アスティカシアを第四の騎士で駆ける   作:毒撒

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どうも、夏休みが楽しみなルブリスウソーンです。

これだ………この話が書きたかったんだ………ッ!

では、どうぞ!


P.S お気に入り100件ありがとう!


第十七話  覚醒

暗い。

 

 

ここは、どこだろう?

 

 

あたりを見回しても、真っ暗なだけ。

 

 

一人ぼっち。

 

 

怖い。

 

 

一人は、寂しい。

 

 

悲しい。

 

 

苦しい。

 

 

辛い。

 

 

 

 

………誰か

 

 

 

 

 

 

 

………………一人にしないで。

 

 

 

 

 

 

 

………………………たすけて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロイドside

 

 

 

 

ロイド「ッ!!」

 

ペイル《ロイド!良かった、目が覚めたんだね………良かったぁ………》

 

 

俺の意識は、急に浮上してきた。

 

 

ロイド「ペイル………どのくらい経った?」

 

ペイル《えっと、ほんの数十秒。そこまで経っては………って、動いちゃ駄目だよ!思いっきり体を打ちつけたんだから、安静にしてないと!》

 

ロイド「行かなきゃ………スレッタを、助けなきゃ………!」

 

 

俺は、まだ痛い体に鞭を打ち、シートに座りなおし、操縦桿を握る。

 

 

駄目なんだ………今、動ける俺が居なきゃ………俺は………また………!

 

 

ロイド「とりあえず、ここから出なきゃな。ビームキャノンを、爆破させて、その衝撃で………」

 

 

ペイル《………して?》

 

ロイド「………?どうした、ペイル?」

 

ペイル《どうしてなの!?》

 

ロイド「!?」

 

 

急にペイルが大声を出し、思わず操作している手を止める。

 

 

ペイル《私には分からない!どうしてそこまで、誰かのために動けるの!?自分が傷ついて、損することになっても、それでも誰かのために力を尽くす!なんで!?なにがそこまで、ロイドを動かしてるの!?》

 

 

 

ロイド「………違うよ」

 

ペイル《何が違うの!?ロイドは………!》

 

ロイド「誰かのためなんかじゃない。………全部、自分の為なんだ」

 

ペイル《………どういうこと?》

 

 

そして、俺は、自分自身の考えを話す。

 

 

ロイド「………俺は。………いや、()は、怖いんだ。一人ぼっちになるのが。小さい頃、母さんが死んで、あいつが俺たちの顔をまともに見なくなって、俺は、一人になった。もちろん、兄貴もいてくれた。僕もそれが嬉しかった。でも、心のどこかで、考えてしまったんだ。もし、兄貴がいなくなったら、俺は、本当に、一人ぼっちになっちゃう、って」

 

ペイル《………》

 

ロイド「学園に来ても、そうだったんだ。俺の仲間、友達、クラスメイト………。全員が、僕を一人にするんじゃないか、って。………だから、()は、()になった。怯えるだけの僕から、他人を助けて、一人にならないようにする、俺に」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペイル《………ハァ。ロイドって、馬鹿なの?》

 

 

 

 

 

ロイド「………ッ!!お前に何が分かる!!」

 

 

ペイルの放った一言に、俺は激昂する。

 

 

ロイド「お前には分からない!!ただのデータの塊のお前に、一人ぼっちの怖さを知らない、お前には!!!」

 

ペイル《それは、ロイドも一緒でしょ?》

 

ロイド「ッ!」

 

 

ペイルの言葉に、俺ははっとする。

 

 

ペイル《結局、ロイドは、IFを考えて、それに怯えてるだけだよ。実際になったことはないのに、あたかもそれが現実のように考える》

 

ロイド「………」

 

ペイル《そんなロイドの考えに、学園の皆を巻き込まないで。今のロイドは、ただ、人を利用して、怯え続けているだけだよ》

 

 

ロイド「………ハハッ。そうだ。そうじゃないか。俺は、ただ、皆を利用してただけだったんだ………。可能性に怯えて、そうならないようにって、自分自身を装って、皆を…………」

 

 

ペイル《………》

 

 

ロイド「最低だな、俺は。考えれば分かることなのに、それに気づかなかった。俺は、もう………皆とは、一緒に居られ《それも、違う》………なにが、違うんだよ?」

 

 

ペイル《今、ロイドは、失敗した。そして、それを自覚した。なら、やることは一つでしょ?》

 

ロイド「………やること?」

 

 

ペイル《決まってるじゃん………………

 

 

 

 

 

 

 

やり直すんだよ

 

 

 

 

 

 

 

ロイド「やり………直す?」

 

 

ペイル《そう。間違えたなら、失敗したなら、それをもうしないように、もう一度やり直すんだよ。やり直して、その上で、前に進み続ける。人間は、そうして進化してきた》

 

 

 

ロイド「………」

 

 

ペイル《罪滅ぼしなんて、皆、望まないよ。ただ、謝って、素直になって、もう一度やり直す。皆も、そうしてほしいと思うよ》

 

 

ロイド「………俺は」

 

 

ペイル《ロイドが、今したいことは?》

 

 

 

 

 

ロイド「………俺は、皆に謝りたい。許してもらえなかったら、とかは考えない。謝って、それで、もう一度…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆と一緒に過ごしたい!

