とある神の右席   作:黒翼公

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第2話 未元物質VS聖なる右

公園のベンチで横になっている青年を介抱している女子中学生3人

日も落ちて来ており既に夕方だ。

 

 

フィアンマ「ふぅー…助かった」

 

佐天「もう、びっくりしましたよ」

 

御坂「ほんと。いきなり倒れちゃうんだもん」

 

初春「でも、大丈夫そうで良かったです」ホッ

 

フィアンマ「見苦しい姿を見せてしまったな…」

 

御坂「あ、いえ…少し面白かったので気にしてないですよ」クスッ

 

フィアンマ「くっ…人が苦しんでいたのに面白かっただと…!?鬼か!」

 

御坂「食べれないのにあんな量を頼むのが悪いんですよー!」

 

初春「喧嘩はダメですよー」

 

佐天「でも、何だかんだ残さないようにしてたのは偉いですねフィアンマさん」

 

フィアンマ「ふっ、まぁな。」ドヤ

 

御坂「…あ、そう言えばフィアンマさんって大能力者(レベル4)って聞いてたんだけど…どんな能力なの?」

 

フィアンマ「……」

フィアンマ(オ…マイガー…いかん、さすがに聖なる右なんて説明で御坂を騙せるはずがない!バレてしまうのか……いや、大丈夫なはずだ!多分だけど、適当なことを言えばいける気がする!)

 

フィアンマ「ふむ、見せた方が早いだろう…」

聖なる右を発現させ、御坂達に見せる

 

御坂「これが…フィアンマさんの能力?」

 

フィアンマ「まぁな…っと」

聖なる右を解除すると背後から何者かの視線を感じたフィアンマ。

振り返るがそこには誰も居なかった。

 

今のは……なんだ?誰かが俺様を見ていたが……気の所為?いや、とりあえず警戒はしておくか

 

佐天「フィアンマさん、どうかしたんですか?」

 

フィアンマ「いや、どうやら知り合いが戻って来たらしい……お前達は早めに帰るといい」

 

御坂「あ、そうなんですか?…分かりました」

 

佐天「それじゃ、また会いましょうねー!」

初春「それでは…」ペコ

御坂「…フィアンマさん……あの」

 

フィアンマ「御坂。2人を頼む」

 

御坂「ッ……はい!」

 

どうやら御坂も気が付いたようだった、明らかにフィアンマに向けられた圧倒的殺意。

 

影からゆっくりと姿を表したのはホストのような格好をした青年

 

青年「初めまして、お前がフィアンマか?」

 

フィアンマ「ほぅ…学園都市第2位が俺様に何の用だ?」

 

暗闇から現れたのは学園都市レベル5の中でも第2位の能力者、垣根帝督だった。

どういう訳か圧倒的な殺意をフィアンマに向けたままお互い睨み合う形となってしまう

 

 

 

垣根「はっはっはっ……俺を知ってるとはな。それなら話が早い。お前を殺せって命令されてんだ、まぁお前にはなんも怨みは無いが……さっさと死んでくれ」バサァッ

 

第2位の能力、未元物質。物質を生み出す、物理法則の変化、無限再生・増殖etcと、

学園都市製の超能力の中でも方向性が非常に異質な能力である。

フィアンマ「いかんな…そう言う台詞を吐くのはやられ役のキャラだぞ?第2位」ゴゴゴ

 

かくして右方のフィアンマ

聖なる右は倒すべき敵や試練や困難のレベルに合わせて自動的に最適な出力を行う性質があり、莫大な力を常に生み出し続けるだけの出力を、思った通りの結果を出すために適切に行使できる。 つまり相手が強ければ強いほどフィアンマの力も増していく。

 

垣根「ハッ…なんだその不気味な能力は?」

フィアンマ「フッ…なんだそのメルヘンチックな能力は?」

 

垣根「安心しろ、自覚はある」

 

フィアンマ「奇遇だな。俺様の聖なる右が不気味であると自覚はある」

 

