革命機ヴァルヴレイヴ 現代に欲望のまま生きる自分本位の鬼達   作:怪物怪人怪獣さん

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話が全然進まない……たった30分アニメの第1話をやるのに何故こんな時間が掛かる……そしてタイトルのサッカーボールの奴は、永井豪さんが書いた外伝の内容で体育の授業を休むデビルマンになる前の不動と飛鳥の会話のやり取りの事である。サッカーボールが可哀想で、人の頭に見えると答えた不動に、サッカーとは人間の暴力や闘争を象徴するスポーツとサタン様が出ている感じに答える飛鳥とのやり取りで、僅かな会話で両者の人間性が表れている。


第2話 何か機動戦士ガ○ダムWか00の世界からやって来た転入生達との遭遇。そしてハルトよ……君はまず喧嘩を覚えなさい。君はサッカーボールを人間の頭に見える不動明か?

時は江戸時代……人が立ち寄らない茶室のある山小屋に

二人の男達の姿があった……

『青い彼岸花?それが無惨様を鬼になった切っ掛けだったんですか?』

『そうだ…あのヤブ医者……何処で私の身体の構造を変えた薬の材料を用意したのか……今だに数百年掛けて探しているのに見つからない……何故だ?』

凄くやる気のない顔と雰囲気を全身から出す部下に殺気を込めた鋭い目を向けるも本人は蘭学の本を片手に読書をしていた。

『知らないですよ。平安の時代なら京の都の役人が唐と貿易をしていた記録はあるらしいですけど……』

『……実際どう思う?』

『……俺はまだ香草学に自体に詳しくありませんが、平安のそのヤブ医者の記述に書いてあるから、東洋の医の

医書も時代によっては……維持しているのは、多分あるかも知れないし、ないかも知れないし……』

『はっきりいえ……』

『知りません……』

(あっ、オナラ出る……)

俺はオナラを音も無く無惨様に放つ。

『………………ふんっ!?』

無言で無惨様が血を俺の身体に突き刺す注入する……

『……はっきり言ってこれで御座る?』

普通の鬼なら激痛で顔が歪むのに、この炎竜鬼は、平気そうな顔をして蘭学の本を熟読する。

『すかしっぺしただろう……鉄臭いぞ……』

『血しか摂取してない仕方ないでしょう……にして我々は何処に向かうのか、我々は何者なのか……』

『愚問だな……我々こそ永遠の存在だ……』

(歳に関係無くそういう言葉言えるこの人は面白いな……)

『おっと、すまん。手が滑った……』

別の方向から無惨は自らの血を躊躇なく炎竜鬼に注入する

『部下は大切にした方が良いですよ……』

『いちいち不愉快な反論を私にするな……その減らず口は治した方が良いぞ?』

『性分なんですよ……あらっよっと……』

余剰の無惨の血を炎のように硬質させて質を更に上げる炎竜鬼。

『………………私の血を与えて"錬成"させるとは、本当に……変わった鬼だな……』

『其処らの飯は腹いっぱい食べる奴と違って俺は鍛冶の腕もありますからね……同期の黒死牟の奴に殺されないようにするには、こうやって破壊不可能……金剛石よりも硬くを基本に目指さないと……この時代の鬼狩りに狙われますからな……』

小さく手のひらから熱の刃を回転させて空に向かって打ち出す。

『幸い……術と技の数は今も増えていますから……無惨様が言う弱い鬼と言うのなら多分俺は弾かれていますよ……』

『貴様は……やる気のない鬼から外れていないぞ。』

『やる気があって青い彼岸花が見付かるなら、もう見付かっていますよ……』

『だが確実に存在する……私をこの身体に作り変えた材料だ……』

『永遠の時を生きる鬼が発見出来ない……普通の其処らの花とは違うかも知れないですね?』

『普通の花なら当の昔に手に入れている……』

(人間の頃……年に数回だけ咲く"つくし"の外見のした花の噂を……継国殿と稽古していた時に話していたな……)

 

『あっ、無惨様。そう言えば前言っていたあの人やっぱり頭の奴カツラでしたよ。』

『やはりか……私は一目で怪しいと思っていたんだ…』

自信満々に答える無惨に炎竜鬼は言う。

『人間って見栄を張る生き物なんですね……』

『其奴は髭も付け髭だから……滑稽だぞ……』

その時を思い出して笑みを浮かべる無惨。

『本当っすね…』

遠い昔の思い出の一面

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「よければ道案内をお願いしたいのですが」

「えっとあの……」

「そのスカート、かわいいね。」

「邪魔をするな。私が話している」

(イケメンパラダイスだな……櫻井アイナ。全員顔だけはイイ。)

