艦隊(Re)これくしょん ~ 白杜太一は艦娘たちの指揮を執るようです ~   作:IronCat

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~鈴谷~ 3

 16時ちょっと前に大洗駅に到着し、太一は駅前のロータリーに出てきた。横須賀の街に比べて建物も低く、山も周囲に無いのでなんだか空が広く見える。

 

「・・・なんだこれ?」

 

 ロータリーの中程にある奇妙なオブジェに気を取られたが、気を取り直してタクシーを呼ぶ。予定通りなら1700には電は大洗に到着する。連絡を取る位置は特に厚志から指定はなかったが、太一はグーグルの地図で海岸沿いの見通しの良い場所のあたりをつけていた。

 

「海浜公園まで」

「荷物、トランクに入れます?」

「一人なんで横に置きます」

「はい、じゃあ閉めますので」

 

 タクシーは静かに発進した。料金メーターが動き出したのを確認しつつ、スマホで大洗到着の連絡を浦賀の方に入れておく。念の為通信機のバッテリーを確認しようとバックパックを空けたところ、着信のランプが点滅していることに気がついた。

 

「あ、すみません! 一旦適当なところで停めてもらえますか?」

「はいはい」

 

 道もそれほど混んでないので、すぐに道の脇にタクシーはすいっと停車した。

 

「すぐ戻りますんで荷物置かしておいてください」

「お仕事? 大変だね」

 

 バックパックから出てきた通信機に運転手は目を丸くしていたが、太一は構わずそれを首にかけて外に出た。人通りも無いので、タクシーに声が届かないよう5mほど離れて通信機とつながったヘッドセットに呼びかけた。

 

「もしもし、太一です」

『こちらナノサンダー。ホワイトランド、感度いかがですか?』

 

 通信中はコードネームを使うことを思い出し、頬を掻く太一。

 

「ナノサンダー、こちらホワイトランド。感度良好です」

『こちらも良好なのです』

「早いね。もう着いちゃった? こっちは大洗には着いたけどまだタクシーで移動中なんだ」

『まだ5マイル前なのです。でも、通信が繋がるかと思って連絡してみたのです』

「そりゃ、タイミングが合ってよかった。たまたま通信機を見たら着信してたから驚いたよ」

 

 太一は電と息が合ったことに喜んだ。もしかしら雷かーさんのご加護かもしれない。

 

「いま俺は大洗の海浜公園に向かってるんだけど、後30分位で来れるかな?」

『その事なのですが、通信でこのまま指示を貰って次の中継地に向かってもいいですか? 海岸に寄ると1時間くらい時間をロスしてしまうのです』

「あ、そっか。別に直接会う必要は無いのか・・・」

 

 太一には異論ない。心配なのは、電の調子だけだ。

 

「少し休まなくても平気? 次停泊できるのは真夜中だけど、それまで頑張れる?」

『平気なのです!』

「うん、わかった・・・じゃあ、次の行動指示を伝えるね。行き先、仙台港。経路は艦隊旗艦所定。使用速力は原速ベースで航行し、到着次第、提督補佐官に連絡」

『復唱します。行き先、仙台港。経路、旗艦所定。使用速力、原速ベース。到着次第、補佐官さんに連絡』

「もし何かあったら陸に寄って電話して。何か確認したい事はある?」

『問題ないのです』

「では、指示は以上。出発して」

『了解なのです! ナノサンダー、次の目的地に向かいます!』

 

 通信を終え、タクシーに戻ると運転手は無言でドアを開けてくれた。

 

「すみません。やっぱり駅に戻って貰えますか?」

「はい、わかりました」

 

 急な停車や行き先変更にも何も尋ねない。聞かれても困ったりはしないが、運転手に徹してくれるのはありがたい。料金を払って駅前に降りる時、「お気を付けて」の一言だけで別れたが、職業人のストイックな感じが気持ち良かった。

 

