いってこい実力至上主義の教室へ   作:嘴広鴻

3 / 32
1-3 “一生幸せでいたければ釣りを覚えなさい”は、実は古代中国諺に実在しない

 

 

 

『清隆、全ての人間は道具でしかない。

 過程は関係ない、どんな犠牲を払おうと構わない。この世は勝つことが全てだ』

『おっ、そうだな(養豚場の豚を見る目)』

『……何だ、その目は?』

 

 

 

――― 橋本正義 ―――

 

 

 

 入学式も終わり、今日は授業もないので昼前に解散となった。

 授業がないのは登校初日ということがあるが、これからの寮生活のための生活必需品を準備するために学校がくれた時間なのだろう。実際どうなんだろな、寮にどれだけの設備があるんだ?

 まぁ、流石に冷蔵庫とかクーラーなんかの、基本的な家電製品はついているだろう。ついていなかったとしたら、ポイントを10万貰ってたとしても足りやしない。

 バスタオルとか歯ブラシとかの消耗品も全部買わなきゃいかんのかね? それともホテルのアメニティみたいのが少しあって、しばらくはそれでやり過ごせるんだろうか?

 普段使っているシャンプーが売っているかどうか心配だ、なんて話している女子の声が聞こえる。やっぱり女の子としては、そこら辺は気にするところなんだろうなぁ。

 

 

「有栖」

「あら、清隆くん?」

 

 一度寮に行って設備を確認しておくか、それとも今後を考えて知己を増やすために、クラスメイトと連れ立って買い物へ行くか迷っていたところ、男子生徒が1人、Aクラスに入ってきた。

 男子生徒が入ってきた方を見ると、一緒に来たのか廊下に女性教師らしき姿も見える。

 

 確か朝に坂柳をこのクラスに送ってきたのもこいつだったな。

 坂柳が反応して名前が清隆、ということは、こいつが例の金メダリストの綾小路清隆か。

 綾小路を見た女子にざわめきが広がる。

 坂柳と綾小路のお2人さんは、学校に来るまでのバスの中では凄い目立ってたらしいな。一緒のバスに乗っていた女子がクラスにいたらしく、葛城が入学式が始まるまでの時間を使ってお互いに自己紹介をしようって言ったんだが、おかげで坂柳の番になったら質問がたくさん飛び交って大変なことになった。

 

「すまん、呼び出しをされた。親父が公式サイトに

『この論文を執筆した本人は、本日から高度育成高等学校に入学しました。高度育成高等学校の教育方針の関係上、私どもは連絡を取ることができません。論文についてのお問い合わせは、高度育成高等学校までお願いします』

 なんて案内をだしやがった。チッ」

「……何だかんだ言って、親子仲良いですよねぇ」

「そういうわけで、教師連中に事情を説明することになった。

 すまないが、時間がかかりそうだ。遅くなりすぎるようだったら、昼食は先に取っていてくれて構わない。買い物はその後に合流してからにしよう」

「わかりました」

「先に連絡先の交換はしておこう。それと教師と話す際に、気になったことを質問しようと思うんだが……」

 

 そう言って綾小路は坂柳の耳元に口を近づけて、周りの人間に聞こえないように何かを囁く。

 それを見た女子が黄色い声を上げるが、綾小路の囁きを聞いた坂柳は

 

「―――へぇ、いいですね」

 

 と、打って変わってイヤな感じの笑みを浮かべた。

 綾小路について女子に惚気を話していたときのような、まるで儚いお姫さんみたいだった顔とは全く違う、加虐趣味が溢れている笑みというべきか。

 ……坂柳って実はこんな感じなの?

