ブルアカにはまってしまい、投稿が遅れました。
「やはり、俺が一人か」
案の定、ハジメは単独行動となった。魔法陣によって飛ばされてきたのは、これまで通ってきた石造りの空間から一変してゼーベスのツーリアンのように金属で構成された場所だった。
ハジメの視覚には配管や機械、徘徊するメカノイドの数々が捉えられ、聴覚はこの一帯から発されている複数の機械音を受信している。
(鳥人族製のメカノイド。これは倒すのに苦労しそうだ……)
鳥人族のメカノイドは何百年も動き続ける程の耐久性がある。戦闘用のものとなれば生半可な威力の攻撃では破ることのできない防御力と高い火力を持っており、弱体化しているハジメとしては骨が折れる相手であった。
その時、ハジメを狙ってリング状のビームである『リンカ』が複数方向から飛来する。その弾速はそこまで速くないのだが、対象を包囲するように発射されるので油断はできない。
(早く行けということか)
リンカによる攻撃で急かされ、ハジメは動く。進行可能な方向は一つしかなく、左右から迫るリンカを素早く撃ち抜き、進路を塞ぐように配置されたものについてはアームキャノンで打ち払いながら進む。
彼の行く道は決して平坦ではない。段差や障害物が多い道であるが故に視界が悪く、機械系の敵は“気配感知”に掛かりにくいため、急な敵との遭遇を警戒しなければならない。
そんなハジメを最初に出迎えたのは、空中を浮遊する楕円形に近いシルエットの小型戦闘ドローン。その赤いモノアイでハジメを視認すると戦闘モードに移行し、折り畳まれていたアームやスラスターを展開して襲いかかってきた。
アームに仕込まれた二挺の機関銃で射撃してくる戦闘ドローン。被弾するわけにはいかないハジメは咄嗟に横へ飛んで回避しながら何発かビームを撃ち返すも、ダメージを与えるには至らない。
(小型のドローンすらここまでの防御力。チャージビームとミサイルのみが有効か……)
『ノーマルミサイル、オンライン』
ハジメは即座に発射可能なミサイルを選択する。ドローンがモノアイから発射してきた赤色レーザーを避けると、ミサイルを放って撃破した。
その後もハジメはメカノイドとの戦闘を繰り広げながら進んでいく。先ほどの戦闘ドローンに加えて、高威力のスナイパーレーザーライフルを備えた自走砲台『オートスナイパー』、壁や床のドックから射出される、本体の外側に回転式エネルギーブレードを備えた『オートシャープ』、本体の両側のシリンダーを地面に叩きつけ、同心円状に地面から炎を噴出させてくる『オートクラスト』の三種類が配備されており、ハジメの進行を妨害していた。
(ミサイルの消費量が多い……定期的に補給しなければ……)
いずれも単発のビームを受け付けず、チャージビームかノーマルミサイル以上の威力でようやく撃破可能な彼らとの戦いで、ハジメが最も使用したのはミサイルだ。チャージビームよりも短い時間で撃てるので多用してきたが、あまりにも敵が多すぎるので消費量が恐ろしいことになっている。
今は丁度、敵が来ないのを確認した上でミサイルの生成を行っているところだった。ミサイルの生成中は身動きが取れなくなってしまうため、防御力が下がっていることもあり、タイミングを見計らって補給する必要があった。
補給が終わったタイミングで天井から強力なレーザーがハジメに対して放たれる。
「くっ、もう来たのか……!」
ギリギリで避けたハジメがレーザーが飛んできた方向を見ると、そこには天井に張り付いているオートスナイパーの姿があった。オートスナイパーは床だけでなく壁や天井の移動が可能となっている。しばらくして二射目がくるが、ハジメはビームをチャージしながら回避し、そのまま最大威力のビームを叩き込んで破壊した。
そして、ハジメは戦闘メカノイド達による妨害を何とか潜り抜け、このエリアの終着点にある部屋に辿り着く。そこは縦に長い空間となっており、壁面には上に昇るための多くの足場があった。
「あれは……?」
