革命機ヴァルヴレイヴ 現代に欲望のまま生きる自分本位の鬼達 作:怪物怪人怪獣さん
オリジナル機体
スレイプニル隊の高機動型バッフェ・カスタム有人タイプ。
クリムゾンカラーの高機動型の有人バッフェで基本性能と兵装は高機動型有人バッフェと変わらない物のカスタムされた複数のトゲが付いた強襲用スパイクアイゼン・ガイストで敵の攻撃を防ぐと同時にダメージを与えて、ガイストの内側には対艦用のバッフェ・バズーカのバレル部と基部を分けて収容しており背中には弾倉も付属する近接格闘戦用に実体十文字槍を持つ。
無人バッフェ同様、遠隔操作可能。
攻撃特化バッフェ・カスタム無人タイプ
クリムゾンカラーの高機動型バッフェ・カスタム無人タイプで、徹底的な中距離と火力に特化した無人バッフェ。誘導ミサイルが内蔵したミサイルアイゼン・ガイストと両腕のビーム・ガトリング、両肩の低反動キャノン砲と胴体中央部のビーム兵器デュケノワ・キャノンで敵軍の兵器を完膚なきまで破壊する。
欠点は、攻撃特化の目的の為にマシン・クローが無い為に近接戦には弱く更にミサイルアイゼン・ガイストのミサイルが露出している為に誘爆する危険がある事。強みは連携で発揮される。
モチーフはガンキャノンにギャンの盾を両手に持たせたイメージでヴァルヴレイヴIII火神鳴のバッフェ版。
防御特化バッフェ・カスタム無人タイプ
クリムゾンカラーの高機動型バッフェ・カスタム無人タイプで、攻撃特化とは逆に遠距離兵装が胴体中央部のビーム兵器デュケノワ・キャノンしか無い。両腕が攻撃特化タイプと違い有線式クローアームで相手の動きを阻害または捕縛する時に使用する。有人タイプや攻撃特化無人タイプを主に補佐する為に動く。
使うアイゼン・ガイストは通常のアイゼン・ガイストよりも装甲が分厚いのが特徴で前面に展開して敵相手のパイロットを失神させる程のスタングレネードのような強力な閃光を放つ事が可能である。欠点は防御特化にした為に高機動型に比べてやや動きが鈍い事と攻撃手段が限られる為に、対策を取られると破壊され安い事。強みは連携で発揮される。
モチーフはヴァルヴレイヴV 火打羽のバッフェ版。
テレビアニメのヴァルヴレイヴ本編でバッフェが雑魚キャラみたいに簡単に破壊される描写を見続けた為に誕生したオリジナル機体達⋯⋯ヴァルヴレイヴ火人を苦戦させたかった。バッフェだって甘く見ると痛い目を見る。
前回のあらすじ…
「俺のプラモデル全部弁償しろ!!ドルシアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」
感情のまま叫びながらジオールの人達の為………ではなく大切にしていたプラモデルやアーケードゲーム台がある貸しビルがドルシアのバッフェの攻撃で瓦礫と化した事を思い出して怒りを爆発される闘牙。だが戦艦の甲板を攻撃しようとしたら、戦艦内部ではなく横に護衛の任に就いていた白くない2機のクリムゾンカラーの無人タイプのバッフェに接近を許してしまい高機動型スラスターを噴射させたアイゼン・ガイストを使ったシールドアタックを貰い甲板は勢い良く吹き飛ばされて自力復帰不可能な多脚歩行戦車達を他所に大型倉庫まで倒れこむ。何とか機体を起き上がり相手の姿を見ると、ドルシアのエース。真紅のスレイプニルの異名を持つ男が乗っているであろう有人タイプの赤いバッフェが姿を見せるのだった。
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数分前
ドルシアの戦艦の窓から砲撃を繰り出す多脚歩行戦車が子供の玩具みたいにジオールの人型兵器に掴まれて放り投げられて海に沈む光景を眺め見ながらスレイプニル隊の隊長をしているフォルケンは目的地を目指し走っていた。
彼は自分の愛機の元へ向かい愛機の起動準備をしていると宇宙からジオールのスフィア周辺にある月軌道軍の宇宙重巡洋艦ランメルスベルグから通信が入ると知らせてくる。
「ランメルスベルグから入電?繋いでくれ。」
《フォルケン大尉。忙しい中、連絡して申し訳ない。》
メインではなくサブモニターに映る金髪の眼帯の男。特務機関長カインとフォルケンはモニター越しに向き合う事になる。
「……カイン大佐。副官のクリムヒルト少佐を通さずに何用か?個人的な用事なら後にして欲しい。」
個人的に映ったカイン大佐の顔を見て表情を変えなかった自分を褒めたいと考えるフォルケン。
《大尉はコレからジオールの特一級戦略目標と交戦するようですね。》
「交戦すると言うが実際はモジュール内部の歩兵と多脚歩行戦車部隊達がモジュール内の碇泊している戦艦達をモジュールから離脱する時間を稼ぐだけだよ。」
《勝算はありますか?》
まるで探るように此方を見るカインの碧眼に、フォルケンは表情を変えないまま淡々と事実を答える。
「初見の相手だ。記録映像からバッフェでは簡単に勝てないだろ。」
《そうですか。なら手短に此方からの要求を伝えます。》