 さっきまでは、葛城がこのクラスのリーダーになるんじゃないかって思っていたけど、この感じだと面白いことになりそうだぞ。

 

 話し終わり、坂柳と連絡先の交換をした綾小路が教室をでて女性教師と移動していったのを皮切りに、殆どの女子が坂柳を中心に集まる。それに対し、葛城を中心としたAクラスの男子連中は教室をでていった。でていく際の葛城の顔は、姦しい女子のお話はもうお腹いっぱいだ、と言わんばかりだった。うん、自己紹介の時は司会役が大変だったろうしなぁ。

 クラスに残っているのはほぼ全て女子……あれ? もしかして女子、全員いるんじゃね? 男子では俺や鬼頭とかいう強面を含めた数人だった。

 

「昼食にはまだ時間がありますね。

 どうでしょう。ココで少し皆さんで話をしませんか?」

 

 イイ笑顔をしたままの坂柳が、クラスに残った連中を集める。黄色い声を上げていた女子も、その雰囲気を感じ取ったのか、少しばかりテンションダウンだ。

 だが面白い。

 坂柳が真嶋先生にした質問のことなど、この学校には不審なところがたくさんある。俺がより良い学校生活を送るためにも、このお姫さんを利用させてもらうことにしようかね。

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

 その後にあった話は、実に面白い話だった。

 面白い話だったし、面白い話も聞くことができた。

 

 とはいえ、この話について公言できるのが、5月1日以降になってしまうのが残念だ。流石にあの綾小路を敵に回すわけにはいかないし、この場合だとバラしたら坂柳も同時に敵に回してしまう。

 葛城は致命的にミスったな。姦しい女子のお話に付き合いきれなかったのはわかるが、あのときの坂柳のイイ笑顔を見落とすべきじゃなかった。結果として、今後のクラスにおける力関係において、自らの知らないうちに大きなハンデを背負ってしまった。

 

 ……坂柳だけでなく、違うクラスとはいえ綾小路もこれからの重要人物だな。これから仲良くさせてもらおうじゃないか。

 手始めに坂柳の指示通り、綾小路と釣りでもしてみようかね。

 

 

 

――― 平田洋介 ―――

 

 

 

「綾小路くん、一緒に昼食をどうかな?

 坂柳さんと約束があるなら、もちろんそっちを優先してもらって構わないけど」

「平田か。いや、大丈夫だ」

 

 僕らがこの高校に入学してもう1週間が経つ。綾小路くんと一緒に昼食をとるのは、これが初めてだ。

 彼は堀北さんのように人付き合いを拒否しているわけではない。こうやって話しかけたら邪険にはされないし、口数は多くないけど、人当たりは穏やかでむしろ良い方だと感じる。

 ほとんど1人で行動しているようだけど、それは人間嫌いとかが理由ではなく、ただ単に彼がマイペースな人間だから、というのが実際のところのようだった。

 

「えー、坂柳さん来ないの?

 話に聞く綾小路くんの彼女を見てみたかったのに」

 

 僕の同行者は軽井沢さん。

 坂柳さんが参加した時のことを考えて、女子も1人はいた方がいいかな、と思ったから同行の申し出をOKしたけど、坂柳さんはどうやら来ないらしい。

 というより綾小路くんと坂柳さんは、噂ほど一緒に行動しているわけではないみたいだ。いや、一緒に行動しているときは色々と凄いらしいけどね。膝の上に乗せたりとかで。

 

「軽井沢、別に有栖は彼女じゃないぞ。妹みたいなもんだ」

「えっ? 女の子を膝の上に乗せといて、そんなこと言っちゃうの?」

「おかしいのか? 世の中の兄は、妹を膝の上に乗せたりしないのか?」

「それは……するといえばするだろうけどさ」

 

 うーん、これは何て返せばいいんだろう。妹を膝の上に乗せるのも、年齢が離れているとか妹が幼い場合だと思うけど。

 でも確かに坂柳さん本人も、綾小路くんと付き合っているわけではない、と言ってるみたいなんだよなぁ。坂柳さんは「私は彼のファン第1号です」と公言していて、事実オリンピックやSAS〇KEのときも現地に応援に駆け付けていたみたいだ。綾小路くんが同じクラスになったことから興味を持って、当時の彼の映像を見返してみたけど、坂柳さんらしき人が映り込んでいた映像がいくつかあった。

 まるで家族のように親しくしているのも、親同士が知り合いということがあるらしいし、妹みたいというのも間違っていないんだろう。

 そう考えたら、一緒に行動するときは近い距離の関係だけど、一緒に行動することが少ない、というのは兄妹らしいといえばらしいのかな。

 

「そうだよな。有栖の言ってた通りだよな」

「えっ? 坂柳さんがそう言ってたの?

