リコリス・リコイル With A Masked Rider   作:論 外之助

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自分が書いた物が見知らぬ誰かに読まれることってこんなにも嬉しいことなんやなって。
このビッグウェーブにのって投稿するしかねぇ!!(やる気MAX)


An incident at a coffee shop

 

千束の案内を受けて、喫茶リコリコという場所に着いた白夜。

外観としては、少しこぢんまりとした喫茶店だ。

 

「(ここが喫茶リコリコかぁ・・・初めて聞く店だなぁ・・・)」

 

「ほら!一緒に行くよ!!」

 

「あっ・・・・・・はい・・・・・・」

 

千束は勢いよく店のドアを開け、

 

「お待たせーーーーーー!!千束が来ましたーーーーー!!」

 

と先程の大声と同じくらいの声量で挨拶をした。

白夜は軽く店内を見渡した。

客は十数人ほど。

店の外観はオシャレだと思ったが、中はその外観に相応しいとも言えるような空間が広がっていた。

 

「千束、声が大きいですよ」

 

すると店の奥から黒髪をツインテールでまとめた青い和服姿の女の子がやってきた。

 

「・・・?そちらの方は・・・・・・?」

 

「私の財布拾ってくれた人!そのお礼にってリコリコで何か食べさせてあげようと思って!」

 

「つまりはお客様ですか。リコリコは初めての方ですよね。初めまして、井ノ上(いのうえ)たきなと申します。」

 

「・・・・・・星月白夜です・・・」

 

「ほらほら!席座って!!」

 

白夜は千束に促されるままに、カウンターの一席に座った。

隣には緑色の和服を着て、眼鏡をかけた女性が座っている。

・・・しかも何故か白夜の方を凝視している。

 

「(え・・・?何だろ?僕何かしたかな・・・・・・?)」

 

「・・・・・・ねぇ、アンタ。歳いくつ?」

 

いきなりの問いに白夜は少し戸惑った。

 

「え?えと・・・・・・17ですけど・・・・・・」

 

次の瞬間、女性はガン!!と音を立てて、カウンターに頭を突っ伏した。

 

「え!?大丈夫ですか!?」

 

「大丈夫なわけないでしょーーー!!チクショォォォォォォォォォ!!10も歳が離れているとはぁぁぁぁぁぁ!!顔面偏差値割と高めだし優しそうな性格なのにぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

と叫びながら握った手でカウンターを叩き始めた。

 

「(え?え?)」

 

あまりの叫び声と奇行に困惑しか出来ないが、千束がお盆で女性の頭を叩いたことで我に返ることが出来た。

 

「くぉらぁ!!ミズキぃ!!せっかくのお客さんなのにまーたそんなことして!!・・・・・・ごめん!!こいつミズキって言うんだけど結婚願望がめちゃくちゃ強いの!!だから初めての男性客にはいつもこんなんなの!!」

 

「ああ・・・・・・そういう・・・・・・だ・・・・・・大丈夫ですよ。気にしてないので・・・」

 

「見込みどおりの性格だったぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!余計に悔しいぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!」

 

その後、千束に再びお盆でぶっ叩かれたのは言うまでもない。

そして、このやり取りで当の白夜は、

 

「(・・・・・・来る店間違えたかな?)」

 

などと考えていた。

そんな彼の前に、一杯のコーヒーが置かれた。

顔を上げると、そこに居たのは身長が高く、黒い肌をしてミズキ同様眼鏡をかけた男性だった。

 

「すまないね、ウチのミズキが・・・私はここの店長のミカだ。以後よろしく、白夜くん。これはほんの少しばかりのお詫びさ」

 

「あ・・・・・・どうも」

 

差し出されたコーヒーに息をふきかけ、少し冷ましてから口をつけた。

 

「・・・・・・・・・!・・・・・・・・・すごい美味しいです・・・これ・・・」

 

「気に入って貰えたなら何よりだ」

 

「でっしょ〜〜〜〜〜!?先生のコーヒーはそりゃもう絶品なんだから!!これのおかげで常連の人が増えてるって言っても過言じゃないんだから!!」

 