互いの表情が変わらないままカインはフォルケンにある要求を伝える。
《鹵獲した特一級戦略目標の確保をお願いしたい。》
「それは、無理な相談だ。」
フォルケンの発言に一瞬、目を小さく見開かせるカイン。
「さっきも言ったが、私達スレイプニル隊は宇宙港から艦がモジュールから離脱する時間を稼ぐだけだ。手を抜くとこっちが負ける。鹵獲するならそれ用の作戦を立案してからでも遅くない。通信終わり。」
そう此方の意見を口にするとカイン大佐からの通信を切りバッフェを出動させる。
数分後…
長く生きたからこそ正直に言うと……結局駄目な時は駄目である。
例えば……レーシングカーを乗りこなし車のレースで良い成績を幾つも残すプロのドライバーだからってオンボロの車を乗せて最高速度で走らせてもレーシングカーやスポーツカーで慣れてしまうと鈍く感じるし、卓越した運転テクニックを持っていても交通事故を起こしてこの世を去る事もある。車が超一流にそれを運転する人間の技術が超一流でも、どうしようも無い時は、どうしようも無い……事故の時はシートベルトとエアバックに己の運命を託すしかない。例え車の事故に備えてバイクのヘルメットとか被って運転する時の万全の準備をしても何かの些細な切っ掛けで死ぬ時は死ぬし助かる時は助かる……
例えば……憧れた日の呼吸の使い手の先輩程じゃなくても一流の刀鍛冶が打った一流の日輪刀で強力な呼吸と型を持って下弦の鬼を20匹以上討滅したベテランの鬼殺隊士が居ても十二鬼月でも無い鬼にアッサリと殺されるハメになる事もある。運が無いと言えば身も蓋もないが、運も実力の内……その隊士が鬼になったばかりの新入りの童磨に瞬殺された光景は……最早、世の無常に嘆くしか無いと思った事……だって自分の血鬼術もどんなのか分からないから取り敢えずどれくらい身体能力が人間の頃より上がったのか試すように鋭い高そうな金色の扇でバラバラに瞬殺するなんて俺も想像出来んわ!?猗窩座や黒死牟と違ってパッと見て強いか分からない怪しい宗教の教祖だからちょっと馬鹿にしてたよ!?もしかして癒しとか幽霊を祓う血鬼術を使うとか考えていたのに……
『コレが僕らを狩る鬼狩りか……想像以上に弱いですね。闘牙丸殿。』
鬼殺隊を舐めていた訳では無い……だが想像以上に童磨が本人が自覚しない程に強かったのだ。頭おかしい後輩が現れたと考えていたらヤバい後輩が入ってきたと俺は戦慄を覚えた物だ。
何故こんな話を?例え…ジオールの兵器がARUSのスプライサーやドルシアの兵器より技術や兵装が凄くても……例えそのジオールの兵器を素人以上に乗りこなす事が可能でも……戦いにおいては結局、積み重ねた訓練や経験が表面化するからである。ましてや殆ど2回くらいしか乗った事ない兵器でバッフェを手足の如く乗りこなすドルシアのエース相手だとその差がかなり分かり易い。
機体を起き上がらせて迎撃体勢をするヴァルヴレイヴ。
その目の前に立ち塞がる赤いバッフェは通信を外側に聞こえるようにしてから
《占領区域にいる全ての歩兵並びに多脚歩行戦車含む全部隊。速やかに最寄りの艦に退却しろ。繰り返す。歩兵並びに多脚歩行戦車含む全部隊。速やかに最寄りの艦に退却しろ。》
「今直ぐ、攻撃してこない。なら今の内に……」
コクピットで機体を操縦しつつリュックサックから工事用のヘルメットを取り出してサキの頭にポコンと被せる。
「何この工事用ヘルメット?」
「夜勤の日雇いの工事現場のバイトの時ヘルメットだ。無いよりマシだから被ってろ。えぇ……と、あった!?」
リュックサックから持参した連絡用通信機を起動させて愈史郎に連絡する闘牙。
《どうした。闘牙。》
「愈史郎。そっちの方の作戦進捗状況どうだ?」
地下通路内にて……壁側から突撃銃の弾をやり過ごしながら通信機片手に銃撃する愈史郎。
数人のドルシア兵が愈史郎に接近しようとするも忍者刀を持った闘牙の分裂体の一人白怒火がドルシア兵達の接近するよりも速く
首や頭を切り裂き次々と仕留め上げる様子を見る愈史郎。
《制御室の前で多数のドルシア歩兵の馬鹿共と接敵して交戦中!?そっちはどうだ!?》
「赤いドルシア軍のバッフェが襲いかかってきた!?」
《どんな赤色だ!?》
「クリムゾンカラーだよ!?」
《ガンダムSEEDDestinyのルナマリアのザクウォリアーと同じ色か!?》
「珠世様と同じ声の人のとは違うよ!?てか坂本様から離れろ!!色はシャア専用の色合いと言うよりも天空のエ◯カフローネに出てくる赤いガイメレフと同じだよ!?」
《結局、坂本真綾様の出演した作品で例えてんじゃん!?もうガ◯ダムのジョニー・ライデンで良いだろっと!?白怒火。暴れろ!?》
闘牙からグダグダなエース機の出現を知らせを貰いながら愈史郎は白怒火に指示を出す。
《任せろ!?【血鬼術 沼!!】この底なし沼に沈めドルシア共!!》
高らかに聞こえた白怒火の声と共に
《馬鹿野郎!?それ使うと俺も沈ブクブクブクブク!?》
「……………。」
