ガチ恋勢の恋模様〜傍観者的に大変そうだなぁって思いましたまる〜 作:色月 茉夜
ガチまる31話、投稿します。
「「「かんぱーいっ!」」」
配信終わり、僕ら3人は大空オススメの焼き肉屋に来ていた。地元の大空と今日は京都に泊まって行くらしいバヤはハイボール、仕事の都合で終電で帰る僕はジンジャエールにて乾杯する。
「ほい、ツマキ。焼けたぞ」
「ありがと、大空。大空も食べてね」
「気にすんなって。わざわざ遠い京都まで来てくれたんだからもてなさなきゃな!」
大空が焼いてくれたカルビをパクり。めっちゃうっまぁぁぁぁぁ。チラッと見たけど看板に書かれていたのは中々いいお値段だったので当たり前っちゃ当たり前だけどうまぁ。
「すっごい美味しいよ、大空!」
「ありがとなっ!ここ友達がやっている店なんだよ。今日お前らが来るから絶対連れてきたかったんだよ」
ええ子やぁ‥‥年上だけど。ちなみに、バヤさんは全く気にせず肉をもぐもぐしてまする。
「ふ?ふぁんふぁよふふぁふぁん?」
「はいはい、こっちを見ないであなたはどんどん食べてなさい」
「ふぁお!」
ガーっと勢いでお高めのお肉を食べて行くバヤは放置して、大空に話し掛ける。
「そう言えば、大空って京都の人なのに京都弁‥関西弁?出ないよね」
「ああ、俺実はこっちの生まれじゃないんだ。九州の生まれなんだが、こっちじゃあんまり方言出る機会も無くてな」
「へぇー!そうなんだ」
「音楽を本気にやるなら、都会に出たかったからな。ホントは東京がよかったんだが親戚のコネがある京都の方が活動しやすかったんだよ」
意外と言えば意外だし、ぽいと言われればぽい気もする。まあ彼のリスナーなら当たり前の知識なのだろうが。
「どうりで‥お酒のペースが早いわけだ」
「そうか?普通だろ?」
彼の前には開いたグラスが3つ。それも、ハイボールに、ビールに、焼酎と盛り沢山。今飲んでいる日本酒ももうすぐ空になる、というかなった。
「ぷはぁうめぇ。大将、次はウィスキーで!ツマキも飲むか?」
「あはは‥じゃあジンジャエールお代わりください」
「がはははっ!ほら、飲めよツマキ!」
「飲んでる、飲んでるって」
飲み会が始まり1時間半。バヤはハイボールとビール2杯目、僕はジンジャエール2杯とコーラ1杯目。大空に至っては全部違う種類で12杯目の泡盛を口にしていた。ちなみにお腹がいっぱいになったのかバヤはうとうとしていた。
「大丈夫、大空?地元とはいえ電車乗るんでしょ?」
「大丈夫大丈夫っ!ツマキが5人に見えるくらいよ」
「それ大丈夫って言わないからね」
まあ九州の人ならアルコール分解も半端ないんだろう。全然知らないが酔っ払いの相手はめんどくさいしそういうことにしといた。
「ところでよぉ、お前らコッチの方はどうなんだよ」
大空が小指を立てて往年のハンドサインをする。まあ酒の席ならよくある話なんだろうけど人気商売である配信者がそんな話してもいいのだろうか。
「僕は全く。仲良い女性なら何人かいるけど友達止まりだし」
「はぁ、寂しいなぁお前」
「うっさい。そう言う大空は?」
「俺か?俺はこっちに来てから彼女出来て付き合ってるよ。いい子だぜ?」
「へぇ」
まあ大空いい人だし優しいから居てもおかしくはない。まあ配信で口にするべきでは無いだろうが。
「確か、お前らと同じ県の出身だったはずだぞ」
「そうなんだ。もしかしたら知り合いかな?」
「ははっ、だったら面白いなっ!」
そんな風に笑う大空の目がバヤの方に向く。
「で、リンはどうなんだよ」
「ん‥うむぅ‥」
話を振られたバヤだったが疲れていたのか眠ってしまっていた。
「んだよ、寝ちまったか。じゃあツマキ教えてくれよ」
「なにをさ」
「リンの女事情だよ。幼馴染なら色々知ってるんだろ?」
「あー、うん。ここだけの話にしてね?」
心の中の、1人の少女にごめんなさいをしながら───僕は口を開く。
「バヤには大学の時から付き合っている彼女が居るんだよ」