白怒火は程良い距離から事の状況を見ていた……勿論、有事の際は直ぐに行動しようと考えていた連中も動く様子はない。

(銀髪ショートのウォーズマンも必要以外は無駄に相手の命を奪わないタイプらしい……)

逆に言うなら目的達成の為なら、女子供にも老い先短い年寄りすら殺すと言う事だ……危険人物なのには変わりない。寧ろより危険度が増した気がする……

 

戸惑うアイナに軽薄そうに近づいた、髪を逆立てた男は、眼鏡の男に冷たく窘められてこれ見よがしに肩をそびやかす。その動きに眼鏡が男は何も言わないのは、逆立て男の性格を良く知っている間柄なのだろう……パッと見て直ぐにはわからないが、二人は戦友と見た………鬼の時には見た事はないが、鬼殺隊の時に似た感じの人間関係を見た……

「固いんだよお前は。舞踏会にでも誘うのか」

「どんな時でも礼儀は忘れない主義だ」

(イケメンどもがぁ!?舞踏会で何人の女性の心を盗んだんだ!?モテる男共が!?)

全くのお門違いの事にキレている白怒火。

道を訪ねる為に話し掛けておきながらアイナを無視して言葉を交わす二人。

(あっ、コイツら目の前の女性を無視してるよ……普通に相手に失礼だろ……うわっ……)

その後ろでは、ニットのヘアバンドを額に巻いた背の低い少年が、頭の後ろで両手を組んで眺めている。

(……銀髪ショートのウォーズマンの仲間が普通の仲間である筈がない……あのヘアバンドリトルボーイの奴も戦闘狂の香りがする…………否、そもそも全員不気味な転校生オーラ出まくりだ……)ふとそのボーイと視線が合い軽く無惨様のように睨み付ける白怒火。

「!?」

ビックリしたのか、ボーイは顔を別方向に向けて白怒火も明後日の方向に顔を向ける。

(あっ、あの雲……シルベスター・ス○ローンそっくりだ……)

脳内に○ッキーのテーマソングを流す白怒火。その様子はまさに他人事である……嘘、本当は顔見知りの危険に何時でも対処できるように、ポケットの中から、金属製のチャクラムを用意しておく。

(なんだこいつら……道案内だと……?学園生じゃないのか……?)

五人の男子生徒からそこはかと無い不気味な気配を感じ取り、キューマはアイナを庇うように前に出て、男達を睨みつける。

「おい、お前達……」

キューマが勇ましく怪しい転入生達に話掛けようとする

面倒くさく凄くやる気のない顔をしながらしっかりと5人組の観察をしている白怒火。

「ちょっと、ヘタレ先輩。そんな怖い顔を転入生達に見せなくても良いんじゃないか?」

だが、数的な事を考えて白怒火はキューマの話掛けるを一旦止める。

「っ!?」

キューマは突然聞こえた知り合いの後輩の声がある方向に視線を向けると、麦わら帽子にアロハシャツを学生服の上から羽織、ハート型のサングラスを掛けてウクレレを持っている生徒を見つけて、

「なんつう格好しているんだよ!?ハワイかよ!?」

とても切れの良いノリツッコミをするのである。

「気分だけでも南国を味わいたい年頃なんだ……先輩も俺と同じくらいの年には一度は地球の海でナンパ目当てに行っただろう?」

「俺は去年も今年もこのモジュールで過ごしていたよ!?でもナンパ目当てに街を出歩いたのは分かるよ。」

「先輩……」

「うわっ、ヘタレ先輩がゲロったぞ。桜餅さん。」

「櫻井です。」

「ってかコイツらが転入生なのか?」

「感じ悪いですってよ。聞いたホウキ頭君。」

「えっ?ホウキ頭って俺か?」

「( ´,_ゝ`)ぶっ!?」

白怒火はすかさず髪を逆立てた男に話掛ける。ヘアバンド赤い髪の少年と眼鏡を掛けた少年はその一言で小さく吹き出して、

「おい。今誰か笑ったか?」酷く素の反応で後ろにいる二人の方に向くホウキ頭君。

「まさか、」

「笑うような声が聞こえた?」

「正直いえやコラ。」素の返し

「我々を疑うのか?」

「友達を信用していないなんて酷いよ。」

「正直に言ったら怒らないからさ。」

"転入生"達が何やら色々と意見を言い合うもとい疑心暗鬼に仲間割れしてる間に白怒火はキューマ達に合流する。

 