怒声を上げると共に小さくなる愈史郎の声を最後に通信が切れて、無言で闘牙は狼牙丸の方に連絡する。
「ねぇ!?先輩の知り合いどうしたの!?何があったの!?」
「どうやらフレンドリー・ファイアに巻き込まれたらしい。通信が来るまで他の奴らの進捗状況を確認する。」
通信機の周波を変えて
「もしもし、狼牙丸?」
《此方、狼牙丸……今、朱天大将がいる牢に到着した……今から会いにいく。》
「通信機ごしで分かりにくいかも知れないが……何か凄く嫌な予感がする。」
《奇遇だな……目の前の一番奥にある牢獄から放つ殺気に俺の全身の産毛に至るまで細胞が危険を知らせている。》
「これは、朱天大将と一戦する必要があるな……」
《なら久しぶりに、本気で暴れた方が良いな……通信を切るぞ。》
無限城の半天狗楼の一番奥の最下層……光の隙間すら届かないこの最下層で青い火が灯る蝋燭のみが空間を照らす。一歩足を踏み入れると濃くなる殺意や危険の知らせを隠さずに、左右の色違いの籠手の手甲部分から爪を生やして狼牙丸は先に進む。
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(クーフィアの赤では無いクリムゾンカラーのバッフェ。)
「やってやる!?相手がエースでも使う機体がバッフェなら俺にだって!?」
「降伏しろ!?ただのジオールの学生風情がドルシアのエースパイロットに勝てる筈がない!?」
エルエルフは状況の整理がつかない物の、このままだと碌な結果にはならない為に声を上げる。
「だったら君は二階級特進だな。」
「巫山戯るな!?」
エルエルフは素人同然の闘牙の発言に普通にキレる。
一気にヴァルヴレイヴは、クリムゾンカラーの有人タイプのバッフェへ向かって踏み込み急接近、右手の金色の竜の鉤爪から放つ熱刃が大剣状に上がりコクピット内ではメインモニタの右下の熱量メーターが激しく鳴る。
「先手必勝!?動けええぇ!!」
バッフェ目掛けて熱刃を振り下ろしながらコクピット内部で声を上げて叫ぶ闘牙に対して濃い赤色の高機動型バッフェ・カスタムは高機動型スラスターを噴射させて左側へ素早く飛行しながらヴァルヴレイヴの先制攻撃の熱刃が通るのをやり過ごし、ビーム・ガトリングをヴァルヴレイヴに向かって放つ。
「予想より速ってうわぁっ!?」
コクピット激しく揺れた事に被弾した事を知る闘牙達、実際ヴァルヴレイヴの左肩に正確無比にビーム・ガトリングが直撃し機体がよろめく。
「どうだ?……おい、装甲越しだけど確実に直撃の筈だ!?」
人型兵器との交戦は始めてだとはいえ、ビーム・ガトリングを食らってダメージらしいダメージを負っていない。無傷のヴァルヴレイヴが姿を見せる。蹌踉めいた機体の姿勢を踏ん張って安定させる闘牙だが、
「コレが、ド…ドルシアのエースパイロットとの戦い……っ!?」
感じたこの感覚は首が日輪刀に斬られかけられる感覚………明確な死の恐怖が其処にある……手が無意識に滅茶苦茶震えていた。まるで鬼殺隊の中で柱ではない………そう、あの日対峙した大正時代では珍しい金髪で目を閉じて雷の呼吸壱の型のみを使う居合いの剣士と対峙した時と同じプレッシャーが感じる。アレは遭遇すると死を覚悟しないといけない戦いだった……決着はつかない物の、向こうも大小様々な傷を与えて無傷ではなかったが、火速と本気の血鬼術を使っても仕留めきれなかった……目の前に立つ相手はそれだけの実力を持つ存在……
「化け物かよ!?」
怯えている暇は無い……敵は直ぐに反撃を仕掛けてくる。
「ビーム・ガトリングで駄目なら……」
アイゼン・ガイストの内側に収納された分割したバレル部と基部をマシン・クローカスタムで取り出して互いを接続させ対ARUS艦用バッフェ・バズーカを持ちヴァルヴレイヴに向ける。
「コレならどうかな?」
「っ!?」
砲撃が命中するより早くヴァルヴレイヴは左右の腕を連続で振るいながら赤い燐光……硬質残光で多層の壁を作りバズーカの砲撃を防御する。
「対艦用の砲撃を防ぐ程の硬い光か…だが!?」
フォルケンが動かすバッフェ・カスタムも慣れた動きでマシン・クローカスタムを伸ばして背面にあるバナナ型の弾倉をバズーカに装着させて砲弾を装填させるバッフェ・カスタムは素早く次の砲撃を放ち硬質残光を展開する暇も与えず砲撃する。咄嗟に両腕で搭乗口を守るもその衝撃で揺れるコクピット内で声を上げるエルエルフとサキ。
「くっ!」
「きゃあ!?」
エースが現れて怯えと震えを隠さず冷や汗をかく闘牙だったが、自分以上に恐怖に震えるサキの姿を見て……身体の震えが止まる。
(……俺が負けたら、流木野さんも死ぬ……)
乗ったのは彼女の自業自得でも……此処で無意味に死なせる訳にはいかない。そんな理由の為に彼女は生まれた訳じゃない。
「俺は男だろ!?絶対に皆を死なせない!!」
この中で一番弱く戦えないサキを守る為に闘牙は自分らしくない言葉を言い己を無理やり奮い立たせてエースに戦いを仕掛ける。
(守るだけじゃ、やられる!!)
