最強と謳われ畏れられた超魔神皇という前世持ちの現役JCは、ダンジョンが存在する現代日本で人間生活を謳歌する   作:華洛

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第24話 アップデート

 

 

『最新情報です。ラン。この2週間の間に青木ヶ原樹海ダンジョン深層のみ、大幅アップデートが行われたらしいです』

 

「は? なにそれ」

 

『階層変化。ギミック変化。出現モンスター変化。EXTRAモンスター及び【ナイトメア】級の出現率大幅アップ。またモンスターの強さ調整された状態です』

 

「……あの病原菌以下の高位存在の仕業か」

 

『それ以外に考えられません。

マンダラとダンジョン深層とでは、差が数百倍近くありましたので、その差を埋める為の処置かも知れませんが、ラン以外の探索者からすれば迷惑な話です』

 

 面倒くさくはなったけど、どこかワクワクしている私がいた。

 正直、深層モンスターはワンパンレベルだったので、歯応えがあるようになるなら大歓迎。

 しかしあんな病原菌以下の高位存在に感謝する気は更々無いけどね。

 一応、配信者さんに伝えて、注意喚起してもらおうか。

 

「と、いう訳で、現在の「青木ヶ原樹海ダンジョン」の深層部は、今までのダンジョンとは別物と言っていい存在になってますので、潜る方は気をつけて下さい」

 

“深層って元々激ヤバって言われた所なのですか?”

“その深層が更にヤバイ方にアップデートされたってこと”

“しかも『ナイトメア』級の出現率大幅アップって――”

“地獄が更なる地獄なるという悪夢”

“下手すると地上に『ナイトメア』級モンスターが出てくる可能性が高くなる”

 

 コメントは絶望染みた声が流れた。

 

「――クエビコ。私は聞いたこと無いのだけど、『ナイトメア』級が地上に進行する事ってあるの?」

 

『あるかないかで言えば――あります。しかし、基本的にダンジョンに存在するモンスターにとって世界はダンジョン内のみ。移動するとしても階層の移動程度でしょう。

ただ深層には、魔王と名の付く「ナイトメア」級モンスターが存在するため、それが地上へ進行する可能性があります。アレは人間達が、「魔王」は「自分(にんげん)」に危害が及ぼすという、想像力から産み落とされた物ですから』

 

「――もしかしてダンジョンのモンスターは、人間の創造したモノを元にしてるの?」

 

『そうですが? 言ってませんでしたか』

 

「聞いてないよ」

 

『ダンジョンの上層・中層・下層・深層に出現するモンスターは、人々が想像して創造したモンスター達が配置されてます。

色違いの似たモンスターがあるのは、亜種とかJRPGでよく用いられる手法のためでしょう

マンダラ上層は「人」。世界各地にある伝説や神話、歴史に名を残した者達が出現するエリアです。

前回遭遇した呂布や白起がいい例です

マンダラ中層は「魔」。ネームドクラスの魔物が登場するエリアです。

日本で言うと酒呑童子や茨木童子。海外でいうとバアルやアスモデウスなどですね

マンダラ下層は「神」。文字通り世界各国の神が存在するエリアです。

その更に奥。深層エリアに、かの上位存在が鎮座しています』

 

「――つまりあの病原菌以下のヤツに文句をいうのなら、マンダラ深層までいかないといけないって訳だ」

 

『はい』

 

 ――まあ、力の発散以外にダンジョンに潜るちゃんとした目的もなかった事だし、目標が出来た事はいい。

 設定された目標が、アレを殴りにいくというのはイヤな感じたけどね。

 ただ何事も目標があった方がやり応えがある。と、思っておこう。

 

「――!」

 

 前方から光線が奔ってきたので避ける。

 私の後ろで光線が着弾した部分が爆発した。

 

「あれ――って」

 

 目の前に出現したのは、約2メートルほどの高さがある銀色の人型。

 『シューティング・スター・プラチナ【ナイトメア】』のようなプラチナな甲冑では無く、まるで人型ロボットだ。

 手にはビームライフルとビームソードが左右の手に握られている。

 

『マシンですね。深層エリアに新たに出現したモンスターです』

 

 ああ、新種のモンスターなのか。

 今まで深層に潜っている間に見た事がないハズだ。

 ……そう言えばクエビコも、マシン型モンスターだった。ああ言うモンスターが現れるのは予想しておくべきだったよ。

 手に持つステンレス包丁を構えて、マシンを斬った。何重にも何重にも執拗に斬る。

 マシンはバチバチと音を立てて崩れ落ち爆発した。

 

“……?”

“は?”

“何が、起きたんだ”

“いやいや。なんでマシンが突然爆発したんだ!?”

“解説ヘルプ!”

 

「威力は落ちますけど、斬撃を飛ばして攻撃をするという行動を「ゼロ」にして、結果だけを残しました」

 

“???”

“意味が――分からないっ”

“いや、落ち着け。この現象はみた事がある。ほら、『ルナティック級』を斃した時に”

“確かに、アレと似てるけど”

“LANちゃんが持っているの、ただのステンレス包丁だよね!!”

 

「これはただのステンレス包丁ですよ

さっきのは「終焉(エンド・オーダー)」の権能の1つを使用しました

あのクソ生意気な刀と、楽しい楽しい話し合いの中で、ヤツの権能を全て理解して、自分の身に覚えました」

 

“???”

“ごめん。まるで理解が追いつかないんだが”

“つまりは、LANちゃん使う物は、全て「終焉(エンド・オーダー)」になるってこと”

 

「そうですね。まあ、所詮は物真似権能なので、オリジナルとは差がありますけどね」

 

 手に持っているステンレス包丁に亀裂が入り砕け散った。

 あー、やっぱり耐えきれなかったか。所詮は100円ショップで売ってるヤツだものね。

 「終焉(エンド・オーダー)」の権能で壊れないほどの耐久性を求めるのは酷だろう。

 この権能を100%の使用を考えるなら、「終焉」か、それを上回る武器でないと厳しいなあ。

 因みにこの権能は、10,000を越える武器を萃めて出来たために武器限定でしか使用出来ないのである。

 拳なら耐えてみせる自信はあるけどなあ。

 

 

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