垣根「そうかい、まぁ……とりあえず」

 

「焼け死ねや、三下…」

 

背後にあるのは夕日。

微かに闇を照らす夕日を背負った垣根は、脳内で膨大な演算を構築させる

その瞬間、6枚の翼が凄まじい光を発した

 

太陽光を殺人光線に変え、フィアンマに向けて放つ。

 

「いやはや…いかんな。必ず勝つと分かっている戦いでも楽しいみだと感じてしまうのは……なぁ、第2位。貴様は俺様を倒せるのか?」

 

殺人光線に対して聖なる右を振るう。

 

瞬間ーーーーー。

 

数多の殺し合いで培った垣根の本能が避けろと命じる。

 

咄嗟に6枚のうち、4枚を防御に専念したおかげでフィアンマから放たれた破壊の光線を防ぐ事が出来たが…

 

垣根(ッ!?なんだーーー。この力!?……しかもなんだ…未知だと…!!有り得ねェ!!)

 

放たれた聖なる右の力の前でも未元物質は消し飛び地面へと叩き付けられた垣根

 

垣根「が…はっ……!!て、テメェ……!!一体何者だ!!」

 

能力で防御を行ったにも関わらず、ダメージを受けていることに驚きを隠せない垣根帝督

 

フィアンマ「さてな…だが、貴様に教えてやろう。俺様は【右方】のフィアンマ。神の右席に所属している魔術師だ」

 

垣根「ま、魔術師……だと…?は、はははは!!なるほどな。学園都市の人間じゃないのかお前!」

 

フィアンマ「ご名答。さて……どうする?垣根帝督」

 

垣根「舐めてんじゃ……ねぇ!!!!」

 

垣根は6翼をフィアンマへ叩きつけた。

撲殺用の鈍器のように振り下ろした翼は確実にフィアンマを捉えるが……

 

フィアンマ「これが未元物質(ダークマター)か、なるほど。俺様でなければ死んでいたな」

 

垣根「なっ……!??」

 

フィアンマ「絶望したか?では、もう幕引きだ。ここで散れ」

 

聖なる右が垣根の翼を押し退ける

圧倒的な力の前に完敗した垣根。心の奥底で自身に舌打ちをした

 

(クソッ……クソが!情けねぇ!!第1位ならともかく、こんな意味もわからねぇ野郎に殺されるなんて!!ふざけんなぁぁぁぁぁ!!!)

 

垣根の視界が真っ暗になり闇に落ちる。

その最後に思ったのは。

"悪党らしい死に様だな、ざまぁねぇな"

と言う自身への自虐のみだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

垣根は鉛のように重たい瞼を開く、空は既に暗くもう夜だろうか

なぜ自分は生きているのかと気になったが、突然現れた顔に驚きを隠せなかった

 

フィアンマ「目が覚めたか?」

 

垣根「ッー!?」バッ

 

 

どうやらベンチで眠っていたらしい

目の前の人物に驚きつつベンチから跳ね身構える。

しかし、同時になぜ自分は無事なのか。なぜ生きているのか

 

垣根「テメェ……!何の真似だ?」

 

フィアンマ「…何がだ?」

 

垣根「俺はテメェを殺そうとした相手だぞ?なんで殺さねぇ」

 

フィアンマ「なんだ自殺志願者だったのか?」

 

垣根「そうじゃねぇよ!?」

 

フィアンマ「別に貴様を救ってやろうと思っただけだ」

 

垣根「あ?」

 

フィアンマ「貴様は望んでそっち側の世界に足を踏み入れたのではないだろう?おおかた、学園都市の狂った連中に嵌められたか……」

 

フィアンマ「いずれにしろ俺様はいつか世界を救う男だ。故に貴様を救ってやろう」

 

垣根「何を訳の分からねぇことを」

 

フィアンマ「ふん、物好きな正義(ヒーロー)と思ってくれて構わんよ。さて……それで?貴様はどうしたい?」

 

