なんか先生拾ったんだが……   作:紫彩

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モブ子パワーアップ回。


パワーアップするってことはそれ相応の敵が現れるわけd(手記はここで途切れている)


感想評価お気に入りここすきありがとうございます!
承認欲求の塊だから、してくれると嬉しい、な……?塊魂……


―第三章―
第十二話


「ここですか?」

「そうそこ。そこでジャンプして右にあるよ」

「えーっと、ここをこうして……こうですか先生?」

「……スマホ見せて」

「へいよ。……確かそこ筆しらべだった気がするけど」

「……何してんの」

「ん?おお地味子。ゲームしてんの。お前なら分かってそうだったけどなぜ聞いた?」

 

私は今、先生とアリスさんとでゲーム開発部でゲームをしてた。

地味子も来たし、なんか別のやるか?なんて聞く前に地味子が話を続ける。

 

「いや私が聞きたいのはその状況なんだが?」

「……どれ?」

「分かって言ってんだろ!

 

なんで三人重なってんの!?」

 

地味子が言いたいことはこれだろう。

私の上に先生、先生の上にアリスさんが座っている。私が胡坐、先生が長座位、アリスさんが体育座りだ。三角座りとどっち派?

 

「まあまあ、これには深いわけがあんですよ」

「……知ってるけどさ。先生はまだ記憶的にモブ子以外の子ども達と触れるのは難しい。その中でも今のところ触れやすいアリスちゃんを上に乗せて慣れようとしてる。モブ子を介して、な」

「そゆこと。まあこれ画面見づらいんだけどね。スマホで攻略サイトも私頼りて。いいけども」

「……あんまり言いふらすことじゃないのは分かってるけどさ、先生になる宣言はどこ行った」

「先生だって人だよ。甘えたりするのが普通だもん」

 

先生はいたずらっ子のような言い方で地味子に言う。

 

「……へぇ?そうですかぁ」

「もしかして、羨ましいの?」

「よし頭きた表出ろ」

「アリスさんはこの馬鹿どもみたいにならないようになー」

「?はい!」

「あっ、はいって言うんだ……って、そういや今何時?」

「昼だよ。飯の時間だから呼びに来たの」

 

へぇー、そうなんだ。

これはただの備考なんだけど、地味子の学校はどうするんだっていうのは解決してるらしい。なんでも転校したんだと。ミレニアムに。私のために。可愛いやっちゃな。

 

「用があるんだろ?さっさと済ませていくぞ」

「ついてくるのか。ええけど」

「イベントですか?アリスも気になります!」

「ん?興味あるならついてきます?先生もどうです?」

「そうだね、興味あるし、いこっかな」

 

そうして私達は出発した。

 

 

 

 

 

ご飯を食べて、目的の場所。どこかと言うと……

 

「エンジニア部?」

「いえーす。なんでも私に必要なものがあるんだと」

 

そういうわけで入ってみると……

 

 

「だーかーらー!この部分はこれにした方が火力が上がる!」

「ウタハさんあなたは馬鹿ですか一発の火力を落としてかなりの弾丸を浴びせれば問題ないでしょう!」

「分かってないな黒服そこは自動射撃システムを使ってだね……」

 

 

エンジニア部とファンクラブが熱い舌戦を繰り広げていた。

 

「……帰るか、邪魔しちゃ悪いし」

「そうだな」

 

「!待ちなさーい!」

「話も聞かずさっさと帰るつもりですね!」

「そんなの許しませんよ!」

「そういうこった!」

 

うわ回り込まれた。ゴルデカさんとコトリさんに出口を封じられる。そういうこった!の使い方雑じゃない?