「攻めろ!?」
心を落ち着かせて、目立つ大振りの紅い熱刃を消して走らせながら右手を前に出して赤い高機動型バッフェ・カスタムに狙いを定め変異した右手の平から数千度の紅い熱波を放つ。
「ぬっ、」
出の早い熱波から素早く後退しつつ砲撃をする有人バッフェ・カスタムだが闘牙の方が射程距離が長く砲撃するバッフェ・バズーカの砲身に熱波が掠り一部が融解し誘爆するより早くバッフェ・カスタムはバズーカ砲を投げ捨てて空中でバズーカ砲が爆発する。爆発するバズーカ砲を他所にヴァルヴレイヴは熱波をバッフェ・カスタムに向けて放つも、バッフェ・カスタムはスラスターを更に噴射して、その追撃を弧を描くように回避する。
「くっ!?踏み込みが足りなかったか!?なら」
グミ撃ちをする為に熱波を放ちながら左の手甲部分から対人用レーザー砲ハンド・レイを矢継ぎ早に放つ。
(もっと踏み込んでいたら、命中出来たのに!!)
自機の武装の一つが破壊されたバッフェは空中を速く飛行しながらビーム・ガトリングを一定感覚で放ち、ヴァルヴレイヴも追い掛けるように宙を舞い上がり両者間合いを維持しつつモジュール内部へ遠距離空中戦を展開する。
(さぁ、俺について来い!?ジオールの人型兵器!?)
フォルケンは付近の友軍の部隊を守る為に敢えて囮を買って出る。
(此方の攻撃が当たらない!!)
さっきは武装を破壊出来たのに、是迄倒した有人タイプのパイロットの奴らと腕が違う。
「速い!?何と言う運動性!?それに火力もARUSのスプライサーと大違いだ!……だが!?」
一方、バッフェを動かすフォルケンも敵の遠距離攻撃の威力に警戒し反撃しつつ回避しながら放つ追撃してくるジオールの機体の左右の手の遠距離攻撃の一発につきの間隔を頭に叩き込む。
(この一定間隔なら問題無いな……)
有人タイプバッフェ・カスタムに集中していると背後からスレイプニル隊の配備されたクリムゾンカラーの攻撃特化タイプ無人のバッフェ・カスタムの両肩の低反動キャノン砲とミサイルアイゼン・ガイストの銃眼がスライドして両腕のビーム・ガトリングに更に誘導機能付きミサイルが内蔵されたミサイルアイゼン・ガイストからミサイルが発射される。
「後ろから!?」
全方位スクリーンから後ろへ攻撃アラートが聞こえて両手の遠距離攻撃を辞めて誘導ミサイルや低反動キャノン砲に気付いて対処する為に動くヴァルヴレイヴ。バリアブル・バルカンで迫る誘導ミサイルを破壊に集中している間にフォルケンが動かすバッフェ
は高機動型スラスターの出力を上げながら一気に方向転換しながら無人バッフェ・カスタムに命令を送り自身のバッフェのアイセンサーを光らせ機体の速度を上げてヴァルヴレイヴ目掛けて強襲用スパイクアイゼン・ガイストを前面に展開し急接近する。
「その盾を貫いてやる!?」
機体の両腕をスパイクアイゼン・ガイストを展開する有人タイプのバッフェ・カスタムに向けるも…
「相手は俺だけじゃないよ。学生君。」
両腕がビーム・ガトリングになった攻撃特化タイプの無人バッフェ・カスタムの一機が、真下から急上昇してヴァルヴレイヴの両手首をタックルと共に上へ無理やり突き上げる。
「なっ!?」
バンザイのポーズをしたヴァルヴレイヴの全方位スクリーンに映る更にもう一機の防御特化タイプのクリムゾンカラーの無人バッフェ・カスタムは通常より分厚い重装甲アイゼン・ガイストを展開したまま、闘牙は嫌な予感を覚えて咄嗟に
「ウォーズマン!流木野!目を閉じろ!?」
「えっ!?」戸惑う声を上げるサキと何も言わずに目閉じるエルエルフ。
「良いから!?」
アイゼン・ガイストから横一門に展開した球体から強力な閃光が放たれて闘牙の目の前は真っ白の光に包まれる。
「ぬお眩っ!!」鳥山明のキャラのやられキャラの顔芸をする闘牙。
(のわーーー太陽拳だと!!?)
