ストーンマン拾ったんで魔改造するです!   作:ヤトラ

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転生した主人公は天才してますが両親が優れているが故のハイスペックなだけです。

※勢いで書いたので誤字脱字も多いです、ご了承ください(汗


【ストンナの日記・その1】

 

・▼月□日

 

 今日から日記を付ける事になった。

 趣味で始めてみたいと両親に頼んで、今時珍しい紙媒体の日記帳を4歳の誕生日プレゼントとして買ってもらった。

 

 それを【二つ】。一つは表用、一つは今使っている裏用だ。

 

 私はこの『ロックマンエグゼ』の世界に転生してしまった、所謂異世界転生者なのです。

 名前はストンナ・キロクラム。クリームランド在住の、キロクラム一家の一人娘。銀髪のロングヘアーのジト目少女だ。

 

 3歳の誕生日に激しい頭痛が襲い掛かり、前世である日本人男性の記憶が蘇り、『ロックマンエグゼ』の世界にいるのだと自覚した。

 自分が生まれたクリームランドに、父と母が持つPET(PErsonal Terminal)、その画面越しにお祝いするノーマルネットナビ……これだけで証明は済んだも同然だった。

 

 そんなわけで、【転生者としてのストンナ】が使う裏用の日記を付ける事にした。

 

 ぶっちゃけロックマンエグゼシリーズはにわかプレイヤーも同然なので、知識は大して役に立たないと自覚している。

 

 だから深く考えず、情報整理も兼ねて日記を付けることにしたのです。

 自己紹介も兼ねた最初の日記は此処までにして寝る事にします。明日も楽しく生きて行こう!

 

 

・/月#日

 

 家政婦さんに「お嬢様はお父様とお母様にそっくりですね」って言われた。

 

 この無表情な顔を指しているのなら軽く泣くぞ。美少女なのに表情が死んでいて台無しなんだよチクショー。

 

 因みに両親(+家政婦のお姉さん)とは仲が良い。

 

 家族そろって眉ですら動かせないが、口を開けば饒舌でジョークや笑い話を好む、お茶目で軽快な談話タイムを楽しめる。時折夫婦で難しい話をするのがネックか。

 

 尚、両親と家政婦には自分の口調が変だと直球で言われる。です口調は幼女の嗜みなのです。

 

 

・×月◎日

 

 父と母に隠れて書斎へ忍び込んでいた事がバレた。

 

 父と母、というかキロクラム家はクリームランドを支える研究者の一族らしく、ネットワークやウィルスに関する知識が豊富だった。

 ネットワークが発展したこの世代、知識を磨いていて損はない。そう思って両親や家政婦の眼を盗んでは父の書斎に忍び込み、色々な本を読んでたのだ。

 

 転生特典というより両親の血筋なのだろう、読めはしないが「なんとなく」で理解できる程に知能が高い。

 

 「うちの娘天才!」と大変喜ばれて高い高いしてくれた。

 相変わらず無表情な癖にリアクション豊かな良い両親です。

 

 

・◆月□日

 

 5歳の誕生日に色々な専門書を買ってもらった。文字は日々のお勉強と会話で鍛えられたので完璧です。

 

 将来は私もネットナビを持ちたいし、クリームランドの役に立ちたい。

 

 クリームランドは昔こそネットワークを早期に導入したことで先進国に名を連ねていたが、昨今は他国もネットワークを導入したことで徐々に衰退することになった。

 前世は日本で生まれ育った生粋の日本人だったが、今の自分は立派なクリームランド人だ。こんな変人を慕う友達もいるし、ネット犯罪から守る手段が欲しくなるのも必然というものです。

 

 後、【超重量級ネットナビを従える美少女ロール】がしたい(本音

 

 

・●月△日

 

 父か母のPET(というかノーマルナビ)でプログラムアドバンスやってみたった。

 

 特定のバトルチップを組み合わせて入力することで発動するプログラムアドバンス。いつかやってみたかったんですよね。

 

 使用したプログラムアドバンスはアースクエイク系チップ3枚で発動する『ヘビースタンプ』。

 

 なんでコレかって? 私が好きだからです。 良いじゃないですかヘビーな一撃って。

 

 両親とそのナビが何処でそんなの知ってんだって聞いてきたけど、「ネットで調べた」って言ったら納得したです。

 

 良いんですかいソレで。

 

 

・□月Σ日

 

 年上の友達がネットナビを持つようになったので見せてもらったのですが、とても驚いた。

 

 フィギュアスケート選手のようなスラリとした氷のナビ――ツンドラマンだったのです。

 

