ガチ恋勢の恋模様〜傍観者的に大変そうだなぁって思いましたまる〜 作:色月 茉夜
ガチまる第16話、投稿します。
あれからバヤことリンユウくんはEleven Studioに復帰した。復帰配信は、まあすごかった。僕が知らないリスナーさんもいっぱいきてギフトアイテムもいっぱい飛んだ。僕からしたら、まああまり好きな配信じゃなかったから途中で抜けたけど。
そして時は流れ、秋も半分を過ぎた頃の深夜。僕の、というかツマキの姿はゆきりんの配信にあった。
『それでさー、あの枠に行った時なんだけど』
画面に映るのは彼女のアイコン。いわゆるラジオ配信だ。最初はテーブルを映してハンドメイドやトーク配信をしていたゆきりんだったがいつしかラジオ配信を好むようになっていた。
ちなみに、前に顔出し配信勧められたことがあるのだが、『無理』と完全拒否だった。
『って聞いてる、ツマキぃ?』
僕は返事の代わりにショートケーキのギフトアイテムを贈る。
『ケーキはいらなぁい♡』
普段の声とは真逆の萌え声を出すゆきりん。配信者それぞれにギフトアイテムの反応があるのだがゆきりんのはかなり面白い部類だった。
お決まりのアイテム返しにコメント欄が笑いで溢れる。すかさず子猫のギフトアイテムも贈る。
『にゃんにゃん、しゃー!』
可愛い猫真似の後に威嚇の声を上げるゆきりん。多分、音的に手も動かしてる可愛い。
一通り満足した僕はゲームに戻る。今日はルカ居ないから暇だなぁ。
『ねぇ、ツマキぃ。ギフトアイテムだけじゃなくてさ、いるならコメントしてよ』
そう言うゆきりんに、僕は一回ゲームから目を離すと文字を打つ。
「そう言われても眠いしなぁ」
『まだ2時だよ』
「もう2時だよ」
初配信は割と早めにやったゆきりんだったが、1ヶ月も経つと夜中0時あたりから明け方まで配信するようになった。なんでも、ゆきりんが元々ショートスリーパーなのと色々な都合でこの時間が1番らしい。
『いいから話そぉ』
「やだぁ、寝るー」
ホントに寝るわけじゃないがそう返す。僕は明日休みだが、シフトじゃないお仕事との方や主婦の方は普通に忙しい筈だ。
『あ、じゃあ通話しよ』
「へ?」
ゆきりんがそういうと電話が鳴る。そう言えば即席重量のアプリは通話ができるんだった。
「この電話は現在使われて」
『そういうのいいから』
「はい」
ギャグを潰されシュンってなる僕。ボケリスナーは打たれ弱いんだぞぉ。
『それにしても、ツマキぃってそんな声なんだね』
「どういう意味さ?」
『んー?』
多分ニヤニヤ笑ってやがりまするな、この人。まあいいや。
「じゃあ僕はゲームに戻るから」
『え?ゲームやってたの‥?』
「あ‥いやぁ、今日もゆきりんの声は可愛」
『誤魔化さない』
「はい」
めちゃくちゃ怒られたため、ゆきりんと2人コメントを捌くとホントに眠くなってきたため電話を切って配信も抜ける。
寝る支度を終えた時、未だ配信中のはずのゆきりんからメッセージが届いた。
ゆきり:明日時間作って。ツマキぃに相談したいことがある。