千束がまるで自分の事のように語りだす。

 

「(確かに・・・・・・この美味しさは虜になるなぁ・・・・・・常連の人増えるってのも納得出来る・・・)・・・・・・あ。そうだ、なにか頼まなきゃ・・・」

 

これまでのやり取りが衝撃的すぎて、本来の目的をすっかり忘れていたことに気づく。

 

「あ!忘れてた!!好きなメニュー頼んでよ!!お代は要らないよ!!」

 

「ちょおい!!何考えてんのよアンタァ!!」

 

「いーじゃーん!!私の恩人だもーん!!」

 

少しの申し訳なさを感じるが、特に白夜は気にしなかった。

傍にあったメニュー表に目を通す。

『団子セット』、『パンケーキ』など様々だ。

しかし、目を引くものが一つ。

 

「(・・・・・・何だこれ?『錦木千束スペシャルエレガントパフェ』?)」

 

それは千束が作るパフェだった。

コーンの上にはたっぷりのソフトクリームに栗きんとん、黒蜜、白玉などがふんだんに使われている。

正直、メニュー表に載せられている写真だけでもおなかいっぱいになりそうだ。

 

「・・・お!?何!?私のスペシャルパフェ気になるの!?」

 

「え?まあ・・・気になりますが・・・」

 

「おっしゃ!!じゃあそれ頼んじゃう!?」

 

「ちょっと千束・・・そんな無茶は・・・」

 

「じゃあ・・・・・・それで」

 

「ええ!?」

 

「よっしゃあ!!マッハで作るから待っててね〜!!とりあえず、着替えてきまーす!!」

 

宣言通り、千束はF1カーとも思えるような音を出しながら更衣室へと入った。

数十後、赤い和服姿に着替えた千束はそのままキッチンに姿を消した。

 

「あ!千束!!・・・まったく・・・すみません。千束が・・・」

 

「ああいえ!大丈夫です。お腹減ってるのできっと食べれます」

 

「いやそういう問題では・・・「はーーーーい!!お待たせしましたーーーーー!!」え!?もう作ったんですか!?」

 

「え?いやいや!言ったじゃん!!マッハで作るって!!」

 

「まさかほんとにマッハで作るとは思わないでしょ・・・」

 

そんな2人のやり取りを眺めて笑を零しながら、カウンターの上に置かれたスペシャルパフェに目を向ける。

メニュー表にあった通りのボリューム。

そこにあるだけでもはや威厳のようなものを感じとれる。

写真でどんなものかは既に理解してはいたが、実物はやはり何かが違う。

 

「おーおー。初見でそのパフェ選ぶのか。なかなか度胸あるじゃないか」

 

いきなり子供っぽい声が聞こえたので、白夜はなんだ?と思いながら店内を見渡した。

 

「こっちだこっち」

 

よく聞くと、先程千束が向かった方向。

つまりキッチンの方向から声が聞こえた。

そこに居たのは、紛うことなき幼女だった。

青い目に、金髪で黒いリボンをつけた女の子。

 

「えっと・・・・・・・・・?」

 

「初めまして、だな。僕はクルミだ。よろしくな、白夜」

 

「あ、はい・・・よろしくお願いします」

 

「その子はちょーっとした事情があってリコリコで預かってる子なの!!」

 

「そういうことだ。あまり細かいことは気にしないでくれ」

 

ああ、そういう・・・・・・

と白夜は納得して、首を大きく縦に振った。

そして目の前にあるスペシャルパフェのソフトクリームをスプーンですくって、口に運んだ。

 

「・・・・・・わぁ!美味しい・・・・・・!!」

 

「でしょーーーーーーーーー!?そう言って貰えて嬉しいよーーーーー!!」

 

「そのパフェ、ボリュームとかヤバいのに変にリピーターいるのマジで謎よね・・・」

 

「謎とはなんだ謎とはァ!!」

 

という会話が繰り広げられているが、白夜はそんなことを気にもせず、ただ一心不乱にパフェを食べた。

口の中の甘味を適度にコーヒーでリセット。

そして、再びパフェに取り掛かる。

このループを行い、あっという間にパフェを平らげてしまった。

 

