7☆ストリートボーイズ   作:太陽に恋したライオン

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ドラゴンガーディアンズ

「お前ってさ、もしかして、アメリカから来たの?」

 

MAKOTOはぎょっとした顔をした。

 

迷子になっていたMAKOTOだったが、方向音痴なだけで、記憶力はよかった。SHOTAにはMAKOTOの話だけでどこに住んでるかが、すぐにわかった。この辺じゃ珍しい、最近できたばかりのマンションだ。親が金持ちか、いい会社に勤めてるのだろう。

 

持ち物や服装、醸し出す雰囲気、どれを取っても、日本人ぽくない。妙に無口な割に肝が座ってるのも、口を開くとボロが出るからではないかと感じられた。親が転勤でアメリカあたりの外国からやって来たんじゃないか?そう思ってカマをかけた。

 

アメリカはSHOTAが憧れている国だ。自由で様々な音楽やダンスが溢れている。もし、住んでたなら友達になって、色々聞いてみたい。MAKOTOは警戒してるのか、黙ったままなので、心を開かせる作戦を考えた。

 

「銭湯って行ったことある?」

 

MAKOTOのマンションは全室ユニットバスが付いてるが、この辺のアパートはまだ風呂が無いところも多い。銭湯はこの町の社交場だった。SHOTAの家は古いので、家に風呂はあったが、好きでたまに銭湯へ行っていた。案の定MAKOTOは銭湯を知らないらしい。

 

「銭湯?」

 

「大勢で一緒に入る風呂の事だよ!」

 

「プールとかジャグジーみたいな?」

 

「似てるけど、風呂だから裸だけどな」

 

「へー!面白そう!」

 

ワクワクした顔をするMAKOTOに、やっぱりこいつはちょっと変わり者だけど面白い奴だなと思った。

 

明日、連れて行く約束をして別れ、家に帰る途中でSHUNに会った。

 

「SHOTA!探してた奴見つかった?」

 

「あぁ!明日一緒に銭湯へ行く約束をした!」

 

「銭湯?何でまた…それより、今日も隣町でクレイジードッグズのイベントがあったらしい!こっちから出かけていく奴も増えてるみたいだ」

 

「あー、会ったよ。クレイジードッグズの狂犬RICKYと仲間のLEONに」

 

「え?!何で?よくケンカになんなかったな」

 

「そのイベントのせいで急いでたんだろ」

 

「Jには会わなかったの?」横から突然声がした。

 

「うわ!!RYUSUKE!いつの間に…驚かすなよ。Jはいなかったぜ」

 

「イベント会場に先に行ってたんだな。クレイジードッグズのイベントはRICKYがDJ、ボイパ、ラップ担当でJがボーカル。このJって奴がすごく女の子に人気がある。ファンクラブみたいなのもあって、複数の子と交際してるとかで揉め事も多いらしい。LEONが会場でグッズとか食品とか売って儲けてるみたいなんだけど、最近サプリみたいなのを売り出して流行ってるとか。詳しい事が秘密らしくて胡散臭い。」

 

RYUSUKEがどこで調べてきたのか、メモ帳を見ながら調べた結果をペラペラと報告した。チェキで撮った写真まである。確かに、Jはすごくスタイルが良くて足が長い。顔も女みたいに綺麗でモテそうだってわかる。

 

SHOTAはLEONが売ってるというサプリが気になった。怪しいものなら止めさせないとならない。そんな悪人には見えなかったが、人は見かけによらない。

 

「そのサプリって会場だけで売ってるもんなのか?」

 

「うん。その上、女じゃないと買えないらしい」

 

「何だそれ?ますます怪しいな…」

 

「RYUSUKEが女装して潜入すりゃいいんじゃね?」

 

SHUNがニヤニヤしながら言った。RYUSUKEには中性的な色気があるのだ。

 

「は?ケンカ売ってる?」

 

「仲間割れすんなって!俺達、下町レンジャーの力の見せ所だろ!」

 

「おいSHOTA、そのダセー名前なんとかなんねーの?」

SHUNが文句を言った。元々、仕方なくSHOTAに付き合ってるだけなのに、カッコ悪いチーム名をつけられたらたまったもんじゃない。

 

「ドラゴンガーディアンズがいい」

RYUSUKEがボソッと呟いた。

 

「は?」「お!カッコイイじゃん!」

 

「ガーディアンは守護者って意味だから、ぴったりだろ?」

 

「なんでドラゴンなんだよ!RYUSUKEだけだろ竜は!?」

 

「なんとなく、カッコ良かったから…」

 

結局、他にいい名前が思いつかず、SHOTAが折れた。クレイジードッグズに対抗できるカッコいいチーム名なら、何でもよかったのだ。

 

渋るRYUSUKEを説得して、女と偽って会場に入り、例のサプリを入手して証拠を押さえる作戦を立てた。

 

(明日、MAKOTOもチームに誘ってみよう)

 

SHOTAは何故かワクワクしてくるのを抑えられなかった。

 

 

END

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