約束の時間を少し越えて
「ゴメン、みんな待った。」
「ちょっと遅れちゃったね。」
「全く、穂乃果は!肝心な時に寝坊するなんて。」
高坂穂乃果、南ことり、園田海未が揃ってやってきた。
「3人ともお久しぶりね。」
絵里が笑顔で出迎える。
「穂乃果ちゃん達、遅かったなあ。久しぶりにワシワシしたろか?」
「全く、こういう時に遅刻するなんて、ひどいんじゃない?」
外した希と真姫は、不機嫌だ。
「みんな、ゴメンね。」
ことりが周囲に謝る。
「穂乃果が夜更かししたせいですよ。」
海未が、遅れた理由を愚痴とともに説明する。
「だって、商品開発も考えないといけないんだもん。」
穂乃果は言い訳に終始する。
(この3人が一番変わってないわね。)
絵里は、高校時代の穂乃果、ことり、海未を思い出していた。
穂乃果の服装は、普通の女性用のスーツであった。髪型も、高校生時代と変わらない。
ことりは、ファッションデザイナーらしく、彼女にもっともよく合ったゆるふわ系の服装だった。
そのためか、真姫より年下に見える。むしろ、凛に近い感じだ。
一方、海未は桜色の着物姿だ。家庭の事情で、大学卒業後は、毎日和服で生活しているため、その格好に慣れたのだ。髪止めもしている。
「ハラショー、海未、すごく似合ってるわ。」
絵里は、日本の伝統美に思わず感嘆した。
「海未先輩、すごくキレイ。大人の人感バリバリ。」
凛も大人なのだが、それを感じさせない。
「そんな・・・。凛も絵里も決まってますよ。」
そう言いながらも、海未はまんざらでもない様子だ。
「さて、希、真姫。賭けの件は忘れていないわよね。」
さっきの賭けも、絵里の一人勝ちだ。
「にこっちにはガッカリや。こんな大事な日に遅れてくるなんて。あとでワシワシや。」
希は手をわしづかみの形にしたポーズを取る。
「全く、3人揃って来るなんて予想つかなかったわ。」
真姫も悔しそうだ。
「高校1年までぼっちだった真姫には難しかったようね。」
絵里が意地悪な笑みを浮かべる。
「ぼっちって言わない!」
真姫がすねる。
しばらくして
「にっこにっこにー。みんなの矢澤にこが、主人公の法則で、遅れてやってきたわよー。遅れてゴメーン。」
アイドル研究部の初代部長にして、絵里の同級生、矢澤にこがラストにやってきた。
「何が主人公や、遅れてきよってからに。そんな子はワシワシやーーーー!」
「きゃあーーーー!!!ワシワシは勘弁!」
希が追っかけ、にこが逃げる展開になった。
「全く、イミワカンナイ。」
真姫が久しぶりに「イミワカンナイ」を使った。