(平田くん、もしかして坂柳さんが自分の都合のいいことを綾小路くんに吹き込んでない?)」

 

 お、お互いがそれでいいなら、いいんじゃないかな……ハハハ。

 

 話しているうちに学食へと到着したので、各々が食券を頼んだ。

 

「綾小路くん、たくさん頼むねー。さっすが金メダリスト」

「ハハハ、僕もスポーツマンのつもりだけど、やっぱり本物は違うね」

 

 軽井沢さんが綾小路くんの“生姜焼き定食”×1、“山菜定食”×2の食券を見てそう呟く。無料の山菜定食を頼んでいるのはポイントの節約もあるのだろう。さすがに10万ポイントを学校から貰っているとはいえ、3つ全部を有料の定食にしたらあっという間にポイントがなくなってしまうからね。

 それにしても、僕だったら昼から3人前は辛いなぁ。無理すればいけるかもしれないけど、午後の授業が大変なことになりそうだ。

 

「普通の定食だと野菜が足りんし、1人前だけじゃカロリーが足りん。午前の水泳で運動したしな」

「ああ、それそれ。水泳の時はありがとうね、綾小路くん。男子がしてた変な賭け事を潰してくれて。女子の皆も喜んでたわよ。

 っていうか“カロリーが足りない”なんてセリフ、そう簡単に女の子の前で言っていいセリフじゃないわよ」

「構わんさ。男から見てもアレは酷かった」

 

 軽井沢さんが言っているのは、水泳の時に池くんや山内くんたちが“女子の胸の大きさ”で賭けをしていたことだろう。おかげで池くんたちのことを、女子の皆が汚物を見るような目で見ていた。

 僕は賭けに参加しなかった。綾小路くんも参加しないんじゃないかと思っていたけど、池くんたちに誘われた綾小路くんは、僕らが予想しなかった方法で賭けに参加した。

 

『倍プッシュだ。“女子が10人以上休んでランキングが作れず、賭けが成立しない”に50万ポイント』

『『『なんじゃそりゃああぁーーー!?!?』』』

『いや、おまえたちを見ている、あの女子の蔑んだ顔を見てみろよ。

 どう見ても“ズル休みしてでもおまえたちに身体を見せない”って感じだぞ』

『っていうか綾小路! 50万ポイントってなんだよ!?』

『先週、サッカー部に顔を出したときに生徒副会長の南雲先輩とPK勝負してな。儲けた。

 ホラ、証拠』

『うわ、マジで50万以上ポイント持ってやがる』

 

 アレは酷かったなぁ。南雲先輩とのPK5本勝負。

 まぁ、綾小路くんは入学したばかりの1年生ということで、PK1本につき2万ポイント。南雲先輩はPK1本につき10万ポイントというハンデ戦になったけど、綾小路くんが5本全部入れて5本全部セーブしたから、5-0で負けた南雲先輩が崩れ落ちてたよ。

 来月、ポイントが入ったら再勝負するよう南雲先輩は騒いでいたけど、いったいどうなることやら。

 

 そして水泳も結局、女子の顔を見た男子が賭けを中止した。

 綾小路くんは続けようと言っていたけど、絶対に負けるとわかっている賭けに挑む人はいなかった。その際、女子が綾小路くんの味方に付いて、賭けを続けさせようとしたのはズルいんじゃないかな? 綾小路くんも『1人1万ポイントな』って女子に言ってたけど、ズル休みを勧めるのはマズいと思うよ。

 結局、賭けを潰した綾小路くんを恨みがましく見てた人もいたけど、綾小路くんが言った通り、10人以上の女子が休んだのを見て、しかも女子の男子を見る白い目に愕然としていた。