「おい。闘牙。本当にあいつら転入生なのか?」

「じゃあ、先輩は学園生の服を堂々と着た不審者5人組だと思うんですか?」

「だってよ……どう見てもジオールの人間には見えないんだよ……」

「外国からの留学生でしょうか?ホームルームでそういう話は聞こえてなかったんですけど…」

「怪しいと言う意見なら、ヘタレバスケ先輩と同じです。」

「おい。ヘタレバスケだとバスケがヘタみたいだからヤメロよな。」

自分の入っている部活動が否定されているようで意見を言うキューマ。

「じゃあ、金の亡者先輩で。」

「いや、ソレもあながち間違いじゃないけど、的を得ているけど【こ○亀】の両さんと同じになるようで何か嫌だ。」

「良いじゃないでしょうか。とても先輩らしい渾名だと思います。」

「えっ!!?」

まさかの想い人の鶴の一言に何とも言えない顔をする金の亡者先輩。

(この子、意外に相手の急所を抉るタイプの子だ。)

「てかお前、男子文化部に行くってスキップしながら言ってなかったか?途中で人気アイドルの流木野さんに真横から膝蹴り食らっている所を見たぞ。」

「あっ、うん。……それは不運な事故の積み重ねの結果かな……」

(……野火マリエが流木野サキを補習に参加させようと競泳水着を両手に持って彼女を追いかけていたら、本体とぶつかって……彼女の名誉の為に深くは語らないでおこう……)

確かなのは、色々あって流木野サキは、俺の本体に蹴りを放つような行動を移す程の出来事があったと言うだけだ。一昔前のラブコメかよ?駄目だよ。全く……

 

「よし、俺がアイツらについて何気なく聞いて見るよ。おい、お前達……」

「住民との接触は最低限にするべきだ。」

キューマの言葉を遮ったのは、右目の横で小さな三つ編みを作っているボブカットの男。

三つ編みの男は、キューマ達に絡む仲間をさっさと歩いて行く。

「待てよ。道、わかんのか」

軽薄そうな逆立てホウキ頭の男が三つ編みの背に問いかける。

(あのウォーズマンはさっきから校舎をじっと見ているな………………………っ!!………まさかっ!?)

銀髪のファイティングコンピューターウォーズマンは、会話に参加せずに観察するように咲森学園の建造物を見ていた。

白怒火は、男が只普通の目線で校舎を見ている訳ではないのに気付く。

何故なら、炎竜鬼も分裂体達も、校舎の地下にガ○ダムがあると知っているからだ……

すると、それまで全てのやり取りに興味を持っていなかったようにマイペースで歩を進めていた、酷く爪目をした男が、ぽつりと呟いた。

「スプリンクラーだ。」

「え?なんだって?」

(???)

突然ウォーズマンは前触れ無しに変な単語……勿論意味は知っているが独り呟やき始める。さすがに白怒火もホウキ頭もキョトンとする。

「13メートル単位で並べられたスプリンクラーが、あの建造物の手前だけ12・5メートル単位に変わっている。窓から見える教室の座席数は40。収容できる生徒数は480名」

(コ、コイツ何を言ってやがる……)

その歩みは止めないまま、この場にいる誰に話掛ける訳にも教える訳にもなく、独り言のように男は続ける。それを見たキューマはさっきまでの転入生の中で目の前に見える酷く冷たい目をした男に一際不気味さを覚えた。

(鬼狩りの柱レベルではないだが………………油断したら、首を斬られる……そう錯覚させるくらいの数の人間をあのウォーズマンは殺しているな……頭もかなり良い……)

殺気はないが機械のように……作業のように命を奪う事に躊躇はないウォーズマンに、警戒心を更に無意識に上げる白怒火。

「しかし、建造物は一般的な積層工法で建てられている。加重の問題から、余剰の施設人員が入る余地はない。導き出される結論は、建造物の地下」

「……流石だな」

三つ編みの男が、口元に小さな笑みを浮かべる。こいつの言う事なら間違いはない、そんな全幅の信頼を寄せているようだった。眼鏡の男もヘアバンドの男も、既にアイナ達には興味をなくしたようで三つ編みの男達について行く。軽薄そうな男だけが、アイナに向かって手を振った。律儀に手を振り返すアイナを横目に、キューマは厳しい視線のまま。

