呪詛師になる?俺を見てまだそんなことが言えるのか?   作:Wi-Fi

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投稿するタイミングとかよくわからないので出来上がり次第投稿してます。


第2話

「まずは呪力を練り、操作することを覚えてもらう」

 

 あれから数週間後、夜蛾先生が全部準備を整えてくれたので授業がスタートした。親への説得が一番大変になるかと思ったら案外サラッと終わった。

 

 なんでも、今でこそ一般家庭として過ごしているが、元々は占い師の家庭だったそうで理解があったらしい。

 

 親にわざわざ確認をとってみたら、

 

「あー、もしかしたらと思って心構えはしてたからさ。お前の生きたい道をいったら良いよ。どうせ呪い? が見えるなら早いに越したことはないだろ」

 

 だとさ、かっけーよ父さん。せめて号泣してなければもっとかっこよかったけど。

 

 そんな感じで授業が今日から開始した。場所は呪術高専ではなく、家の近くの山の中にあるちっちゃな小屋だった。

 

 まぁ高専は東京校か京都校のどちらかになるのだが、俺の住んでいるのは神奈川の田舎。電車の本数や年齢を考えると毎回通うのはちょっと無理がある。

 

 なので近くに練習場を設けて貰ったのだ。いや、数週間で用意できるもんなんだな。

 

「呪力をハッキリ知覚するのは自力だと少し時間がかかる。だから最初は私が補助をしながら呪力を練ってもらう」

「呪力って練る物なんですね」

「あぁ、腹のあたりで負の感情を混ぜるイメージだな」

「ねるねるねるねするんですね、2の粉いります?」

「なんでそんな物持ってるんだ……」

 

 そんな会話をしながら夜蛾先生は俺の頭に触れてくる。そうすると、なんともいえない感覚が体に流れるように伝わり始める。

 

「ウヒャッ、なんかゾワゾワする」

「それが呪力だ。覚えろ」

「急に雑ですね」

「最初はやはり感覚とセンスだからな」

「うっわ、俺の嫌いな言葉」

 

 昔から感覚で、とか雰囲気でとかみたいな言葉が苦手なんだ。もう少しロジカルに出来んのか……

 

「その頭のゾワゾワ、負の感情を頭から腹に送り、練るイメージだ」

「あー、それならまだわかるかも」

「後は、気合いだ」

「ゴリ押しますね」

 

 腹のなかで混ぜ合わせる、こうグルグルする感じ。あ。これもしかして

 

「せ、先生……」

「掴んだか?」

「トイレ行きたいです」

「……早くしろ」

 

 ほんと、すみません

 

 

 ● ● ● ● ●

 

 

 結局、数日かけて第一段階をクリアした。確か原作で順平がこれを数時間でやったんだよな。嘘だろそれ、どんだけセンスあったんだよ。

 

「第二段階は呪力の操作だ、作り上げた呪力を一定の流れにして抑えてもらう」

「抑えるんですか?」

「感情に流され呪力を使えば、思わぬ失敗に繋がる。まぁ他にも理由があるがそこは座学で別に行う」

「なるほど。で、修行方法は?」

 

 この前みたいな感覚と精神論はできれば避けていただきたい。正直マジで苦行だった。なんか練ったそばから飛散してくんだよ俺の呪力。

 

「コイツを使う」

「熊ですか?」

 

 目の前に出されたのはグローブを付けた熊のぬいぐるみだ。たぶん原作で虎杖悠仁が使ってたのと同じやつ。

 

「コイツは一定の呪力を流していないと暴れだす。抱えたままいくつか映画を見てもらい呪力操作の基盤を作る」

「なるほど、コツとかあります?」

「呪力を無意識で練れるほどに体に叩き込むしかないな」

「あっはい」

 

 OK、結局スパルタね。

 

 

 ● ● ● ● ●

 

 

 あれから一週間経つけれど一向に終わりが見えない。進歩がないわけではないが負の感情の波にたいして無意識に呪力の生成を合わせられない。てか無理だろそんなん。

 

「はぁ、顔が痛い」

 

 毎回、的確に頬を狙って来やがるコイツも最初は可愛く見えていたんだ。今では鬼に見える。

 