 ツンドラマンは『ロックマンエグゼ』シリーズに登場していない、『ロックマン』シリーズのボスロボットです。しかも最新である『ロックマン11』に登場するボスですよ。

 まさかこんな身近に『ロックマン』シリーズのボスロボットをモチーフにしたネットナビに会えるなんて夢にも思わず、抱きつく程に喜んじゃいました(男の子だからか顔を紅くしてた)。

 

 世界の広さ、そして予想外は付き物だと改めて思い知った大事な一日です。

 

 ネットワークや現実世界を渡れば、自分の知らないネットナビに会えるかもしれないと夢見て。

 

 

・Ω月▼日

 

 キロクラム家の付き添いでプリンセス・プライド様にお会いした。どひぇーです。

 

 研究者でそこそこのお金持ちだなと思ってたけど、まさかクリームランドの王家とも関わりを持っていたとは思わなかったです。爵位とかあるのかな?

 

 そんなオマケ程度で付いてきた私に、歳が近いということでプライド様がこっそり会いにきた時はすっごい驚いたです。

 

 無表情だけどリアクションが激しく変な口調で喋る私を、プライド様は面白可笑しく聞いてくれて、いつのまにか中身オッサンなのを忘れて楽しくお喋りしました。

 プライド様が自慢するナイトマンにも気に入られました。彼曰く「姫様がここまで笑ったのは久しぶりだ」との事。ちょっと誇らしいです。

 

 原作キャラ云々を完全に忘れる程にプライド様は良い人で、友達と大差ない【女の子】なんだと理解しました。

 

 私は改めて、クリームランドの為、そしてプライド様に誇れるようなオペレーターになりたいと決心したのでした。

 

 

・Π月Π日

 

 友達のナビを借りて【踊ってみたシリーズ】を再現してみた動画が物凄いバズった。

 

 各国のネットワークで流行している音楽に合わせてネットナビが踊る。

 言葉で言えば単純だが、前世でも流行る時は凄い流行った事のある動画シリーズだ。

 

 6歳にもなっていない私がクリームランドに貢献できそうな知恵はこの程度しか出せないが―――予想外に反応が強くてビビった。

 

 最近じゃ似たような動画投稿者が増えているが、ネットナビを貸してくれた友達は『最初の踊ってみたシリーズ動画投稿者』として今も根深い人気があるです。

 

 流石ですツンドラマン。これからも自慢のダンスを披露してやるです。

 

 

・⊿月Д日

 

 6歳を越えた頃には防衛プログラム的な物やバトルチップを作るようになった。我ながら天才です。

 学校に通う傍ら、クリームランドの研究者である両親を支えるアドバイザーを務めてるです。

 趣味の日記も続いていますし、最近は友達と一緒に動画投稿を楽しんでいます。【踊ってみたシリーズ】は勿論、昨今の流行りは【ネットバトル実況動画】です。

 

 そんな両親や友達からは「そろそろネットナビを持ったらどうだ」と勧められますが……未だ悩んでます。

 

 超重量級のネットナビを持ちたいという欲求こそあれど、どんなネットナビにするのか全くイメージが固まらないのです。

 ナイトマンという憧れのネットナビを持つプライド様(相変わらず良き友人として交流しているです)にも相談していますが成果は掴めず。

 

 いざ夢の超重量級ネットナビの事を考えると頭がパンクしそうになる……悩ましいです。

 

 

・○月Ψ日

 

 8歳の誕生日は飛行機でデンサンシティへ家族旅行をお願いしたです。聖地巡礼ってやつです。

 

 丁度WWWが起こした事件も全て解決したようですし、心置きなくデンサンシティを散策した。

 デンサンタウン、官庁街、マリンハーバー、そして秋原町のヒグレヤ!

 

 店主である日暮さん(まだ海外に行ってなかったみたい)にお願いしてレアチップを見せてもらい、レアチップ談義した時は楽しかった!