「なんなんだ、あいつら……」

「アテナの聖闘士でしょうか?」至極当然のようにボケを言う白怒火。

「否、あんな聖闘○星矢の青銅一軍嫌だよ。誰があの男の子のが嫌がるアンドロメダのあのピンクの聖衣を着るの!?」

「あるいは、アスガルドの神闘士?」

「どっちにしろ聖○士星矢!!」【聖闘○星矢ーー!!(SEとエコーは忘れず)】

「それか諜報機関から送り込まれたスパイチーム」

「有りか無しなら有りだけどそれこそ映画とかアニメやライトノベルの世界の住民じゃないか?」

アイナなりの大喜利参加に驚くもツッコミは忘れられないヘタレ先輩。

「超獣化兵五人衆?」

「○イバー!!○イバーなのか!?」

「マーレの戦士が妥当ですかね?」

「あっ、桜岡は○撃の巨人知っているんだ。随分昔の作品なのに……」

「怖い物みたさで読んでハマリました。後、櫻井です。……やっぱり普通の……転入生なのかな?」

「まっ機動戦士○ンダムWに似た面子に見えなくもないかな……○ンダムデスサイスはホウキ頭が乗るのは確定して……」

突然現れて去っていった5人の背中をぼんやりと眺めながら、呑気に首を傾げるアイナ。

「……嫌な感じだぜ」

この時、キューマが本能的に抱いた忌避感は結果として正しいものとなる。

 

 

「俺、ちょっとチョッカイ掛けてきます。」

「あっ、闘牙!!」

白怒火は二人の安全を確保出来た為、二人の元へ離れて別方向に向かう。先周りをするのだ。

否、寧ろ探し物が見つかったと喜びの心の声を上げる鬼がいた。

あの冷たい目をした男は確信していた。勘という曖昧な物ではない……校舎を見ただけで……建造物の地下が怪しいと第1印象から……それこそ写真一枚だけでもあの男は地下に探し物があると知ったんだ。

 

普通なら近寄らない人間に近寄るのは、鬼が持つ人より優れた再生能力と身体能力と血鬼術……そして分裂体だからこその余裕である。警戒心を上げているが油断は一切しない……しかし相手の出方や本質や習性を知るには、此方から歩み寄る必要がある……

 

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その頃、男子文化部通称オタク部では闘牙が用意した【鉄の竜騎兵】という30分アニメを見ていた。

「否、何でこのアニメ!!」

部長 霊屋リョウスケは闘牙にツッコミの言葉を出す。

「【機動戦士ガンダムの○ケットの戦争】と【装甲騎兵○トムス ザ・ラストレッドショルダー】は女性と一緒に見る物だし……重いアニメとか見ていて精神が病むアニメや人が酷い目に合うアニメは好きじゃないんですよ。」

闘牙は全う?な意見を口にするも、

「否、その二つは女性と一緒に見るラインナップじゃないだろう……(・_・)と表情するわ!!【鉄の竜騎兵】も充分重い内容のアニメだと思うけどな……他にないの?」

 

「では【風が吹くとき】はどうでしょうか?【スノーマン】の原作者が書いた絵本ですよ。」

「何か嫌や予感がするけど……とりあえず今度は男受けするアニメを用意してくれよ。」

「【ト○とジェリー】?」

「否、男受けするかと…………いや、この重い内容のアニメ見た後なら寧ろ見たいかも……次はト○ジェリね。」

危機が迫っているのにマイペースの鬼の本体であった。

しかし……白怒火の勝手な行動を知り……ため息を吐き

「部長。すいません今日はもう俺帰ります。」

(あ~~面倒くさい……)

「えっ?急にどうしたの?」

「野暮用があったのをすっかり忘れてました。では……」

そう言い闘牙は持参した荷物を持って部室を出る……

 

 

「さて、白怒火。悪いがチョッカイを掛けるのは俺だ……」

いたずらっ子な顔をして琵琶を両手から出現させて持ち軽く鳴らせる。

 

 

無限城……

先周りしようと動いていた白怒火の足元から襖が出現して左右に開き白怒火を無限城に強制送還させる

「ありゃ?帰されたか。」

 

狼牙丸の目の前に落下して、

「しばらくは準備して待機してろとの本体からの命令だ。俺達が動くのはそんなに遅くはないぞ。」

「…………なら、俺もスパークリングをして身体を温めましょうかね。」

自分の居る迷宮に向かう白怒火の後ろ姿を見て……

「心がざわざわしているな……いや寧ろこれは……興奮しているのか?どちらにしても……忘れられない戦いが始まるな……」

狼牙丸も己の拳を打ち付けて闘志を昂らせるのだ。

 

白怒火を城に帰して炎竜鬼は、凄く気の抜けたやる気の無い顔で目的の人間の匂いをたどり時縞と指南がいる所に歩く。

(数百年経っても人の匂いや血の匂いに敏感に反応するのは、慣れない物だ……自分が人間じゃないとわからされる……)