 

「なになになに、エンジニア部とファンクラブが叫びあってるとこにしか見えないけど?」

「ええ、意見の相違というやつです。……ああ、なぜ呼んだのかをまだ説明していませんでしたね」

「そこは私が「長いので駄目です」そんなぁ……」

「で、何よ」

 

 

「モブ子さんの戦闘用アイテム制作会です」

 

 

詳しく聞いてみれば。

私は大して強くないくせにぽんぽん前線に出ていつも怪我して帰ってくるので、そうならないように武器や防具を考えて作ってみよう!とのことらしい。

心当たり無いんやけどなぁ……うそうそちゃんと分かってるって。だから背中を叩くな先生。

 

「そのために私を?」

「はい!モブ子さんの意見も聞きたいですから!」

 

なるほどねぇ……

 

「で、今のプランは?」

「ウタハ先輩の高火力対個人兵装と黒服さんの中火力広範囲兵装です!」

「あー、だから……」

「モブ子さんも言ってやってください!ゼロ距離で撃てば火力も上がると!」

「火力を上げれば自ずと範囲も広がる!こっちの方がいい!」

「「ぐぬぬ……」」

「いや生き残ること前提だから防具とかバリアとかそっち優先じゃないか?」

「うん、私もそう思う。火力ならアリスがいるしね」

「はい、任せてください!」

 

おお、この三人……アリスさんは同調しただけだけど、ちゃんと考えてくれてる……

 

「……それもそうですね。申し訳ありません。熱くなり過ぎました」

「いや、こちらこそ申し訳ない」

 

そこで、と地味子がぱんっと手を叩く。

 

「私の案を聞いてほしい。それはだな……

 

マルチプルスーツというのはどうだ?」

 

マルチプル……スーツ?

 

「ウェポンじゃなくて?」

「おう。いろいろな機能を付けたスーツだ。例えば、バリア発生装置や移動用の何か……ワイヤーとかな」

「XCOMのスーツ盛り合わせみたいな?」

「そうそう」

「なるほど……それは確かにありですね」

「XCOMが何かは知らないが、とりあえず簡単な試作品を作るから待っていてほしい」

「見た目は私とマエストロさんに任せて」

「芸術家の腕前を見せよう」

 

ヒビキさんとマエストロさん、意外と仲いいなあいつら……ファンクラブとエンジニア部全員に言えることだけど。

というわけで私達四人はベンチで座って、会話して待ってると、思わぬゲストがやってきた。

 

「元気?」

「あれ、ヒナにツルギ。どうしてここに?」

「先生。私達二人が暇なら来いと言われまして……」

「どういうこっちゃ」

「テストするために必要だとかなんとか……言葉足らずというか、詳しい話はまだ聞いてないわ」

「なら一緒に待ってません?今忙しいみたいなんで」

「ええ、そうさせてもらうわ。ツルギもそうしましょ」

「ああ」

 

二人も参加して会話を続ける。この二人も似た立場から仲良くなってるみたいだ。

抜粋すると、こんな感じ。

 

「今まで知らなかったことを知ってあいつらと接すると、とても疲れる……口からいろいろ言ってしまいそうになるんだ……」

「分かるわ……何が首輪よ、何が足舐めよ、混浴よ……無理矢理させられてなんて……はぁ……」

「……凄いな、よく我慢している」

「そっちもね……」

 

奇妙な絆だな。縁って不思議。ところで先生、首輪辺りから冷や汗出てるけどどしたん?

 

そんなこんなで数分後。ついに完成したらしい。

嬉しそうに駆け寄ってくるエンジニアファンクラ部。割と数いるから少数で来い。

 

「どうだ!素晴らしいものが出来たぞ!」

「試作品云々の話はどこ行った。で、見る分には私よりぶかぶかに見えますけど」

「クックック、これはボタン一つで装着者の体にフィットするような構造になっているのです」

「蜘蛛男じゃん。地獄からの使者ごっこ出来るじゃん」

「とりあえず、試験をしたいんだが……ここは地味子、君に手伝ってほしい」

「……私?」

 

ウタハさんに名指しされて呆ける地味子。

私じゃないのかよ。

 

 

 

 

 

試験は広場でやるらしい。多くはいらないだろうとエンジニア部からウタハさんだけ来た。

スーツを服の下に装着した地味子がウォーミングアップをする。

 

