【短編】ウルトラマントリガー~Pull the Trigger by Commonplace Alchemist~   作:???second

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ありふれた高校生の大遅刻

「………ぐぅ」

AM3:00。

 まだ日の出もない早朝の時間。自室のPCと睨めっこをしながら、南雲ハジメはキーボードを叩き続けていた。

 ハジメは、普通の高校生だった。少し違うのは、周囲から浮きやすい趣味趣向の持ち主であること。

 彼は所謂オタクだ。ゲームやアニメを愛している。それは、大手ゲーム会社の社長である父と、少女漫画家である母の影響であるところが強い。二人の影響でサブカルチャーを愛するようになったハジメは、二人の仕事をアルバイトとして手伝っており、学生でありながらもそれなりに懐が潤っている。今、真夜中であるにもかかわらずパソコン作業をしているのも、父の仕事であるゲーム制作の手伝いの一環なのだ。

 ハジメは両親の助けになること、それと同時にサブカルをこよなく愛している。その一方で、それに無関係なものをやや切り捨てがちな傾向があるため、通っている高校での人間関係は希薄だ。

 それでもかまわなかった。『趣味の合間に人生』を座右の銘にしているハジメからすれば、3年間共に過ごすと言うだけの他人との薄っぺらい関係など邪魔なだけだ。

 だからこうして趣味に没頭できることの方が幸せだ。

 尤も、ハジメの両親としては、息子と趣味友になれる喜びもあるため趣味に勤しむことに反対はしないが、親としては寝る間を削りすぎてるので、過労か何かで倒れたりしないか些か心配でもあった。それに息子の交遊関係の希薄さも気にしている。

 しかし現在、ハジメの父の会社はゲーム系列以外にも新たな事業範囲を広げており、それに伴って多忙さが加速しつつあった。一人の戦力としてもハジメの力が不可決であった。

「…あぁ〜、やっと終わった。ふぅ…今回のは思った以上に手を焼いたよ」

 しばらく続けていたハジメは、ようやくパソコン作業を終えた。

 今制作中のゲームに厄介なバグが発生していたのでその修正に当たっていたのだが、これでようやく一息付ける。気になるバグは気にしてる内に対処するのが一番だ。放置でもしたら、記憶が薄れてバグを直しにくくなる。だから早急に対処するというのがハジメの考えだ。

『ハジメ…』

「ん?」

 後ろから誰かが声をかけてくる。この声の高さだと女性、つまり母だろう。

「悪かったよ母さん、だから小言はもういちいち言わなくても……うわ!?」

大方、夜更かしを咎めに来たのだろうと思って振り返ったが、そこにいたのは母ではなかった。

 

神々しいとさえ言えるほどのオーラと共に白い装束に身を纏った、

 

 

銀髪の少女だった。

 

 

「だ、誰!?どこから入ってきたの!?」

 アニメでしかお目にかかれないであろう装いだが、突然の来訪者にさすがのハジメも興奮などできるはずもなく警戒の方が勝った。

 少女は、特に襲ってくるような素振りもなく、ハジメをただじっと見つめながらその場で立っている。

彼女が実害を見せてこないことから、ハジメも少女に対する警戒心が薄れる。

 ふと、ハジメは彼女に対してなぜか既視感を覚えた。気がつけば、初対面だと言うのに彼女の顔を初めて見たような気がしなくなった。

「君は…白崎さん…?」

 そうだ、思い出した。彼女の顔は、今通っている高校にてクラスのマドンナと言う話で持ちきりの、白崎香織そっくりだったのだ。彼女は容姿も男たちの目に止まらないはずがないほどの美少女でスタイルもよく、誰に対しても基本的に優しく平等に接する。そのため同性からの悪質な妬みもなく、寧ろ誰からも愛される。成績も優秀で、非の打ち所の無い美少女。ハジメにとって、まるで雲の上のような存在である。というか、そもそも彼女に近づこうという意識すらなかった。