「やはり……奴ら…ガ○ダムが狙いか……美男子達にモテモテで凄く羨ましいよ……」

皮肉を口にしつつ移動する。

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先の授業中、ハルトとショーコの騒ぎで目を覚ましてしまった教師によって、真面目に自習をしていなかった罰として、二人は学園の裏山にある祠の清掃を命じられていた。

「ハルトはさ、気持ちが足りないんだよ」

廊下の倉庫から掃除用具を取り出しながら、前振もなくショーコが言った。

「何が?」

「昼休みの対決。本気で勝とうって思ってなかったでしょ」

まさか今その話をされるとは思っていなかったハルト。意表を突かれて言葉に詰まり、しかし、ゆっくりと自分の思いを口する。

「そんな事、ないよ。ただ……僕は、勝ったり負けたり、そういうのがない世界がいいな」

(いたいた…………砂糖よりも甘い考えを口にしてるよ、流石は草食男子。)

闘牙はひょっこりと二人の前に姿を見せる。だが二人は闘牙が近くにいるのに気がつかない。静かに闘牙はハルト達の話を耳を傾ける。

気弱そうに目を伏せ、そして優しそうに小さく笑って、ハルトはぽつり、ぽつりと言う。廊下の奥でエレベーターを待っている、見慣れる五人の男子生徒の事など気にも留めず。

「グラウンドだって、みんな半分こで使えばいいのに」

ハルトの言葉を聞いてショーコが「全くもう」と言うように苦笑する。

(ハルトらしいな……)

苦笑しつつもショーコはハルトを愛しい目で見ながらこの時間がずっと続けばいいのにと乙女な考えを心の中に浮かべるも……いつまで経っても告白してこないハルトに不満を覚える自分がいる。

(……尊いな)

闘牙は気配を消して二人のやり取りを耳に傾ける。

其処にあるのは何気ない高校生特有の日常の会話だ。15から18の思春期の会話……世界の事とか政治の事とかよりも子供から大人になる大切な時間を受験や勉強や好きな部活動や夢や友達や気になる人と過ごす時間だ……この会話をしている間は、心にゆとりがあり"幸せ"な時間でもある。だがその時間はある日突然前触れも無しに終わる事もある……

そして、聞くとはなしにその言葉を聞いていた五人の男子生徒の中の一人が、突然その冷たい目を憎々しげに歪め、ハルトを睨みつけた。

(あっ、ハルトが地雷踏んだ……ハルトってトラブルに愛されているよな……それともトラブルがハルトに構って欲しいのか……)っと至極どうでもいい事を考えながら、二人の顛末を見届ける闘牙。

 

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「みんなで欲しいものは、みんなで分ければいいんだよ。そうすれば……」

……誰も傷つく事も苦しむ事もなく争いなんて起こらないんだからさ……と自分の意見を言おうしたハルトだったが、

「おい」

突然横から声を掛けられ、ハルトは驚いて自分の意見を頭の彼方に飛ばしてしまい顔を上げる。

同じ制服を着た。しかし見た事のない、おそろしく冷たい目をした男。その鋭い視線が自分に向けられている事に気付き、戸惑うハルト。

戸惑っているのは見慣れぬ男子生徒達も同じのようで、各々がその顔に驚きを湛えている。

(……転入生達は普段動く事のない事に動いたのがそんなに驚く事みたいだな………そして、やはりハルトが喧嘩した噂とかもないからこういう事への対処も一般人……)

人によっては経験で危機感や警戒心等を覚えて素早く判断行動を移せるが、この状況で、優先順位の指南の安全を確保しない限り……本当にガラの悪い奴らと遭遇して逃げた事もないんだな……呆れを通り越して最早心配になる……

(どんな環境で育ったらこんな温厚な草食男子になるんだろう……最早原作デビル○ンの不動明か?)

「エルエルフ、どうした?」

多分転入生達のまとめ役をしている三つ編みの男が、冷たい目をしたウォーズマンの名前を呼ぶ。

(エルエルフ……11番目のLって意味か?人に付ける名前じゃないな……コードネームか?)

しかし冷たい目のウォーズマンは三つ編みの言葉に耳を傾けず、ハルトを睨みつけたままショーコに指を突き付け、言った。

「その女を俺によこせ」

(異議有り!!!……逆転裁○の検事に通用するビジュアルだな……この五人の転入生達……後声が強い……全員……主役級だ。)

変な事を考えながら事のこの話の流れを観客気分で見る闘牙……敢えて言おう。コイツ最低だ。

 

 

 

 

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