「・・・さて、行きますか」

 

 タクシー内での会話がなかった分、一人で呟いてバックパックを背負い直す。震災の影響で常磐線は繋がっていないので、ここ(大洗)から仙台に行くために、いったん西に戻って東北新幹線に乗ることになっている。取りあえず切符を領収書付きで買うため、太一は窓口に向かった。

 

 

 

 夜9時過ぎに仙台港付近の駅に着いた太一は、まず予約していたホテルにチェックインした。荷物を部屋のベッドに乗せ、取って返して外に出る。夕飯は新幹線の中で駅弁を食べてある。くじら特製のり弁ほどではないが美味だった。

 外出の目的は電の牛乳である。この時間なのでお店はやっていないから、コンビニを何件か回って一番良さそうなのを買おうと思っていた。

 ホテルの周囲を巡り、駅ビルを通り、線路の反対側にも足を伸ばす。途中、壁に政宗公の騎馬像のポスターが貼られていることに気が付いた。

 

(そっか・・・伊達政宗って仙台の人か・・・でも、今この時間からじゃ行けないな)

 

 政宗の騎馬像は瑞鳳殿というところにあるらしい。これが観光旅行だったらな、と少し残念に思う。

 

「・・・ん・・・ここは・・・」

 

 歩いていると、誰かに呼ばれた気がした。顔を上げると学校の側だった。小学校か、中学校だろうか。高校とするにはこじんまりした印象だ。正門の側には不思議なことに、校名を示す看板がない。校舎の方を覗いてみると、玄関のあたりに何か白っぽいものが並べられていた。

 

 時計を見ると、11時に近い。厚志からは電が到着するまで仮眠を取るように言われていたが、新幹線の中でうたた寝していたせいかまだ眠気はない。太一は少し悩んだが、名前の無い学校というのに興味を引かれてそっと敷地内に踏み入った。

 

 玄関に近づき、そこに並べられたものを見て納得がいった。

 ここはもう来週には取り壊し予定の校舎だったのだ。震災を経て、老朽化した建物が限界に来たのだろう。玄関に並べられていたのは、手向けられた花束や、かつて通っていた者たちの思い出の品々だった。現役の者が描いたと思われる絵画もある。もしかすると、震災の時の避難所だったのかもしれない。

 

 じっと立ち尽くし、周囲の気配を感じ取る。人気がないのに、どこか暖かな空気が流れている気がした。

 

「・・・・・・」

 

 太一はしばらく目を閉じ、その気配を頭の中で追いかけた。瞼の裏で光を感じ、そちらを向いて目を開くと、いつの間にかそこに1人の男性が立っていた。

 

 髪がすっかり白くなった老人だが、背筋がしっかりと伸びていて気品がある。柔らかな表情をしていて、白い眉毛が垂れていて、物腰も穏やかだ。自然に頭を下げると、相手もお辞儀を返してきた。ふと、「先生」と相手のことも知らないのに言葉が浮かんできた。

 

「あ、俺、ちょっと通りがかっただけで・・・本当はコンビニを探していたんですけど、玄関のところに何か並んでたんで気になっちゃって」

 

 ぐるりと頭を巡らし、人気のない校舎を見上げる。闇の中、最初は気が付かなかった沢山の補修跡や、それでも塞ぎきれない細かなヒビが微かに見えた。丸く変色が残っているのは、時計が掛かっていた跡だろうか。

 

「ここ・・・もうすぐ無くなっちゃうんですね」

 

 太一の方から話しかける。老人は黙って微笑みながら頷いた。

 

「・・・寂しくないですか。ずっとやってきたことが、終わっちゃうのって」

 

 老人はゆるゆると首を振ると、顔を上げて右手の先の方を指さした。

 

「あっち・・・? あ、新校舎が建つんですね?」

 

 老人は再度頷く。

 

「あなたもそちらに? 引っ越すんですか?」

 