【太陽拳!?】CV鈴置洋孝、田中真弓、野沢雅子達のあの掛け声が脳裏を過る闘牙。
一瞬であるが闘牙の目は完全に敵の姿を見失い急接近するクリムゾンカラーの有人タイプのバッフェ・カスタムのスパイクアイゼン・ガイストのタックルをモロ直撃してその衝撃で機体は姿勢制御を無くして重力に従い倉庫へ真っ逆さまに墜落する。大きな音と共に倉庫の中のコンテナを幾つも潰しながら機体は倒れ込み、機体各部の黄緑色のセンシズ・ナーヴとアイセンサーから光が消えてその上を静かに見下ろす真紅のスレイプニル。
「ジオールの兵器は我々の兵器より性能が遥かに上だがパイロットは未熟。」
「っ!?」
外へ飛ばす空撮用無人飛行機のカメラから力無く墜落したヴァルヴレイヴを見るアキラ。
「どうしたら……」
ただその場の出来事を見るなんて自分の日常では当たり前の出来事だ。神様視点…視聴者視点…読者視点て…絶対に安全な場所から有象無象の馬鹿達の日常を眺める日々……しかし、今のアキラは不思議とその当たり前が酷く嫌な感じがして……でも自分から何かする程の勇気は持てなくて……無性に悔しさを覚えた。
悔しさを覚えて見ている事しか出来ないアキラの気持ちを他所に咲森学園の一番深い最下層にある霊長兵器達が一列に並ぶ中で……紫色の霊長兵器は静かに沈黙していた。まるで契約する者を待つように……
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「いっ!?……輩!……先輩!?……起きて下さい!?」
聞こえてきた声と共に誰かに肩を激しく揺すられて目をチカチカ点滅しながら開ける闘牙。目の前に心配そうな顔をするサキの顔がドアップして無意識にサキの顔に見惚れて赤くする闘牙。
(可愛いな……いや、可愛いって言うよりも……美人だな……あれ?俺何をやって……っ!?」
漸く状況を理解した闘牙の意識は覚醒する。
「っ!?」
「く………くっ、どのくらい倒れていた。」
「具体的な事は分からないけど多分20秒くらい?」
サキに教えられた失神していた時間に驚きの余り目をはっきりと見開き急いで操縦桿を握り全方位スクリーンから映るクリムゾンカラーのバッフェを睨む。
ヴァルヴレイヴのセンシズ・ナーヴとアイセンサーに再び光が灯りバッフェを動かすフォルケンから見てもパイロットが失神から目覚めた事を知る。
(20秒もだと!?そんな時間あるなら俺達を殺す事が出来る筈なのに何故!?)
ドルシア軍の士官学校の訓練用バッフェ・トレーナーの模擬戦の時すら周辺の天気を風を操作して晴れの光の隙間を作らせないように雲りまみれにして戦っても、20秒も動いてなかったら撃墜判定を貰うと言うのに……
(何を考えている!?真紅のスレイプニル!?)
得意の血鬼術も右手のみで万全に使えず、機体性能を頼って戦っていたのは認めるけど、何故隙だらけの機体を鹵獲しない。
《聞こえるか?ジオールの学生…操真闘牙君。勝敗は見ての通り決した……無駄な抵抗はやめて大人しく武装解除信号をこのまま出すなら、尋問はニューギニア条約を遵守する事を約束しよう。此方は属領の民間人とはいえ無駄な血を流したくない……》
「っ!?」
(何で俺の名前をドルシアの軍人が知っているんだ!?)犯人は直ぐ近くにいる事を知らないbyサキ&アキラ。
聞こえてきた相手の音声を聞きながらゆっくりと立ち上がるヴァルヴレイヴ。コクピット内でら熱量を知らせるメーターを見ながら自分の不甲斐無さに悔しさを覚える闘牙はエルエルフとサキの視線を向けられながら考える……
フォルケン自体……ジオールの機体を確保して欲しいとカインの奴に頼まれていて、無闇に傷つけると何の小言を言われるか分かった物じゃない。話し合いで解決するならそれに越したことはない……だが……
「悪いが、それは出来ない……」
聞こえてきた返事に相手の学生は戦う意志がある事にフォルケンは個人的には感心を覚えてしまう。
《それは……武装解除信号の出し方が分からないと言う意味か?》
迎撃体勢は万全に準備しつつヴァルヴレイヴの左右に無人タイプのバッフェを配置させて囲む状態にしながら会話する。
ヴァルヴレイヴは、宙に飛びクリムゾンカラーのバッフェと向き合い
「まだ負けていないと言う意味だ!?」頭の中で咲森学園の連中達の知ってる顔が横切って飛ぶ。自分が鬼舞辻の鬼の中で一番強いとは思わない!?学園の地下の最下層に見つけた機体の装備だって此方は装備していない。
(有人バッフェは一機だけで後は攻撃と防御に特化した無人バッフェ・カスタムが一機ずつ……連携されると此方が不利だ!?)
