革命機ヴァルヴレイヴ 現代に欲望のまま生きる自分本位の鬼達   作:怪物怪人怪獣さん

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全然話が進まないな。皆久しぶり……削除した閑話を読んだ人達は少し待っていて、プロットがしっかり出来たらその内、投稿するから……今は普通に本編を少しずつ進めないといけない時……


第6話 後生だよ皆!?命懸けで戦場で戦い抜いた俺に吉野家やマックやケンタッキーや餃子の王将に行っても良いだろう!!数百年間たっても食べたい物がいっぱいあるんだよ!!ビバっジャンクフード!!?

ヴァルヴレイヴがバッフェを撃墜し、そのコックピットから闘牙が変な連中と外へ出た事を中継で確認したキューマ達は、誰よりも早くその場へ駆けつけた。

「いた!あそこだ!」

「二人いますよ!?」

跪くヴァルヴレイヴの足元に色々と散乱しているも、二人の人影を見つけ、駆け寄るキューマ達。一人はジョジョ顔をしている闘牙。そしてもう一人はジョジョをしているが誰なのかわからない。

その顔を覗き込み、キューマとアイナは記憶を呼び起こす。

「……何でこの人もジョジョの顔してるの?変顔でも流行っているの?」

サキはどういう状況だったか考察するもジョジョ顔をして気絶している二人に疑問を持つ。

「スタンド同士のラッシュバトルでもしたんでしょうか?」

「櫻井さん。取り敢えずジョジョから離れ………………あぁ、もう!?。何処向いてもジョジョ顔がどうしても目に移っちゃう!何かと目を惹くからジョジョの○妙な冒険は苦手よ……瞳孔滅茶開くな!その顔で気絶しないで!?ちょっとこっち向くな。」

サキはジョジョ顔で瞳孔を見開き気絶した闘牙の顔を砂に埋める。

「気絶してる人の顔を砂に埋める流木野さんの方が怖いよ……」

「こいつ……昼間、俺達に道を聞いてきた顔だけは良い五人組の一人か?」

「ヒイロ ○イ、フェニックス一○ 刹那ポジションの人です。」

間髪入れずに勝手に決めたポジションの名前を口にするアイナ

「まだ青銅一軍のネタ引っ張ってんの!?」

警戒しながらも、どうやら完全に気を失っているらしいと分かると、ひとまず闘牙の傍らへ膝をつく。うつ伏せていた身体を仰向けにすると、制服の胸元がケチャップまみれになっていた。一同は目を見張り……そして疑問の表情をする。

「コイツ何でケチャップまみれなのよ。」

「……理由無きケチャップが手に沢山ついたよ。畜生!?」

「闘牙さん。怪我はしてないんですか?」

キューマは出来る限り冷静に、、闘牙の体に触れて状態を確認する。

「……大丈夫、脈はある」

「でも、こんなにケチャップだらけ……!」

「体に傷はない。本当にどうしてケチャップまみれ何だよ。」

闘牙の事を気にするあまり、誰も隣に倒れている男が小さく呻いた事に気付かない。

「学校に運ぼう。とりあえず、保険の先生に━━」

突如、銃声が鳴り響いた。その銃声にキューマ達が驚いて目に向けると、そこにはいつの間にかドルシア軍特務部隊の四人が立っていた。銃声は、アードライが手に持つ拳銃が発した音だ。

道を聞いてきた無駄に顔と声の良い五人組の残りの奴だ。とキューマに続いてアイナも思い出す。

「ヴァルヴレイヴから離れてもらおう」

「ヴァル……ヴ……?」

「その笑っちゃうロボットの名前だよ。君達ジオール人が名づけたんだろ?」

(凄くダサい名前……)

サキは口に出さずロボットの名前に辛口評価をする。

馬鹿にしたように笑うクーフィアの言葉にサキは反応する。

「ジオール人。咲森学園の生徒じゃないの?」

「残念でした~~ドルシアの軍人だっての。間抜けなジオール人。」

狂気的な笑みを浮かべ、クーフィアがサキに銃口を向ける。

「っ!?」

「流木野さん!!」

アイナの口から悲鳴が上がる。

クーフィアはそのまま引き金を引き━━

再び、一発の銃声が海辺に響き渡る。

放たれた弾丸は狙いを違えず、クーフィアの銃を正確に弾き飛ばした。その場にいる全ての人間が、完全に予想していなかった弾丸の飛んできた方向を見る。

「無事か?ボッチ。」

「ボッチじゃないわよ!?……えっ?」

状況反射的にサキは反論の言葉を口にするが……

「撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ……名言だな。……あれ?何か声が変だぞ?この歳で声変わり?」

