リコリス・リコイル With A Masked Rider   作:論 外之助

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この話を投稿するまでに評価バー、感想、UA数の変動がすごい。
読んでくれている皆様、本当にありがとうございます!!


Sにありがとう/とある真夜中の出来事

 

「グガガァ!!」

 

モグラオーグは雄叫びを上げながら両腕のドリルで仮面ライダーに攻撃を試みる。

だが、その攻撃はどれもかわされてしまい、ジャンプで高所へと距離を置かれてしまった。

 

「グガァ!!貴様が目障りなんだヨ!!」

 

すると何を思ったのか、モグラオーグは三つのドリルを猛回転させて地面へと潜って行った。

 

「(逃げた?・・・いや、音がまだ近い。となるとヒットアンドアウェイの戦法に変えられたか)」

 

考えうる可能性を思い浮かべている最中、案の定と言ったところか、モグラオーグは地面からいきなり現れ、ドリルで仮面ライダーへと再び突撃。

それを上手くジャンプで避けるが、目を離した隙にモグラオーグは再び地面へと潜ってしまった。

 

「(面倒だな・・・このままじゃ防戦一方だ・・・どうしよう・・・)」

 

などと考えている間にも、モグラオーグの攻撃は止まらない。

現れて攻撃しては潜り、再び現れて攻撃しては潜り・・・という流れを繰り返していた。

 

ちなみに、

 

「うおおおぅ!?あぶね!!」

 

「本当にモグラですね!!」

 

「言ってる場合か!」

 

「どうするっすか〜!?てかあいつ何者!?」

 

その場にいたリコリスたち四人はとばっちりを受けていた。

たまにモグラオーグが自分たちの方向へと突っ込んでくる時があるので、油断ができない。

結局のところ、仮面ライダーは攻撃が出来ずにいた。

すると、仮面ライダーの目に既に死んでいる取引を待っていた男の姿が入った。

 

「(!そうだ!あれを使えばもしかすれば・・・一か八かだ!)」

 

仮面ライダーはすぐさま死んだ男の元へと駆け寄り、ある物を手に取った。

 

「油断したナ!!ライダー!!」

 

と、拾うために下を見ていたところを突かれてモグラオーグは飛び出してきた。

しかし、仮面ライダーは特に焦った様子を見せず拾ったジュースの缶のような物体をモグラオーグへと投げつけたが、それは少し逸れてしまった。

正確に言えば、それはモグラオーグの顔の少し右側に、だ。

 

「(・・・?なんダ?グレネードなんて俺に効かないのは奴も分かっているはズ・・・)」

 

すると、投げた球体はいきなりけたたましい音を放った。

 

「グガァァァァァァァァァァァァァァァ!?」

 

ただのグレネードなら自分には効かないと思っていたモグラオーグにとって、これは想定外の事だった。

まさかこの土壇場で自身の最大の長所が裏目に出る(・・・・・・・・・・・・・・)とは思っていなかったからだ。

 

「やっぱり思った通りだ・・・地中からどうやって僕の位置を把握しているのか気になってたんだ。そこで少し考えた。モグラという生物は視覚が弱い。だからその代わりに聴覚と嗅覚が優れている。生物の利点が適用されているのは僕もよく知っている。だから『スタングレネード』を投げさせてもらった。どうやら効果抜群みたいだね」

 

モグラオーグに大きすぎる音は応えたようで、苦しみ悶えていた。

 

「ガッ・・・!?アアア・・・・・・?!」

 

「・・・・・・」

 

仮面ライダーはそのまま何も言わず、跳び上がり・・・・・・・・・

 

「ふんっ!!」

 

ドガァッ!!

 

何も出来ないモグラオーグにライダーキックを喰らわせた。

結果、モグラオーグは地面へと叩きのめされて地面にはクレーターができていた。

 

「グ・・・ガガ・・・・・・・・・・・・バッ・・・タ・・・・・・ごと・・・き・・・ニ・・・」

 

そう言い残し、モグラオーグは白い綿のような物体に包まれ、消滅した。

 

「(ふぅ・・・今日も勝てた・・・・・・帰ろう)」

 

クレーターの上にただ一人立っている仮面ライダーは外に出ようとした時、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「待って!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

と声がした。

後ろを振り向くと、千束がこちらを見ていた。

 

「ちょっ!?千束!?」

 

たきなが止めようとするも、千束は止まらない。

 

「ちょっとまだ状況が飲み込めてないけどさ・・・君、私たちを助けてくれたんだよね?」

 

「・・・・・・・・・・・・」

 

「だから・・・その・・・・・・ありがとう!!」

 

「ッ!!」

 

そう言って、千束は深々と頭を下げて感謝の意を表した。

 

 

 

ありがとう

 

 

 

人知れず仮面ライダーとして戦っている自分にとって、誰からも言われるはずがなかったであろう言葉だった。

政府の人間からはよく言われている言葉だったが、何かが違っていた。

誰からも本当の感謝なんかされない。

そう思い続けながら戦ってきた。

だが、そんな考えは良い意味で打ち砕かれた。

目の前にいる、自分とほぼ同じ歳の少女に。

 

「・・・・・・・・・」

 

結局、彼は何も言わずそのまま廃工場を立ち去った。

そのマスクの下で、涙が流れていたということは彼のみが知っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それから、千束たち四人は少し棒立ちになっていた。