 プログラム及びバトルチップ作成で稼いだお金があるので、奮発して『ポルターガイスト』を買った。日暮さんは大層驚いたけど「これで更なるレアチップ収集を」とほくそ笑んでた。

 

 今後も世話になるかもしれないのでお互いリンク先を交換して別れ、両親と合流した。

 

 この時は海外旅行が楽しくて忘れていたけど、光熱斗やロックマン、デカオらに会っておけばよかったと後悔……。

 

 

・■月□日(※大事な日)

 

 母のナビがメトロラインと繋がるエリア付近で、デリート寸前のネットナビを見つけた。

 

 そのナビこそストーンマン―――私のPETにインストールした、元WWW所属の自立型ナビです。

 

 恐らく原作通りロックマンにデリートされたのでしょうが、完全にデリートされてはおらず、今まで放置されていたんだろう。

 PETにインストールして修復すれば直せる彼を母のPET越しに見た私は、安い言い方ですが、これは運命の出会いだと思いました。

 

 父と母に土下座し、このストーンマンを自分のネットナビとしてインストールさせたいとお願いしました。

 

 研究者の娘として知識を磨き、バトルチップですら作成する程の技術力を身に付け、PETも持っていて、自分が理想とする超重量級ナビに当てはまる。

 

 何より、こんな所でデリートしてしまうのは、余りにも勿体ないと感じた。

 

 両親は私の意志を尊重して了承し、ストーンマンを母のPETを通じて私のPETにインストール。そのままホテルに戻って両親の力を借りつつストーンマンを修復、現在はPET内で休眠状態になっている。

 

 色々書いたけど夜の11時だから眠いので此処までにs(文字が徐々に霞んでいる)

 

 

・◇月◆日

 

 早朝にストーンマンを起動させ、私のネットナビになってくれるよう頼んだ。

 

 ストーンマンは元はDr.ワイリーに作られたWWWのネットナビ。(表向きは)組織は壊滅したと伝えてはいるが、自立型ナビなのもあって、今後どうするかは彼に決めてもらう。

 

 出来れば拾って直した恩に付け込むような事はしたくないが、ストーンマンはあっさりと了承してくれた。

 

 彼曰く(言語プログラムを改善しといたが未だに片言だ)、「行ク当テモ無イシ、オ前ノなびニナロウ」とのこと。

 

 こうしてストーンマンは私のネットナビになってくれた。やったぜ!

 

 両親と両親のナビも歓迎してくれたし、クリームランドに帰還したらストーンマンを改良しよう。

 

 そしてプライド様とナイトマンにストーンマンを紹介する。ネットナビを持ったら必ず最初に見せると決めていたのです。

 

 

・Й月○日

 

 クリームランドに帰還。早速プライド様のリンク先にアクセスし、ストーンマンを紹介したです。

 

 漸く見えた私のネットナビに喜んでくれたプライド様とナイトマンに、ストーンマンは戸惑い、私は嬉しくなった。

 

 この後、友達に滅茶苦茶ストーンマン自慢した。すごいぞーかっこいいぞー。

 

 

 さぁ、明日から【超重量級ネットナビを従える美少女ロール】を堪能するですぞ!

 

 

 

 

 

「ふっひっひー! 私テンションあげあげなのです! 頑張るですよストーンマン!」

 

『ゴゴゴ……コンナおぺれーたーデ大丈夫カ……?』

 

 

―大丈夫だ、問題ないです(キリッ

 

 

 




○キロクラム家
クリームランドを支えるネット研究者の一族。現在は祖父母の実家を離れ、父母娘の三人家族で暮らしている。
一族の血筋なのか表情筋が死んでいるが、総じてお喋りで軽快な紳士淑女。そのギャップ差に戸惑う初見者は数知れず。

○幼女がお金稼ぎ
幼い頃から勉強してネット関連に詳しかったら強いよねって。
気合と好奇心で勉強しまくった。防衛プログラムとかバトルチップ作成は生き残るためと思って身に着けた。

○ヘビースタンプ
初代ロックマンエクゼ及び2で出るプログラムアドバンス。2だと威力が倍になる。

○踊ってみたシリーズ
動画サイトとかでよく見かける奴。「弾いてみたシリーズ」でもよかったかも。
ロックマンエクゼ世界だとネットナビが代行してたら面白そうだなって。

○ヒグレヤ
秋原町に開いている日暮闇太郎のバトルチップショップ。
オリ主が訪れた時は時系列的に1と2の狭間っていう曖昧な設定。

○ツンドラマン
ロックマンエクゼの原作に登場していないネットナビ。クリームランド在住の少年オペレーターのネットナビでダンスが趣味な水属性ナビ。
こういうロックマンシリーズのボスをリメイクしたネットナビ二次小説が増えてくれたらいいなーって思いながら書いた。

○【超重量級ネットナビを従える美少女ロール】
超重量級な相棒を従える幼女ってシチュエーションが好き。


 ひとまずここまで勢いで書きました。後の更新は未定です。
 少しでも楽しめれたら幸いです。誤字など多いでしょうがご勘弁を(汗

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