呪詛師になる?俺を見てまだそんなことが言えるのか?   作:Wi-Fi

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戦闘シーンが書きたくて始めたのに戦闘シーンが書けません。


第9話

 

「その自信満々な顔は、上手くいったって事かな?」

 

 徹夜のおかげか悪くない仕上げになった。だが実戦はまだなので不具合が出る可能性は消えていない。

 

「まだ試してないのでなんとも、なので九十九さん」

「ん?」

「ちょっとサンドバッグになってください」

「ハハッ!言うじゃないか!!」

 

 距離は数m、お互いやりあうなら近接しかない適度な距離感。いや元々狙ってこの距離にいたなこの人。

 

「"具現・土星(サターン)"」

「なるほど、土星の輪ね」

「はい、本物はほとんど氷の粒らしいんですけど」

「代わりに小さな星を高速回転させてるのか」

 

 ピンポン玉ほどの星を高速で回し続けることで輪っかのように見せている。

 

「触れればチェーンソーのように削るか、弾き飛ばします」

「悪くはないね、防御にも攻撃にも使えて小回りも効く」

「後は試運転だけなんですけど」

「安心しなよ、術式は使わないから」

「まだなんも言ってないっす」

 

 模擬戦とはいえ特級との試合だ。とりあえず目標は一撃入れる。

 

「それじゃやろうか。構えろ、少年!!」

 

 急な加速からの頭を狙ったハイキックが飛んでくる。土星をずらして防御する。削れるような音がするがダメージは通ってなさそう。

 

「固いですね」

「呪力強化は得意なんだ」

 

 このレベルは得意で済ませていい範疇じゃないだろ。回転率を上げて足を弾き、輪を広げながら頭を狙う。が、体を後ろにそらしながら回避される

 

「回転は速いけど全体の操作が少し遅いな」

「練習中なんですよ!!」

「言い訳は感心しないな」

 

 漫画のようなラッシュ攻撃を土星で防御するか回避で対処する。けれどこのままだと攻めることが出来ない。

 

「埒が明かないし、本気でいこうか。"凰輪(ガルダ)"」

「使うのかよそれ!!」

 

 側面から鞭のように飛んでくる式神を土星で対処し九十九さんを自身で対処する。マズイな……

 

「これじゃ新技はないのと一緒だね」

「楽しそうに言いやがって……」

 

 仕方ないので凰輪の処理を優先する。多分夜蛾先生経由で手の内がバレてる。だからかこちらの手のひらをずっと警戒してる。だから本人に見えない位置で凰輪に触る。

 

「"(いん)"」

 

 発動と同時に土星のコントロールを切る。操作を失った星は凰輪の引力でくっつき拘束する。

 

「へぇそんな使い方もあったのか」

「ほんとはあんたに使う気だったんですけどね」

 

 想定外の事態で土星を失った。こっからはシンプルなタイマンだ

 

「まだ続けるかい?」

「"具現・星雲(ネビュラ)"」

「いいね、泥臭いのは嫌いじゃないよ」

 

 シンプルな殴り合いが始まる。星雲は常時発動ではなく要所要所で使うことで安定させる。にしても、これで術式使ってないのかよ。

 

 パワーもスピードも比じゃないが技術が違いすぎる。超人的肉体の使い方がうまい。非術師と術師では体の強度の違いからか動きの幅が格段に変わる。そこの見極めがうまいのだ。

 

「遅いね!!」

「アンタが速いんだよ!!」

 

 防御しているのに威力が高すぎて踏ん張りきれない。一撃が重たいし手数が多い。

 

 星雲で下がろうとした瞬間、後ろを取られ足をかけられる。

 

「はやっ」

「君が遅いんだよ」

 

 体勢が崩れた一瞬で鳩尾と顎に連続で打ち込まれ、一瞬意識が飛ぶ。

 

「がぁ!!」

「悪くないけど振りがデカイよ」

 

 まだ!! ここを回避して……あ、無理だ速い。

 

 ● ● ● ● ●

 

「惜しかったね!」

「どこがだよ」

 

 惜しいの意味知らないんじゃないかこの人。

 

「まぁ、終始受け手に回ってたのがよくなかったね」

「あの中どう攻めろと」

「いや、方法ならいくらでもあったろう?」

「じゃあアンタならどうしてた」

 

 あれだけ洗礼された近接技に対処する方法は少ないだろうが。

 

「そうだね、土星をあと2枚は出すかな」

「ふざけんな」

「いや、割と本気だよ。逆聞くけど何で一枚しか出さなかったんだい?」

「いや、それ以上出すとコントロールがぶれるから」

 

 一枚の操作でも複数の星を操ってるんだ、割と集中力を使う。

 

「なるほどね、君の弱点はそこか」

「へ? そこって?」

「センスがまるでない」

 

 え、泣きそう。いやわかってはいたんだけど、目の前で人から言われると割と来るものがある。

 

「普通の呪術師でも少なくとももう一枚くらい出せると思うぞ」

「グフッ」

「なんなら後半使ってた加速技、あれも常時使えるだろう」

「ガハッ」

「あと星の付与だっけ。あれは確かにレベル高いけど手のひら以外からの付与も、もっとスムーズに出来るよ」

 

 ヤバい、本気で泣きそう。え、そんなに違うの俺。てか今までの技センスで何とかなったんだ。

 

「そんなどうにもならない事で殴られても」

「いや? 対処方法がないわけではないよ」

「マジで?」

「一つは縛りを多用すること。あんまりおすすめはしないけどね」

「なんで?」

「縛り同士で矛盾が生まれてバグる可能性がある」

「バグ?」

「縛りはその性質上どう頑張ってもデメリットが発生するからね。下手に科し過ぎると思わぬところで足を取られるよ」

 

 なるほど、下手に管理しきれなくなるのは良くないと。

 

「まだあるんですか?」

「もう一つ、確率は低いけど」

「というと?」

「黒閃を決める。大体3回かな? それでやっと一般的な呪術師と同レベルのセンスが手に入る」

「え? 待って同レベルで3回?」

「大体だけどね」

 

 嘘やろ、1回でも奇跡のレベルだろあれって

 

「けどね、今の状態それだけ戦えてるんだ。もしそこに感覚が追い付けば」

「一級レベルになれる?」

「いや、特級になれる」

 

 特級? 俺が? 

 

「まぁ、今の君じゃ黒閃1回も夢のまた夢だけどね」

「ぐぬぬぬぬ」

 

 スゲー上げて落とされた。まぁそれだけ難しいんだろうな、黒閃。

 

 そのあとは体術について指導を受けたり、簡易領域について教えてもらった。まったく使えなかったけど。

 

「今日はありがとうございました」

「まぁ精進したまえ少年。あ、そういえば」

「なんですか?」

「君は人より呪いが下手だからね、不用意に期間の長い縛りはやめた方がいいよ。下手すれば、何かしら影響があるかもしれない」

 

 期間の長い縛りか……うーむ

 

「今のところ()()()()()()()()()大丈夫だと思います」

「ならいいんだ、縛りも元は呪いなんだ。どんな影響があるかわからない。気をつけた方がいいよ」

 

 なるほど、期間の長い縛りについてか覚えておこう。確かに縛りを多用するスタイルは当分変えられないからミスは怖い。どっかにメモするか? 

 

「じゃあまたね、次会うときは楽しみにしてるよ」

「はい、今よりいい男になってます」

「言ったね、忘れないぞ」

 

 そこそんな引っ掛かる? 目が怖いって……

 




そんなつもりはなかったんですが、曇らせタグが必要な気がして来ました。

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