ハジメが空間の高い天井を見上げると、そこには浮遊する謎の物体が存在していた。それは、縦横の長さが八メートル程の正八面体で、黄色の半透明な装甲で全体が覆われている。半透明な装甲からは内部の赤いコアや骨格が微かに透けて見えていた。
その正八面体が動き出したのは、ハジメが空間の中央に立った時だった。内部のコアの輝きが強くなり、無音でゆっくりと降下してくるとハジメの数メートル頭上で停止する。
『スキャンバイザー、オンライン』
得体の知れない存在の正体を確かめるため、ハジメはスキャンバイザーを使用してスキャンする。
チョウゾテクノロジーを使用した迎撃用兵器と推測されます。液体金属で構成される外側の装甲はエネルギー系武装を無効化する性質を、その内側に存在するバリアは実体弾武装を無効化する性質を備えています。また、内部に格納式の砲台の存在を確認しました。
「なるほど、戦闘用の大型ドローンということか……」
その時、頭上の正八面体……否、試作型大型戦闘ドローン〈テスター〉に更なる変化が起こる。液体金属で構成される装甲が変形し、全体がウニのようにトゲトゲになったのだ。そして、高速回転すると突撃を仕掛けてきた。
ハジメは咄嗟にスライディングでテスターと床の間を潜り抜けるのだが、テスターは壁で跳ね返ってハジメの方に向かってくる。
「はっ!」
今度は後方宙返りでテスターの上を飛び越えるハジメ。上下逆さまの状態となったハジメの頭スレスレをテスターが通過していった。その後もテスターはビリヤードの玉のように何度も壁に跳ね返ってハジメに突撃してきたが、直線的な動きなので直撃することはなかった。
やがて、テスターは定位置に戻ると元の正八面体に変形する。そして、装甲がスライドしたかと思うと正八面体の各頂点から砲台が出現した。テスターのメイン武装である計六基の砲台は複数の飛び道具を備えている。
最初に各砲台から発射されたのは、継続的に放たれ続ける緑色のビーム。各所からエネルギーの剣を伸ばした状態のテスターは、その場で自転を開始する。
(こんなのを受けたら真っ二つじゃないか!)
六本の緑色の光芒がハジメを切り裂かんと連続で迫ってくる。しかも、テスターは不規則に回転しているため、一度回避したレーザーが再び戻ってきたり、予期せぬ方向からレーザーが迫ったりと、並みの戦士では対処できないだろう。
ハジメは感覚を研ぎ澄ましてレーザーを回避していきながらも、レーザーとレーザーの合間を縫ってノーマルミサイルを叩き込んでいく。数十発のミサイルを受けたところで装甲の一枚が破損し、内部のコアを覆う緑色のバリアが剥き出しとなった。
後はそこからビームを撃ち込むだけなのだが、そう簡単に狙わせてくれるわけではない。テスターは回転しているので剥き出しの部分が常に目の前に来てくれることはなく、砲台からは新たな種類の攻撃を放ってくる。
次に放たれたのは、各砲台から多方向にばら撒かれる無数の光弾。光弾の密度は相当なものであり、すり抜けられる隙間も存在しなかった。
「ふざけやがって……」
あっという間にハジメの視界は光弾の雨に埋め尽くされる。取ることの出来る選択肢は、可能な限り被弾面積を減らした状態で逃げ回ることのみ。ハジメは文句を言いながらもモーフボールに変形し、高速で転がることによって光弾の雨をギリギリで避けていく。
多方向ショットが終了した後、テスターは多数のミサイルを全ての砲台から発射する。ミサイル群はモーフボール状態で移動するハジメを追尾してくるが、瞬時に人型に戻ったハジメが迎撃する。
『スペイザー、オンライン』
『アイスビーム、オンライン』
一度に三発のビームを放つスペイザーと凍結させる効果を持つアイスビームを合成したスペイザーアイスビームで弾幕を張り、迫るミサイル群に対応する。先頭集団のミサイルが次々と凍っていき、そこに後ろのミサイルが突っ込んで自爆していった。
「ミサイルのお返しだ」
『シーカーミサイル、オンライン』
五発の高威力で小型のミサイルが発射され、各々が指定された目標に直撃する。シーカーミサイルによる攻撃で二基の砲台と三枚の装甲が破損し、内部のコアを狙える箇所が増えたと同時に火力を減らすことができた。