 そんな彼女にそっくりな人物が今、なぜか目の前にいる。

 名前を呼ばれても、香織らしき少女は表情を変えることなく、どこか淡々と口ずさんでいく。

『あなたは、光であり…』

 その瞬間のことだった。突如、少女の周りから闇が溢れ出し、一瞬にして少女自身を包み込んでしまう。

「うわぁ!?」

 思わず悲鳴を上げるハジメだが、彼の周りもその時には既に暗黒の闇に覆いつくされてしまっていた。

闇から身を守ろうと視界を覆ったハジメ。それからスッと、腕の間から周囲を確認してみると…

 

 闇に覆われた空の下、破壊し尽くされ火の海と化した町に様変わりしていた。

 

「!?」

 あまりの周囲の変わりようにハジメは言葉を失っていた。

 町からは悲鳴が上がり、次々と火の中へその声は消えていく。

 胸中が恐怖と驚愕の念で支配されていくハジメは、逃げたい衝動に駈られながらその先を探そうと辺りの景色を見渡す。

 新たにハジメはあるものを目の当たりにした。

『ハッハッハッハ!』

 笑い声と共に、逃げ惑う人々に向けて光の鞭が振りかざされる。ハジメがそれを止める間もなかった。

光の鞭を受け、逃げていた人間の集団が身を引き裂かれ、潰されたりと、一瞬にして肉片と化した。

 ハジメは思わず吐きそうになる。創作物でもグロテスクな場面があるが、それらのものと比較してもあまりにも生々しすぎた。目を逸らしたいはずなのに、体はハジメの意思に反してそれを直視していた。彼の視線は、光の鞭を放った者の方へと向かっていく。

 

視界に映ったのは、妖艶な雰囲気を纏う女性…

 

 しかしただの女性ではない。角のような突起を持ち、胸に青く光る宝珠を埋め込んで、目は怪しく光るつり目…体も衣服を纏っているかのような模様がそのまま刻まれている…

 

異形の巨人だった。

 

(や、闇の…巨人…)

 女型の巨人はハジメの方へと向くと、まるで男の媚びるような妖艶な仕草で彼に身を寄せる。たった今人間の虐殺という残虐な行いをした行為に加え、女性に免疫のないハジメの初さも相まって、女型の巨人のあまりに近すぎる距離感にハジメは強い緊張感に苛まれる。

『これでこの町の人間は全滅…次はどこへ行こうか。

 

ねぇ…■■■■』

 

 女型の巨人はハジメの耳元でそうささやく。名前を呼んでいたようだが、少なくとも自分の名を呼んではいない。でも確かに女型の巨人が、あたかもそれがハジメの名前であるかのように囁いていた。

『…』

 違う。僕はそんな名前じゃない。喉から出そうになるはずの言葉が出てこない。まるで喉の奥に何かが詰まったかのようにハジメは言葉を出せなかった。

 すると、ハジメの体は勝手に、傍にたまたま見かけた水辺に目をやった。

 

水面には鏡のように彼の顔が映る。

 

そこで見たのは……

 

『!?』

 

まるで悪魔のような、恐ろしく禍々しい形相の…

 

 

 

 

 

 

 

 

闇の巨人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわあああああああ!!」

 ハジメはガバッと起き上がった。

 起きた彼の顔に、外から日の光が差し込んでくる。息を荒くしていたハジメだったが、ようやく今の自分の状態を認知した。

 目の前には開きっぱなしのパソコンの画面が光っている。ちょうどワープロソフトが開かれたままになっていた。

(そうか、頼まれてたバグチェックが終わって、ついでに自作の小説を書いててたら筆が進みすぎて…)

 趣味の一貫で書いてた執筆の最中に限界を向かえて寝てしまい、いつのなにか悪い夢を見ていたようだ。しかしいやにリアルで生々しい夢だった。非現実的なないようだったのに、まるで現実に起きたかのようで、額は汗で濡れきっていた。

