一等星より輝く光たれ   作:区星

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続いてしまった


2話 いちごみるくの夢 とある少女の夢

あの日から(苺崎三久)(いちごみるく)はずれ始めた

 

一番顕著に感じたのは

 

・いちごみるくさんに夢ってありますか?

 

 いつかの配信でそう聞かれたとき。俺は困った、まさか星野アイを超えるアイドルを作りたいとはいえない、というか星野アイはいないから言っても理解されない。

 だとすると話せるのは私のこと。

 

「こんなおじさんがいうのもアレなんだけどね、私の夢は世界一のアイドルになること。私でなれなくても私の影響を受けた人でもいい。私は世界一のアイドルになりたい」

 

 私の夢はアイドル、一番星より強く輝く、一等星をかき消すほどのアイドルになりたい。それこそ日輪のような輝きで照らし続けるような。

 

「叶わない夢だと笑ってもらっても構わないよ、それは無謀だと言われてもいい。私が抱える私だけの夢だから」

 

・かっっけええええええ

・みるくふれんず一同応援してます!

・すご………

 

 俺はコメント欄の熱狂にちょっとひいていたが、私は夢を後押しされて興奮していた、みるくふれんずのみんな頑張るよ!

 

〜〜〜〜〜

 

 私、〇〇ヒカリはひとでなしだ

 

 人の心がわからない、愛されているはずなのに愛されてると感じられない、こんな私に価値などあるのだろうか。

 

 そんな私も数ヶ月前からVtuberにハマっている、彼らのエンタメを見ることで心を誤魔化していた。

 

 そんなある日、求肥のような銀色の髪、苺の様な赤い瞳をしたVtuberと出会った、『いちごみるく』というらしい。

 

 彼女はイラストレーターらしく私には到底どれだけ描いても届かないようなイラストをひょいひょいと作り出し、わたしたちを驚かせてくれる。きっと彼女は天才なのだろうと思った。

 

 しばらく配信を追いかけると彼女は実は男性らしいことに気がついた、でもどう考えてもそうは見えない。取り繕ってるようにも見えないし何かと自然なのだ。

 

 配信開始一ヶ月記念で彼女は記念にお便りを読み上げてそれについて雑談する配信をするらしい、私も相談に乗ってもらおう。

 

 『相談内容は『人の心がよくわからないので、ともだちのかんがえていることもわかりませんし、おやにあいされているじっかんもわきません。どうしたらいいでしょうか』うーんラストにふさわしいハードなの来ちゃったね〜』

 

『分からないってしんどいよね、きっとあなたには周りの人間たちが違う世界にいるように感じてると思う。でもね、私思うんだ、愛情は分からなくても愛することはできるって。愛情は心だけど、愛することは行動からしか出来ないから。だから大事なのは心じゃない、愛されてると行動で受け取れるかだと思うの』

 

『だから心じゃなくて行動を受け取って見てほしい、そしたらもっと違う世界が見えてくる、かも』

 

 愛情がなくても愛することはできるし、裏を読み取らなくてもいい、そう言われた気がした。こんな私でもひとを愛せると彼女は言ってくれた。そんな気がした。

 

『私の夢は世界一のアイドルになること』

 

 もし許されるならば(〇〇ヒカリ)は彼女の様なアイドルになりたい、そう心から思った。

 

 

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