜かすほどビビった。
禪院家の人が助けてくれなければ死んでいた。
「ええ!? 俺暗殺される理由ないだろ!?」
「暗殺される理由だらけですよね」
アイエエエエエエ!?? なんでなんで!?