テスターは射撃を再開するが、砲台の数が減ったので回避するのは余裕だった。そして、破損箇所が増えたことでコアに対しても徐々にダメージを与えられている。
「こいつで終わりにしてやる!」
緑色のバリアに包まれた赤いコアに狙いを定め、アームキャノンの内部でエネルギーを増幅する。スペイザーはすでにオンラインであるため、放たれるのは三発の最大チャージビームだ。そして、発射されたチャージスペイザービームは緑色のバリアを貫通し、コアに大ダメージを与えた。
機械であるテスターは悲鳴を上げるようなことはしない。外装や砲台、骨格が崩れ落ちていき、緑色のバリアが消失し、最後に残った赤いコアのひび割れから光の筋が激しく放出され、大爆発を起こした。
爆発した赤いコアの中からアイテムが出現する。それは、緑色の弾頭を持つ極太のミサイル『スーパーミサイル』であった。
『スーパーミサイルを入手しました』
『チャージビーム一発とノーマルミサイル五発を組み合わせることで発射する、強化型ミサイルです。高い威力を誇っており、防御力の高い対象にもダメージを与えることが可能。着弾した際には周囲に強力な爆風を巻き起こす。入手時、ミサイルの最大保有数が十発増加します』
「スーパーミサイル、こんな所にあったのか。これで、リドリーの討伐に一歩近づいたな……」
最強のミサイル系武装であるスーパーミサイルを入手したハジメ。リドリーに対して有効なダメージを与えられるアビリティの一つを入手したことに喜びを感じていた。
その後、ハジメは壁面の足場を使って縦長の空間を登っていき、最も高い場所に到達する。そこには横穴があり、奥にはブルーゲートの存在も確認されている。そのまま横穴に移動すると、ハジメはブルーゲートを潜った。
転移魔法陣に踏み込んだ直後に遡る。ハジメがメカノイドの蠢くエリアに飛ばされた一方、ユエとシアはまた別の場所に飛ばされていた。
二人がやって来たのは長方形型の奥行きのある広めの部屋だった。両側の壁には多数の窪みが存在し、その中には身長二メートル程の騎士甲冑が立ったまま格納されており、その全てが大剣と盾を装備している。
部屋の奥に目をやると大きな階段が見え、そこを登った先には祭壇のような場所があり、奥の壁には巨大な扉がある。そして、祭壇には菱形の黄色の水晶が置いてあった。
「ユエさん、この騎士甲冑……いきなり動き出して襲いかかってくる気がします」
「ん……お約束は守られる」
やがて、二人は部屋の中央まで進むのだが、やっぱりお約束は守られる。トラップが作動する時の例の音が響き、周囲の騎士甲冑に変化が起こった。
「ですよね……」
騎士達の兜の隙間から見えている目のような部分に光が灯り、ガシャガシャと音を立てながら窪みから騎士甲冑が出撃していく。その数、総勢四十体。騎士達は盾を前面に押し出し、大剣を突きの型で構えた状態で二人を包囲した。
「ん……動く前に壊しておけばよかった」
「とにかく、この場を切り抜けないとダメですね。やりましょう、ユエさん」
「ん……命を持たないゴーレムなんかに負けるつもりはない」
敵の数は二十倍であるが、二人はその物量に対して物怖じせずに対峙する。フェアベルゲンで多数のゼーベス星人と戦闘した経験が二人の自信となっていた。
「かかってこいやぁ! ですぅ!」
シアは拳を構えて騎士達を睨み付け、挑発する。それに反応したのかは知らないが、それを皮切りにゴーレム騎士達は一斉に侵入者達を切り裂かんと襲いかかってきた。
その巨体にも関わらず、ゴーレム騎士達の動きは俊敏だった。動く度にガシャンガシャンと騒音を発生させながら迫ってくるのだが、その眼光も相まって迫力が凄い。
そんなゴーレム騎士達に対して最初に攻撃したのはユエだった。手には拳銃のような武器が握られており、その下部に小型のタンクが取り付けられているのが見える。ユエはその武器を構えて照準すると、トリガーを引くのではなく魔法名を呟く。
