一等星より輝く光たれ 作:区星
今をときめく天才女優、有馬かなの素顔に迫る。
同世代を代表する女優、黒川あかねや天才子役時代を知る関係者からのインタビュー収録
計90分のロングインタビューで明かされるその素顔とは。
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ウチは今、テレビ局に来とる。というのもVtuber番組の収録のためにわざわざ東京まで出てきてるからである。
今回出演するのはVtuber側のゲストと芸能人側のゲストを1人ずつ呼んで、番宣であったり、ソロライブの宣伝であったりする番組で……
今回のゲストはウチ、わっとらいぶ3期生の
…………
……
ノックを3回、入って良いとの返事があったので楽屋に入る
「はじめまして、今回共演させていただく鬼灯一羽です、よろしくお願いします」
「ふーん、有馬かなよ」
…………台本を読みながらこちらの顔を一瞥もせずに返事をする、真剣なのは良いけども。
社会不適合者が多い上、芸能界的に評価が低いVtuberとはいえ、ここまで舐められるのもウチもこう、腹が立ってくる。
ちょっとだけフリートークで意趣返しをしたろか……
…………
……
「世間的には有馬さんは泣き演技の方を注目されがちなんやけど、ウチから見たらそれだけやない。一つ一つの演技に細かなこだわりを感じるしクオリティーも抜群。しかもそれだけやなくて、有馬さんが演じてると画面がこう華のあるようになる、どうしてもちょっと陰気なウチから見たら羨ましいことこの上ない」
「ほお、鬼灯さんから見たら10秒で泣ける天才子役は、10秒で泣けるから天才子役なんじゃない、天才子役が10秒で泣けると言いたいわけですね」
…………
……
収録後の楽屋で有馬かなに捕まった、
「急に褒め出すの止めてくれないかしら!流石にさっきの態度は悪かったから謝るけど!」
「ウチちょっと本音で褒めただけや、嘘なんかついてへんで」
有馬かなは膨れっ面になったが本音だというと黙る。
「ウチから見たら泣けるとか関係無しに天才子役や、10秒で泣けるとかおまけやおまけ。将来は大女優やないの?」
この才能を腐らせなければ、の話やけど。
「ふーん、そうなの」
目を逸らしながらちょっと顔を赤く染める、かわええ。
「まあ、その演技の外の態度が改まれば、の話やけどな」
「は?」
「ウチのように出演の中で意趣返しするような優しい人間だけやない、今はあんたと誰かを比べる必要もなくあんたが突き抜けとるからどんだけ態度悪くても呼ばれるんよ、せやけどいつかあんたも子役として呼ばれなくなる時が来る」
「…………」
「若手役者として、あんたが比べられる場になった時。あんたの態度を覚えてる人は、あんたを選んでくれるんやろか」
Vtuberを長年やってきて気がついたことがある。遅刻ドタキャンなどの問題行動が多いVtuberは改善しようとしない限り総じて消える。有馬かなは消えやすい側、モチベーションに問題のある人間ではない。だからこそまだ間に合う。
「演技の外でぐらいは周りを見るようにしたらどうやろ」
「……わかったわよ、ちょっとぐらいは周りを見るようするから」
「あ、そうそう余談なんやけど。もしかなちゃんが有名女優になったらウチをマネージャーとして雇ってくれへん?Vtuber辞めた後は仕事無いやろからさ。自慢じゃ無いけど裏ではそこそこ品行方正で通ってるんよ」
「そっちが目的なの?!」
8割本音やで。
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「と言うのがウチとかなちゃんの初めての出会いというか、いまかなちゃんのところでマネージャーさせてもらってる理由なんやけど」
「まあウチからしたら才能の塊があんな風に、まあよく知るかつての同僚みたいになるのは嫌やったからや」
ー有馬かなさんに日頃言えないメッセージなどは
「ちょっとチョロいところあるから変な男に引っ掛からんように気をつけや」
ー以上、マネージャーの方からのインタビューでした。インタビューありがとうございます
「こちらこそありがとうございます」
ーところで、さっき昔は鬼灯一羽だったとおっしゃいましたよね。僕、昔からファンだったんです、サイン一枚いただけたり………
「ええよー、貸し一つやで」