 

 

 

 

 

ペイル《………それでいいんだよ、ロイド》

 

 

ロイド「………そのために、まず、やることが一つ。………手を貸してくれ、相棒!」

 

 

ペイル《もちろん!………って、これは………?》

 

 

 

 

突如、画面が黒くなり、赤い字で、表示される。

 

 

 

 

 

 

 

 

HADES SYSTEM

 

FURR DRIVE

 

 

 

ロイド「前とは、違う………?一体、何が……」

 

 

瞬間、俺の頭に、何かが流れ込んでくる。

 

 

ロイド「グッ!?ア………ガァ…………!?な、なんだ、これ…………これは………ペイルライダーの…………?」

 

ペイルライダーが得ている、周りの情報、システムデータ。それらが、全て俺の頭に入ってくる。

 

 

最初は苦しかったものの、すぐに楽になる。

 

 

ペイル《分かる………ロイドが感じているものも、ペイルライダーの全ても。今なら、ペイルライダーの全部を引き出せる!》

 

 

ロイド「………何が起きたか、全然良く分かんねぇ………でも、やるべきことは、変わらない………!」

 

俺は、操縦桿を握り直した。

 

 

 

 

 

 

no side

 

 

 

 

 

 

 

シャディク「ここまでだ、スレッタ・マーキュリー………!」

 

 

ミカエリスのビームブレイザーの砲門が、エアリアルを捉える。

 

 

スレッタ「クッ………」

 

シャディク「ミオリネの隣に立つのは、俺だ!」

 

 

そう言って、チャージの終わったビームブレイザーを放つ…………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

瞬間、近くの瓦礫が、音を立てて吹き飛ぶ。

 

 

 

 

(BGM:The Witch From Mercury)

 

 

 

 

 

そして、その中心から、ペイルライダーが現れる。

 

 

しかし、その姿はいつもとは違った。

 

 

シェルユニットは赤色に発光し、カメラアイは真紅に染まっている。

 

 

スレッタ「ロイドさん、まさか、あの時と………」

 

シャディク「あの時のように、エアリアルに反応して………?」

 

 

ロイド「………俺は、もう一度………進むんだ………ッ!」

 

 

ペイルライダーの真紅のカメラアイが、ミカエリスを捉える。

 

 

シャディク「ッ!まさか、制御できているのか!?」

 

ロイド「だから………ッ!

 

 

 

 

 

 

 

道を、開けろォォォォォォッ!!!

 

 

 

 

 

 

ロイドの雄叫びと共に、ペイルライダーが、ビームと錯覚する程の速さで前に跳ぶ。

 

 

イリーシャ「シャディク!」

 

メイジー「ここは私達が!」

 

 

シャディクを庇うように、メイジーとイリーシャが前に出る。

 

 

ロイド「退けぇッ!!」

 

 

しかし、ペイルライダーは止まるどころか更に加速し、べギルペンデを二機同時に吹き飛ばす。

 

 

一瞬の隙を逃さず、ロイドはビーム・サーベルで、メイジーのべギルペンデを切り刻んでいく。

 

四肢を細かく切り、最後にブレードアンテナを焼き切る。

 

倒れ伏すべギルペンデに目もくれず、次の獲物の方を見る。

 

 

イリーシャ「ヒッ………!」

 

ロイド「次は、お前だァッ!!」

 

 

イリーシャはビーム・ライフルを連射し、どうにか左腕を破壊するが、それでもペイルライダーは止まらない。

 

 

べギルペンデのビーム・サーベルをかがんで避け、そのまま立ちあがりながら、膝蹴りを食らわす。

 

そしてそのままジャンプしつつの回し蹴りで、べギルペンデを壁に叩きつける。

 

そして、ブレードアンテナを掴んでへし折る。

 

 

そして、残るミカエリスの方を見据える。

 

 

シャディク「………死神め………ッ!」

 

ロイド「さぁラスト………逝ってみようかァッ!!」

 

 

ペイルライダーがスラスターを吹かせ、ミカエリスに接近する。

 

 

シャディク「ならッ!」

 

 

シャディクはビームブレイザーを分離し、アンカーのようにペイルライダーに向けて飛ばす。

 

 

ロイド「それがどうしたァッ!?」

 

 

しかし、ペイルライダーはあえてそれを左足で受けながらも、ワイヤー部分をビーム・サーベルで叩き切る。

 

 

シャディク「クッ!!」

 

 

ロイド「これで終わらせるッ!!」

 

 

そして、二機のビーム・サーベルが交差し………

 

 

 

 

 

 

 

ミカエリスのブレードアンテナのみが、折れていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ロイドside

 

 

 

 

ロイド「本当に、ごめんッ!!」

 

 

決闘後、俺はすぐさま地球寮の全メンバーを招集、経緯を説明し、謝罪した。

 

ニカ「………ロイドの気持ち、なんとなく分かるよ」

 

マルタン「………でも、僕らを利用したのには変わらない」

 

ロイド「………分かっている」

 

スレッタ「ロイドさん………」

 

 

ティル「………はい、これ」

 

 

静寂の中、ティルが俺に、バケツとモップ、その他諸々の掃除用具を渡してくる。

 

 

ティル「ティコの世話一週間。そしたら、また一緒に学園生活。それでいいよね?」

 

オジェロ「良いんじゃねーか?少しお灸をすえるにはちょうどいいだろ」

 

チュチュ「………あーしも賛成。ロイ先パイと似たようなこと、考えたことあるから………」

 

 

ロイド「皆………」

 

ペイル《ね、言ったでしょ?》

 

 

ロイド「あぁ………ありがとう」

 

 

皆の優しさに、俺は涙を流した。

 

 

 

 




裏設定その二

ペイルは勤勉で、人類史が特に好き。



次回予告

第十八話  改修

お楽しみに!
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