素早く攻撃特化タイプの無人のバッフェ・カスタムがヴァルヴレイヴに向かって集中砲火を放ち、防御特化タイプの無人のバッフェ・カスタムは有線式クローアームを放ちヴァルヴレイヴを捕獲しようと動く。
次々と放たれる砲撃やガトリング誘導ミサイルをヴァルヴレイヴは回避と硬質残光の防御をしながら只真っ直ぐフォルケンが動かす有人タイプのバッフェに一直線に向かう。
「倒れてもまた這い上がり俺と戦う事を臨むか!!
(成る程…無人バッフェを遠隔操作する俺を倒す算段だが悪くはない……しかしそれをするには、君の実力不足だ!?)
ヴァルヴレイヴはすかさず左拳を高機動型有人タイプのバッフェ・カスタムに向かって殴る。左側のスパイクアイゼン・ガイストでその一撃を防御してバッフェ・カスタムも、マシン・クローでヴァルヴレイヴの顔を殴り飛ばす。殴られながらヴァルヴレイヴはガ◯ダムのザクの有名なショルダータックルのポーズを取ると共に一気にバッフェ・カスタムのスパイクアイゼン・ガイストごとバッフェを押し出す。
「ぐっ!!」
ヴァルヴレイヴの機体出力に成すすべもなくまともに直撃して
後方に叩きつけられる高機動型バッフェ・カスタム。更にヴァルヴレイヴは人型の有効利用したストレートキックをバッフェ・カスタムに叩き込み追い詰めるようとするが
「っ!?」
直線に飛んできた有線式クローアームと誘導ミサイルに気付いて急いで有人タイプから離れるヴァルヴレイヴ。
背後から自分を追尾するスレイプニル隊のクリムゾンカラーの無人バッフェ・カスタム達に意識を向けながら闘牙は勝つ為に思考する。
(連携されて勝てないなら連携させないように各個撃破する!!)
ヴァルヴレイヴは空中高く飛び華麗なる空中旋回して攻撃特化と防御特化の間を通り過ぎて、素早く攻撃特化バッフェの射程距離外へスピード上げて兵装が多い攻撃特化を置いていき、後方から追尾する有線式クローアームを放つ防御特化タイプの無人のバッフェ・カスタムの有線式クローアームを次々と回避しながらヴァルヴレイヴは急旋回からの接近で一番厄介な相手に向かってすかさず右拳でアッパーカットを叩き込むも、その寸前に再びアイゼンガイストを前面に展開すると同時に盾に仕掛けられた強力な閃光をヴァルヴレイヴのコクピットの闘牙達に放つ。
「うわっ!って今度はオシャレなサングラスを着けているから効かないぞ!!」◯NEPIECEのドフラミンゴのサングラスを装備した闘牙がニヤリと笑いながら言う。
「先輩!もっとマシなサングラス無かったんですか!?これ凄くダサいです。」
時代が既に過ぎた2000サングラスを付けたサキがツッコミがコクピット内で響き渡る。
「文句言うなら、今度一緒に眼鏡屋行って購入してくれ。」
「………。」
オリンピックの時期に売っていた五輪を表した変わったサングラスを付けられたエルエルフは大変不満そうな顔をしている。
それよりも打撃を与えた防御特化タイプ無人バッフェ・カスタムがアイゼン・ガイストを展開したまま再び両腕の有線式のクローアームを伸ばしてヴァルヴレイヴの左腕と胴体に絡みつきヴァルヴレイヴを縛り上げる。
「ぐっ!?」
向かい合う防御特化の無人タイプのバッフェのアイセンサーが不気味に光る。身動きが封じられて防御特化タイプの防御力を信じて高機動型有人タイプバッフェ・カスタムと攻撃特化タイプの無人バッフェ・カスタムがヴァルヴレイヴの背中に向けて攻撃を仕掛けようとする。
「まだだ!?バァルカン!!」
背後から放たれた無数の誘導ミサイルを首を動かして頭部のバリアブル・バルカンを連射して誘導ミサイルの数を減らして左手甲を無理やり防御特化タイプの無人バッフェ・カスタムのアイゼン・ガイストに向けてハンド・レイと頭部のバリアブル・バルカンを連射してバッフェの防御を崩そうとする。ハンド・レイとバリアブル・バルカンを一点集中で撃ち続けてアイゼン・ガイストの盾を徐々に赤熱化させる。
「不味い!?」
フォルケンは防御特化タイプに下がるように指令を送るも、
「逃がす物か!?」
ヴァルヴレイヴは左腕と胴体を縛られた状態で無理やり動かして無人バッフェ・カスタムを逆に逃さないようにして再び右拳のアッパーカットを赤熱化した中心を叩き付けて破壊しバッフェ・カスタムの胴体へ向けて素早く右拳を開き手の平から至近距離から熱波を放つ。
「燃えろ!!」
防御特化タイプの無人バッフェ・カスタムの胴体から背中へ紅の熱波が貫き破壊する事に成功する。
「まずは一機!?」
