タイムカプセル   作:イオリス

9 / 14
第8話

約束の時間を少し越えて

「ゴメン、みんな待った。」

「ちょっと遅れちゃったね。」

「全く、穂乃果は!肝心な時に寝坊するなんて。」

高坂穂乃果、南ことり、園田海未が揃ってやってきた。

 

「3人ともお久しぶりね。」

絵里が笑顔で出迎える。

「穂乃果ちゃん達、遅かったなあ。久しぶりにワシワシしたろか?」

「全く、こういう時に遅刻するなんて、ひどいんじゃない?」

外した希と真姫は、不機嫌だ。

 

「みんな、ゴメンね。」

ことりが周囲に謝る。

「穂乃果が夜更かししたせいですよ。」

海未が、遅れた理由を愚痴とともに説明する。

「だって、商品開発も考えないといけないんだもん。」

穂乃果は言い訳に終始する。

 

(この3人が一番変わってないわね。)

絵里は、高校時代の穂乃果、ことり、海未を思い出していた。

 

穂乃果の服装は、普通の女性用のスーツであった。髪型も、高校生時代と変わらない。

ことりは、ファッションデザイナーらしく、彼女にもっともよく合ったゆるふわ系の服装だった。

そのためか、真姫より年下に見える。むしろ、凛に近い感じだ。

 

一方、海未は桜色の着物姿だ。家庭の事情で、大学卒業後は、毎日和服で生活しているため、その格好に慣れたのだ。髪止めもしている。

 

「ハラショー、海未、すごく似合ってるわ。」

絵里は、日本の伝統美に思わず感嘆した。

「海未先輩、すごくキレイ。大人の人感バリバリ。」

凛も大人なのだが、それを感じさせない。

 

「そんな・・・。凛も絵里も決まってますよ。」

そう言いながらも、海未はまんざらでもない様子だ。

 

「さて、希、真姫。賭けの件は忘れていないわよね。」

さっきの賭けも、絵里の一人勝ちだ。

 

「にこっちにはガッカリや。こんな大事な日に遅れてくるなんて。あとでワシワシや。」

希は手をわしづかみの形にしたポーズを取る。

 

「全く、3人揃って来るなんて予想つかなかったわ。」

真姫も悔しそうだ。

 

「高校1年までぼっちだった真姫には難しかったようね。」

絵里が意地悪な笑みを浮かべる。

 

「ぼっちって言わない!」

真姫がすねる。

 

 

しばらくして

「にっこにっこにー。みんなの矢澤にこが、主人公の法則で、遅れてやってきたわよー。遅れてゴメーン。」

アイドル研究部の初代部長にして、絵里の同級生、矢澤にこがラストにやってきた。

 

「何が主人公や、遅れてきよってからに。そんな子はワシワシやーーーー!」

「きゃあーーーー!!!ワシワシは勘弁!」

希が追っかけ、にこが逃げる展開になった。

 

「全く、イミワカンナイ。」

真姫が久しぶりに「イミワカンナイ」を使った。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。