呪詛師になる?俺を見てまだそんなことが言えるのか?   作:Wi-Fi

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前回2004年なのにスカイツリーを出してしまいました
すいません、目を瞑ってください


第19話

 

「どうしてなの!! 占星くん!!」

「ごめん、俺って思ったより自分勝手だったらしい」

「ぼ、僕たちは3人で一緒だって…」

「どうしても耐えられなかったんだよ」

 

 

 

 

 

「なんで持久走、先にゴールしたの!!」

「罰ランが嫌だからだよ」

 

 持久走の裏切りは基本だよね。うん。

 入学してから体力作りを優先して授業が組まれていた。二人の体力があまりにもないのが原因なんだけど。呪力強化なしの持久走で俺の1.5倍くらいの時間かかってた。鏡香は術式ありだともっと動けるけど。

 

「じゃあ休憩したらもう1周ね」

「鬼~!!」

「だって夜蛾先生」

「え! どこ!」

「ウソ」

 

 肩パンされたが痛くも痒くもないわ、ちょっ脛を蹴るな洒落にならん。思ったより元気じゃねーか、もっと走らせるぞ。

 そんなじゃれあいをしていると校庭に夜蛾先生が歩いてくる。今日任務で出掛けてたんじゃなかったっけ? 

 

「センセーどうしたの?」

「こっちの任務が終わってな。占星指名の任務だ」

「先生嫌です。ただでさえ学校にいる時間短いのに」

「冥冥から指名の依頼だ」

「はい、Yes、喜んで」

「肯定のフルコース!!」

 

 あの人の指名とか絶対ろくなことないけど、断ったらもっと面倒なことになるとしか思えない。どうせ後から報酬の高い仕事が転がってきて前にあった依頼を変わってほしいとかだろ。あの人の仕事レベル高いからあんまり受けたくないんだよなぁ。

 

「呪霊のレベルは高くないが数が多い、そこで二人にも一緒に同行してもらう」

「あーなるほど、確かにちょうどいいですね」

「はい! がんばります!!」

「は、はい…」

 

 明日は二人の保護者になることが決定した。とりあえず軽い荷造りをしないと。

 

 ● ● ● ● ●

 

 はい今回の現場は取り壊されるゴルフ場です。多数相手なのに遮蔽物がないから囲まれるし広くて対応が面倒。悪条件の塊だね、ふざけんな。強いて言うなら二人のサポートがしやすいくらい。

 

「二人とも準備はOK?」

「い、一応」

「私も行ける!!」

「んじゃいこっか」

 

 二人とも少しビビってるけどまぁ大丈夫だろ。窓にも念入りに確認してもらってる。念のため脱出用に惑星をゴルフ場の上と入り口に配置してある。

 

「相手は呪いだ、少しでも油断したら足元を掬われる」

「う、うん」

「それさえわかってればあとは普段の積み重ね。今回はなんとかなるさ」

「うん!!」

「はい、おまじないね」

 

 そう言いながら二人の背中を叩く。ついでにこっそり衛星を付与しておいて、上空と入り口の2つを連続で発動することで脱出出来るようにしておく。

 

 こんな芸当が出来るようになったのは、前に特級と戦ったときに術式範囲がかなり広がったおかげだ。黒閃の影響がかなりデカイ。マジ助かる。

 

「い、痛い」

「もうちょいなんかなかったの!!」

「気合い入ったろ? ほら進むぞ」

 

 二人に前を歩かせ後ろからいつでもカバー出来るように歩く。それにしてもホントに広くて嫌になる。あの車みたいな奴借りておけば良かったかも。けど呪力は強くなってるからそろそろ出てくると思う。

 

「二人とも準備」

 

 声をかけるとほぼ同時に3体の呪霊が現れる。全部三級程度、俺が手を出さなくてもなんとかなりそう。二人は体勢を屈め涙はペットボトル、鏡香は手鏡を取り出す。二人の呪霊相手の実力は知らないので最初に見ておきたい。

 

「鏡香からいこうか」

「うん、"反鏡転身(はんきょうてんしん)"」

 

 鏡香の術式は鏡に映っている反転した自分を憑依させる。術師の性格によって反転した自分は大きく変わるらしい。鏡香の場合は無鉄砲なところが慎重に考えるようになり、

 

「ハハッ!! 気分が上がってきた!!」

 

 優しい性格が荒くなる。正直ちゃんと反転出来てるのか微妙な気がするが、普段と違って相手の力量を判断できるので戦闘には向いてるとは思う。それに憑依させることで全身に呪力が流れやすくなっているので呪力強化の効率が上がっている。

 

()()()()、後もあるから飛ばすなよ」

「わかってる!!」

 

 手鏡をしまいスカートの内側から呪具であるメリケンサックと投げナイフを取り出す。運びやすい小さな武器を状況によって使い分けるスタイル好むみたいで、他にも短刀やクナイ、ワイヤーも装備してる。アサシンかな? 