 画面に写る、ワープロソフト内で執筆中の小説を軽く確認するハジメ。

 

小説のタイトルは…

『彼方の星より友情を込めて』。

宇宙人の友達を持った地球人の少年が、その友達の宇宙人の少年との交流と別れを経て将来の夢を見定める友情物語だ。

 

 …よし。昨日書いた文の中に誤字とかはなさそうだ。

 この小説は細部のミスを許したくないくらい、愛着のあるものだ。なにせこの物語は、『あいつ』との大切な思い出をベースにした、ノンフィクション的な要素もあるのだから。

 パソコンの電源を落とそうと、夜更かしと悪夢のせいでボーッとする頭に押し寄せる眠気と戦いながら、ハジメは画面を改めて確認する。

 

時刻は…AM11:00。

 

南雲ハジメ。史上最大の大遅刻であった。

「うわ、やば!」

 急がなければ。ハジメは早々に学生服へと着替え、玄関に向かおうとする…が、ここで忘れ物があったことに気が付いた。

「っやば!忘れてた!」

 こんな時に忘れ物とは、我ながらそそっかしい。ハジメは自室に戻ってくると、忘れていたもの…

机の上に置いてあった菱形の宝石をあつらえたペンダントを首からかけて服の下に隠した。

ハジメにとって、このペンダントはとても大切なお守りでもある。

今はいなくなってしまった、ある大切な……

 

 忘れ物を全て回収して一安心し、遅刻の連絡を真っ先に学校へ送ったハジメは、睡魔に蝕まれる体に鞭打ちながら学校へと向かった。

 

 

 

 近年まで戦争、紛争が絶えなかった地球。同じ人間で争い続ける人類のそんな隙を突くように、地球外から侵略目的で敵性宇宙人が飛来する事件が多発するようになった。また、それに呼応するかのように、地球の各地にて空想の産物に過ぎなかったはずの怪獣たちをも目覚めさせる。敵性宇宙人に対する地球の防衛本能が怪獣を産み出したのではとする専門家の声もあったが、なんにせよ人類は外の宇宙人、内の怪獣という二方面からの脅威に対抗するべく、TPU=世界平和連盟を設立。この二つの脅威に毅然と立ち向かうこととなる。

 昨日までの敵は今日の友とはよく言ったもので、設立前は殺しあっていた国同士が、今では協力して同じ脅威に立ち向かう。しかし裏を返せば同じ脅威がいなくては、地球は今でも同じ人間同士の醜い争いを続けていたかもしれない。

 そんな皮肉な経緯で設立されたTPUは、怪獣や宇宙人に対抗するべく、各国から集めたエリートによる最前線チームを編成する。それが『GUTS』である。

 

 

 

 そんなGUTSの隊員たちが主に町のパトロールに利用する車両『シャーロック』に、ある通信が入る。

『ミウラ、ヤナセ。K地区のポイント337へ急げ』

 GUTS隊長からの通信を、シャーロックに乗っていた二人の男女ペアの隊員が聞いていた。見た目の若さから見て、男性の方は30代半ば、女性隊員は20代前半と見受けられる。

「隊長、緊急の任務ですか?」

 画面に映る隊長に、女性隊員は何らかの事件が発生したのかと訊く。

『ここしばらくの間、奇妙な電波を本部の方でキャッチした。

 解析班によると、次元に干渉する特殊な波動であることが判明している。このまま野放しにすれば、別次元の世界との結合が起こり、予測不能の事態が発生するかもしれん。電波発信源の座標を送る。そこを中心に電波発生の原因を捜索してくれ。見つけ次第、一度こちらに連絡を入れるように』

