なんか先生拾ったんだが……   作:紫彩

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続きが難航してるので、なんとなく思いついた話を。


番外編:仲間ゼロルート

出会って早一か月。

先生は見つかる気配はない。先生のタブレットすげー。

しかし、先生が苦しそうなのもまったく治らねぇ。何にも解決してねぇ。

横で寝てる先生の顔を見る。うーん苦しそう。私に抱き着いて離れない。

いや私も苦しいぞこの野郎!野郎じゃねぇわ女だわ。

ご飯を作らないといけないので無理矢理剥がして抜け出そうとする。

 

「やっ、はなれないで……」

 

が、強い力(笑)で掴んでくる。しょうがない、起きるまで待ってやろう。

んー、起きてからはある程度大丈夫なんだが、寝てる時はどうも離れられない……

 

結局起きたのは数分後。レンチンメインの手料理で助かった。うーんツッコミがいない。

 

「ほれ、焼き鳥ですよー」

「やった、焼き鳥だー!」

「焼き鳥好きなんです?」

「普通」

 

惣菜でも美味いもんは美味い。パックご飯と一緒に掻き込む。

パパっと食べ終わり、学校の準備をする。先生邪魔引っ付くな。

 

「じゃ、私学校行ってくるんで、好きなようにしてくださいねー」

「うん……早く」

「帰りますよ。じゃ、いってきまーす」

「……いってらっしゃい」

 

 

 

 

 

時はかなり飛んで下校時間。ぼっち学生に学校の面白い話なんぞ無いのである。

じゃ、言われた通り早く帰りますかね。ただしスーパーには寄る。

……一応、グレネード買っとくか。

 

 

特に問題なく家に着いた。先生何してんだろ。

荷物を持って玄関を開ける……あれ?いつも出迎えてくれるのにこない……

嫌な予感を感じながら、中に入ると……

 

「……」

 

全てが荒らされ、見るも無残になっていた。

そして……

 

「……いない」

 

先生も、いなくなっていた。

……十中八九、攫われたんだろう。

 

「……はぁ、慣れないことを……」

 

私は、崩れたタンスから、二丁の銃を引っ張り出す。ついでに、買ってきたグレネードもポケットに無造作に突っ込む。

……先生はどこに?

ふと、振動音が聞こえた。その振動を探してみると、崩れた机の下にあるタブレットからと分かった。

拾って見てみると、一つの地図、そしてその中心に赤い小さな丸が写っていた。

 

「……ここに、先生が?」

 

私の言葉に応えるように震える。

……行ってみよう。

 

 

 

 

 

写っていた場所は外れの廃墟。まあなんとも誘拐なら良さそうな場所だこと。

スマホを見てみれば、電波は届いてる。これを使って見つけた?や、そんなことはいいか。

カバンから銃――ベレッタM93Rを取り出す。火力主義な私だが、当たらなければ意味が無いのである。だからってバースト二丁て……待てよ、ある意味これも火力……?

二丁で扱うため、グリップを外し、代わりにレーザーポインターを付けたカスタム品。作って意気揚々と持ち歩いて、使うことが無いことに気付き、肥やしになっていた相棒……

しかし使うことになるとは、思ってもいなかった。

……じゃ、行きますか。

 

ゆっくりと屈みながら進んでく。蛇で習った潜入術を舐めるなよ?

警備兵とかはいないご様子。ゲノムより無能じゃん。

逆に言えば、数はいない。上手くやれば、アホほど強い奴がいない限り、対処できる……かなぁ?

一階、二階、と虱潰しに探していく。が、人っ子一人いない。

 

そして、最後の階。

階段の一番上の段、そこに足を置いた瞬間、何か聞こえた。

……叫び声?いいや……喘ぎ声だ。

走りたくなる気持ちを抑え、ゆっくりと近づいていく。

そしてその音、それは一つの部屋からだった。見張りも無しって……

こっそり覗いてみれば、そこには四つの影。三人の不良生徒が、一つの影を取り押さえている。

声が、聞こえる。

 

「やっ、やめ……ぁ……」

「そんなこと言って、気持ちよさそうじゃねえか、ああん?」

「もういいだろ、早くヤろうぜ」

「だな、おもちゃはもう終わりだぞ、マゾ先生」

「あ”っ……た、助け……」

 

モブ子。そう口が動いた気がした。

 

私はすぐにグレネードを投げる。安心安全フラッシュグレネードだ。

 