 微笑みながら、老人はきっぱりと首を振った。

 

「そっか・・・新しいひとに、引き継ぐんですね・・・」

 

 太一も頷くと、玄関先に飾られている品々に目をやった。

 

「俺、単なる通りすがりですけど・・・せっかく会えたんで、あなたの子どもたちの言葉を贈らせてください」

 

 贈り物の中から、画用紙に描かれた笑顔の子供、その背景の茶色い校舎、そしてメッセージの絵に近づく。

 

『―――いままでありがとう。べんきょうも あそびも きゅうしょくも たのしかったです。いつまでも わすれません。つぎのがっこうでも がんばります。―――』

 

 最後に、文末に書かれた男の子の名前を読み上げる。

 太一は顔を上げ、老人に向き直った。

 

「・・・お疲れ様でした。今まで、子供たちを守ってくれてありがとうございます」

 

 そして、深く礼をした。

 

 顔を上げると、そこにはもう老人の姿は無く、ただ、僅かな光の欠片が夜空に消えていこうとしているところだった。それをじっと見上げる太一。

 ふと、気配を感じて横を向くと、自分の右肩の上に妖精さんが立っていることに気が付いた。

 

「あれ!? 着いてきちゃったの!?」

 

 肩に乗っていたのは、あの猫に怯えていた通信機の妖精さんだ。ホテルに置いてきた通信機ではなく、太一に着いてきてしまったらしい。

 肩に立った妖精さんはじっと消えゆく光の欠片を見送っている。

 

「・・・そうか、子供たちの未来を守った、同志みたいなもんだもんな・・・」

 

 妖精さんはただ、黙ったまま空に向かって敬礼を送った。太一もまた、光の欠片が星の光に変わるまで、それをじっと見送ったのだった。

 

 

 

(久々に、あんなにはっきり見たな・・・)

 

 買ってきた牛乳をホテルで温め、ステンレスボトルに入れる。部屋の調度品からマグカップをちょっと拝借し、さらにホテルのフロントでバスタオルを数枚借りて、一緒にバックパックに詰めて外に出た。時間は深夜1時少し前。完全に人通りの絶えた道を港に向かって歩きながら、太一は独りごちた。

 

(あんなに顔が見えるくらい見えたの、いつ以来だろ? 夜だったからかな・・・それとも、妖精さんとやり取りする内に、力が強くなったりしてるのかな・・・)

 

 今も姿は見えないが、肩に妖精さんが乗っている気配は感じられる。

 

(もしかすると・・・昔の事を久々に思い出したからかもしれないな・・・)

 

 足を動かしながら、太一は喉に手をやった。

 

 仙台港に到着し、周囲を見て回って電が上がってこれそうな所を探す。海に面した公園の側に、上手い具合に上ってこれそうな段差のあるコンクリート製の岸壁があったので、そこに陣取った。この時間だと付近に釣りをしている者もいない。

 無線で電に呼びかけてみると、もう港の明かりが見えているという。沖の方に見えた低い位置を横に動いていく灯火に当たりをつけ、無線で呼びかけながらマグライトを点けて大きく振った。電もすぐに気が付いたようで、灯火が向きを変えてこちらに近付き始める。

 太一のいる岸壁まで進んできた電は行き足を停めて向き直り、太一に対し敬礼した。

 

「八戸遠征任務部隊、(いなずま)、ただ今第二中継地点に到着しました」

「お疲れさま。ささ、電ちゃん上にあがって。短いけどちょっと休もう」

「了解なのです」

 

 上陸した電は、数歩歩いたところでしゃがみ込んだ。どうするのかと見ていると何処からか湧いてきた妖精さんたちが背中の辺りに取り付き、体との固定を外していく。30秒ほどしたところで電が立ち上がると、いつの間にか外された背面艤装の周りに脚のようなものが設置されて倒れないようになっていた。熟練した作業に感心する太一。

 

