一般サイコパス、あの人に転生する。   作:クライザー二世

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かなのお遊戯

 

 

「アクアドラマに出るんだ。何で言ってくれ

ないの?」

 

「わざわざ言う様なドラマじゃないからな」

 

ルビーはミヤコからアクアがドラマに出るとい

うのを聞いた。

 

「てかアクア役者に興味無かったんじゃない

の?やっぱ未練あったじゃん」

 

「そんなんじゃない」

 

(俺がドラマに出るのも鏑木と繋がりを

持つ為だ。)

 

(奴の毛髪1本でも手に入れられればそれ

でいい。)

 

「それにしても凄いね今日甘がドラマに

なるなんてね」

 

「ああ、有馬かなに誘われてな。アイツが

ストーカーの役にピッタリだと言いやがって

な」

 

「ロリ先輩上手い事言うね」

 

「どういう意味だ」

 

「これがあのロリ先輩の出ている今日甘の

実写ね」

 

ルビーはアクアが出ると言った今日は甘口での

ドラマを一緒に見ている。

 

感想は

 

 

 

 

 

「オマエソンナカオシテテタノシイノ?」

 

「ナンダワラエバカワイージャン」

 

「オレノオンナニテヲダスナ」

 

「ハッナンダテメエ」

 

 

 

 

 

 

「何ていうかひどいねコレ!!」

 

 

 

 

 

お察しである。

 

 

 

 

 

「こんなのドラマじゃないわ!唯のドラマ

ごっこよ!!」

「それにしてもロリ先輩の演技少し

落ちたよね?」

 

 

 

 

 

 

 

「マジかアイツ見る目あるわね」

 

「何か心辺りあんのか?」

 

「まあね。私以外大根だから私だけ上手くても

他が公開処刑みたいになるから抑えてるのよ」

 

「大変だな」

 

「まあね、でももっと大変な事もあるわ。」

「なんと!撮影は明日!」

「来週オンエアで撮影編集即納品!」

 

「・・・本当に大変だな」

 

「まあねでも沈没寸前の泥舟だろうけど

何とか見れる様にしようじゃないの」

 

 

 

 

当日

 

 

 

 

 

今日が最終回の撮影よ。アクアを誘った理由も

アクアの気持ち悪い演技が良かったからと

いうのもあるけど私の演技を見せたいのもある。

 

 

 

 

今日は最終回。どうせ、ろくでもないクソドラマ

なんだから最後ぐらいは好き勝手に演技

させてもらうわ。アクアには見せたい。

 

 

 

私のかましまくった演技を

 

 

 

 

 

「はいスタッ!」

 

 

 

 

 

撮影が始まった瞬間に私はかました。かまし

まくった。それもふざけた態度前回で。

 

(自分で言うのも何だが)抜群の演技力を

駆使して、メルトの大根演技が霞んで見える

ぐらいに演技を舐め腐った様な感じで演技した。

 

本来はこんな事したら駄目だという気持ちも

ある。けど、それでも、一度でいいから

何もかもを舐め腐ってふざけた演技を

したくなったのよ。

 

何でこんなひどい事するかと言うと、前世で

デトロイト・メタル・シティという漫画の

主人公の根岸祟一に影響を受けたからよ。

 

根岸が劇中で演奏するポップスは聴いた

キャラの殆どから酷評されるぐらい酷い

出来で例えるならその道のミュージシャン

が別のジャンルの音楽をバカにした様に

やってるのと同じよ。それに影響を受けた

私も大概だけどね。

 

でもやって見たかったのよ。根岸のポップス

みたいに、一度でいいからバカにした態度

前回の演技を。

 

今日甘のファンが見たらブチ切れるレベルの

ひどい演技を、プロの私がやる。

これはもう、セッ○ス以上の快楽よ!

 

 

 

 

 

そんな感じでおふざけ前回の演技を楽しんで

たら、カットが入った。

監督やスタッフは死んだ目をしている。

 

私の元に鏑木プロデューサーがやってきた。

 

「・・・・・・かなちゃんさぁ、どうして

あんなふざけた演技したの?いやね、この

企画も確かにイケメン俳優を売り出す為の

ドラマだから演技は2の次でも構わないし

下手でもこの際、問題ないよ。

でもね、今の君の演技は上手い下手以前だよ。

曲がりなりにも仕事でやってるんだよ。

遊びでやってるんじゃないよ。」

 

鏑木プロデューサーはゴミを見る目で私に

言った。

 

「お遊戯的な事は外でやってくんない?」

 

 

 

 

「すいませんでした!」

 

流石に悪い事しちゃったから謝罪した。

 

 

 

 

(演技酷すぎるだろ…どうしちまったんだよ

かなの奴)

メルトですら、かなのふざけた演技にドン引き

する。

 

(いや、良く考えたら俺の今までの演技もかなり

ひどかったな。かなの演技を見て改めて、自分の

演技のひどさを思い知らされたよ)

メルトはかなのひどい演技を見て自分の演技の

ひどさを理解した。

 

 

「何てひどい演技だ…有馬はどうしたんだよ…」

 

アクアもかなの演技に戦慄していた。

 

 

 

 

 




かなの演技を地の文で説明するだけで表現は
出来ませんでしたが、この作品のかなの
演技のひどさは、例えるならミシュランで星を
獲得できるレベルの寿司屋で1番寿司を握るのが
上手い寿司職人が自分の握った寿司の上に
クリームやハチミツをかけたりした物をスイーツ
としてお出しする様な物(しかも握り自体は
異様に上手い)です。

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