 アレで自分たちが女子にどう思われているのかを、ようやく理解できたんだと思う。これで浮かれた男子の皆が、少しは落ち着いてくれればいいんだけど……。

 

「それに凄かったじゃん。日本記録より速かったんだって?」

「ズルしたから違う。本当の競技だったら、飛び込んでから15m以降は体の一部を水面上にださなきゃいけないんだ。

 まぁ、レースの前に先生から“細かなルールは無視してもいい”って言質を取ったから、今回だけは問題にされなかったけど、次回からは駄目だろう」

「それよりも綾小路くん。キミ、水の上を歩かなかったかな?」

「2歩までならいける……と言いたいが、アレは重心を体の上にズラしていたからそう見えただけだ」

「どういう意味なの???」

 

 駄目だ。レベルが違いすぎて、綾小路くんが言っていることを理解できない。

 

 

「それで? オレを昼食に誘うなんて、何があったんだ?」

 

 食事も半ば終わりかけたころ、綾小路くんにそう問いかけられた。

 

「……いや、前から綾小路くんと話をしてみたいとは思っていたんだよ」

「それはそうなのかもしれないが、平田を誘ってくる女子を袖にしてまでは誘わんだろ。

 これは平田が女好きだからというわけではなく、誘ってくる女子の好意を無碍にはできないから、という理由からだ」

「うん、その理解はありがたいよ」

 

 綾小路くんみたいなマジメな人に女好きと思われたなら、それはちょっとショックだ。彼の場合、煽りとかなしで本気でそう思いそうだからなぁ。

 

「何かあるなら話してみろ。最近、クラスの授業態度が悪くなってきたから、それのことか?」

「あ、うん。綾小路くんもよく注意してくれてるけど、やっぱり最近気になるよね」

「言われているぞ、軽井沢」

「うっ!?」

「それもあるんだけど、気になってるのは堀北さんのことなんだ。あまり他の女子と上手くいっていないみたいでね。

 綾小路くんは堀北さんと普通に話せるみたいだから、一度相談してみたくて、こうして時間を貰ったんだ」

「……どういうことか想像はついたが、オレに女子のことはわからんぞ。

 アレだろ? 男のオレに理解はできないが、女子特有の“トイレは皆で一緒に行く”とかの連帯感を無視している、ってことだろ?」

 

 相変わらず綾小路くんは話が早い。

 それとも綾小路くんから見ても、堀北さんはクラスメイトと上手くやれていないのか。

 

「綾小路くんはアレだよねー。女の子が買い物に何時間もかけるのも理解できなさそうだよね」

「否定はしない……が、アレは物を買うのが目的というより、その買い物という手段そのものの時間を楽しむことが目的なんだと理解している。

 ボルダリングに例えると、ゴールへ辿り着くよりも、その途中にある難易度の高い障害にチャレンジしている時間が楽しいって感じなんじゃないか、軽井沢?」

「例えの方が理解できないわよ」

「えっ、マジでか? ……まぁ、それを置いておいて、オレから見たら堀北の行動にそこまで問題あるとは思えん。

 いや、態度が刺々しくてハリネズミなんじゃないかとは思うし、女子の連帯感を無視しているかもしれないが、それよりも授業中に騒いでいる山内や池、居眠りしている須藤を注意するのが先だろう。

 それに女子でも騒いでるのがいるのに、そちらを無視して堀北に注意するのは筋が通らないぞ」

 

 ああ、予想はしていたけど、やっぱり綾小路くんならそういう反応になってしまうか。

 短い時間しか綾小路くんのことは見れていないけど、自分にも厳しいけど他人にも厳しい性格をしていると思っていたからね。

 

「注意、とまではいかないよ。でも、これ以上他の女子との距離が空いたら、堀北さん自身のためにならないと思うんだよ」

「平田の気持ちはわかるが、堀北からは“善意の押し売り”としか受け取られないと思う。

 オレが普通に堀北と話せているのは、彼女に対して深入りしようと思っていないことを理解されていることが大きいと思うぞ」

「え、傍から見てたら仲が良さそうに見えたけど?」

「話す理由があったら話すが、話す理由がなかったら特に話さない。オレが話しかけるということは、話しかける理由があるからだ、と堀北はわかっているだろうからな。だったら無視とかはされないし、もし話している間に興が乗れば話も続くさ。

