「それでは面接を始めます」
「はい」
「名前を教えて下さい」
「常闇闇子と申します」
いきなりだが私は面接を受けていた。就職ではない。魔法少女のための面接である。
「得意な技は何ですか?」
「触手と触手の圧縮による圧死と窒息死が得意です」
質問しているのは最初に会った魔法少女、花園桃。ボブカットのかわいい少女だ。
「苦手な事は何ですか?」
「魔法による攻撃ができません。私の攻撃は魔法で物理的な物を作り出すことができるので、地球上で通用する物理法則から逸脱した生物には弱いです」
「なるほど、二人ともどうします?」
「採用」
「不採用です」
「……意見割れてますねえ」
「どうします?」
花園さんが困った顔で私を見た。
「えっとなんで不採用か聞いても宜しいですか? 榊さん」
「まだ信用できないのに仲間にできるわけないです」
私は眼鏡をかけた榊恵さんににらまれる。
まあ、そうだよねえ。実際信用できない人をそのまま仲間にするのは色々危ない。
「でも、こいつ強いぞ、面白そうだしいいじゃん」
「黙れ、ギャンブラー。そもそも強いからだめなんです」
ギャンブラーと呼ばれた轟賭博さんが口角を上げた。
「でも実際問題、戦力があるのはありがたいだろ? クロムデアは倒せても他の奴らもまだ攻めてきている訳だしさ」
「むっ」
そう、クロムデアは倒せたが、残党や別の世界からの勢力はまだこの町にあるらしいとんでもない力を持った道具を狙っているのだ。
正直残党がめんどくさい。クロムデアがいたときは一応組織としてまとまってはいたので、目的があった。だが残党はただ暴れることが目的なので好き勝手やる。この町の外でも暴れるので退治が大変である。
「でも、信用できないものを受け入れるのは……」
「なら、試用期間を作って見ればいかがです?」
「桃?」
「なるほどな、試用期間か。その間に本当に信用できないかどうか見極めるっていうことだな?」
「はい、戦力は欲しい、でも信用できない、なら信用かあれば榊さんも反対しないでしょう?」
「……分かりました。それで試用期間はいつぐらいにするのです?」
「3ヶ月、とりあえず3ヶ月あればいいだろ?」
「3ヶ月……。まあ、いいでしょう」
こうして私は期間限定ではあるが、魔法少女として受けいられたのである。
ちなみに、私の能力は大抵の敵には瞬殺できて結構使いやすい分、通用しない敵にはとことん通用しないという弱点があるのでそんなには魔法少女に対して脅威にならない場合があるのだが、まあ、今言う話でもないので黙っていることにする。