「“破断”」
その瞬間、銃口から飛び出したのは細いレーザーのような水流であり、鋭いウォーターカッターがゴーレム騎士達を容易に両断していく。盾を構えていたとしても、盾ごと真っ二つにされる結末だ。
ユエの持つ武器の名はウォーターガンといい、水属性中級魔法“破断”と組み合わせて使うことを前提とした銃型の武器である。下部に取り付けられている小型タンクには大量の水が圧縮された状態で貯蔵されており、魔法名を呟く度に銃口から飛び出して敵を切り裂く。
“破断”は空気中の水分を超圧縮して発射する魔法なのだが、最初から水を用意しておくことで魔力の消費が少なくて済む。また、発射されるウォーターカッターはただの水に過ぎないので、魔力分解の影響を受けない。そのため、ライセン大迷宮で使用するのにピッタリな魔法だった。
それはさておき、ユエの放ったウォーターカッターでゴーレム騎士達の隊列が乱れた所に、突っ込んでいく蒼い人影があった。
「でぇやぁああ!!」
それはシアだ。彼女は跳躍すると右腕を高く掲げ、落下しながら真下のゴーレム騎士に対して拳を勢いよく振り下ろす。彼女の限界まで強化した身体能力と位置エネルギーが合わさった問答無用の一撃であり、咄嗟に頭上へ構えていた盾ごとゴーレム騎士をペチャンコに押し潰した。
叩き付けられたシアの腕は地面にめり込んでおり、亀裂を生じさせている。完全に無防備な瞬間を狙って傍らの騎士が大剣を振りかぶっているが、シアはその程度でやられるような戦士ではない。
騎士の動きはシアも横目で確認していた。右肩に装備していた肉切り包丁のようなサイズの大型ナイフを左手で掴むと、鞘から引き抜きながら左斜め上から迫る大剣に向かって振り上げる。
次の瞬間、大剣の刀身が宙を舞う。そして、シアは大型ナイフを一閃し、ゴーレム騎士の胴体を斜めに両断してしまった。
「私にこのナイフを抜かせましたね?」
ナイフを逆手に持ちかえ、付近のゴーレム騎士に襲いかかるシア。騎士の首を飛ばし、背後から胸部を貫き、足を切断するといった容赦のない攻撃が繰り出されていく。彼女は拳と脚、ナイフという三つの武器を駆使し、騎士を蹴散らしていた。
このようにシアが大暴れしているわけだが、一人でこんなに突出していては包囲されてしまうだろう。しかし、そんなシアの背中を守る存在がいるので心配はいらない。騎士がいきなり盾を投げつけてくるが、ユエの放った水流によって軌道を逸らされ、背後のゴーレム騎士に激突する。
「すいません、ユエさん!」
「シア、背中は気にしないでいい。好きに暴れて」
ユエの援護により、シアは安心して暴れることができる。暴れるシアの背後に回ろうとする騎士がいれば、すかさずウォーターカッターが飛来して切り刻んでいく。シアの近接戦闘能力と、その死角をカバーするように放たれるユエの水刃によって翻弄された騎士達は、次々と駆逐されていく。
だが、ここで二人はとあることに気がついた。
「ユエさん、なんかゴーレム騎士が再生してませんか?」
「ん……そうみたい。これだとキリがない」
よく見ると、最初の方に倒したゴーレム騎士の残骸が綺麗さっぱりと消えている。なんと、彼らは破壊されたとしても再生し、再び戦列に加わっているのだ。
「ゴーレムなら核があるはず。それさえ壊せば再生は止まるかも」
「ユエさん、それが出来たらよかったんですけど……こいつらは核を持ってないみたいですぅ」
シアは風穴の空いたゴーレム騎士の胴体の断面をユエに見せる。その中には簡単な骨格があるだけでそれ以外は空洞となっていた。
「一応、魔力自体はあるみたい。もしかすると、何か特殊な金属で構成されている?」
ユエの知識では、ゴーレムは魔石を加工して作られる核という動力が無ければ作動しないものだ。だが、核の無いゴーレムが動くという異常な事態が目の前で起こっている。そこでユエは思った。このゴーレムは特殊な金属で作られているのではないかと。
「お父様がいれば何か分かりそうだけど……」
