後に、クワイエット・ゼロ事件と呼ばれる事となる一連の騒動は、アスティカシア高等専門学園の生徒らによって解決された。
多数の死者を出した本事件により、二つの事が連鎖して起こった。
一つは、議会連合の縮小。
もう一つは、ベネリットグループの解散。
結果、ベネリットグループの企業は資産を全て地球の企業に分配する事となり、ほぼ全ての企業が倒産する事となった。
………………二つの企業を除いて。
一つは、アナハイム・エレクトロニクス。
本来ならば、資産は全て売却されるはずだった。
しかし、事件の数日前に、AE社はベネリットグループを密かに脱退していたことが、事件後明らかになった。
考えられる理由として、クワイエット・ゼロ事件の首謀者の一人であり、同社のCEO、アナハイム・エレネットに反旗を翻した者達により、グループの信用をそれ以上下げないために行われたことかと考えられる。
しかし、クワイエット・ゼロ事件の後、資産の七割ほどを売却してしまっている。
もう一つは、株式会社ガンダム。
この企業も、本来なら資産を全て売却するはずだった。
しかし、クワイエット・ゼロ事件の直後、AE社と企業同盟を締結し、資産の共有を行った事により、辛うじて倒産を免れたようだ。
更に、事件から1年程経った頃、株式会社ガンダムはAE社を吸収合併する事になり、資産は全て株式会社ガンダムの物となった。
こうして、アナハイム・エレクトロニクスは、歴史から姿を消した。
そして、事件から三年の月日が経過した。
ロイドside
ロイド「………分かった。今からそっちに行けば良いんだな?………はぁ!?パーティー!?今夜!?そういう事は先に言えっての!!あーもーいい!!とりあえずそっちに行く!!」
ブッ
ツー ツー ツー ツー
ペイル《怒るとしわが増えるよ、ロイド。リラックス、リラックス♪》
ロイド「出来るか!」
俺は今、株式会社ガンダムの地球本社のオフィスにて仕事をしている。
そして、今日はニカが釈放される日。
俺はデスクの書類を片付け、簡単に荷造りをしてオフィスを出る。
会社を出て、駐車場に向かい、魔改造スクーター(学園のを更に改修した)にペイルの入った端末をセットし、ヘルメットを被り発進する。
夕暮れに照らされた道を走りながら、俺は今までを思い出していた。
クワイエット・ゼロ事件以降は、俺とスレッタはリハビリの毎日、楽しいことなど一つも出来ていなかった。
だがしかし、驚くべきことに、スレッタより俺の方が体の回復が早かったのだ。
男女差ってのもあるだろうけど、俺としてはノーラがいくらか肩代わりしてくれたんだと思ってる。
そして、俺達はそれぞれの道を歩んでいる。
ネェル・アーガマとクルーだった人達は、殆どが株式会社ガンダムで働いている。
地球寮のメンバーも、チュチュを除く全員が株式会社ガンダムで働いてる。
チュチュはと言うと、宇宙開発をしている。ロウジもいるし、大丈夫だろう。
グエルはCEOをしていて、エラン(本物)とセセリアもそれを手伝っている。
………んで、アナハイム。シャディクとクワイエット・ゼロ事件の共犯ということになっており、今も裁判が続いている。
んで、俺は株式会社ガンダムで、副社長兼開発主任をしている。
それと、ミオリネ達を逆恨みして襲ってくる輩が偶にいるので、モビルスーツに乗ってそういう奴らから社長を守るボディガード的なこともしている。
………前、グエルにオーバーワークだ、って言ったけど、俺も人の事言えない気がしてきた。
ペイルは相変わらず俺の端末の中。人型のロボットにインストールする事も考えたが、ペイル曰く………
ペイル《端末の中にいたほうが、ロイドと一緒にいれるからいい》
………だ、そうだ。
スクーターを走らせていると、前方に人だかりが見えてきた。
………絶対、あれだ。
速度を落とし、近くに停車する。
スレッタ「あ、ロイドさん!」
ミオリネ「あら、早かったじゃない」
ロイド「よう。久しぶりだな、ニカ。お努めごくろーさん」
ニカ「久しぶり、ロイド。元気そうで良かった!ペイルも久しぶり」
ペイル《久しぶり、ニカさん!》
あぁ。あの時、逃げずに進んでよかった。
気づくのが、遅くなっちまったな。
仲間達と一緒にいられる事。
それが、俺の祝福なんだ。
ミオリネ「ちょっと、何一人でしんみりしてんのよ。パーティーの用意、出来てんでしょうね?」
ロイド「してねーよ。というか突然過ぎて出来るわけねぇだろ。これから皆で買い出しに行くぞ。そしたらとびっきりの奴作ってやる」
スレッタ「!ロイドさんの料理ですか!?社内食堂のも美味しいけど、ロイドさんの料理も温かくて好きなんですよね!」
ミオリネ「はぁ………仕方ないわね。全員、スーパーに行くわよ。買い出しして、ニカの出所パーティーするわよ!」
そして、各自乗り物に乗って発進する。
母さん、ノーラ、ごめん。そっちに行くのはもう少し待っててくれ。
俺は、これからもこいつらと一緒に、未来へ進んでいくから。
no side
ロイド達が一斉に乗り物でスーパーに向かう途中、上空をヘリコプターが通過した。
ヘリに乗っている女子が、操縦している男性に声をかける。
???①「………あいつらが、次のターゲット?」
???②「あぁ。クライアントが、奴らの死をご所望だ。やれるか?」
???①「クライアントが望むなら」
そう言って、女子はドア越しに、指で銃の形を作り、走っているスクーターに向ける。
そして、撃つような動作をして、呟く。
???①「株式会社ガンダム………あなた達の明日は、私が砕く」
???①「初めまして………死神さん?」
(BGM:Narrative ラスサビ)
ロイド「ミオリネはやらせない!」
???①「あなた達がミオリネ・レンブランを守るように、私達にも守りたいものがあるから」
スレッタ「花嫁を守るのは、花婿の役目です!!」
グエル「親友が困っていて、助けないわけ無いだろ!」
サルネリア「このまま指を咥えて見てるだけじゃ駄目なんだ!」
五号「心配しなくとも、あいつならやれるよ」
ペイル《何があろうと、私はロイドを信じ続ける!》
ロイド「俺は、もう一度戦う………俺が、俺であるために!」
スレッタ「もう一度、力を貸して。エリクト!」
サルネリア「やめろ、ロイド!!!」
グエル「ロイド、戻ってこい!!!」
スレッタ「ロイドさん!!!」
ロイド「パーメットスコア………0………ッ!!!」