 あー、もし負の感情の方が一定になってくれたら安定して呪力が作れるのに。そんなことは感情を殺すのと一緒の意味なので無理なんだが。

 

 負の感情を調節して一定にできない。

 なら腹で練る速度を無意識で調節するしかないのだが……

 

 あれ、別に負の感情自体を調節しなくても頭から腹に送る量を一定にすれば良いだけなんじゃ。

 

 なんか根本を間違えてたのかもしれない

 

 

 ● ● ● ● ●

 

 

 結論から言うと急に上手くいった。集中するべきなのは腹ではなく頭の方だったらしい。負の感情を全部変えてたらきりがないしな。

 

 呪力に関する基礎修行パートも終わりが見えてきた頃、最後の内容だが

 

「ほら走れ! 追い付かれるぞ!」

「あの!! かれこれ数時間は走ってるんですけど!!」

「あぁ元から体力はかなりあるみたいだな」

「そういうこと言ってるんじゃないんですよ!!」

 

 呪力強化で呪骸から逃げ続けるという内容だった。ちなみに地の文だからこんな冷静に喋ってるけど現実は

 

「はぁはぁ、ま゛っで……む゛り゛……や゛っば……あ゛あ゛あ゛あぁぁぁ!!」

 

 かなり限界である。呪術師はみなある程度は身体能力が高いらしく呪力操作と一緒に鍛えてるらしい。

 

 今のところは筋力B、技術C、体力はA+、くらい。体力以外は人並み以下ってこと。まぁ一般上がりで体力A+なだけましだろう。

 

「ほら、走れ」

「先生の鬼! ヤクザ!」

「おう」

「そこはツッコめやぁぁぁ!!!」

 

 結局この後すぐに捕まった。仕方ないよね。よく逃げたほうだろ。

 

 

 ● ● ● ● ●

 

 

 修行も本格的に終わり。一時的な休日が生まれた。

 

 ということで今後の方針を考えることにする。まぁ最終目標は決まっているのだが。

 

 一つ目「夏油傑を呪詛師堕ちさせない」

 

 これさえ防げばだいたい上手く行く。

 まぁ最難関ではあるんだけど。

 

 思い付いた方法は3つ。1つ目は非術師嫌い、猿嫌いを治す。または発症させない。これはほぼ無理な気がする。

 

 正直言えば非術師いていいことないのは確かだし、もし術師だけで世界が回るならそれに越したことはないんだから。そんなのは無理なんだけどね。

 

 2つ目に呪詛師に堕ちた時のメリットを消すこと。大義のために呪詛師になったのなら、呪詛師では大義は果たせないと思わせればいい。これは方法によればいける気がする。根本的に解決はしてないけど。

 

 3つ目に嫌悪の矛先を変える。原作を見たところ夏油は術師かそうでないかで生物を分け始めてしまった。

 

 それは非術師に呪霊を産むというわかりやすいデメリットがあったからだ。けどそれは嫌悪する理由、感情論においては理由になってない。夏油が人を嫌う理由はもっと他にあり、それは一部の術師にも該当すると思っている。

 

 まぁまだ考察でしかないんだけどね。これが当たれば夏油は少なくとも全非術師を殺すという結論には堕ちなくなる。

 

 今のところ使う手段は2つ目を中心に考察があたっていれば3を織り混ぜて行く方向に決まった。問題はその方法なんだけど

 

「俺が前例になるしかないかなぁ」

 

 多分そこら辺の適当な呪詛師では意味がない。夏油から直接ヘイトを向けられ、なおかつ大義を持って呪詛師をやってるやつなんて作れない。

 

 なら俺がやるしかないやないかい。

 

 確定で五条悟と殺り合わなくてはならないし、夜蛾先生を裏切ることになるが元々俺は存在しないんだから。別に良いだろ。

 

 離反のタイミングは夏油の闇堕ちギリギリ。本人の相談役などもある程度やらないと……それこそ誰かに変わって貰えば良いのか? そっちなら呪詛師よりも前仕込みがしやすいし。

 

 決意が揺るがないように事前に縛りでも結んでおくか。ついでに呪力の底上げになるし。

 

「俺は夏油傑より先に呪詛師にならなければならない」

 

 これで逃げ場はなくなった。あとは実力を付けていくのみだ。

 




次、やっと術式とまともな戦闘回です

たぶん
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