「なっ、なんだ!?」

「目がっ……!」

 

全力で走って不良に向かう。そして不良の一人の腹に二つの銃口を当て

 

「……あ?」

 

トリガーを引く。

 

「がはっ……!」

「て、てめぇ!」

 

三発三発、計六発を喰らった不良は呻き声をあげて倒れていく。

続けて右手の方で一人を狙い、攻撃される前に撃つ。

胴体二発、頭一発でダウン。

実はもう一つ、カスタムしている部分がある。それは火力だ。近距離フルヒットなら多少の奴はKO出来る。

問題点は火力が高すぎて反動がおかしいことになってるがな!バースト片手なら撃つ奴が馬鹿!近距離フルヒットが前提なんです……

サブマシンガンとか持て?そうだね……

 

「動くな!こいつを撃つぞ!」

 

最後の一人はどこかなと探すと、先生の頭に銃を押し付けて、人質にしていた。

 

「も、モブ子……?」

「……拉致、強姦、挙句の果てには殺人か?救えない奴だな」

「……」

「まあ、しょうがないか。ほらよ」

 

銃をそいつの足元に投げる。私は手を上げる。

 

「よくも舐めた口をききやがったな!」

「っ、げほっ!」

 

私は手を上げられた、に言い換えた方がいいか?無防備な私に近づいてきた不良は全力の暴行。

綺麗な腹パンだ、感動的だな。

 

「けほっけほっ……だが無意味だ」

「ああ”?」

「一緒に地獄に落ちようぜ」

 

 

次の瞬間私は爆発した。

 

 

「モブ子ぉ!!」

「……その言い方するとシリアス抜けません?……げほっけほっ……」

 

小範囲高火力グレネード、買っておいてよかった……うーんご都合。

自爆した私に駆け寄る先生。格好が……おセンシティブだ。

シャツは全力ではだけ、ズボンは遠くに落ちてる。

 

「だ、大丈夫!?怪我は……」

「服がボロボロになった以外は、軽傷です」

 

さながら気分は恐竜帝国を道連れに自爆する武蔵。

ありがとう謎のタブレットさん。

 

「というかそっちの方が大丈夫なんです?その……襲われてたじゃないですか」

「う、うん……おもちゃまでだから……」

 

よかねーじゃん。……まだマシってこと?

先生は私の服の袖を引っ張る。

 

「ど、どうして……」

「え?なんです?」

「どうして、助けに来てくれたの……?前に、戦うの、苦手だって……」

「……同居人がピンチなら、助けるもんですよ。ほら、帰りましょう?」

 

なんでやろなぁ……先生の優しさに、触れたから?……なんてね。

そのまま私は振り返って、一緒に帰ろうとすると、身動きが出来なくなった。

下を見れば、二つの腕。先生に抱き着かれてるっぽい。

 

「ねぇ、モブ子」

「……なんすか?」

「この先も、助けに来てくれる?」

「まぁ……また攫われたら。でも私強くないんで次も助けられるとは……」

「そうだよね……」

 

なんか、様子がおかしい……

 

「先生?」

 

 

「呼ばないで」

 

 

「……へっ?」

「もう……それでは呼ばないで……」

「……先生、ってですか?」

「うん……もう、辞めたから……今、この時……」

 

……やめた?なにを?

 

「せ、せんせ」

「――」

「は?」

「――、私の、名前」

「……――、さん?」

「うん……うん……!」

 

あら嬉しそう。じゃないが?

どういうこった!?

 

「私、辞めるよ。あなたが傷つくなら、もう、やらない。だから、一緒に、逃げよう?」

「……oh」

 

ウッソだろお前……ウソぉ?

 

「お願い……私と、一緒に……」

 

……私は……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ふぃ~荷物の運び込み終わり~」

「後は、整理するだけだね」

「すね~」

 

私は結局、先生……いや、――さんと、逃げた。

初めてのキヴォトスの外だけど、結構似たり寄ったりなんすね~

……はぁ。

 

「これが正しかったのか……」

「どうしたの?」

「んや、なんでも」

 

……ま、いっか。友人もいないし。

 

「……いいの?もう先生じゃないのに…………そっか、ありがとう、アロナ、プラナ」

 

――さんは仲間を連れてきたみたいだけど。えっ、二人いるの?

……さて、と。新しい生活は、どうなるかな?よろしく、新生活。

 

 

 

そして……さよなら、キヴォトス、先生。

 

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