「っ!?」

「……口の中が甘い……喉渇いた……くそっ身体のあちこちが痛い……あっ、あっーーー。寝覚めが悪い事を寝てる人の目の前にするんじゃないって親に教わらなかったか?」

「エルエルフ……!?」

アードライは驚愕に声を震わせる。

先程までジョジョ顔で倒れていたエルエルフが目を覚まし、クーフィアの拳銃を撃ったのだ。

驚いたのはキューマ達も一緒だ。この男は四人の仲間の筈だ。だが今の銃弾は、明らかに自分達を守るものだった。裏切った?何故?考えても答えは出ない。

「ねぇ、あんたもしかして……」

誰もが理解不能といった顔をする中、サキは何か気付き驚きの表情をしてエルエルフに視線を向けエルエルフは鋭い視線をアードライ達から逸らさぬまま、キューマ達に向かって小さく呟く。

「向こうに換気口があるから……死にたくないならとっとと行け。」

「行くわよ!櫻井さん!」

「わっ!」

「チキショー!一体何がどうなってんだよ!?」

一体何が起きているのか、キューマとアイナには全く理解出来ない。だが、サキの行動は早かった。その呟きを聞いた瞬間、意を決したように息を吸い、アイナの手を取って換気口に向かって走り出す。慌ててキューマもその後に続いた。

キューマ達を守るように銃を構えているエルエルフは、傍らに砂まみれで倒れている闘牙の身体を見て眉をひそめて一言。

「……少し見てない間に一体何があった?……えっ?幽体離脱?」

「どういうつもりだ、エルエルフ!何故銃を向ける!」

アードライの言葉は至極当然の物だ。何故仲間である自分達に拳銃を向けさせ、敵であるジオール人を逃がすのか。

(エルエルフ?何言っているだ?コイツら……機体に乗るには、少し距離があるな……)

状況が良くわからないのは……エルエルフ自身も同じだ。だから今優先するは、さっきの先輩達の安全と状況整理の為に此処から一度離れる事だ。機体は勿論惜しいが、必ず取り返すと決意して……

「すまないが、お前らとは少し別れ道を歩ませて貰おう。」

「っ!?裏切るつもりか!?」

ハーノインとイクスアイン達はエルエルフの行動と発言に裏切りを

「誰にでも独りで考え悩める時間は必要だ。……そしてお前ら問答無用に追ってくるだろう。」

クーフィアは素早く弾き飛ばされた拳銃を拾いエルエルフに向かって発砲する。

「っ!?」

エルエルフはクーフィアの銃弾を素早く避けて、距離のあるクーフィアよりも銃を向けていた一番狙える位置にいたアードライに向かって問答無用に引き金を引いた。

「ぐぁぁぁぁぁぁっ!」

予備動作に気付き咄嗟に身をひねったものの、その銃弾はアードライの左の眼球を掠める。

(ほう……判断は悪くない。)

「アードライ!くそっ!」

もはや躊躇している余地なし、とハーノインとクーフィアが撃ち返す。その銃弾が裏切り者の右肩を掠め、衣服と血を散らせる。

だが、エルエルフは顔をしかめる事をすらせず拳銃で数発発砲しつつ素早く後退し、キューマ達が逃げ込んだ換気口の中にひらりと飛び込んだ。

周囲を警戒する頬に弾丸を掠らせて血を流すクーフィア。左肩を片手で押さえつつ止血をしながら本部に連絡を取るハーノイン。どちらもエルエルフの銃撃で衣服の一部を赤く染めらせるも、アードライ程重傷ではない。至って軽傷だ。

そして、唯一無傷のイクスアインに介抱されながらアードライは流血の止まらない左目を押さえ、臓腑を絞るような咆哮を海辺の空に上げる。

「エルエルフ……エルエルフゥゥゥゥアアアアアッ!!」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 

咲森学園

「……。」

(致命傷は回避された……連中良い反射速度だ……人数自体は減らせなかったか………だが奴らにもそれなりにダメージは与えたから直ぐに追いかけては来れないな……)

換気口をアクション映画のスタントマンのように伝って

校舎の地下に出たサキ、アイナ、キューマ、キューマが背負ったベトベトで気絶したハルトの四人は、その後をスタイリッシュに追って転がり出てきたエルエルフに、訝しげな視線を向ける。