垣根「...知ったような口を聞いてんじゃねぇよ。クソが……今さら俺がそっち側に行けるとでも思ってんのか?」

 

垣根「散々人を殺しておいて、許されると?有り得ねぇ!!俺はどうあがいてもクソったれな悪党なんだよ!そんな俺がそっち側に行ったらまた誰かを傷付けちまう!!」

 

垣根帝督は胸に溜まっていた想いを吐き出すように叫ぶ。

 

垣根「俺が願えば願うほど!この世界は残酷な結末を突きつけてきやがる!!俺みてえなゴミクズにそんな権利はありはしねえ!!

黒に染まった悪党は《そっち側》には行けねえ!そんな野郎がペタペタ歩き回ったら周りを汚しちまうんだよ!!なら!それなら俺は一生闇のどん底で構わねぇ!!俺はーーー!!」

 

そんな嘆く彼にゆっくりと近づくフィアンマ。右手を握りしめ

 

 

フィアンマ「ふんっ!!」パンチッ

 

垣根「がはっ!?」ドシャァァァ

 

垣根「ッ…!!テメェ!?」

 

フィアンマ「貴様は第2位なのだろう?学園都市のNO.2が試す前から諦めていてどうする」グイッ

 

垣根の胸ぐらを掴み上げ、彼は叫ぶ

 

フィアンマ「初めから結末を決め付けてるな!1度や2度、学園都市に打ちのめされたからなんだ?その程度で諦めて絶望して、周りや環境のせいだと言い訳をするのはやめろ!!垣根帝督!お前はどうしたいんだ!闇を抜け出すのに足掻き続けるのをやめたら堕ちるだけだぞ!」

 

垣根「だ、黙れッ!!!何も知らねぇ癖に偉そうなことを言ってんじゃねぇ!!!!」

 

フィアンマ「ハッ!知るものか、貴様の過去なんぞ!だが結局、学園都市の闇に負けて、アレイスターの思い通りの駒に成り下がっている貴様を見ているとイライラする!足掻き続けて見せろ!第2位!!それぐらいの頭脳や能力が貴様にはあるだろうが!!」

 

掴んでいた手を離すと地面へと座り込む第2位

 

垣根「テメェに何が……分かんだよ……足掻いた所で……どうにもならねぇんだよ」

 

フィアンマ「今までならそうなのかもな……だが、生憎と物好きな正義(ヒーロー)がここにいるんでな。貴様がまた闇に堕ちそうな時は俺様が貴様を引きずり出してやる」

 

垣根「何言ってんだ……お前は……」

 

フィアンマ「光栄に思え、第2位。貴様の後ろには神の右席のリーダーがついているんだ…だからまた足掻いてみせろ」

 

垣根「……俺が……そっち側に行けると思うか?」

 

フィアンマ「さてな。それは貴様次第だろう…」

 

垣根「ハッ……投げやりな野郎だ」

 

フィアンマ「そう言う奴がいた方が人生面白いだろう?」フッ

 

垣根「言ってろクソチーター野郎が」ククッ

 

垣根「だがまぁ……やってみるぜ。フィアンマ」

ゆっくりと立ち上がった。彼の目には強い意志が感じられた

さっきまでとは違う、明るい真っ直ぐした目

彼は抗う事を決心したのだろう

 

フィアンマ「良い眼だ。それなら問題はないだろう…そら、迎えが来てるぞ」

 

垣根「あ?迎え?」

 

フィアンマの見ている視線の方へ顔を向ける垣根。そこには同じ暗部である心理定期が垣根の迎えに来ていた。

彼女も垣根をずっと傍で支えようとしていたのだろう、彼の目を見て優しく微笑んでいた

 

フィアンマ「いやはや、さすがは学園都市第2位。早くも未来のお嫁さんがいるとは」

 

垣根「はぁ!?ち、ちげーわ!アイツは俺と同じ暗部のメンバーなだけだわ!!」

 

