〈Infinite Dendrogram〉~2番目の少女は1番を目指して~ 作:星色 空
第1話 ゲームスタート
キャラメイキングが終わると、私は空中にいた。
「え?」
空中に放り出された挙げ句、そのまま落下している。
「いきなり死んじゃうの?え?」
しかし、どうやらそんな心配は杞憂だったようだ。着地する直前に急に落下速度が遅くなった。受け身は取っていたがその必要はなかった。
私、プレイヤー名「アリア」はInfinite Dendrogramの世界に降り立った。
キャラメイクではリアルそのまま、一切変更しなかったので時間はかかっていない。
私が選択したのはアルター王国だったが、まだここには私以外のプレイヤーは来ていないようだ。
そもそも私だけ空中から落とされている可能性もある。と、思ったがどうやらそうではないらしい。もう1人落ちてきた。だが、それは私がよく知る人物だった。
「修一?」
規格外で天才。私が
「人違いでは?」
「いやいや、さすがにリアルそのままの顔で人違いは通せないよ」
これで本当に人違いだったら笑うしかないのだけど。
「はあ……あの卵女やってくれたな」
どうやら人違いではないらしい。
「俺のプレイヤー名はシュウ・スターリングだ。ここではそう呼んでくれ」
「了解ー。私はアリアだよー」
私も人のことは言えないけれど、シュウの名前、何も捻っていない名前だね。英語にしただけじゃん。
「というか、アリアもリアルそのままだろ」
「変えるのもなんだか面倒だし、必要性をあまり感じなかったから。でもシュウは違うでしょ?なんでリアルのままなの?」
「必要性を感じないって……お前もそこそこ有名だろうに。俺がリアルのままなのは後で話す。先に門の中に入るか。そろそろ他のプレイヤーが来るかもしれないからな」
そうして私たちは王都アルテアへと向かった。
その道中、なぜこうなったのかの原因を聞いた。どうやら、シュウの当たった管理AIは融通がきかず、キャラメイキングでミスをしてもやり直しをさせてくれなかったらしい。私の当たった管理AIは、間違えた部分はきちんと修正させてくれたから、きっと当たり外れのようなものでもあるんだろう。それでそのまま落とされてしまったが故に、顔を隠すためのものを買いたいらしい。
そこでシュウは着ぐるみを買っていた。おそらく顔を隠す用だろう。だが、1つ言いたい。
……なぜ着ぐるみを着た途端に語尾が「クマ」になったの?