錬成師であるハジメならば、“鉱石系鑑定”によって鉱石の名称と特性を知ることができるが、今はここにいないので不可能となっている。
「とにもかくにも、このままではジリ貧ですよ」
「ん……立ち止まっていては何も変わらない。強行突破しよう」
二人の視線はゴーレム騎士の隊列を越えたその先にある祭壇と扉に向けられる。再生を止める手段がない以上、ここに長居するのは危険だと判断したのだ。
ユエがウォーターガンで数体のゴーレム騎士を切り裂き、それによって隊列に空いた穴へと飛び込むシア。彼女はブレイクダンスのような動きで回転しながら脚を振り回し、周囲のゴーレム騎士を蹴散らす。そこに更なる援護射撃が飛び、その隙に包囲網を突破したシアは階段を登って祭壇の前に出る。
シアに続いてユエも祭壇に向かう。ローラーダッシュで飛び出しながらディスクカッターを展開し、左右から迫るゴーレム騎士をすれ違い様に切断しながら突破すると、祭壇を飛び越えて奥の扉の前に到着した。
「ユエさん! 扉は!?」
「ん……だめ、封印されてる」
「やっぱりですか……」
「おそらく、この水晶が鍵になってると思う。何とか解除してみる」
「分かりました! 私はそれまで敵を食い止めておきます!」
シアは踵を返して階段を登ってくるゴーレム騎士と対峙する。やがて、先頭の個体が最上段に足を踏み入れるが、シアによって蹴り飛ばされ、階段を登っている途中の集団を巻き込みながら転げ落ちていく。
「地の利はこちらにあります!」
低い場所と高い場所では後者にいる方が有利である。某銀河の騎士だって地の利を得たことで勝利を掴んでいたりする。シアは階段の上という有利な位置取りを活用し、敵が登ってきたら即座に蹴り落とし、落下に多くの敵を巻き込むことで時間を稼いでいた。
一方、ユエは扉の封印と格闘していた。祭壇に置いてあった水晶は複数の立体ブロックで構成された黄色の正八面体であり、少し後にハジメが戦う敵と同じ姿だ。これを分解し、扉の窪みに嵌まる形に作り変えることがユエのミッションだったのだが、扉に何か彫られてあった。それは……
“とっけるかなぁ~、とっけるかなぁ~”
“早くしないと死んじゃうよぉ~”
“まぁ、解けなくても仕方ないよぉ! 私と違って君は凡人なんだから!”
“大丈夫! 頭が悪くても生きて……いけないねぇ! ざんねぇ~ん! プギャアー!”
例に漏れずウザい文があった。こちらを逆撫でするような文のオンパレードにイラっとしたユエだったが、集中を乱されてなるものかと視界から外し、解読に専念する。
「よし、できた……」
しばらくして、扉の窪みに嵌まる形に組み換えることができた。完成した鍵を手に取り、窪みに嵌めてみると扉が開く。
「シア、扉が開いた! 下がって!」
「流石はユエさんですぅ!」
シアは背後から迫るゴーレム騎士を裏拳で倒し、ユエの方へと駆ける。ユエの援護射撃で追っ手はすぐに倒され、無事に扉の前に辿り着く。
「行きましょう、ユエさん!」
「んっ!」
扉の向こう側へと飛び込む二人。ユエが薙ぎ払うように放ったウォーターカッターで追っ手をまとめて始末した隙に、シアが扉を閉めた。
「ふぅ……なんとか逃げ切れて良かったですぅ」
「ん……連携が上手くいった」
「ユエさんの魔法には助けられましたよ」
「それはこっちも同じ。シアの近接戦闘能力のお陰で苦手な接近戦をしなくて済んだ。ありがとう、シア」
「ユエさん……」
二人は手を繋ぎ、見つめ合う。この戦いを通して、二人の絆はより強まったと言える。今後、何があったとしても絆が途絶えることはないだろう。
リンカ
→2Dメトロイドシリーズ(OtherMも)からの出典
ドローン
→メトロイドプライムからの出典
オートスナイパー、オートシャープ、オートクラスト
→メトロイドドレッドからの出典
大型戦闘ドローン〈テスター〉
→元ネタはAM2RのThe Testerだが、エヴァに出てくる青い正八面体のあいつの要素が突っ込まれている。
ウォーターガン
→見た目はメトロイドOtherMに出てくるフリーズガン