ギャル&パンツァー/ガールズ&パンツァー:サイドストーリー「青師団高校編」   作:ミハイル・シュパーギン

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第11話:和解

戦車競走は、青師団チームが気晴らしや隊員同士の交流行事として行っている競技で、起伏や障害物のあるコースを戦車で3周して勝敗を競う。

使う戦車は快速のBT-5が人気だ。

 

「は、はい。今でもやっていますが…ひょっとして…ダージリンさん以外の方が後から来られる理由ってまさか…」

 

勘付いたエルに、ダージリンは微笑した。

 

「お察しの通り。実は青師団の戦車競走を是非1度体験してみたいと思いまして、目下我がクルセイダーを運搬中ですわ」

「クルセイダーと我がBT-5の競争…新鮮ですね」

「ええ。そろそろ到着するかと思いますわ」

 

ダージリンが壁の時計を見上げた。

 

「では、行きましょう」

 

2人は立ち上がると控室を出て、戦車道チーム用敷地まで歩いて行った。

その途中、エルはちょっと俯き加減に、右の拳を自分の胸に当てた。

 

「何かご心配でいらして?」

「はい。こんな私を、みんなどう思っているのか…急に不安になって…」

「その心配は無用だと思いますわ」

「え?」

「ほら。あれをご覧なさい」

 

ダージリンに促されて顔を上げると、青師団のメンバー達がエルを待っていた。

ダージリンは遠慮して距離を取って目立たない陰に立ち、エルが彼女達の前に立つと、アルタが意を決したように一歩踏み出したので心臓が高鳴るが、

 

「エル隊長!私は、私達は、もう1度あなたの下で戦いたいです!私達、エル隊長の気持ちを分かっていませんでした…もっと早く気付いて、寄り添うべきだったと反省しています。私達はいつでもエル隊長の指示に従う準備が出来ています。ですからお願いです!私達を来年の全国大会に送り出して下さい!私達も戦います!」

「アルタ…」

 

エルは茫然としていた。「私…あなたの事、怒鳴りつけたのに…」

 

「いいえ。それでへこたれた私が悪いんです!なんでエル隊長の気持ちが分からなかったのかと思うと…私…」

 

アルタの両目からみるみる涙が溢れ出す。「次期隊長として恥ずかしいです!」

 

肩を震わせて泣くアルタを、エルは優しく抱き寄せた。

 

「いいえ、違うわアルタ。私が悪い。自分で勝手に不安を抱え込んで、怒鳴りつけた私が悪かったのよ。もっとみんなを引っ張って行くよう心掛けるべきだったし、今からそうするつもりよ。私こそあなたに、みんなに赦してほしいの。だから、もう泣かないで」

「エル隊長…」

 

他の隊員達の中にも、涙を悟られまいと目を逸らしている者がいる。

 

その時、巡航戦車クルセイダーが敷地内に勢いよく滑り込んできた。

 

 

続く

 

 

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