 隊長の命令と共に、最後に見つかった地点をマーカーで記したマップがモニターに出される。

「このポイントって、学校?」

 その地点が記した場所が、学校であることに、女性隊員のヤナセはなんたってそんな場所に謎の電波が表示されたのか疑問を抱く。

「学校とは、面倒ね。チビッ子たちが授業そっちのけで騒ぎ立てるわ」

「まぁ、子供ってそういうもんだ。ルールより自分の情動を優先する生き物。俺たちだってそういう時期あっただろ、ヤナセ?」

 ヤナセは面倒くさそうにぼやくと、男性隊員のミウラは苦笑する。

地球の平和を守る防衛チーム隊員というのは世間からの憧れというもので、これまで幾度か怪獣や異星人の侵略から人類を守ってきたこともあって現地では若者世代からのアプローチも強めだ。子供たちに至っては写メやサイン、握手といった行為を迫ってくる。世間から評価されるのは嬉しくはあるものの、無下にしづらい立場で任務中の自分たちの都合も考えず距離感を強引縮めてくるのはさすがに迷惑だ。そんなことが過去に幾度かあって、今度も同じようなことが起きるのではとげんなりする。

「それは確かにそうですけど…任務中はできれば放っておいてほしいのは本音ですよ。危険を省みないで避難もしないで怪獣に近づくバカとかいるでしょ。インスタ映えするとかそんな下らない理由で」

「いるな〜、そういう子は。俺も何度か出くわしたわ。親は一体何をしてんだかって思うよ。うちの息子の爪の垢を呑ませてやりたい」

 過去の出動の際の記憶をたどりながらミウラ隊員も同調する。これまで幾度か怪獣や侵略目的の星人を処理してきたGUTSだが、迷惑な一般人ほど厄介な存在はいない。なにせ彼らは抹殺すべき敵ではなく、庇護対象なのだから。でも、同じ人間でありながら、守護する立場であるこちらに迷惑をかける一方で、そのくせGUTSがヘマをすると難癖交じりのクレームを飛ばしてくる。防衛組織の悲しい現実である。

「またお子さん自慢ですか?ミウラさん、息子さんがかわいいのはわかりましたけど、愛が重いような…」

 ため息交じりに、走行中のシャーロックの窓の外の景色を一望するヤナセ。ふと、彼女は進行先の歩道にあるものを目にする。

「…ねぇミウラさん、あの子って」

「なんだ?…って…例のポイントの学校の生徒じゃねぇか。もう登校時間過ぎてんのになにやってんだ?二日酔いか?」

「んなわけないでしょ。高校生の飲酒とか笑えないですよ」

 ヤナセの指さす方向を見るミウラ。その先には、歩道をふらふらと歩く、一人の冴えない男子高校生の姿があった。

 

 

 

 

「南雲君、なぜ呼び出しを受けたかわかってますね?」

「はい…」

 学校へ到着したハジメに待っていたのは、社会科教師である愛子からのお説教であった。

「あなたがご両親の助けになるために日頃からご両親のお仕事のお手伝いをしてるというお話は、あなたの担任の先生からお聞きしてます。それはとても素晴らしいことです。すでに将来を見据えた誇りある行動であるとは思います」

 今言った通りハジメのことはあらかじめ聞いていたらしく、愛子はハジメの趣味やそれを交えたアルバイトを決して否定しない。教師だからという立場もあるが、彼女は純粋にハジメが将来設計をちゃん立てていることについて一目置いているからだ。

「ですが!」と愛子はハジメに強く言い放つ。

「今のあなたはこの学校の生徒です。学校のルールを守れるように改善すべき生活態度はきちんと改善しなければなりません。でなければまた同じミスをくり返すことになります。わかりますね?」

「はい…ふぁ」

 趣味の合間に人生という座右の銘を捨てる気になれず、愛子の説教もハジメは聞き流していた。眠気もまだ残っているため、ついあくびをしてしまう。

「こら!真面目に聞きなさい南雲君!先生のお説教中なんですよ!」

 愛子は、あくびをするハジメにプリプリと怒る。いかんせん、低身長に童顔という愛らしい外見のせいでいまいち威厳に欠ける。それどころか、見る人は彼女の頑張る姿がかえって愛らしく見えてしまい、和まされてしまう。これもあって生徒たちからは『先生』という呼び方よりも『愛ちゃん』という愛称で呼ばれがちだ。愛子からすればあまりにも面白くないことだが。