「お前……どうして俺達を助けた……お前、いったい何者なんだ

?」

キューマがエルエルフを問い詰める。アイナも戸惑った表情だ。

「取り敢えず……全員無事で良かった……所で誰か鏡持っていないか?何かさっきに比べて色々と違和感を感じるんだ。声とか身体付きとか……」

「???」

エルエルフはサキ達を見渡して安否確認を終えると目の前で軽く拳銃でクルクルとガンスピンをして学園生の制服の懐にしまい。海辺に着いた砂を軽く払いながら訪ねる。

気絶したハルトを除く三人は言葉の真偽が判断出来ず困ったように一度顔を見合せるも……

「……。」

「あっ、流木野さん。」

ゆっくりとサキは疑う表情をしながらエルエルフに近付き……自分のコンパクトミラーを開き鏡をエルエルフの顔に向ける。

「これで良いかしら?……闘牙先輩。」

核心になる物ははっきり言って何も無い……寧ろ相手の演技の可能性もある。闘牙の事を良く知らないし、ましてや目の前の銀髪の男子も良く知らない……だが…本当に何となく…只、自分の直感に従って目の前の銀髪の男子を何時も喜怒哀楽激しい先輩の名前で呼ぶ。

 

「何か……顔全然違くね。」

「別人ですね?闘牙先輩。」

 

「「何じゃこりゃあああああああああああああああああ!!?」」

リアクション芸人のような松田優作の顔芸をするエルエルフ(闘牙)は漸く自分の身に起きた現状を理解する。

 

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

「それも先輩が言っていた種も仕掛けの無い手品何ですか?」

体育座りをしてしょんぼりするエルエルフ(闘牙)にサキは普段通りに接する。

「イヤ違うよ!?何処の世界にド○ゴンボールのギュニー特戦隊のギュニーのチェンジ能力があるんだよ!?」

「知りませんよ。ド○ゴンボール見てないんですから。」

ギュニーの特戦隊のアノ変なポーズをしながら言うエルエルフ(闘牙)を冷めた目で見るサキ。

「お前……巨匠鳥山明の名作を読んでないなんて人生損しているぞ。今度文庫の方とアニメ両方貸すから見ろ!?べジータやピッコロが悪い奴から良い奴になったらお前だって絶対に感動の余り泣くからな。」

「本当に……闘牙先輩何ですか?」

「……闘牙なのか?お前……ってかこんな時に布教活動するなよ!?」

 

「にしても、俺の顔が砂まみれになっていたの誰か知らないか?」

「知らないわ。」闘牙の質問にサキは即答し

「えっ!?」その返答にビックリした表情をする二人。

「そうか。所で犬塚先輩は何で両手ケチャップまみれとベトベトまみれ何ですか?」

「……俺が色々聞きたいよ。本当に……操真闘牙なのか?」

「じゃあ、俺だと認識されるには、色々と判断材料が足りないか……」

「いえ、もう何か先輩らしい変な言動や行動で先輩と納得しました。」

「ジャカジャン♪皆が知っている操真闘牙についてのQ&Aコーナー♪」

「クイズ大会!?こんな非常時に!?」

「イヤだって、俺が俺と皆に証明する為には、やっぱり

必要だと思うんだ……」

「でも私先輩の事そもそも知らないです。」

「あっ、すいません。私も……」

「えっ!?」驚愕な表情をするエルエルフ(闘牙)

「このクイズ大会……そもそも良くてお前と同じ部活動しているか、同じクラスになった事のある奴らじゃないとわからないだろ……俺はそもそもお前の一つ上の先輩で櫻井達は後輩だし……」

「ガーーーーン!!」

OTLのポーズをするエルエルフ(闘牙)

「酷いわ!?あんまりよ!?そうやって何も知らない女の心を弄んでこの獣!?」

「オネェ口調やめてくれ。後何の話だよ!?」

犬塚先輩の鋭いツッコミ……

 

「取り敢えず……この姿になっちまったきっかけがわからない……俺、お前達が来る前にコイツと軽く戦っていたんだぞ。」

「先輩の手品は?」

「俺の手品に身体を入れ替えるチェンジは無い。ぐっ、」

「おい。大丈夫か?」

顔色が少し悪くなるエルエルフ。

「……気にするな。俺自身が攻撃を良いのをコイツに与えただけだ……まさかこんな形でドラゴ○ボールのギュニーにチェンジさせられた悟空の気持ちを知るはめになるとは……あちこち痛……」

 

「まだ少し、信じられないな……」

「俺だってそうですけど……実際にはそうなんだから、信じるしか……」

犬塚も疑問はもっとも出し、闘牙本人も色々と思うが信じきれていないようだ。

「でもよ。知らない奴が自分の後輩だって言うんだぜ。」

「今日ドルシアがモジュールを攻めて来るのも信じられないまま死んだ連中も先輩と同じ気持ちだったでしょうね。」

「…………。」

 