両脇に収納された小型鎌フォルド・シックルを両手に装備して、自分を狙う攻撃特化タイプの無人バッフェ・カスタムに接近し、次々と放たれる砲撃を回避しながら左右のフォルド・シックルを素早く振るい両肩のキャノン砲の砲身を横一文字に切り裂き無人バッフェ・カスタムの胴体を蹴ると同時に距離を離して
「血鬼術 飛び血鎌!!」
右手に持つフォルド・シックルを瞬時に鬼の血でコーティングして禍々しい形状にしてから連続で振り下ろすと薄い血の斬撃を飛ばして攻撃特化無人タイプのバッフェ・カスタムはアイゼン・ガイストを前面に展開して迫る飛び血鎌を防御しつつ反撃の誘導ミサイルを発射しようとすると……
「今だ!?」
頭部の"バリアブル・バルカンと両手甲の対人用レーザー"ハンド・レイ"を発射寸前の誘導ミサイルに向けて放ちミサイルを誘爆させる。アイゼン・ガイストがミサイルの誘爆で半壊して、誘爆で相手のセンサーが此方を反応するよりも一気に加速し
「うわぁああああああああああああ!!」
雄叫びを上げると共に血鎌となったフォルド・シックルを垂直に振り下ろし、更に左手に持つフォルド・シックルで十文字に切り飛ばして攻撃特化タイプの無人バッフェ・カスタムを破壊する。
「此れで残りはあの赤い有人タイプのバッフェだけ!?うわぁ〜!!」
相手を探す為、首を動かすも再び各部に被弾し揺れるコクピット。
ビーム・ガトリングを放ちながら再び迫るスパイクアイゼン・ガイストを前面に展開したクリムゾンカラーの有人タイプのバッフェ・カスタム。咄嗟に両腕を前に出しつつ再び激突する両者。その突進力でアードライ達がいるドルシア艦の甲板まで吹き飛ばされるヴァルヴレイヴだが、吹き飛ばされた衝撃で血鎌とフォルド・シックルが手から離れてしまい甲板に突き刺さる。
高機動型スラスターで一気に加速するクリムゾンカラーの有人タイプのバッフェ・カスタムは背中からマシン・クロー・カスタムで実体の十字槍の兵装を取り出して右手のマシン・クロー・カスタム握り締めヴァルヴレイヴ目掛けて迫る。
「艦の人間を殺させる訳にはいかない!?」
両手甲のハンド・レイを連射するも、高機動型有人タイプのバッフェ・カスタムは身を捻って次々と回避して搭乗口に向けて槍が一直線に迫る。
「闘牙先輩!?」
「っ!?」
闘牙は機体を操縦し咄嗟に左手で左腰に差した日本刀に似た近接武器ジー・エッジを片手で素早く抜刀、迸る火花と共に十字槍の一撃を受け止める。
「止められた!?」
止められた事実に驚きを隠さないフォルケン。その隙を逃さない闘牙。
「終わりだ!!?」
距離を離そうとする赤い有人バッフェ・カスタムに向かってヴァルヴレイヴは居合いの要領で右手を手刀にしてから大剣状の熱刃を形成して有人バッフェをスパイクアイゼン・ガイストごと唐竹割りに決めバッフェが爆発する。
「っ!?」
全方位スクリーンで見えた光景に闘牙とエルエルフは驚愕の目を向ける。唐竹割りを決め爆発するホンの僅かな時間、有人タイプのバッフェの操縦部分を斬り裂いて中身が偶然見えていたのが……ドルシア軍のエースパイロット…真紅のスレイプニルの姿はクリムゾンカラーのパーソナルカラーを持つ高機動型有人バッフェ・カスタムの中には何処にも姿がなかった……つまり………
「まさか!?無人バッフェと同じ遠隔操作!?」
ドルシアの艦内の格納庫にて
「位置を考えてシールドバッシュをやるべきだった……」
目の前のPC画面でLOSTした真っ暗画面とノイズが走る中…フォルケンは自分の部隊のバッフェ・カスタムを出撃させてジオールの人型兵器を交戦し時間稼ぎをしたが、無人バッフェ達が破壊された為に連携が不可能になりジオールの機体を出来る限り無傷で鹵獲させる為にスパイクシールドのシールドバッシュでドルシアの艦の甲板まで吹き飛ばしたのが裏目に出てしまった。此方はお陰でビーム・ガトリングや胴体中央部に展開したビーム兵器デュケノワ・キャノンも使えない。
「フォルケン隊長。ジオールの機体から艦長は艦を離すため宇宙港を出る模様です。我々には待機命令が発令されました。」
「あぁ。今行くよ。」
後ろから聞こえた副隊長の声を聞こえてフォルケンは椅子から立ち上がる。
(此れは久しぶりに全力で戦えるかも知れない……)
「フォルケン隊長?笑っているのですか?」
「ふふふ。負けてしまったが思いの外、楽しい戦いだったのを思い出しただけだよ。柄にも無く熱くなってしまったしな。」
「隊長が我々を出撃させずに無人バッフェ・カスタムだけで出撃したのは驚きましたけどね。」
「部下の生命を預かるのも隊長の仕事だ。もし実際にバッフェで出撃していたら我々は全員死んでいたな。戦闘記録は?」
