黒幕希望のクロウン 作:一般通過犬
嬉しい限り、感謝の極み………
コメントも全て読ませていただいております。
もちろんグッドもしてますし嬉しすぎてコメント読むの何周もしてます。
それはそうと浅見の絆ストーリーとかメモロビみたいです
影と合流した後に社長室へ向かう。
社長室に入れば、副社長が控えていた。
「お帰りなさいませ、社長」
「今戻ったよ。私が休みの間はなにか起きていたかい?」
「はい、何点かお伝えしたいことが」
副社長は手に持っていたタブレットを操作してプロジェクターで投写する。
そこに映されたのは破壊された自社の施設とアビドス自治区、カイザーの前線基地だ。
「社長が多忙の間、カイザーによる支援を受けた不良生徒により当社の施設がいくつか襲撃されております」
「被害はどれくらいだ?」
「幸い、襲撃されている殆どが旧式だったため、新しく建造する形で新型へ更新をしておりますが...」
画像が切り替わり、この数週間の支出とそれを元に考えられる損害額が表示される。
「それでもその間の施設の停止、襲撃のことを考えれば決して無視できない損害に成り得ます」
「そうか...早急に手を打たなければな」
「次にアビドスに関してです」
画像がアビドス高校の支出の一覧に切り替わる。
「我々の支援金がなくなった今、アビドスは生徒の収入で成り立っています。しかし、その殆どが借金の返済に充てられているようです」
「そろそろ、弾薬が尽きても良さげだな」
「はい。また、もう間もなくアビドス高校へ土地の借用料金の支払いが行われます」
「今回は私が行こう。先生も来るだろうし...いい加減、彼女達と向き合う時期だ」
「...畏まりました。次が最後の報告です」
画像が切り替わり、カイザーの前線基地と思わしきものが映し出される。
「カイザーですが、ここ数週間で装備や兵器を増加させています。近々、何か動く可能性があります」
カイザーが砂漠で探しているのはウトナピシュティムの本船...現時点では見つからないが、相手がどう動くかでこちらも対応を決めなければ...
「報告は以上です」
「ありがとう、副社長」
深く椅子に座りながらため息をつく。
カイザーとは仲良くはできないとは思っていたが、ここまで目の敵にされると困ったものだ。
「アビドス編が始まる...カタカタヘルメット団撃退からカイザーコーポレーション...その道中にはゲヘナ風紀委員会と黒服...」
どこでイレギュラーが出るか分かったものじゃない。
「とりあえず、今は先生に動きを合わせよう。数日以内にはアビドスへ向かうはずだ」
「畏まりました、シャーレの動きを注視しておきます」
「すまないね、頼んだよ」
つまり、先生が動くまでの数日間は久し振りのフリーとなる。
連邦生徒会の仕事は先生が権限を復旧させてくれたお陰で私の仕事は特に楽になるだろう。
目頭を指でほぐしながら思考を巡らせる。
アビドスはこれからの動向次第だが問題ない。
ミレニアムは...ゲーム部に関しては問題ない。
どちらかといえば、リオがアリスに危機を感じて都市を作る時...その時だ。
トリニティはティーパーティーとの顔合わせは何度かしているが、別段親しい訳では無い。事の鍵はアリウスだろう。
アビドス編、パヴァーヌ編、エデン条約編...これらの目的までの手段の確立は完璧だ。
後はカルバノグ編と...最終編。
カルバノグ編は最悪、全戦力でカイザーと殴り合えば良い。
最終編...特に、虚空のサンクトゥム攻略とアトラハシースの箱舟...後者は兎も角、前者は全戦力で潰す。
これらが出来れば御の字。最悪、道中で果てたとしても良いように副社長に伝えておかなければな。
「...社長」
思考を巡らせていると、副社長に声をかけられる。
軽く肩を回し、足を伸ばす。
「どうした、何かあったか?」
「いえ、お疲れの様子だったので」
「あぁ...流石にここ数週間であれだけの量の仕事が来ればな...良く倒れなかったものだ」
「でしたら今日はもう休んでください。こちらの業務は我々だけでも問題ありません」
副社長は真剣な目でこちらを見つめている。
ここで縦に頷かなくとも、恐らく休まさせられるのだと直感的にわかった。
「分かった分かった...仮眠室で休む、その間頼んだ」
「はい、畏まりました。社長、お休みなさいませ」
「あぁ」