「先輩と銀髪の男子生徒の意識が入れ替わっているって事ですか?」

「入れ替わったと言うよりどちらかと言うと憑依かも知れない……仮に入れ替わったなら、普通にヤバい……」

鬼の術と身体能力があのウォーズマンが手に入れたと言う事だ。弱点を知っている物の……脅威になる。

「でもお前、銃なんて撃てたっけ?」

「銃の扱いなら一通りは習った……元々興味自体は会ったんだ。でもこんな非常時に役に立つとは考えていなかったけどな。」

懐に入れた銃の残弾数を確認してしまうエルエルフ(闘牙)

「習った?お前……一体……まさかハワ…「ハワイは関係ないです。」ならどうして……」

「記憶喪失と一緒ね。記憶を失っても、言葉を喋ったり電話をかけたりは出来るでしょ?」

サキの言う通り、身体能力は体に準拠するという事だ。それなら、鮮やかに自分達を守ったエルエルフの動きが普段の闘牙と余りにかけ離れている事にも一応の納得がいく。

「まぁ、大体そんな感じだな……俺が拳銃が扱えても、この身体の持ち主が素人の場合、巧く扱え切れない可能性も充分あったから……」

 

「先輩……隠し事があるなら私は怒りませんよ。」

「……女性が『怒りません』を言う時は怒っているって恋愛マニュアルで読んだぞ。」

「……先輩もそういうの読むんですか?」

サキは意外な表情でエルエルフ(闘牙)を見る。

「オタクの俺が読んじゃ駄目なのかよ。…………さてと、これからどうするか?現地解散する?」

 

「何処の飲み会の終わりよ……確かに……これからどうするの?」

「闘牙さんの体を取り返しましょう。」

「えぇ…………滅茶苦茶めんどくさい。今日はもうやる気満々エネルギーも切れたよ。明日にしよ?」

「自分の身体でしょ。もっと執着しなさいよ。」

「イヤだって、確かに俺の身体調べられると普通に色々ヤバいけどさ。めんどくさい~~~~」

「シャキッとする!!」

「……そうだな。このままじゃ落ち着かないし……なぁ闘牙。」

サキ、アイナ、キューマが口々に言う元に戻れるかは分からないが、戻れるという前提で体を取り返した方がいいだろう。一応自分達を守ってくれた闘牙を気遣っての事だったのだが。

「お気に為さらず。」

暢気な表情で断りの言葉を口にするも、サキは闘牙のやる気の無さに素直に怒りを覚えて叫ぶ。

「どんだけめんどくさがり屋よ!!」

「久しぶりに俺シリアスな感じで活躍したから良いだろ?金ちゃんだって24時間テレビでマラソン走らせて内心イライラしていたんだから。」

「とにかくまだ根本的な事は何も解決していないのよ!?現地解散は無し!!」

 

「……前提条件が俺の身体ありきだったからいきなり立てた作戦全て変わっちまった。」

「??ちょっと待って……私重大な事に気付いたんですけど……」

「何だよ、羽野?」

「流木野よ。……先輩。祠の時に突然、ここを攻めてきたのがドルシアだって何でわかったんですか?ですかそれにあのロボットの事も先輩はまるで前から知っていたように…搭乗して行きましたよね。」

「言われてみれば……」

三人は闘牙の行動の幾つかは、まるで戦う相手と手段を知っていないと出来ない事に気付く。

 