「ほら少年、シャキッとしろよ。先生が怒ってんぞ」

 また微睡みかけるハジメを、ミウラが気つけようと背中を叩く。

 ミウラとヤナセの二人が向かっていた、謎の回電波発信源だが、実はそこがハジメの学校だったのである。ちょうどその在学生であるハジメが、登校時間を大幅に遅らせて登校しているのを見つけた二人に発見され、二人の心遣いもあってそのまま学校へ送ってもらったのである。

「すみません、うちの生徒がご迷惑を」

 ハジメに一喝した愛子が、彼を学校まで送ってくれた二人の隊員たちに必死に首を垂れる。ヤナセ隊員は気にしなくていいとは言ったものの、学校の教師としては生徒が大遅刻した上に、それを防衛組織の隊員に学校まで送ってもらうことになるなんて恥ずかしい以外にない。

「いえいえ、任務のついででちょうどよかったですから。それに彼のお父さん…南雲 愁氏の会社には、我々GUTSもお世話になっております。我々が彼の会社に依頼し開発させたシミュレーターシステム『カレン』に加え、うちの兵装である『ガッツウィング』の遠隔操作システムが、今では我々にとって地球防衛の大きな要になってます。聞けば、ハジメ君も会社の戦力として頼りにされているとか。…そうよね?」

「は、はい…」

 ヤナセからそう問われてハジメは頷いた。

 ハジメの父の会社は、GUTSが訓練のために度々利用している『バトルシミュレーターシステム・カレン』の開発にも携わっていた。基礎はVRゲームではあるが、実際の怪獣や異星人との実戦を再現するという目的で、GUTSから提供された怪獣・異星人のデータをもとに度重なるアップデートを経て完成した高度なものだ。今では生存率向上に置いて欠かせない訓練メニューとされている。

 地球の平和を守る隊員の命をわずかでも引き伸ばすためのシミュレーターシステムというのは非常に重大な責任と、開発管理における多忙さが付きまとう。ハジメは自分の趣味や父の仕事の手伝いも兼ねて携わっていたのである。

「南雲君をここまで送ったのも、我々なりのささやかな恩返しでもあるんですよ。実際、うちの組織の『技術部特務三課』の面子だけじゃかなり厳しかったですから。特に堀田のおっさん、メンタルが豆腐レベルだからいつもてんやわんやだったわけだしな」

「特務三課の…あぁ、確かに。経理担当のテルミちゃんがよく愚痴ってたわ。いい加減経費の計算ミスを治してほしいのに全然直んないって」

 ミウラから『堀田』という男の名前が出てくると、ヤナセは頷きながら大いに納得の意を示す。技術部特務三課・責任者の堀田という男の豆腐メンタルぶりとトラブルメーカーぶりについては彼女も幾度か耳にしたことがあるからだ。

「そ、そういうことだったんですね…!そう言っていただけるとありがたいのですが…」

 ハジメをフォローしてくるGUTSの隊員らに、教師としてありがたく思う一方で、やはり釘を刺さねばと愛子はハジメに向き直る。

「ですが!今後はキチッと生活態度改めるように!

それができなければ、ご両親と担任の先生に相談し、今後君の遅刻と居眠りの改善策を進めさせてもらいます!

夜更かし防止のため、君のアルバイトや趣味に関係する物の使用禁止をご両親に検討することも厭いませんよ!」

「え…!?」

「あらら…」

 今のを聞いて、さすがのハジメも意識を完全に覚醒せざるを得なかった。趣味の合間に人生のハジメにとって、愛子の出した改善策は、自分に死ねと言ってるようにも聞こえるほどのものであった。

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