 それと堀北自身が、他の女子と仲良くすることに利点を見出していないんだ。せめて堀北自身が、自らの得だと思えるような提案でもしないと」

「堀北さん自身が得と思えるような……例えば、どんなことがあるかな?」

「……堀北の勉強になるような、勉強会を開くとか?」

 

 堀北さん、女子の中で一番頭良さそうなんだけど?

 

「迂遠な方法だが、まず平田自身が堀北の信頼を得ることから始めないか?」

「というと?」

「堀北はアレだ。授業中騒いでいる奴らに殺意を持つタイプだ。

 でもそれは、授業の邪魔をするという悪いことをしているからではなく、堀北の勉強の邪魔をするからという理由でだ。だから、もし他クラスで騒いでいる奴がいても、堀北はどうとも思わないだろう」

「言い方は悪いけど、そうかもしれないね」

「だから平田が騒いでいる連中を注意しておとなしくさせれば、堀北でも何か困ったことがあった場合、平田を頼るぐらいはするんじゃないか?

 だいたい入学してまだ1週間だろう。焦らずに一歩ずつ進めていくのがいいと思う」

 

 ……それしかないか。入学してまだ1週間と言われてしまえば、確かにそれは焦りすぎなのかもしれない。

 堀北さんに信頼されていない僕が、彼女に何を言っても無駄になると言われたらその通りだ。

 

「クラスのことだから手伝いはするが、オレは忙しいからな。今週は文化系の部活を巡る予定だし」

「結局、綾小路くんは部活どうするんだい? サッカー部に来てくれたら嬉しいけど」

南雲先輩(カモ)との約束があるから顔は今後も出す予定だが、団体競技だとボルダリングの練習の時間と筋トレの時間に影響が及びそうなのがな。南雲先輩(カモ)の真似して、生徒会所属で気が向いたら部活に参加させてもらう、というのは都合がよすぎかな?

 幸い、筋トレはケヤキモールにシルバーマンジムが入ってたから、そこに通えばトレーニングマシンに困らないのがありがたい」

「……南雲先輩の呼び方、なんか変じゃないかな?」

「トレーニングジム、かぁ。興味はあるけど行ったことないなぁ」

「興味があるなら見学に行ってみるといい。ダイエットに使える有酸素運動用のルームランナーとかエアロバイクもあったぞ。

 特に今度の土曜日の午後には、シルバーマンジムのトレーナーがアドバイザーとして外から来るらしい。何でもアメリカの大学で本格的なスポーツ理論を学んだ専門家って、貰ったチラシに書いてあったな」

 

 綾小路くんが上着ポケットから8折されたチラシを取り出して、僕たちに広げて見せてくる。

 へぇ、そう言われると興味出るなぁ。トレーナーの方の名前は……街雄さんか。顔写真を見ただけでわかるぐらい爽やかな人だ。

 別にサッカーのプロを本格的に目指しているわけじゃないけど、昔と違って今の時代のスポーツ界では、そういうスポーツ理論を基にしたトレーニングが主流になってるって聞くしね。

 土曜日の午後か。部活は午前だけだったし、ちょっと行ってみようかな。

 

 

 

――――――――――――

 

 

 

『ところでゴルフって始めた方がいいと思うか?』

『ゴルフ? そんな無駄なことを……とは言えんな。

 昔よりも下火になったとはいえ、ゴルフ外交という言葉があるぐらいだ。政治家になるならできた方がいいだろう』

『じゃあ道具…………じゃない、いや、道具の準備は松雄さんにお願いしていいか?』

『おまえ、今俺のことを道具と言ったか?』

『全ての人間は道具なんだからいいだろ』




 あ、この作品に“蟲”も“中”も存在しないですからね。
 シルバーマンジムとか皇桜女学院は存在しているようですが。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。