「どうする? まだ2時間以上あるし宿で少し休む?」

「ここでいいのです。あんまり艤装とも離れられないし・・・」

「そっか・・・寒くない?」

「平気なのです」

 

 仙台は横須賀より緯度が高いため、深夜はまだ肌寒い。近くで見ると、当たり前だが電は濡れ鼠だった。今朝から・・・いや、もう日付が変わったので、昨日の朝から17時間も海を走ってきたのだ。改めて、妖精さんの加護を受けた艦娘の強靭さに驚かされる。

 

(しまった・・・椅子でも持ってくればよかったな)

 

 付近を見回してみるが座れそうな場所は無い。太一はバックパックからタオルを取り出すと電に体を拭く用に1枚渡し、1枚はコンクリートの段差に敷いた。流石にくたびれたのか大人しく電が座ったので最後の1枚を肩にかけてやる。

 電ははにかんだような微妙な表情で小さく「ありがとう、なのです」と呟いた。

 

 続いてバックパックからボトルを取り出し、温かい牛乳をマグカップに入れて渡す。少し驚いたように目を見張った電は両手でそれを受け取ると、ふうふうと少し冷まして口を付けた。

 

「・・・おいしいのです」

 

 電のほっとしたような笑顔を見て、太一は心底、雷に感謝した。

 

(もーっと、雷のことを頼っていいんだからね!)

 

 なんだか少女の声の幻聴が聞こえた気がした。

 

 

【挿絵表示】

 

 

 しばらく、2人で静かに過ごす。海には暗く吸い込まれそうな闇が広がっていたので、自然と街の灯りと、その続きのような星空に視線が向いた。はあっと小さく吐かれた電の吐息に吹かれ、ホットミルクの湯気が2人の前を漂い、消えていく。

 ふと思い出した事があり、太一は口を開いた。

 

「・・・そう言えば、この間響ちゃんがいた時、〈妖精さん付き〉の艦娘の話が出たじゃない?」

「はい」

「俺、妖精さんはだいたい見えると思ってたんだけど、その〈艦娘付き妖精さん〉は見た事無いんだよね。なんでだろ?」

 

 太一は言いながら首を捻る。いつの間にか現れた通信妖精さんが、太一の真似をして肩の上で首を捻っていた。

 

 響の言いぶりから、その妖精さんは艦娘と特に仲が良く、常に一緒にいるような印象を受けた。だが、普段の響や電たちにそのように妖精さんがついて回っている様子は無い。電は太一の言葉に少し眉根を寄せて頷いた。

 

「それは、付き妖精さんは、艦娘が海の上にいる時しか見えないからだと思うのです」

「え、そうなの?」

「はいなのです。装備妖精さんや、乗組員妖精さんは艤装に住んでいるのですけれど、付き妖精さんだけは常に艦娘と一緒にいるのです。だから、陸上にいる間、力を失って見えなくなってしまうのです」

「なるほど」

 

 太一は納得した。そう言えば、陸上で使っている〈艦隊司令部施設〉の妖精さんも使っていない時はパソコンの隙間でよく寝ているし、今肩にいる通信員の妖精さんも気がついたら姿が見えなくなっていたりする。あれも力を節約しているからだったのか。

 

「そっか。電ちゃんの妖精さんも今は隠れてるんだね」

 

 太一は自分の理解を示すために確認の言葉を言ったが、予想に反し電は首を横に振り、俯いた。

 

「・・・電には、もう付き妖精さんはいないのです」

「もういない? なんで?」

「最初の艤装と一緒に、海に沈んでしまったのです」

「え・・・」

 

 電は視線を逸して暗い海の方に顔を向けた。その横顔には、寂しそうとか、哀しいとか、そういった一切の表情が無く、ただ、ただ・・・何かが抜け落ちたような無感情だった。

 