増援が来るかもしれない、という可能性は脳内に入れてある。

だが、先程の状況を冷静に考えると、そんなことはどうでも良くなった。

 

「・・・・・・もしかしてさ・・・私たちってすごいところ見ちゃった!?」

 

「もしかしなくても!だ!!なんだよあいつらは!!」

 

「後から来たのは・・・・・・バッタ・・・・・・ですよね!?」

 

「モグラとバッタのバケモンが殺しあってましたよね!?なんすか!?あれ!?」

 

四人はようやく状況が飲み込めてきたのか、大慌てになっていた。

が、そこはプロと言ったところかすぐさま落ち着きを取り戻しとりあえず本部に報告に行こうということになり、四人は歩き出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東京、錦糸町のどこかにある一軒家。

白夜は先程のことを思い浮かべていた。

モグラオーグのこともそうではあるが、今最も気になるのはあの場にいた四人の少女たちだった。

今まで多くのオーグメントと戦ってきた彼だったが、あんな女子高生は見たことがなかった。

しかも、そこには知り合いの姿があったときた。

 

「う〜〜〜〜〜〜ん・・・・・・・・・・・・」

 

この時、彼は午後にリコリコでかかってきた電話のことを思い出していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喫茶リコリコのトイレの中で

 

「・・・・・・もしもし」

 

『やあ、白夜くん』

 

電話の相手は、例の政府の男だった。

 

『新しい依頼だ。今日の深夜、とある廃工場で人身売買の取引が行われる。それを阻止して欲しい』

 

「人身売買?構いませんが・・・それは僕たちの管轄外では?」

 

『確かにそういうのは警察とか・・・そういう組織の役目だ。オーグメント絡みなんだ。最近君がオーグメントを倒し続けているから、SHOCKERの連中は人間をオーグメントにするべく各地で取引を行っているらしい』

 

「なるほど・・・・・・今回はそれを阻止して欲しい・・・ということですか」

 

『そうだ。頼んだよ』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あの時の会話が異様に引っかかってはいた。

 

『そういうのは警察とか・・・そういう組織の役目だ』

 

そういう組織。

まるで警察以外にもあるような・・・そんな言い方だった。

最初は気のせいだと思ったが、つい先程それが確信へと変わった。

 

「(・・・知らなければならない。彼女たちのことを)」

 

そう思い、白夜は電話に手を伸ばし、政府の男につなげた。

 

プルルルルルルルルル・・・・・・・・・・・・・・・ガチャ

 

『・・・もしもし?』

 

「夜遅くにすみません。僕です」

 

『いや、大丈夫だ。それより依頼はどうなった?』

 

「ええ。成功ですよ。居たのはモグラオーグでした」

 

『そうか。それは良かった』

 

いつも通りの報告を終え、本題へと入る。

 

「・・・・・・現場に四人の武装した女子高生がいました」

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

「あの四人は何者かご存知ですか?」

 

『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』

 

「・・・・・・情報の提供。それが『アンチSHOCKER同盟』の約束では?」

 

 

アンチSHOCKER同盟

 

それは政府が作った対SHOCKERのための組織である。

主に仮面ライダーのサポートにまわる。

 

 

そして男は少し考えた後、口を開いた。

 

『・・・・・・白夜くん。この国は治安が八年連続一位ということは知っているね?』

 

「?・・・・・・はい。もちろんです・・・」

 

『この国、日本にはとある秘密組織がある。それがDAという組織だ。主な目的は治安維持。犯罪が起こる前に犯罪者を消していく殺しのエキスパートたち・・・リコリスと呼ばれる女子高生たちで構成されている。このことを知っているのは政府の上層部くらいだ。私も立場上、情報は得ていた』

 

「・・・・・・・・・そんな組織が・・・・・・」

 

『我々の活動がDAに知れ渡ると色々と面倒なんだ・・・あちらからすれば君は得体の知れない化け物だと思われる。もしかすればだが、DAは君を捕獲または殺害の対象として見るかもしれない。まあ君の身体能力なら大丈夫かもしれないが・・・依頼に支障が出るかもしれないのでね』

 

「そうですか・・・」

 

『私が与えられる情報はここまでだ・・・すまなかった。今まで黙っていて・・・』

 

「いいんですよ、僕のことを思ってくれてたようですし・・・あなた方は用意周到(・・・・)なんでしょう?」

 

『ははっ・・・・・・ありがとう。また連絡する』

 

ブツッ

 

電話が切れた。

 

用意周到

 

この言葉はかつて本郷さんと共に戦っていた緑川ルリ子という女性の口癖だった。

白夜はそれまで何でもない言葉だと思ってはいたのだが、次第にこの言葉が好きになっていった。

 

「(でも・・・そんな組織に僕の存在がとうとう知られてしまったのか・・・これからどうなっていくのかな・・・)」

 

後ろ向きな考えが浮かんでくるが、白夜の頭の中にはあの時の言葉が繰り返されていた。

 

 

ありがとう

 

 

「・・・・・・いつぶりだろうなぁ・・・あんな風に言われたのは・・・」

 

少なくとも自分の力で守れる人がいる。感謝してくれる人もいる。

それが分かっただけで、白夜はよかったと思えた。

 




今回はWを参考にしたサブタイトル作ったけど・・・皆さんはどうですかね・・・?
リコリコのサブタイトルのままがいいですかね・・・?
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