「……それは、ドルシアの連中をモジュールから追い出したら話す。」

「私は今話して欲しいんです。」

疑心の眼差しをエルエルフに向けるサキ。だがそんな疑心の眼差しをエルエルフは物ともせずに真剣な表情をする。

「……咲森学園のお前達も無関係な話じゃないんだ。心の準備がいるんだよ。お前らも……俺も……」

この学園の秘密……あのロボットの事……そしてその学園に通う生徒達……モジュールの秘密。

「わかりました。後で必ず教えてくださいね。」

「櫻井さん!?」

「闘牙先輩は私達を守ってくれました。それに二度も……だから私は待ちます。」

「でも闘牙は、私達に何か重要な事を隠しているのよ。」

「大丈夫です!?」

「どうして!?」

「私は先輩の事は良く知りません……でも先輩が良い人だって知っているつもりです。」

アイナのはっきりした一言に闘牙を含めたサキ達は普通に驚き、只一人、櫻井アイナは、エルエルフ(闘牙)の言葉を信じようとする。

「この子……良い子過ぎてちょっと心配……」

エルエルフは感動の余り軽く涙目になるも、涙を吹いて

「体を取り返す案には賛成だが……それだけじゃ駄目だな……」

「え?」

「あのガ○ダムを取り返して、あいつらを……ドルシア軍を、叩き出すぞ」

「闘牙先輩……?」

攻めてきたのがドルシアの軍隊である事は、先程の特務部隊員の言葉で分かった。

「奴ら、俺から沢山の大切な物(プラモデルやアーケードゲーム台)を奪ったんだ。」

何時もふざけた感じが成りを潜めて闘牙……力強い、しかし鬼気迫る様子にアイナの瞳が怯えて揺れる。

「大切な者……」

今日の襲撃で闘牙の知り合い達の何人が無事で何人が死んでいるのか……理不尽に奪われた命に……その怒りが彼をこんな風にさせていると思うと何も言えなくなる三人。

「体を取り返したくらいじゃ……俺が失ったものと、全然釣り合わないから」

握り締めた拳を震わせ血を流しながら、闘牙はありったけの憎しみを言葉に乗せる。キューマとサキが、それを黙って聞いている。

「あいつら、絶対に許さないぞ!!」

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

校舎の地下通路を四人は歩く。

「何処へ向かうの?」

先頭を歩くエルエルフ(闘牙)にサキは聞く。

「視聴覚室だ。そこに忘れ物を取りに行く。」

「何かの装備か?」

「いや録画したHDDだ。【おそ松○ん】とか【笑点】や【純情キラリ】を録画したから観ないと。」

「「「後にして/しろ/して下さい!?」」」

後ろから聞こえたツッコミに……エルエルフ(闘牙)

「わっ!?凄く嫌そうな顔!?」

「ったく人間って奴は娯楽の有り難みを知らない…………うん?」

自分の口にしたある単語に引っ掛かりを覚える闘牙。

(……人間。)

「どうした?闘牙。」

「なぁ、」

突然エルエルフは立ち止まり後ろにいた三人も立ち止まる。

「ちょっと!?急に立ち止まるなら止まれとか言って頂戴よ。」

「俺、今……人間だよな?」

「何当たり前の発言をしているんですか?」

「そう…か……そうか……そうか……俺、今人間なんだ……そうか!?」

エルエルフ(闘牙)は突然走り出す。

「ちょっと!?」

「闘牙!?置いて行くなよ!?」

三人も慌ててエルエルフの後を追い掛ける。

「ちょっと、急にどうしたの!?」

サキは先頭を走るエルエルフに並び質問する。

「食べてみたい!?」

「へ?」

「マックのハンバーガー!?吉野家の牛丼!?餃子の王将の中華料理!?ケンタッキーのフライドチキン!?」

「なっ!?」

サキはエルエルフの顔を見て驚愕する。エルエルフ(闘牙)は口から大量の涎が出ている状態で走っているのだ。

「数百年たって旨そうな食べ物が滅茶苦茶増えたんだ!?」

「はっ!?数百年って……」

「ビバッ!ジャンクフード!!」

エルエルフ(闘牙)は己の欲望……食欲に望むがままに走る……

「行かせないわよ!?学園の皆はどうするの!?」

だがサキはエルエルフの背後に回り込み無理やり羽交い締めにする。

「俺の背中にその2つの柔らかい物を押し付けるな!?」

「なっ!?/////どうせこの非常時に何処のお店はやってないわよ!?」指摘されて一瞬顔を赤くするも、何とか押さえるサキ。

「俺が調理する!?こう見えても夜や深夜の飲食店バイトは結構していたからバイト戦士の経験者なんだ!?」

「行かせないわよ!?」

「なぁ、後生だよ!?命懸けで戦場を戦い抜いた俺に普通の飯を食わせてくれ!?」

だが譲れないのは、エルエルフ(闘牙)も同じだ。羽交い締めをされながら必死に抵抗する普段やる気のない男。

どうなる咲森学園。どうなる。モジュール77。どうなるヴァルヴレイヴ。

「てか今までずっと言うの我慢していたけどお前ら、凄く獣臭い。」

「誰のせいよ!?あんたの馬のせいでしょ!?」

どうなる。闘牙!?

「臭い!?臭い!?滅茶苦茶獣臭い!!」

「人気アイドルに向かって一番言っていけない事を言ったわね!?絶対に離さないわよ!?」

「だから柔らかい胸を押し付けるな!?クソッ待っていろ!?ジャンクフゥゥゥゥド!!」

必死に地上にあるであろうフードコートにあるジャンクフードのお店を夢見て手を伸ばすエルエルフ(闘牙)達の明日はどっちだ。




次回、獣臭いサキ達を風呂のある無限城に連れて行く話。
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