フィアンマ「んー?そうか?そうは見えんが……まぁ、どちらにしろ彼女も守ってやれよ、垣根帝督」

 

垣根「ちっ……うぜぇ…ほんとに何なんだお前」

 

フィアンマ「俺様か?言っただろう。神の右席の右方のフィアンマ…それが俺様だちなみに電話番号は」

 

垣根「あー、今日はもういい。身体痛えし……帰ってシャワー浴びて寝る。……またな、フィアンマ」

 

フィアンマ「あぁ、またな垣根」

 

垣根の後ろ姿を見届けるフィアンマ

さっきまで静かになっていた公園は彼らの戦闘により所々荒れてしまっていた

 

フィアンマ(待て、下手をすればこれ……俺様のせいになるのではないか?)

 

フィアンマ「よし、俺様も逃げるか」ダッ

 

 

 

 

〜数分後〜

 

 

あれれー?ここ何処だー?

ふふっ、俺様、絶賛迷子中!!

いや、待て。ほんとにマズイだろこれは。このままでは野宿する羽目になる

俺様の力を持ってすればなんとかなるのでは……って、この場合は何ともならんやろうなぁ

ハッ……!いや待てエイワスに電話をしてホテルの場所を聞いたら良いのでは?さすが俺様(フィアンマ様)

 

フィアンマ「そうと決まれば」ピッ……prprpr

〔おかけになった電話番号はおでになりません……ピーと言う発信音の後に〕

 

フィアンマ「……終わった……」ピッ…ガチャッ

 

寝てるのかなぁ!?そりゃそうだよね!!寝るよね!もう11:30分だもんね!俺も眠いもん!!そりゃ寝るわな!!うん!!

 

絹旗「あれ…?フィアンマ…さん??」

 

フィアンマ「ん?」

 

絹旗「あ、やっぱり超フィアンマさんじゃないですか。何してるんですかこんな所で」

 

フィアンマ「……我が天使キタ━(゚∀゚)━!」

 

絹旗「て、天使ッ!?///」

 

フィアンマ「いや、すまん絹旗。いきなりで悪いんだが……ホテルに連れて行ってくれないか?」ガシッ

 

絹旗「....?」ポカーン

 

フィアンマ(ん?何故固まっているんだ?)

 

絹旗「ーー!?!??!////」アタフタ

 

フィアンマ「お、落ち着け!なぜ暴れる!?」

 

絹旗「超か、身体が目当てだったんですね!?最低!変態ですね!//」

 

フィアンマ「ファっ!?違う!俺様はただ泊まる場所がわからんからホテルに案内してくれと言ったんだ!」

 

絹旗「超そうは言ってなかったじゃないですかー!!///」

 

エーナニ?チワゲンカ?

オトコノホウ、チャラソウ…

 

フィアンマ「くっ……これ以上、目立つのは得策じゃないな。こっちだ絹旗!」ギュッ

 

絹旗「きゃー!!?いきなり手を握らないで下さい!?超変態ですー!!」

 

フィアンマ「えぇい!埒が明かない!」

絹旗「えっ、ちょーーー」

 

フィアンマは絹旗を抱き上げると聖なる右で空へと瞬間移動しビルの屋上まで避難したのだ

尚……絹旗はいきなりホテルの場所を聞いて来られたり、手を握られた上にお姫様抱っこをされた状態で屋上に連れてこられたのでたいそう悲鳴を上げた

 

フィアンマ「ふぅ、とりあえずここなら問題ないな」

 

絹旗「」ボー

 

フィアンマ「ん?どうした絹旗?顔が赤いし、口が鯉みたいパクパクして」

 

絹旗「超死ねーーー!!////」窒素パンチ

 

フィアンマ「なぜ……ごふぅ!?」

 

 

 

誤解が解けるまで20分ほど時間がかかったそうだ。ちなみに最初の15分は絹旗の説教をくらった

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