「薄く作っているから、服の下に着れるのはいいっすね。ホントにスーツだ」

「だろう?まず最初は……そうだな。アリスも協力してくれないか?」

「アリスがですか?分かりました。何をすればいいですか?」

「普通にスーパーノヴァを撃ってみてくれ。地味子!片手をかざして防いでくれ!」

 

どう考えても人に撃っていいやつじゃないだろ。大丈夫かそれ?まあ低出力らしいし大丈夫か。地味子も頷いてるし。

アリスさんが構えて撃つと、丸い波紋のようなものが防いだ。

 

「おお……ウルトラバリヤー……」

「よし、ならば……アリス!今度は最大出力だ!」

「一から千になるの早くない?大丈夫なの?」

「理論上はね」

 

すっげぇ不安。

光よ!という声と共に放たれた光の線は地味子に向かって飛び、そして――

 

「おお……」

「やはり防げたか」

 

――さっきよりも濃い波紋が打ち消した。

 

「凄いっすね。結構な火力あるでしょあれ」

「ああ、とはいえ、かなりのエネルギーを消費するな……大丈夫だ!二人とも戻ってきてくれ!」

 

パソコンを弄りながら二人を呼ぶウタハさん。

歩きながらやって来る二人を見ながら先生が質問する。

 

「モブ子が使うんだったらモブ子が試験した方が良くない?」

「いい質問だ。単純に地味子の方が運動能力が高いからね。彼女が使って壊れないなら、恩人であるモブ子にも安心して使ってもらえる。勿論、後で試してもらうけどね」

「恩人て。なるほどねぇ……」

「ところで、私達の出番はまだなの?」

 

椅子に座って暇そうにしているヒナさんがそう言う。

 

「安心してほしい、今から出番だ」

「戻りましたよーっと。いい性能のバリアなのは分かるんすけど、私の反応速度じゃないと使えなくない?ていうかこれアイアンマ「少し待ってくれ……これでよし」ねえ聞いて?」

 

パソコンで何かの設定を変えたらしい。

 

「少し失礼」

 

そう言いながらウタハさんが拳銃を一発撃つ。

弾丸は地味子に当たる一メートルらへんで防がれる。

 

「全方位バリアだ。一点集中型と全方位型を使い分けられるようにするつもりでね。完成品は脳波でコントロール出来るようにするつもりだ」

「しかも脳波コントロールできる!?」

「せっかくなら残像出せるようにしようぜ」

「いいね!」

「三人とも。そろそろツルギが爆発しそうだよ」

 

はい。私達はスッとなる。

 

「で、ゲヘナの風紀委員長と正実の委員長、そして先生」

「私も?」

「ああ。やってもらいたいのは……

 

 

スーツ状態の地味子と戦ってもらいたい。先生の指揮アリの、二対一でね」

「私を殺す気か?」

 

 

先生の指揮アリ二人対地味子?

 

「勝てと言ってるわけじゃない。この三人に一分以上耐えてもらいたいだけだ。大丈夫大丈夫、スーツの効果で身体能力も上がっているはずだ。多少怪我しても動けるようにもしてある」

「無謀どころか無法」

「頑張れー地味子」

「たかが委員長二人、スーツで押し返してやる!」

 

ちょろっ。

四人は離れた位置に行って、早速戦闘を開始した。

……スーツ、ねぇ……

 

「これ色々付けるつもり?」

「勿論。飛行なども付けたいと思ってる。アタッチメント方式でもいいな」

「いいなそれ。かっこいいな。もうメタルマンじゃん……でも」

「なんだい?何か、不満が?」

 

「これを本気で使うことが無かったら、一番いいなって」

 

ま、そうそうないだろ!アビドスもミレニアムもいるし!がはは!でも、万一もありませんように……

ツルギさんに投げ飛ばされながら、ヒナさんにハチの巣にされかけてる地味子を見ながら、私はそう祈った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ねえ、何処にいるの?ずっと、探してるんだよ?ずっと、あなただけを……あなただけの……

 

 

 

お姫様が、待ってるんだよ?




次回、三章開幕。
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