「ご馳走様でした。凄く美味しかったです」

 

「へへん!!そりゃそうよ!!」

 

胸を張りながら千束はそう言うが、周りの従業員たちはヤレヤレ、と言いたげな表情を浮かべる。

 

「お代は・・・・・・そっか。大丈夫なのか・・・じゃあそろそろ帰ろうかな」

 

「えーーー!?もっとここでゆっくりしてけばいーじゃーーーーーん!!」

 

「千束。あまり白夜くんを困らせるんじゃない」

 

「でもぉ・・・・・・」

 

「結構忙しいんですから。1人のお客様だけに構っている暇なんでありませんよ」

 

「たきなまで〜・・・」

 

「あはは・・・・・・それじゃ僕はこれで・・・・・・」

 

そう言い、席を立って店を出ようとドアに向かった時、

 

「あ!!待って!!」

 

突然千束に呼び止められた。

 

「今日は本当にありがとう!!また来てくれるよね?」

 

「千束!次のお客様の相手をしてください!!」

 

「あ!ちょっとたきなーー!!待ってよーー!!」

 

「・・・・・・・・・」

 

返答をしようにも、あまりに忙しそうなので白夜はそのまま店を出た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

白夜が出て一時間。

客足に余裕が出てきたので、千束は休憩をとっていた。

 

「はぁぁ〜・・・結局白夜くんから返事聞けなかったなぁ〜・・・」

 

「あの人にも事情というものがありますから・・・・・・過度な期待はしない方がいいと思いますよ?」

 

たきなの言葉に千束は少し表情を曇らせるが、

 

「・・・・・・そうとも言いきれないかもだぞ?」

 

突如クルミが二人に声をかけた。

 

「え?どゆことクルミ?」

 

「暇だったからこの店の口コミを見てたんだが・・・・・・これ見てみろ」

 

「「?」」

 

二人がクルミの持っていたタブレットを覗くと・・・・・・

 

「・・・・・・・・・へへ!!そっかそっか・・・!!あーー!!次はいつ来てくれるのかなー!!」

 

「でも・・・・・・白夜さんとは言いきれないのでは?」

 

「この口コミが発信された時間がアイツが出た三分後なんだ。そしてその三分間、常連の客の出入りしか無かった。常連がわざわざこれを発信するとは考えにくい。するならとっくにしてるだろ。それにアイツ、店出る時一瞬だけ見れたがスマホを取りだしていたからな。白夜である可能性は高いぞ?」

 

そう言い、クルミはいたずらっぽく笑った。

手に持っていたタブレットには・・・・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喫茶リコリコ

 

評価 ★★★★★(星5)

 

店の雰囲気、従業員の態度、パフェやコーヒーの味、どれをとっても最高の一言。

絶対にまた行きたいと思えるような店だった。

 

発信者 匿名003

 

というレビュー画面が映し出されていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その日の夕方、白夜は自宅のベッドに寝転がりながら本を読んでいた。

それは、とある喫茶店が舞台の小説だった。

リコリコから帰る途中に偶然寄った本屋で見つけた一冊だ。

あんな楽しいことが起こったからか、白夜はその本をつい衝動買いしてしまった。

そして、晩御飯の買い出しに行こうとベッドから立ち上がった時、ふと思い出したようにスマホを取り出し、呟いた。

 

「・・・・・・・・・僕の返事・・・・・・ちゃんと伝わってるかな?」

 

取り出したスマホには、『匿名003』が発信した喫茶リコリコへの評価が映し出されていた。

 

「・・・きっとまた行くよ」

 

誰かに伝わるはずもない返事を呟き、彼は今日何度目かになるかも分からない笑みを浮かべ、歩き出した。

 

 

 

 

その後、彼は喫茶リコリコの常連の1人になったとか。

 





一話目とは比べ物にならないくらい平和な回で驚いている自分がいる。
ちなみに、時間軸としてはアニメ第3話と第4話の間です。
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