アスティカシアを第四の騎士で駆ける   作:毒撒

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バイオ・センサー起動。


パイロットのサイコミュ適正を確認。


デュラハンシステム、起動準備。


起動時、リミッターを解除、フルモードで対応。


第四十三話  踏み出してしまった一歩

no side

 

 

 

 

 

 

ケナンジ「聞いていなかったのか!?攻撃を中止させろ!もうこれ以上、こちらから撃つな!!」

 

隊員「きっと敵に言わされているんです!第一、これ以上テロリスト集団を放置してはおけません!」

 

 

ケナンジがすぐに隊員達に通信で静止を促すが、隊員達は聞こうとせず、むしろより激しい攻撃をジーライン達に浴びせる。

 

 

グエル「やめて下さい!きっと、ロイドにもなにか事情が………!」

 

 

グエルも説得を試みるが、効果はほぼない。

 

 

 

そして、一機のハインドリー・シュトゥルムを、飛来したビームが掠めた。

 

 

グエル「ッ!!」

 

ペイル《………あれって………ペイルライダー………!?》

 

 

遠くから迫るのは、黄色のペイルライダー。

 

ロイドの駆るペイルライダー・デュラハンがビームライフルを連射し、一直線にドミニコスのモビルスーツ隊の方へと向かっていく。

 

 

ロイド「あ゛あ゛あ゛アアァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!」

 

 

通信越しにロイドの叫びが聞こえ、ドミニコス隊の攻撃の手が止まる。

 

 

パイロット「そんな、まさか………本当に………!?」

 

ロイド「今更やめたって………奪った命は、戻ってこないんだぞ………!自分達のしたことに、もっと責任を持てよッ!!」

 

 

ペイルライダー・デュラハンはヒートランスを構え、一直線に加速する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

介入しようとしたダリルバルデⅡを振り切り、そのままハインドリー・シュトゥルムの胴体を貫いた。

 

 

 

そして、爆発。

 

 

 

 

 

 

 

ペイルも。

 

 

グエルも、サルネリアも、スレッタも、ミオリネも、ネェル・アーガマのクルーも。

 

 

そして、ケナンジすらも。

 

 

言葉を失い、ただ考えることしか出来なかった。

 

 

 

………何故、と。

 

 

 

 

 

 

 

ロイドside

 

 

 

 

 

 

 

「一線を超えた」

 

 

真っ先に考えたのは、その一言だった。

 

目の前でおきた爆発に、自分のしでかした事、そして、もう戻れない事を改めて感じる。

 

 

 

………言い訳っぽくなるが、俺だって殺したい訳じゃない。ただ、事実を知った以上、あいつらを守らない訳にはいかない。

 

あいつらは、俺達が議会連合を止めるためだけに巻き込まれてしまった。会社と資産を失い、なんとか傭兵業で食いつないできた。

 

でも、その繋いだものを、また俺達が壊しちゃいけないんだ………!

 

………こうなるとは思っていた。自惚れるつもりではないが、ペイル達なら、俺を救うために全面衝突をも躊躇わないと予想していた。

 

でも、それだと少なからず死者が出てしまう。

 

 

甘い考えなのは自分でもわかってる。

 

その場しのぎなのも理解してる。

 

 

それでも。

 

 

………例えどれだけの罪を被ろうと。どれだけ批難されようと。

 

 

 

………俺は俺のツケを払う。

 

 

………こいつらを、守ってみせる………ッ!

 

 

 

ロイド「………ここは任せろ。お前達は一旦補給に」

 

SDMパイロット『すまない、助かる………!』

 

 

固有通信でジーライン達にそう伝え、ジーラインは後退していく。

 

それを逃さずハインドリー達が射撃するも、庇うように出た俺のシールドで全て防がれる。

 

 

ロイド「………かかってこいよ。死神様が、お前達を冥府への片道旅行に連れて行ってやる!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ペイルside

 

 

 

 

 

 

 

最悪だ。

 

 

ロイドが人を殺めてしまった。

 

 

ロイドはほぼいつも、自分より他の人を優先する。学園の時もそうだった。

 

 

 

 

ペイル《………ロイド、あんまり進みすぎて、自分が罪を背負ったりしないでね》

 

 

 

ロイド「分かってる。人を殺す気なんかねーよ」

 

 

 

 

プラント・クエタでの会話も、忘れたわけじゃないはず。でも、ロイドは今、明確に自分の意志で殺人を行った。

 

 

………理由はどうあれ、いくらロイドでも見過ごせない。

 

 

止めるんだ。私達が!

 

 

ペイル《………グエルさん、行きましょう》

 

グエル「………あぁ」

 

 

ロイド、待ってて。

 

 

私達が、あなたを止めるから!

 

 

 

 

 

no side

 

 

 

 

 

暗黒の宇宙、ドミニコスの艦隊の周囲を、ペイルライダー・デュラハンが駆け巡る。ビーム・ライフルとシールド内蔵ビーム・ガトリングを連射し、多数の敵を撃墜していく。

 

多数のハインドリーを蹂躙し、戦艦の武装だけを狙ってヒートランスで叩き切る。

 

 

ロイド「これが最終警告だ。あんた達の帰る所はまだある。だから、早く帰ってくれ………!」

 

 

しかし、ロイドの警告虚しく、ハインドリーは射撃を続け、弾幕を形成する。ユリシーズ戦艦も、残った全ての武装で攻撃する。

 

ロイドは苦い表情をしながら、武器の照準を合わせる。

 

 

グエル「やめろぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

 

ロイド「ッ!グエルか………!」

 

 

そこに、グエルのダリルバルデⅡが割り込み、互いにライフルを構えて静止する。

 

 

グエル「………頼む、ロイド。もうやめてくれ」

 

ロイド「………やめたら、お前達は大人しく退いてくれるのか?」

 

グエル「そういう訳にはいかない。SDMの事も………お前のことも」

 

ロイド「………そうか」

 

 

 

そう言い、ロイドはライフルを構え、最大威力で発射した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




次回予告



第四十四話  真に討つべき者
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