ガタンと、縦への振動で目が覚める。
いつの間にか自分は椅子に座らされており、定期的に来る振動が僅かに心地良い。
顔を上げて辺りを見れば、電車の中であることがわかった。
そして、車窓から見える美しい空。それを背景に座る連邦生徒会長。
忘れもしない、記憶だけにある
「...私のミスでした」
ポツリと彼女は話し始める。
言葉を零したように、しかし悔しさを隠さずに。
「私の選択、これによって招かれた全ての状況...」
「結局、この結果に辿り着いて初めて、貴方が信じていた彼が正しかったことを悟るなんて」
「...今更図々しいですが、お願いします」
なぜ私がこれを見る。なぜ私がこの光景を。
なぜ───
「浅見さん」
名前を呼ばれ、はっと彼女を見る。
その顔は慈愛に満ちるような、それでいて申し訳無さを感じさせる笑みを浮かべている。
「きっと私の話は忘れてしまうでしょうが、それでも構いません」
「何も思い出せなくとも、恐らく貴方は同じ状況で、同じ選択をされるでしょうから」
「ですから、大事なのは経験ではなく....選択」
「貴方にしかできない選択の数々」
彼女は少し、苦しそうに息を吐く。
深呼吸するように息を吸い、また話し始める。
「未来について、話し合ったことがありましたね」
「あの時の私には分かりませんでしたが、今なら理解出来ます」
「未来を知るものとしての苦悩や絶望。そして、その延長線上にあった、貴方の狂気的な信念」
「それがたとえ危険なものだとしても」
恐らく、彼女が話しているのは
何故? 何故防げなかった? もしこちらの世界がそうだったとしても、防げる手段はいくつもあった。
つまり、あちらもそのはず。
未来は変わらない?
だとしたら、私は一体───
「...ですから、浅見さん」
「未来を最後まで諦めなかった、貴方になら」
「この捻れて歪んだ先の終着点とは、別の
「そこへ繋がる選択肢は、きっと見つかるはずです」
「だから浅見さん、どうか────」
身体を勢い良く起こす。
全身は汗で湿り、服が肌に貼り付いて気持ち悪い。
夢の記憶は残っている。だが、いつ消えるかわからない。
直ぐにペンとメモを取り出し、ペンを走らせる。
プロローグを見たこと、あちらにも私がいること、にも関わらず未来は変えられなかったこと。
「何故だ...何故変えれなかった...?」
カイザー? それとも連邦生徒会長が居ることによる予想外のイレギュラー?
いや、連邦生徒会長が居る時点でシャーレの守りは強固するはず。
未来を知っている、結末を知っている、だからこそ変えれるはずだ。
変えれてしまうはずなんだ。
「...まさか、決まった因果は避けられないとでも?」
それはつまり、原因と結果は確定していることになる。
どのような道で進もうが、どのような手段で妨害しようが、始まりと終わりは変わらない。
──つまり、イレギュラーが居ようが居まいが未来は決まっている?
「...いや、そんな訳がない」
震える声で、自分を鼓舞するかのように吐き捨てる。
メモをした紙を乱雑に丸めてゴミ箱へ投げ入れる。
「目が覚めてしまった...風にでも当たるか」
その場から逃げるようにふらりと立ち上がり、風の当たるデッキに出る。
風は僅かに吹き、自身の頬を優しく撫でる。
もし、因果が確定しているのであれば、私は私の罪を肯定できなくなってしまう。
もしそうなってしまったら、私は、誰に裁かれれば良いのだろうか?
1話の文章量はどれほどが良いか
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2000〜
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3000〜
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4000〜
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5000〜
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6000以上
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文章量関係なく定期投稿して欲しい