気付けば、私は空を飛んでいた。これは夢ではないと、なんとなくわかった。何故なら、先ほどまでいた場所が、まるで爆発でもしたかのような惨状だったからだ。私は死んだのだと悟った。ただ、そんな場所で一人、生きている子がいた。その子以外は身体の上半分が無くなっており、皆、死んでいた。
先生が来て、騒ぎになって、それから……そう、小学校は廃校になった。
生き残った少女は、あれから廃校になるまで一度も、学校には来なかった。
少女が中学生になって2年が経った時、また、少女は学校に来るようになった。元気になったんだと思い、安心した。だが、また、同じことが起こった。次は少女の家族が、あの時と同じ状態で見つかった。少女はまた、引きこもってしまった。………誰が、何故こんな事を起こしたのだろう、…私には見当もつかなかった。
彼女は、高校生になった。引きこもっていたはずの彼女は、いつからか、学校に行くようになっていた。……他の子と話したりしているところは見なかったが。そのまま一年が経過し、2年生になってから少し経った時、彼女と話している子がいた。白髪で、赤い眼、白い肌、普通ではない見た目の、女の子。名前を、鬼咲夜鈴と言うらしい。
それから更に少しして、鬼咲さんが、彼女の過去について調べていることがわかった。どうにかして伝えたいと、伝えないとと思い、願った。どうしてか、その願いは叶った。誰かもわからない子に、私がどの学校にいるか、鬼咲さんに教えるようにし、どこかも知らない学校で、鬼咲さんが私の話を聞けるようにする。何故、そんなことが出来たかわからないが、伝えられた。
——「魔無香ちゃんを助けてあげて下さい、夜鈴さん…!」——
そうして私はまた、霊の姿に戻っていた。
話は現在に戻り
「そう言えば、魔無香に一つ、聞きたいことあったんだけど」
「月夛さんって……知ってる?」
突然、魔無香が頭を抱えてうずくまった。
「魔無香?!」
少し経って魔無香の雰囲気が変わった。
「……ベルゼブブ…」
それからベルゼブブは、月夛心奏と黑希那魔無香の話を聞かせてくれた。……ほんとに内容薄かったけど…。
「っ!?」
そこで、ベルゼブブの話を遮る。
「待って!?」
「私……昨日、月夛さんと会ったんだ……けど…」
いつの間にか、メリーさんは私から出てきていた。
メリーさんは最近、「家で留守番してるのは退屈だ。」といい、私についてくるようになった。
「メリーさん…」
死んでいた……ならば、どうして、私たちと話すことが……?いやそれよりも、何故、話を聞いたあの人は月夛さんのことを知っていた?
そんな思考で頭が埋め尽くされる。
ベルゼブブは、何かに納得したように頷いた。そして私に、「君は、周りの人間に彼女のことを聞いたのかな?」という質問を投げかけてきた。私は「そうだけど」と肯定し首を傾げる。私がわからないでいる事を理解し、ベルゼブブが言う。
幽霊?月夛さんが?あり得ない………とも言えないけど…、だけど、なら、月夛さんを知っていた人たちはなんなんだ?既に死んでいる人間を、あたかも存在しているように話していた。
ベルゼブブは私を無視して独り言を呟く。
そこで、メリーさんが話し始める。
「待って、じゃあ、月夛さんは幽霊で、私に情報を教えるために、本当に存在する人間のようにしていたってこと……?」
そんな事を言い、メリーさんは上を向いた。私も、同じように上を向く。
すると、小さくて黒い何かが、空に見えた。
「あれは………?」
メリーさんは「ふふ」と少し笑い、「待っていなさい」と言い、能力を使った。
空にて、
どうやら、夜鈴さんは魔無香ちゃんを助けてくれたようだ。
私は膝を抱え三角座りのような状態になる。
声が聞こえた方に、急いで振り向いた。
急に現れたその子は、まるでフランス人形のように綺麗な女の子だった。なのに、人ではない、私のように死んでいるわけでもない、『何か』。その『何か』は、私が戸惑っている間に何か言っていた。そして全て言い終わったのか、私に近づき、抱きついて来た。
行く?どこに?何が起こるかわからない私は咄嗟に目を閉じた。
声が聞こえる。驚く声だ。何だと思い、閉じていた目を開く。と…そこは先ほどまで私が見ていた………
「月夛……さん?」
何で!?瞬間移動!?!?
また戸惑っている私に、魔無香ちゃんが問いかける。
ブワァと、風が吹いたような……そんな感覚だ。私は
感情が…溢れ出すみたいで、止まらない。
魔無香ちゃんに抱きつく。それに応えるみたいに、魔無香ちゃんは私の背中に手を回して、言う。
今回の番外編は