「此方に」
「ありがとう。イデアール・スレイプニルを準備する必要があるな。」
格納庫を歩きながら会話するスレイプニル隊。
「それほどの強敵ですか?」
「人型兵器との交戦経験なんて我が軍は勿論、ARUSも無い筈だ。アレはまさに革新的な兵器だよ。だが……人型兵器のパイロットは本当の意味で機体を使いこなしていないな。」
そう言い彼はパイロットの待機室へ向かう。
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「君は最低♪俺も最低♪二人揃って超最低♪右は最悪♪左も最悪♪結局どっちも最悪♪」
尚、フォルケンが副官と格納庫内で会話している間彼らが搭乗しているドルシアの甲板をラップを口ずさみながらヴァルヴレイヴでがんがんと子供のように蹴り続ける。稚拙なその攻撃は、それでも巨大なドルシア戦艦の甲板を少しずつ凹ませる。
「貴方結婚♪俺も結婚♪未来は幸せHappy♪出来た子供の名前はプーヤン、リクルート♪」
「闘牙先輩。変なラップやめて下さい……後、リクルートとかプーヤンとかは幾ら子供の名前でも可哀想です。」
「文字通りと物理的な意味でドルシア軍をモジュールから叩き出しているんだよ。大丈夫。紅魔族なら良くある名前だよ。」
だがドルシアも黙ってやられる訳がない。ヴァルヴレイヴから離れるべき姿勢制御を行なった艦体がゆっくりと動きながら浮き上がっていく。
「なんだ!?うわあああ!」
その揺れに下半身が回転するコミカルエフェクトに慌てて時に力士ように又はバレリーナのような優雅に絶妙なポーズで踏ん張ったりするも結局バランスを保てず、ヴァルヴレイヴは甲板を滑り、海面へと落下した。
「あっ、沈んだな……各員。サングラスから水中用のゴーグルに切り替えなさい。」
焦らず闘牙はリュックサックからゴーグルを取り出してサキに渡す。
「何でそんなに冷静なんですか?運転席に海水が入るとか無いんですか!?」
言われたまま2000サングラスから渡されたプールとか海水浴とかに使う水中用のゴーグルを着けるサキ。
「コクピットの気密性は問題無いだろ。多分空気が外へ漏れる心配はない。付近に待ち伏せの敵影も無し……」
モニタ右下の熱量のメーターも勢い良く下がり水中で熱刃の勢いが弱くなりながらゆっくりと機体を沈んでいくと、海底に、宇宙港ドックへの通路がある事に気付いた。どうしても上手く浮上出来なかった闘牙は、宇宙港ドックの奥の光導かれるように、そちらへ向かって泳いでいく。
やがて見えてきた入り口を抜けると、ドックへ繋がる無重力の通路に出た。真空に晒された水滴が一瞬で氷の粒となり、無重力に舞う。
そこには、宇宙が広がっていた。
「すごい……星が」
忘れかけていた本物の星の瞬きに、闘牙は呆然と目を奪われていた。
地球にいた頃と違い、モジュールの天蓋は内側がモニターになっており、闘牙達が普段見ているのは、そこに投影された映像の空や星。どんなにリアルでも、偽物だ。うん?宇宙……空気が無いなら…
「あっ!」
「どうしましたか?闘牙先輩?」
「気にするな。」
素早く機体の状態をモニターで確認しながらサキの質問を答えないようにする闘牙。
(竜人外装は使えるが炎竜の技は使えない……鬼舞辻の鬼は誰も宇宙で戦った事が無いからな……)
予め機体の右手のみ変化させた鬼の血は水と違い氷の粒にはならない物の……熱は完全に消えて恐らく爪から放つ熱光線や火糸や熱波や熱刃は使えないようだ。熱を使った攻撃はこのままだと…使えない。
(念の為にイデアールやバッフェ達やスプライサーの部品を使って開発した無限城にあるあの兵装を使えばイケるか?)
あのコンセプトは空気の無い宇宙でも使える炎竜だからな
一方、サキは闘牙以上に、モジュールの夜よりもずっと深く大きな星の闇に、ただ見とれている。
(にしても……星に見惚れるなんて可愛い所あるんだな。)
プラネタリウムとか連れっていったら良い反応しそうと考える闘牙。
「地球だ……」
その宇宙に、美しい青い星が浮かんでいる事にサキは気付く。地球。自分達が生まれた星。
「地球か……なにもかもみな懐かしい…」宇宙戦◯ヤマトの沖田艦長の顔芸をする闘牙。自分のコレクションや好きな物に溢れた欲望まみれの青い星に思わず涙を流す。
しかし、のんびりと宇宙に想いを馳せる時間を、状況は与えてくれなかった。全方位スクリーンに、星の光とは全く異なる光点が次々と生まれる。
「敵!」
宇宙空間に展開した無数のバッフェが、一斉に襲いかかってきた。