「補佐官さん・・・前、お昼のときに、電たちに聞きましたよね?」

「うん・・・えっと、どの時かな?」

「くじらの羊羹を分けて貰った時・・・その時、電たちの経歴を見てもいいか、確認した時です」

「ああ・・・確かに、聞いたね」

 

 太一にとっての初出撃。前の日曜日に電と白雪、磯波を近海の警備任務遠征に送り出した日の、その翌日。

 太一は昼のご飯を電たちと食べながら、2人に確認したのだ。電と響、2人の身上記録を見てもいいか、と。

 

 厚志にはそれを確認するのは提督の義務だと言われた。だが、太一は代行することがあるとは言え、浦賀警備府の提督ではないし、電たちの対馬海洋観測所時代も知らない。もしも本人たちに、太一に知られたくない事柄があるなら、それの修正を厚志にしてもらってから見せてもらうつもりだった。

 

 2人はその場での回答を保留した。いや、正確には、響の方が電の事を気にして、家で相談させて欲しいと言い出したのだ。

 

「もう司令官から聞いていると思うけど、私達の中で一番観測所に長くいたのは電なんだ。その時代のことは、私よりも雷の方が詳しい。帰って4人で話し合いたいんだけど、いいかな?」

 

 太一は承諾した。1人で決めきれないことは4人で話し合って決める。そんな暁型駆逐艦の四姉妹の仲の良さが微笑ましかった。

 

「・・・あの後、お夕食の時に暁ちゃんと、雷ちゃんも一緒に、4人で話したのです」

 

 

 

『わざわざ確認するなんて真面目ね。感心しちゃった!』

 

 雷は賛成した。

 

『電が補佐官さんに話してもいいと思うならいいじゃない? 全部一気に教えなくても、今教えられるところだけ教えるとか』

 

 暁も条件付きで賛成。

 

『電や私に確認してくれたのは、仕事ではなくて、個人として私達のことを尊重してくれるって太一さんの気持ちの現れだと思う。私は太一さんに知ってほしくないことは無いし、見てもらって構わない。太一さんのことは、信頼できる―――』

 

 響も、自分の分の経歴を見せる分に関しては賛成した。

 

『―――でも、電が隠したいというなら、それにも反対しない。太一さんを信頼してても、もっと仲良くなりたいからこそ知られたくない事だって、あるから。電の好きにしたらいいと思う』

 

 そして、電に関しては本人の自主性に任せるという意見。最終的に、4人の話し合いは響の言うとおり、電次第という意見でまとまった。

 

 

 

「・・・響ちゃんの〈信頼〉って、すごく大切な言葉なのです」

 

 電は海を見ながら、呟くように言葉を続けた。

 

「〈付き妖精さん〉の事を話したのも、きっとわざとなのです。補佐官さんに話してもいいよ、信頼していいよっていう・・・響ちゃんなりの後押しだと思うのです」

「そう・・・だったのかなぁ」

 

 響はクールぶってて落ち着きがあり、何事にも達観しているような態度を取ることがある。しかし、厚志の言ったように子供っぽいところもあるし、うっかりする事だってある。この間の子猫騒動の事を思い出し、しかしそれは内緒にしておこうと密かに思った。

 

「・・・それで、その・・・電の経歴と、妖精さんの話なのですけど・・・」

 

 電は海から目を戻し、太一を見上げながら話を続けた。

 

「やっぱり、電の知らないところで補佐官さんに見られるのは・・・その・・・」

「やっぱり嫌?」

「いえ! 嫌とかではないのです!」

 

 慌てて両手を振る電。

 

「ただ、ちょっと恥ずかしいので・・・できれば、その・・・聞いてもらえますか?」

「? どういうこと?」

「まだ、出発まで、時間ありますから・・・」

 

 電は太一の目をじっと見つめながら、ゆっくりと言った。

 

「電の、今までの話・・・電が、どうして艦娘になったか・・・補佐官さんに、聞いて欲しいのです―――」

 

 

 

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