 

 呪力強化をかけて右からカーブするように接近する。端から一体ずつ狙うつもりのようだ。投げナイフで牽制を入れて相手の射程を探ってる。所詮三級相手なので向こうも複雑な攻撃はしてこない。難なく3体とも倒しこちら戻ってくる。

 

「終わったぞ、暴れたらねぇ」

「涙の番終わるまでまってろ、涙来るぞ」

「う、うん!!」

 

 今度は1体だがサイズがデカイ、けどホントにデカイだけの雑魚って感じだ。遅いし力がないから自重を支えるのが限界って感じ。

 

「いけるか?」

「大丈夫…"式、解邪水魚(かいじゃすいぎょ)"」

 

 ペッドボトルの水が外に流れ、魚の形に変わり空中を泳ぐ。涙の術式は浄水を式神に変え操る水式操術。解邪水魚は呪霊特攻の能力を持ち触れた部分から呪いを祓っていく。本質は違うが反転術式に近い特性らしい、スゲー

 

「削り祓え」

 

 涙が何か指示すると式神は呪霊の体を削るように側面から攻撃する。相手が呪霊なら強度関係なく触れた時点で祓う。強ないか? 

 

「どう?」

「んー強いけど本人が無防備なのは少しいただけない」

「涙だけ評価いれんのかよ」

「今のキョウカ評価したらキレるじゃん」

「ア゛?」

 

 ほらめんどくさい。自分から突っかかってキレるのやめていただきたい。この状態だとこっちも対応が困るんだよね。

 

「ほら、終わってないから。二人とも好きにやんな、バックアップするから」

 

 このまま楽に終わりそうなので帰りの買い物考えながら見てた。

 

 ● ● ● ● ●

 

「総評を行います!!」

「「パチパチパチパチ」」

 

 祓い終わったので車の中で総評タイムに入ることにした。鏡香が落ち着いてるときにやらないと話がいちいち止まって進まないからね。

 

「まず鏡香さん、基本は悪くないけど術式ありきのスタイルだから呪力切れが怖いですね」

「だよね」

 

 呪力効率は悪くないけど使い続ければ呪力は切れる。力は有限なのだ。

 

「あと、素の体力筋力が低い。術式はあくまでも底上げだから普段から鍛えましょう」

「はい!!」

「次に涙くん、式神の能力が強い分自衛が疎かになりがち。今回は俺がいたからいいけど今後同じで大丈夫かは別の話になります」

「う、うん!!」

 

 出来ればもう一体増やして手元に残すとか、近接鍛えるとかしないと不意打ちでやられかねない。呪具とかいいかも。

 

「とりあえずそんなもん、細かいことは先生に聞いてください。俺教師じゃないし」

「そ、そうですね…」

 

 まぁ俺が偉そうに言えることなんてたかが知れてる。所詮は一級になりそこねた準1級だし。

 

「次は別行動出来るくらいにはレベル上げしときたいよね」

「占星くん目線でどのレベルまでいけると思う?」

「伸び代だけで考えるならいけると思うよ、一級」

 

 どっちの術式も伸び代はある。解釈と本人の努力次第でいくらでもやりようがある。呪力量もそこそこあるし、呪力出力も悪くないし。

 

「あとは努力次第だよ。呪術って才能8割って言うけど、個人的にはもう少し努力の割合があると思うんだ」

 

 最低限の才能値はいるからやっぱり才能重視なんだけどね。

 

「じゃあ次の目標は打倒占星くんだね」

「なんで?」

「天野さん、ちょっと速いんじゃないかな」

「え? 打倒は決定してるの?」

 

 最終目標で倒されることが決まりました。なんで? 

 





狂化+強化+鏡=鏡香
弱気+水=涙
こんな感じで名前を決めました。

あと書いてて気づいたけど鏡香さん涙くんは名前なのに占星くんは苗字じゃん、次回から修正します(後回し

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